2011-05-01(日) [長年日記]
■ 小惑星探査機「はやぶさ」の超技術―プロジェクト立ち上げから帰還までの全記録 (ブルーバックス)(川口 淳一郎)
これは面白かった。これまで読んだ「はやぶさ本」の中で一番面白かったかも知れん。ブルーバックス侮れんわー。
前半は川口さんによるまとめ的な原稿なので基本的には他の本とあまり変わらないのだけど、本書の立ち位置が「(一般向け)技術解説書」なので、軸足もやや技術寄り。ただ、「一番」になることがどれだけ重要か、「はやぶさ」がどれだけたくさんの「一番」を目指した野心的なプロジェクトなのかというポイントが存分に語られていて、他の「はやぶさ本」にありがちな浪花節的な部分は影を潜めている。「はやぶさ」以外にも、たとえば「ひてん」による(世界初の)エアロブレーキがNASAのエアロブレーキ利用に火をつけたとか、そういう(いい意味での)自慢話がいくつも登場する。
が、さらに後半、イオンエンジンの國中さんをはじめ、プロジェクトに携わった技術者・科学者たちが自分の担当領域について語る段が、もうべらぼうに面白い。イオンエンジンの名称「μ10」に込められた思いとか、地球再突入前の軌道修正をどうしてあんなに何度もやったのかとか、赤外線センサーやX線センサーの開発におなじみの「あのメーカー」が登場したりとか、例をあげたらきりがない。
ソフトウェア技術者的には、やはりNECの人たちのハッカーぶりが印象的だ。「はやぶさ」のイトカワアプローチで運用中に編み出された「地形航法」につかうツールがほんの半日で書かれたとか、ハード面だけでなくソフト面でもすごい話が満載だ(とはいえ、トラブルのいくつかもソフト的な原因なのでぐぬぬだが)。関係ないけど「地形航法」の考え方がPalmに通じるところがあって個人的にすごく好き。
読み始める前は本書のタイトルをみて「宇宙機に使われてる技術は基本的に枯れてるんだから、『超技術』とか名づけて神格化するのはどうなのよ」と斜に構えていたんだけど、どうしてどうして、ちっとも枯れてない新技術満載の探査機だったことがわかって、(もうそろそろ帰還から1年にもなるというのに)感心することしきりである。そしてこれが「はやぶさ」だけの特別なことじゃない、日本の探査機すべてに言えることだってんだから、胸が熱くなる。チャレンジってこういうことなんだよなぁ。
2011-05-03(火) [長年日記]
■ 川崎 1-0 磐田@等々力陸上競技場
はやい時間に磐田が1人退場して、10人相手に戦うことに。まずいです、川崎は10人のチームが苦手です(笑)。
とにかくもう、打てども打てどもゴールにならない。とはいえ川口能活をわずらわせるような(ようするにゴールマウスに向かうような)シュートは数えるほどで、大きく吹かしてしまったミドルシュートがほとんどなのだが。引かれてゴール前が混雑してると、攻め手がなくなるのは相変わらずだなぁ。
終了間際に小林のJ初ゴールでなんとか勝利。最後が川崎らしいゴールでよかったよ。小林はインタビューもなんだか初々しかった。写真はその小林の初めての(川崎恒例)トラメガパフォーマンス。
2011-05-04(水) [長年日記]
■ 「しいたけサーキット」に行ってみた
連休中のツーリングは信州パラボラアンテナの旅に行こうと思ってたけど、帰りが死ぬほど混みそうだし、連休中にサーバを2台セットアップする予定なのにまだ1台もできてないから、ちょっと軽めのコースを走ることにした。というわけで、kitajがちょくちょく(仕事の前に)走りに行っている通称「しいたけサーキット」に行ってみよう。
とりあえず5時に起きて(起こされて)、EveryTrailからkitajのデータをGPX形式でダウンロード、SDカードにコピーしてナビにセット。これで人の走ったコースをたどれてしまうのだから、便利な世の中だよなー。というかEveryTrailが初めて実用になった!(笑) 海ほたるで朝食をとりながらコースをざっと確認して、走りだす。……とかいって、君津ICで降りるべきところ、間違えて木更津南ICに行ってしまったりして。トホホ。
「しいたけサーキット」と言ってもレース用のアレというよりは、「閉回路」的な意味なんだろう、ワインディング主体の一筆書きルート。郊外2車線の中速コーナーで飛ばせる場所もあり、センターラインもない狭い山道ありのバラエティに富んだコースだ。距離も手頃で、たしかに「午前中だけちょっと気合入れて走ってくる」にはいい感じ。kitajはいい道知ってるなぁ。おのずと走るのが目的になるから、停って写真撮るのを忘れてしまうのが難点だが。こんど来るときはXactiつけて車載動画を撮ろう。
その後も曲がり角を間違えてナビが勝手にルートを最適化してしまい、サーキットが短絡されてしまったりと、微妙なトラブルはあったものの、途中で気がついて元のルートに復帰できた。EveryTrailのデータにはウェイポイントが設定されているとは限らないから、ナビはリルートしない設定にしておかないとまずそうだ(ということがわかったので良しとする)。
