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ただのにっき


2010-12-02(木) [長年日記]

pdf2mobi.shを使って自炊本の余白をカットする

先日の記事で作者のsasasinさんご自身から猛プッシュされたpdf2mobi.shを使ってみた。名前だけ見るとPDFファイルをKindle向けフォーマットである.mobiにしてくれるように思えるが、PDFから画像ファイルを抽出して自動的に余白をカットした上で再度PDFにパッケージしてくれるシェルスクリプトである*1。「自動」ってところがミソですね。

リンク先の解説にあるように、余白のカットはImageMagicのconvertコマンドで「-chop」と「-flip -flop」を指定することでこれを実現している。いやー、ImageMagicの万能っぷりは相変わらずすげぇなぁ。あと、PDFから画像の抽出はpdftoppmを使っていて、実はconvertでもできるんだけど、手元にあるいくつかのPDFにはconvertがエラーになるものもあったので、そういう意味ではこっちの方がよさそう。

いろいろ試してみた感じ、Kindle3用の設定だとちょっと字が荒く見えるので(抽出したppmが二値なため?)、変換後の画像サイズを倍にして、代わりに圧縮率を上げるようにしてみたら、まぁまぁいい感じになった。シェルスクリプトだと改造しやすくていいですな。できあがったPDFのサイズも2倍程度におさまったし。このあたりはスキャンの設定でもっとよくなるかも知れないので、あとでもうちょっとトライする。

あと、変換元PDFが文字情報を持ってる場合に「Adobe-Japan1云々」というエラーが出るが、poppler-dataパッケージも入れることで抑制できた。

というわけで、さっそく『小惑星探査機 はやぶさ物語』を自炊してみた。

[スクリーンショット]「小惑星探査機 はやぶさ物語」の1ページ

新書なので少し縦に長いけれど、ノンブルまでカットすることで余白をギリギリまで減らしたPDFファイルができた。うん、これなら文句ない。おまけにScanSnapのユーティリティであとからOCRをかけられるので、検索もちゃんとできる。pdf2mibiすばらしい。基本的にKindle向けの変換はこれ一本でいいや。

Tags: ebook kindle

*1 手元では「pdf2kindle」という名前に変えてある。


2010-12-03(金) [長年日記]

小惑星探査機 はやぶさ物語 (生活人新書)(的川 泰宣)

「どうせ新書だし、中身薄いに違いない」と思って買わずにいたら勧められてしまったので、買ってみた。そして自炊後初めてすべてをKindle上で読んだ本(マンガ除く)となる*1

いやー、同じ的川さんの本ながら、先日読んだ「奇跡」よりずっといいですよ、こりゃ。新書だからってバカにしたらいかんなぁ。たしかに内容は薄いので、マニア向けにはまったく情報不足だが、もし今回の「はやぶさ騒動」で宇宙探査に興味を持った(でもあまり知識のない)人に勧めるなら本書が一番いいかも知れない。

「はやぶさ」の何がすごいのか、どんな意義を持っているのかという点については余すところなく伝えながらも、数年間にわたるイベントを上手にはしょりつつ、例によって熱く優しい的川節で語るのだ。口調がいつになくくだけていて柔らかいのがいいですな。「川口くん」とか、登場人物が「くん」付けなのも新鮮で。

小惑星探査機 はやぶさ物語 (生活人新書)
的川 泰宣
NHK出版
¥1

小惑星探査機 はやぶさの大冒険
山根 一眞
マガジンハウス
¥1,195

https://www.amazon.co.jp/dp/9784569792347

Tags: book hayabusa

*1 「jQueryクックブック」はチビチビ読んでるので。こういう読み方ができるのが電子書籍のいいところ。


2010-12-04(土) [長年日記]

仙台 1-1 川崎(TV観戦)

J1最終節。今年は天皇杯も早々に終わっちゃったので、これがシーズン最後の試合。今年は早じまいだなぁ。

わりと早くに得点して、いい感じで攻めていたので、油断して他のチャンネルに切り替えたりしていたら(最終節はお約束通り全試合同時スタートなのである)、いつの間にか追いつかれて、そのままドローで終わってしまった。高畑監督退任が決まっているので、勝って欲しかったんだけどなー。今年はホント、こういう展開が多いわ。

けっきょくリーグ最終順位は5位ということで、来季はACL出場はなし。楽になるけど、チーム作り直しになると思えばかえってよかったかも。あ、でも代わりにナビスコの試合数が多くなるのかな。

裏では朋友・FC東京のJ2降格が決まり、来年から多摩川クラシコはなしに。マリノスはよくわからない理由で主要選手が次々と切られてなんか大騒ぎだし、他にも各チームでベテランが何人も引退して、来季のJ1は、フロンターレも含めてずいぶん様変わりしそうだ。

Tags: frontale

2010-12-05(日) [長年日記]

Kindle3向け自炊本作成手順、(おれ的)ベストプラクティス

注意: この記事は古くなっており、現時点ではベストでもなんでもなくなっている。進化した「Kindlize手法」についてはKindle3向けdot by dotな自炊PDFを(真面目に)作成するを参照されたい。