というわけで、12時すぎに帰宅した。軽い日帰りツーリングにはホントちょうどいいね。帰りのアクアラインは事故渋滞だったけど、あんなまっすぐな道でどうやって単独事故が起こせるのか後学のために知りたいもんだ……などと考え事をしていたら湾岸でまたジャンクションを間違えて遠回りをしてしまった。どうしょもない……。
2011-05-06(金) [長年日記]
■ 「緊急災害時動物救援本部」に募金した
震災からそろそろ2ヶ月、現地はまだまだ大変だろうし、原発も予断を許さない状況が続いているが、ともすれば日常に流されて忘れがちになりそうになる。現地に飛んでボランティア活動ができるわけでもなし、できる支援は継続的な方がいいだろうと思い、各種ポイントやアフィリエイトのような「ひたいに汗してないあぶく銭」は(同額を)募金に回すことにしている。とりあえず1年。
当初は赤十字とかのメジャーなどころに送金していたのだけれど、孫正義の100億円のおかげでだいぶ気勢を削がれてしまったので*1、もうちょっと周辺に目を配ることにした。今月は緊急災害時動物救援本部。
動物愛護協会といえば時にはいささか過剰なほどの動物愛護精神を発揮してくれる団体ではあるが、こういうときは行動力があるだろう。すでに3億円集まっていて経過報告もしっかりしてるし。なにより猫を飼う身としては、こういう活動は支援せざるをえないですよ。
それにしても連休の谷間だからか、銀行が混んでて混んでてまいった。考えることはみな同じか(ってみんなが募金してたわけではないが)。
*1 といっても義援金の配布はとりあえず一人あたり30万円とか、どんだけ被害が大きいのかと絶望的になるが。
2011-05-07(土) [長年日記]
■ キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)(佐々木 俊尚)
2月にパブーで買ったのに、やっと読み終えたという。電子積読が多すぎる……。
バズワードをタイトルに掲げる本は眉につばしながら読むことにしているので、本書もその方向で。というのも、インターネットが普及しはじめてすぐに情報洪水をどう扱うかという話題は出ていたし、その対策として「編集者」が必要であるという議論もまた当たり前のように出ていた。ここで言う「編集者」は情報を集めて整理し、コンテキストを与えて提示する役割をする人で、本書で述べられる「キュレーター」そのものだ。だから、「キュレーションの時代」は今に始まったことではないよな。もちろん、ソーシャル・ネットワークの発達でキュレーターが見出されやすくなってきたのは確かだけど。
本書の構成はほとんどが事例紹介で、「いまこそキュレーターが必要な時代」という本書のテーマに沿った多種多様な事例が盛り込まれて、本書の構造そのものが著者の考える「キュレーション」を体現しているのだとわかる。その多様っぷりは驚くほどで、ITだけでなく19世紀の絵画から現代音楽まで、なるほど著者の情報収集能力や興味の幅広さはすごい。
ただ、だからこそ本書の事例の集め方が適切かどうかはなかなか検証できないわけで、「キュレーション前」の雑多な情報が正しいかどうか判断できない読者にとって、キュレーターを信用できるかどうかもまた定かではない。なにしろ著者は自説(コンテキスト)の展開に適した事例を集めているわけで、同様にまったく逆のコンテキストを成立させる事例を集めて本を書くこともまた可能なはずだ。けっきょく情報の洪水のあとには、キュレーターの洪水が待ってるだけのような気もするね。
キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
筑摩書房
¥990
パブーから電子版を買うならこちらから:
2011-05-08(日) [長年日記]
■ 修善寺の「あさば」にまた行ってきた
昨年はじめて行って、めちゃめちゃ気に入ったので、かみさんの誕生日に合わせて今年も泊まってきました、あさば旅館。どうせ旅行は一泊しかできないんだから、こういう贅沢するっきゃない。今年は2Fのベッドにしたんだけど、広々としたベッドルームは天窓の開いた高い天井で、たいへん素晴らしい部屋だった。
今回、例の能舞台を使って「練習」をする団体があると通達を受けていたので、いったいどんな状態なのか、うるさかったらヤだなぁ……なんて思っていたのだが、行われていたのは実際の能(の唄パート?だけ)の練習で、それもしっかり訓練を積んだ人たちのようで、むしろ趣たっぷりのBGMとして最高だった。
まぁ、もう「あさば旅館」に関してクダクダと書く必要はないわな、隅々まで満足のいくニ日間だったよ。ちょうど竹の子のシーズンだったので、夕飯にも朝食にも竹の子料理が出てきて、たいそうおいしかった。
その他の写真はこちらから。今日の帰路は西伊豆スカイラインから西伊豆の海岸線に出て、あちこち回りながら沼津経由で。さすがにちょっとくたびれた(帰りの東名は30km渋滞だったし)。
2011-05-10(火) [長年日記]
■ Desire (X06HT)の液晶保護シートが店頭になかった(のでAmazonで買った)
そういえばもう1年になるのだからDesire (X06HT)の液晶保護シート*1を貼り替えようと思い、ヨドバシに寄ったんだけど、案の定、すでに店頭にDesireの関連商品はないのだった。Desire HDなら豊富にあるんだけど。
この1年でやたらとAndroid端末が出たせいもあって、スマートフォン売り場はかなり拡張し、棚もずいぶん高くなっているが、それでも1年前の新機種に割くスペースはないらしい。まぁしょうがないが、これではリアル店舗がネットショップに勝てるわけないよなぁ。……というわけで、サクっとAmazonで買ったのだった。
同じアンチグレアタイプのフィルムを買ったのだけど、さすがに1年間指でなぞり続けたシートを貼り替えたら、びっくりするくらい透明度が増して、まるで新品のようになったのだった。1年と言わず、半年くらいで貼り替えるべきですかね……。
レイ・アウト HTC Desire SoftBank X06HT用ギラツキ防止保護フィルム RT-HX06FS1/AG
レイ・アウト
(no price)
*1 有機ELなんだから液晶というのもアレなんだけど、「有機EL保護シート」ではなんだか座りが悪い。
2011-05-11(水) [長年日記]
■ Backblazeを使ってオンラインバックアップを始めてみた
震災から二ヶ月ですか。早いような、遅いような。この連休をはさんで、知人の何人かが現地へ行っていて、その報告を聞いているんだけど、まだ片付けすらぜんぜん進んでなくて復興どころの話じゃないようだけど。
今回の地震でしみじみ思ったのは、同じ場所にバックアップを取っててもぜんぜん意味がないってことだ。バックアップはとにかく遠隔地にとる。そうすれば何かあっても本体かバックアップのいずれかが生き残る。というわけで、失われたら二度と取り戻せないファイル、主に写真、音楽、動画といったメディアファイルをオンラインバックアップすることにした*1。
ひと昔前なら考えられなかったことだが、いまでは安価で容量無制限のオンラインバックアップサービスがいくつか存在している。なんでそんなことが可能なのかと思ったら、転送速度を極端に落とすことでオンラインストレージとしては使い物にならなくしているかららしい。なるほど。
今回、とりあえず導入が簡単そうでユーザの評価も高いBackblazeを使ってみることにした。見ればわかるように、日本語ページもあるものの、はっきりいって極めて質の低い機械翻訳なので、英語を読んだほうがいい(笑)。
クライアントソフトをインストールしてやると*2、勝手にディスクをなめて、全ファイルのバックアップを開始する。ドライブごとにON/OFFしたり除外ファイルなんかも指定できるが、基本は設定なしで全ファイルを対象にするらしい。ただ、システム規定の除外拡張子にVMwareの仮想マシンが含まれていたりするので、そういうものはバックアップできないようだ。あと、ファイル個々の上限は9GB(デフォルト4GB)。
そのまま一晩おいておいたのがこの状態。まだまだ先は長いが、このご時世なので夜間しか動かせないから、全部終わるまでに何日かかるかねー。ひとたび終われば、あとはファイルの更新・追加に合わせて自動的にバックアップをしてくれるらしいので、それまでの辛抱ですが。
というか、全部で11GBというのは少なすぎる気がするな。1TBの外付けHDDに数十%くらいファイルが入ってるはずなんだけど。ドライブレターを割り当てずにC:\mediaにマウントして使ってるせいで見えてないなんてオチだったらヤだなぁ。バックアップが終わったらあとで確認しよう。
2011-05-13(金) [長年日記]
■ キンコーズの断裁サービスで「解体料」を取られた
電子積読が10冊を切ったので(つまりまだ9冊はある)、そろそろ小説でも補充しておくかと思い、5冊ほど買い込んでいつものように断裁すべくキンコーズへ。
仕事の合間だったこともあってあまり気にせず代金を支払ったのだけど、5冊で1,365円ってだいぶ高くねぇか? と気がついたので、レシートをチェックしたら見慣れぬ「本解体」の費目が。こんなの前はなかったぞ。
ちなみにWebサイトを探してみると断裁サービスのページにはちゃんと解体に105円かかると書いてある。キンコーズでは厚さ1cmにつき105円の断裁料がかかるので、1cmより厚い本はいったん1cm以下に解体されてから断裁される。だから、その手間賃を取られるのはわからなくもない*1。いつのまにか料金体系を変えたんだろうか。
ただ、今まで使った横浜店と品川店では解体料を取られたことはないんだよな。今日使った浜松町店で初めて取られた。ググってみたところ去年の10月に解体料を取られたという証言があるし、秋葉原店では取るという言う話も聞いたので、どうも店舗によって取ったり取らなかったしているような?
それにしても、ちょっと厚め、2cm程度の文庫本を断裁するだけで、解体料に105円、断裁料に210円で合計315円もかかるんじゃ、はきりいってやってられない。さらばキンコーズ、欲をかくと客は逃げるよ。と言いたいところだが、他に安価で少量の本を断裁してくれるところはないかなぁ。とりあえず浜松町店と秋葉原店は使わない方向でいくしかないか。
*1 ただ、3cmの場合315円かかるという説明はおかしいんだけど。2ヶ所で割るんだから210円だろう(笑)。
◆ ただただし [「キンコーズの断裁サービスで「解体料」を取られた」に関する追記: 横浜西口店では以前と同様、解体料は取られなかった。..]
2011-05-14(土) [長年日記]
■ 第一tDiary.Netの引越しをした
世の趨勢には逆らえず、スタンドアロンサーバだった(この日記もホストしている)第一tDiary.Netサーバもオーナーから「仮想化してくれ」という要求が来てしまい、先の連休中にチマチマとセットアップをしていたのだった。
で、今日、ユーザへの予告通り移転作業を実施。OSもDebian Squeezeにしたし、tDiaryも(やっと)3.0.2にアップデート。あらかじめスクリプトを組んで予行練習をしておいたのでコンバート自体はスムーズだったんだけど、2.2系から3.0系へのプラグインまわりの動作確認に手間取ってしまった。単独の日記ならファイルの上書きだけでいける(はず)だけど、tDiary.Netは特定のプラグインだけを使えるようにしたり、いろいろいじってあるから大変だわ。
いちおう基本機能は問題なく使えるようになったはず。まだ全文検索機能が復活してないんだけど(さすがにNamazuはそろそろやめたい)、とりあえず有効にしたsearch-yahoo.rbが$SAFE = 4では動かないということが今ごろ判明(笑)したので、どうしたものやら。つーかそもそもYahoo! BOSSの代わりを探さないといけないのだが。
で、実はDNSはまだ旧サーバで動いているのだった。ま、ぼちぼちやりますよ。
◆ 前野 [浸透問題を理解されての発言か、判断しかねます。 もう一度だけ。 騙されたと思って、以下のページを読んでください。 ..]
◆ ただただし [「浸透いうな!」は読んでいるし、その通りにやっているからこそ、わざわざ「:-)」とか「"~"」を付けて冗談だとわかり..]
◆ 前野 [「浸透いうな!」は読んでいるし、その通りにやっている。 とのことで、結構だと思います。 うまく移転できれば、あの記..]
◆ 前野 [DNSサーバの移転までみとどけました。 当然の手順とはいえ、お見事でした。 移転前後のDNSが自前運用だというのが、..]
◆ ただただし [恐れ入ります。二台同時運用可能な期間が比較的長かったので、余裕をもてたというのが大きいですかね。]
◆ 前野 [同時運用は必要な条件ではありません。 気持ちのもちようには影響するでしょうが、作業環境を管理できていたのがうまくい..]
2011-05-15(日) [長年日記]
■ ドーラ、(だいたい)満一歳
ドーラがうちに来たときにほぼ生後3ヶ月ということだったので、まぁそろそろ満一歳というところでしょう。当時は「血のつながらない妹」というキャラだったが、自宅周辺の野良猫事情を観察していると親が誰なのかだいたいわかるので、おそらく血のつながった兄妹だと思われる。もっともグスタフとはかなり性格が違って、あいかわらず野良っぽいというか独立心は旺盛だ。
とはいえ最近は(不妊手術後はとくに)甘えてくることも増えてきたので、次第に丸くなってくるんだろうなぁとは思うけど。抱っこが好きじゃないのはなんとかしていただきたい。あと、グスタフは満一歳で5.5kgもあったのに、ドーラはまだ3kg未満なので、もうちょっと大きくなってもらわないと不安だよなぁ。
2011-05-17(火) [長年日記]
■ tDiary: Amazon.co.jpへのリンクを短縮URLに変換
Issue#32で議論していたように、amazon.rbが生成する長ったらしいURLをbit.lyを使って短縮する仕掛けを入れた……のは今日(5/17)なんだけど、これを書いているのは5/19だったりして。
amazon.jsはまだまだ手抜きだけど(少なくとも同一ページ内ではキャッシュくらいすべきだし、下スクロールだけじゃなくて上スクロールにも対応すべきだ)、それより重要なのは今までなんとなく存在していたjsディレクトリの使い方を規定したことかな。doc/HOWTO-make-plugin.htmlも更新しておいたので(5/19)、開発者の人は参照されたし。
◆ hsbt [テストの書き方も(ry どうするのがいいかなあ。]
◆ kou [https://github.com/tdtds/tdiary-core/blob/master/misc/plug..]
◆ sasasin [へんじがない。ただのしかばねのようだ。 http://www.tdiary.org/20021121.html]
◆ ただただし [> hsbt javascriptのテスティングフレームワーク事情は(rubyのそれ以上に)知らないので、いろいろよ..]
◆ kou [あぁ、そうなんですか。 であれば、設定画面の部分はrevertしなくてよかったんじゃないかと思います! Webからも..]
◆ ただただし [それは、そのとおり(苦笑)。近いうちに戻しておきます。]
2011-05-18(水) [長年日記]
■ XMDF形式の電子書籍を「自炊」してみた
なんでこんなことをする気になったのかという話は後半に書くとして、SpaceTownブックスなどで販売されているXMDF形式の電子書籍をKindleで読めるようにしてみた。いわば「電子書籍の自炊」である。お惣菜を買ってきて、ひと手間加えるみたいな?
似たようなことを考える人は当然いるわけで、手法的にはXMDF形式の電子書籍を無理やり変換してkindleで読むに書かれているとおり。UWSCのスクリプトは少しパラメタをいじってこんな感じ:
dir = "PATH_TO_IMAGE_FOLDER" //保存フォルダ page = 2000 //ページ数 wait = 0.2 //ウェイトタイム 0.2sec while True ifb GETKEYSTATE(VK_UP) for count = 1 to page id = GETID(GET_ACTIVE_WIN) SAVEIMG(dir+"/"+REPLACE(FORMAT(count, 4), " ", "0"), id, , , , , 1, 100) KBD(VK_LEFT) Sleep(wait) next endif Sleep(0.2) wend
XMDFをWindowsで読むためのブンコビューアは、ウィンドウ幅を最小に、ウィンドウ高をできるだけ大きくとった上で、こんな感じの設定。このへんは使用しているディスプレイによって違ってくる:
- フォント: LC明朝、28ポイント(Bold)
- 文字間: 小
- 行間: 小
- 余白: なし
UWSCを走らせると、800枚超のjpgファイルができるので、それをjpgディレクトリの下に入れて、下記のスクリプトを(こんどはLinuxで)走らせれば、Kindle上でdot by dotなPDFファイル「out.pdf」ができる。-cropパラメタの値は削りたい余白に合わせて調整する:
#!/bin/sh for dir in png pdf; do if [ ! -d $dir ]; then mkdir $dir; fi done for jpg in jpg/*; do png=`echo $jpg|sed 's/jpg/png/g'` pdf=`echo $jpg|sed 's/jpg/pdf/g'` convert $jpg -chop 60x60 -gravity SouthEast -chop 15x60 -gravity NorthWest -resize 560 $png sam2p -j:quiet $png $pdf done pdftk pdf/* cat output out.pdf
Kindleに送るとこんな感じ。紙の文庫本を自炊したものより、字が大きめで読みやすい:
ただ、ちょっとフォントが美しくないんだよなぁ。明朝の横画の太さがまちまちで、例えば「日」の字なんて中央の横線だけ妙に太かったりするので、これはブンコビューアのレンダリングエンジンがショボいのだと思う。フォントを入れ替えれば多少はいいかと思い、青キン明朝に変えてみたら「っ」のような小さい字の表示位置がぶっ飛んでしまったのでボツ。シャープさん、もうちょっとClearTypeの研究をしてくらはい。
さて、なんでこんなことをしているかというと、Twitterで風穴さん(@windhole)と「どんな電子書籍なら買う気になるか」という話をしていたのよ。おれは「20年後にもちゃんと読める」という条件を掲げて、端末依存やアプリ依存、非公開フォーマットの電子書籍は買いたくないという話をしたんだが、風穴さんは「制限なしXMDF」は消極的に許容しているという。
XMDFは最近、制作ツールを無償公開するなど、オープン化に一歩踏み出しているものの、(おれの予想では)数年以内にEPUB3に負けると思う。おそらくXMDF→EPUB3変換ツールの登場は時間の問題だろう。それなら今からDRMのかかっていないXMDFなら買っておいてもいいかもね。
だいたい、縦書の書籍では選択肢がほとんどないわけで、紙の本を買ってバラしてスキャンするのに対して、XMDFをビューアごとキャプチャして画像PDFにまとめるのでは、手間も金額も段違いに少ない。おまけにゴミも出ないから環境にも優しい。なんだ、紙の本を買うんだと思えば、躊躇する必要なんてなかったんだ。
というわけで、試しに「プリンセス・トヨトミ」を買ってみたわけだ。普段はけっして買わないベストセラーだけど、他に読みたいのがなかったので。
これで買える電子書籍の幅が広がって「よかったよかった」ということになればいいのだが、試しにSF棚を見て「おっ、ハヤカワ文庫があるじゃん」と思ってリストアップしてみるとほとんど全部が「グイン・サーガ」だったりして、はっきりいってお話にならない。早川・創元という日本のSF二大レーベルが一番電子書籍に及び腰ってのはどうなんだよ、え?
◆ ただただし [>yoosee ほう、それは興味深い! だとすると、「あんまり売れないから電子化する余力がない」とか「読者が年寄りば..]
◆ NOBU [古いエントリwp上げてすみません。 ACCESS、EPUB 3準拠の電子書籍ビューワを発表 http://eboo..]
◆ ただただし [「ただ伝説」言うなw それはさておき、このコンバータが一般向けに提供されるといいんですけど、まぁそれはないんじゃない..]
◆ NOBU [そうなんです。キャプチャする気で買ったはいいけど、できなかったら悲しいのでまだ手を出してません。 「さよならジュピタ..]
◆ lisper [画像ファイルに変換した後にOCRにかけてテキスト化しちゃうとか]
◆ ただただし [OCRにかけて得られるのは(精度にやや難のある)テキストデータだけであって、レイアウトやルビなどの書籍の体裁となる重..]
2011-05-19(木) [長年日記]
■ セキュリティの神話(John Viega)
一般に(と著者が考える)「セキュリティにまつわる常識」みたいな話の数々を、「神話にすぎない」と切って捨てるという体裁の本。いや、語り口は誠実で、そんな高飛車ではないけど。
ひとつひとつは頷ける内容だし、いい本だとは思うのだが、どんな読者をターゲットにしているのかよくわからない。専門用語をできるだけ排除しようとしているし、技術者なら当たり前のように神話にすぎないと考えるようなネタ(「Macは安全だ」とか)を多く取り上げているから、一般向けなのかなーと思うけど、ちょっと考えればわかるように、技術者でもない限りこんな本を手に取ることがあるとは思えない。難易度の高い話を削って、もっと短くまとめたものを新聞連載とかにでもしてみたら、想定している読者にリーチするんじゃなかろうか。
なにより、著者が現役のMcAfee社員で、しかも序文からしてMcAfeeの偉い人だったりするから、「バイアスかかっていそうだな」と読む前から身構えてしまう。実際、引き合いに出される事例の多くがMcAfeeで起きた話だったり、McAfeeが改善に取り組んでる話だったりするので、なんだかMcAfeeの宣伝資料を読まされている気分だった。そういうところを差っ引けば、悪くないと思うだけど。
技術者が、一般人に対してセキュリティについて説明するための「うまい説明のしかた」を学んだり(意外とこれ重要かも)するのには良いんじゃないかな。
オライリー直販ならこちら。もちろんEbookもある。幅15cmなのでKindleでもいける。
■ オライリー・ジャパンのEbookが「DRMフリー」になるぞ!
そうえいば上の本はオライリーの「被災者支援キャンペーン」で買ったものなんだけど(そしてDRMについてグダグダ書いたわけだけど)、このたび、めでたくEbookがDRMフリーになるというアナウンスが! これはめでたい。いやぁ、さまざまなハードルをクリアするための、中の人たちの尽力が目に浮かぶようだよ。素晴らしい。
さて、オライリーは読者であるわれわれ技術者を信頼してくれた。われわれはその信頼にきちんと応えることで「電子書籍にDRMはいらない」ということを証明してみせなければならないと思う。FAQにある以下の注意は肝に銘じようではないか:
オライリー・ジャパンが販売する書籍(Ebookも書籍だと考えています)は、コピー・フリーではありますがコピーライト・フリーではありません。日本国の著作権法による保護を受けており、著作権法で定められた範囲を超えた複製、頒布、送信などは、著作権法に抵触する恐れがありますのでご注意ください。
で、次はEPUBも(できればmobiも)、と期待したいところだが、さすがにこれは編集過程にまでメスが入ると思うので、当面PDFのみということで納得でしょう。複数フォーマットを低コストでサポートするには、オーム社みたいな先進的な仕組みを入れないといけないだろうし、けっこう大変だろうなーと思う。まぁ、オライリーは著者のリテラシも高いから、そういうことをやれる下地は十分にあると思うけど。
ところで今回の措置には、購入済みの(DRM付き)Ebookも近い将来アップデートしてくれるという太っ腹なおまけがついてくるわけだけど、気になるのは全ページに挿入されている購入者のメールアドレスである。あれも「(心理的)DRM」の一種なんだけど、「DRMフリー」というからにはこれもなくすんだろうか。個人的には別にあってもいいんだけど(どうせKindlizeするときに削っちゃうし)、アップデートのためにまたあの膨大な処理をやり直すのはアホらしい(し、電力のムダである)から、いっそやめた方がいいと思うんだけど。(追記: インサイダー情報によれば、メールアドレス埋め込みも撤廃だそうだ。Great!)
2011-05-22(日) [長年日記]
■ 「緑のカーテン」を作るぞ(1)
2Fがリビングということもあり、日中はけっこう日が差し込む我が家。自宅にいることの多いかみさんから緑のカーテンが欲しいという要望は以前からあったのだが、今年はさらに節電もという流れなので、重い腰をあげることにした。西日のあたる2Fの窓に、地面から(!)ユウガオのつるを伸ばす。いきなりハードルが高い。
だいたいかねてから植物を育てるのは苦手な部類で、数年以上無事に育った鉢植えはあまりない。あいつら「餌くれ」とか言わないしな。せっかく狭いながらも庭付き一戸建てなんだから、なにかすりゃぁいいんだが自信がないんだよなぁ。
さて、楽天のショップから購入したユウガオの種は、一袋でこれくらい。これを、いっしょに買った簡単種まきセットで苗まで育てる:
付属の乾燥した土は板状に成形されていて、この薄さ:
これを付属のトレイに入れて水をたっぷり流しこむと、大きく膨らんで苗床になる。とりあえず深さ1cmくらいに種をまいた。さて、どうなりますやら:
◆ エチオピア効果 [猫が邪魔したそうにこっちを見ている・・。]
2011-05-24(火) [長年日記]
■ Facebookの「いいね」をコメント対応(にしようとして挫折中)
この日記の各記事には、仲良く「いいね」と「シェア」が並んでいるんだけど、たしかしばらく前から「いいね」を押した直後にコメントを付けられるようになっていて、「シェア」ボタンは終息の方向と聞いた。「いいね」のコメント機能はこんな感じのヤツ:
ところがウチの「いいね」ボタンは押してもフォームが開かないので、なんでかなーとFacebookのコード生成ページであれこれ試してみたんだけど、よくわからない。layoutパラメタの値が「standard」だと出る(こともある)。「button_count」にすると、このページ上のシミュレータではフォームが出るけど、日記に埋めてみると出てこない。iframeがページ上で専有している領域のサイズに依存しているのだろうか。
そもそも生成されたコードをそのまま貼ると、all.jsがエラー吐いて動かないし。appIdを指定されるままに埋めこむとダメなようだ。従来どおり空にすると動く(けどコメントフォームは出ない)。さすがにall.jsを追いかける気力はないので今日はここまで。もしかすると、向こうはXHTMLを対象にしているけどこっちはHTML4だったりするのが原因かもなー。それにしたってなぁ。
ところで最初、先のシミュレータを使おうとしたら「Developer登録しないと使わせてやんない」ってメッセージが出たんだが:
リンク先を見てみると、携帯認証をするか、クレジットカードを登録すればいいらしい。セキュリティについてやや朴訥なFacebookにクレジットカードを預けるのは怖いので*1、携帯認証をしてみた。いつの間にか日本の携帯にも対応したようだ。といっても、こっちはsoftbank.ne.jpのメールなんて使ってないので、わざわざAndroidにアプリを入れてメールを受信し、終わったら削除する*2という手間をかけるハメになったのだけど。
◆ かん [WindowsのChrome beta(12)で普通にコメント入力欄が出てきましたw]
◆ ただただし [おれが持ってる3台のChrome(11)では全部ダメなわけだが。なんなのこれ。]
◆ hb [MacのSafariからでもコメント入力欄でてきましたよ]
◆ ただただし [とりあえず自分以外はみんなできてるみたいなのでシェアボタンは削除したよ! ちくしょー、なんでだろうなぁ。ブラウザによ..]
◆ ただただし [わかったぜ。facebookのアカウント設定で「セキュアな接続(https)」をONにしているとUnsecureにな..]
◆ rinoside [全く同じ現象でずっと悩まされていましたが、「セキュアな接続(https)」OFFで確かに解決しました!納品が急ぎだっ..]
2011-05-26(木) [長年日記]
■ ドーラ、マーキング癖が治らない
避妊手術のあと、妙に人なつこくなってようやく飼い猫らしい性格になった(ように見える)ドーラ。ところが発情期にマーキングをする癖(?)がついてしまったのか、いまだにトイレ以外の場所でおしっこをしてくれる。もっぱら玄関のタイルの上と、(よりによって)キッチンが「なわばり」らしい。
うんちはちゃんとトイレでするので、トイレの場所がわかっていないわけではないようなんだけど、これはいったいどういう状況なんだろう*1。マーキングの現場をおさえたときはすぐさまこっぴどく叱るようにしているし、悪いことをしているという意識はあるようなんだけど、ちっとも治る気配がない。
うーん、1歳を過ぎた猫の「トイレ再教育」ってどうやったらいいんだ……。こういうのって、Yahoo!知恵袋とかにでも質問してみるといいんですかね。
*1 ちなみにグスタフと同じトイレじゃイヤなのかと思って、わざわざ別のトイレを用意してある
◆ ただただし [なんと、叱るのは逆効果ですか! まずは徹底的な掃除なんですねぇ。やってみます……。 >自分用メモ http://w..]
◆ Mike [ いつもblog拝見しております。 我が家も3匹猫を飼っていて、1匹が同様の癖で困っていたことがあります。 その時..]
◆ ブチャ猫 [ガブが壁で爪とぎをするので、猫の嫌いな臭いがするスプレーを使ったことがあります。 効果があったように思います。 ただ..]
◆ ただただし [トイレを追加するというのは素人にはなかなか思いつかない対策ですねぇ、ハードル高いけど(場所的に)。 猫よけスプレーも..]
◆ nuremochi [我が家の猫(とくに影千代)も一時期マーキンググセがついてしまってましたが、マーキングをしそうな時に霧吹きで水をかける..]
◆ ただただし [よそ者云々はメスにもあるんですかねぇ。あとはストレスかぁ。最近あまり遊んでやってないからか? とりあえず問題の場所..]
2011-05-27(金) [長年日記]
■ 梅雨入りしてしまったので色々と予定が狂った
なんと、まだ5月だというのにもう梅雨入りだそうだ。観測史上、2番目に早いとか。
だいたい例年だと6月の10日前後だったはずなので(まさに梅雨入りのタイミングでバイクを買ったのでよく覚えている)、そこに合わせていろいろと予定を立てていたのが全部ひっくり返ってしまった。まいったなー。
ちなみに:
- 新緑の季節の「うすださん」を撮りにいく。バイクで
- ギリギリのタイミングでバイクを車検に出す
- 生垣の剪定(葉が茂ってるときに雨が続くと病気になってしまうので)
- 猫の洗濯(我が家の猫たちは抜け毛の季節が遅いので今が最盛期)
まぁ、最後のは別に梅雨時にやってもいいんだが。乾くのが遅くなるのが気の毒だけど。
2011-05-28(土) [長年日記]
■ PlayStation Networkのパスワードを変更した
史上最大の個人情報流出以来、ながらく運用を停止していたPSNが、日本でもようやく運用を再開したので、さっそくログインしてパスワードを変更した。
うちにはPSPしかないので、まずはPSPの「アカウント管理」でログインしようとすると、パスワードリセットしたからパソコンで変更しろと言われる。えー、ゲーム機しか持ってなかったらどうすんの? しかも表示されたURLが妙に長くて、これをキーボードから入力しろというのか、なんでもうちょっとマシな短縮URLを用意しないのかと、さっそく開発者を捕まえて小一時間説教したい気分になる。
で、なんとかPC用のログイン画面にたどりつき(メンテナンス情報にリンクがあるのでなんとか手入力は回避)、パスワードリセットを行って、数分後に届いたメールにあったURLを開くとこれである:
いや、パスワードはリセット済みなんだろうから、ここで入力すべきは新しいパスワードだろうというのは論理的にわかるけどさぁ。コンシューマゲーム機のユーザにそこまでのリテラシを求めちゃいけないんじゃないの。「アカウント情報の更新」じゃなくて「パスワードの変更」じゃないの、「パスワード」じゃなくて「新しいパスワード」じゃないの。以前からそうだけど、SONYのUIってほんとダメだよな。
そんなこんなでKeePassで生成した新しいパスワードを入力し、必要な作業は無事完了。ついでに預けてあったクレジットカード情報も削除した。もう信用せん。というかこれは、PSNで何か買う予定がしばらくないのがわかっていながら預けっぱなしだったおれが悪い。
ログアウト前に過去の購入履歴をざっと見たら、8ページにも渡ってアイマスSPのDLCばっかりずらずらと並んでいたのはアレですが。
2011-05-29(日) [長年日記]
■ tDiary: ようやくテスト環境を構築
まだやってませんでした、すみません ><
いやね、第一tDiary.Netの引越しが先だよなぁ、それが終わったらちゃんとやろうと思っていたら、ずるずると長引いてしまったのだよな。テスト環境の構築方法はhsbtが書いてくれた「How to testing tDiary」のとおりにやればいいので難しいことはない。
% cd ~/src/tdiary/core % gem install bundler ... % bundle install --path ~/.bundle ... Your bundle is complete! It was installed into /home/sho/.bundle
あとは「bundle exec rake spec」を実行するだけなんだけど、なにやらボロボロとエラーが出る。dataディレクトリがないというメッセージの他に、文字コード変換まわりのメッセージが出ているので、おそらくUTF-8をEUC-JPに変換できないでいるんだろう。なにしろ以前UTF-8にうまく移行しそこねて以来、いまだにEUC-JPなオレが悪い。ま、ごまかしようはいくらでもある(とか言ってるからいつまでたってもUTF-8に移行できないのである):
% mkdir -p tmp/data % LANG=ja_JP.UTF-8 bundle exec rake spec | nkf -e ... 109/109: 100% |=======================| Time: 00:12:10 ... Finished in 730.76 seconds 109 examples, 0 failures, 14 pending
とりあえず、すごく遅いことはよーくわかった(マシンも、テストも)。
2011-05-31(火) [長年日記]
■ 第1回アクセシビリティBAR『初夏のパンくず祭』に行ってきた
最近、仕事の関係でなぜかWebアクセシビリティのコミュニティに関わりができはじめていて(受託の面白いところですな)、一介のプログラマだったはずなのに数奇な運命であります(おおげさ)。
で、東日本大震災の直後に関係者と飲んでいたときに「今年はヤマザキ春のパン祭も自粛らしいですよ」的な話が出て、「じゃあ代わりに『カワサキ春のパンくず祭』をしようではないか」という流れになったんだが、実現したときには本家は復活したあと、しかもすでに春というよりは初夏になっていたという。そんなこんなで第1回アクセシビリティBAR『初夏のパンくず祭』に参加したのだった。
ハッシュタグ#a11ybarを見ればわかるように、参加者がやや内輪だったこともあり、開始直後から1時間くらいは飲み食いに忙しくてどうなることかと思ったが(笑)、その後けっこう真面目にパンくずリストの話になった。パンくずリストの話など、すでにこの10年間で出尽くした感があるし、どんなマークアップにするかでセマンティックも変わってくるとあって、宗教論争じみた展開が定番なのだが、アクセシビリティがからむとひと味違う感じになるのが面白い。
例えば数年前、記号を適切に読み上げられなかった当時のスクリーンリーダーを意識して、区切り記号の「>」を画像にしてalt属性に「の中の」を当て、文章として読み下せるようにパラグラフとしてマークアップしたパンくずリスト(例: インフォアクシア)は、当時としてはユーザテストまで行ったしっかりしたものだが、今となっては改善の余地がおおいにある。特に「">"で挟まれた複数のリンク」が「パンくずリストである」と認知されている現在では、スクリーンリーダーユーザをそこまで過保護にする必要はないのだそうだ。が、今でもこのスタイルを無批判に真似をしたサイトが蔓延していて、発案者が頭を抱えている状況になっていたり。
あと、セマンティクスを意識して、ul/olを使ったり、dlを使う、さらにリストを入れ子にするなど、凝ったマークアップは数あれど、スクリーンリーダー利用者からしてみるとどれもたいして変わりはないとか(しいて言えばそこにパンくずリストがあることがわかるという意味で単純なリストで十分とのこと)。まぁ、原理主義者による行き過ぎた実装が現実では尺に合わないというのはよくある話である。
とりたててスクリーンリーダーユーザを特別扱いしなくても、慣れればそこに何があるのかはけっこう理解できているというのは目ウロコというか、過剰なサービスが冗長でうっとおしく感じられてしまうというのは晴眼者にしてもわかる話で、普通にシンプルなマークアップを心がければいいんだってことだよね。ポップアップやドロップダウンリストで過剰に飾り立てたパンくずリスト(例: ネットイヤー)なんかは画面を拡大して使っている弱視のユーザにはかえって不便だったりもするわけで。そういう意味では、そもそもパンくずリストが必要ないシンプルな構造のサイトを目指せという指摘もうなずけるものがあった。
そんなこんなで予定よりも30分延長してお開きになったのだが、パンくずリストだけをネタに3時間も話ができるんだから、どんだけ変態の集まりなんだ。またやろう。
◆ satot [もう少し南の安房グリーンラインも良い道ですよ。一昨日走ってきました。高速ワインディングです。]
◆ kitaj [お,とうとうしいたけサーキット行きましたか.EveryTrailで見るとあちこち行ったりきたりしてるのが分かって面白..]