あれこれ試行錯誤の末、自分的にだいたい納得できるクオリティの自炊本作成手順ができたのでメモっておく。対象はKindle3。

例えばiPadをはじめとする大型タブレットだとこういう苦労はあまりなくて、気にせずフルカラーかグレースケールでスキャンしてPDFにしてしまえば難なく読めるんだろうけど、Kindle3やSONYのアレみたいなモノクロの5~6インチ画面向けにはいろいろ最適化が必要だ。だからKindleダメというわけじゃなくて、この軽さ、小ささ、そしてE-Inkの美しさを享受するためにちょっとした手順が増えることは厭わない、という話だ。

1. スキャン

自炊派の人たちの間では、この時点で各自のポリシーが違ってくるようだ。保存用にフルカラーで取る人もいるが、それだと古めの黄ばんだ本だと地に色がついてしまって、せっかくのE-Inkの白さが失われてしまう。ので、ここは(どうしてもという場合を除き)「白黒」で。

その他、ScanSnapの設定の主なところは以下のとおり。

  • 読み取りモード: スーパーファイン、白黒、両面、文字くっきり、白紙削除、傾き自動補正
  • ファイル形式: PDF、テキスト認識「しない」*1
  • 原稿: サイズ自動検出

2. トリミング

これはsasasinさんのpdf2mobi.shを使うが、彼の元PDFはフルカラーなので、やはり色々と設定が違う。ので、自分用にパラメタを変更してgistに置いておいた(pdf2kindle現在はRakefile化されてさらに進化している)。GPLバンザイ。方向性としては、

  • 画像のリサイズをいっさいしない(かえってサイズが大きくなるので。結果的に第二パラメタをなくした)
  • PPM(フルカラー)ではなくPGM(グレースケール)を使用
  • 文字くっきり化(ガンマ補正)をやめた(代わりにKindleの機能を使う)
  • PDFメタデータを最初に抽出

最後のメタデータだが、Kindle上で本のタイトルはファイル名から取られるけど著者名がPDFのAuthorから取られているので(しかも困ったことに日本語はダメ)、ここで入れておきたい。元のPDFに入れておけばいいじゃんという話なんだが、pdftoppmにはうまく取り出せないパターンがあるようなので、pdf2kindleがせっせと画像変換をしている間に、抽出したメタデータファイルをエディタで書き換えられるようにした。

実行時にはノンブルまで削除するためにトリミングのパラメタも指定する。今のところ文庫メインでやっているけど、ハヤカワ文庫だと「60 30 10 10」、創元文庫だと「35 85 15 15」あたりがちょうどいいみたい。

出来上がりはこんな感じで、こないだのとたいして違わないように見えるけど、実際にKindle上で見るとだいぶすっきりして「いかにもスキャンしました」的な感じがだいぶ薄れている。

[スクリーンショット]pdf2kindleによるPDF

3. OCR

できたPDFファイルはざっと出来上がりを確認後、ScanSnap付属ユーティリティでOCRにかける。まぁ、小説だったら別にやらなくてもいいかなという感じだけど、CPUの空き時間を見つけてバッチ処理してくれるモードがあるので、寝る前に仕掛けておけば朝にはできたてホカホカの自炊本ができあがっているという具合なので、やっておけばいいと思う。

あとはUSBでつないだKindleに放りこんでおけばいいんだから、たった3ステップ、楽なもんだ。たいして苦にはならないレベルまで自動化できたので満足じゃよ。

Tags: ebook kindle

*1 これがONだと連続して複数の本をスキャンしにくくなるので後回しにする。

本日のツッコミ(全11件) [ツッコミを入れる]

Before...

moriwaka [レイアウトを維持したい場合は -trim じゃなくて -crop にするとよいですね。我が家のLinuxはベアメタル..]

moriwaka [よく確認すると思ったように動いていなかったのでちょっと時間がかかってしまいました…… パッチはこちら: http:/..]

sasasin [画像補正のconvertと同じ要領で、PDF作成のconvertを並列化できます。最初のpdftoppmも、pdft..]

ただただし [>moriwaka ありがとうござます! 参考にします。 >sasasin まぁ、バッチ処理なので寝ている間に動か..]

倉橋 [pdf2mobi.shについてまったく使い方が分からないのですが、結構難しい話なのでしょうか?]

ただただし [倉橋さんのスキルやお使いのOSがわからないから、「分からない」だけではなんとも答えようがないですよ。 Linuxユ..]


2010-12-06(月) [長年日記]

jQueryクックブック(jQuery Community Experts)

たしかこの本を通勤中に読むためにKindleを買って自炊をしたはずなのに、いつの間にか自炊そのものが目的化してしまい(よくある話)、今日になってようやく読み終えることができた。ちなみにこのサイズの書籍だとKindle3に1ページ表示ではいちおう読むことはできるけど目が悪くなるので、横にして(1ページで1、2回スクロールして)読むのが良い。まぁ、一覧性は多少落ちるけど、たいして苦にならなかったということは記しておきたい。

クックブックとかレシピ本には、ほどよい広さとほどよい深さのバランスが求められると思うのだけど、本書はそれが実にいい感じ。広さという点ではjQueryのトラバースやマニピュレーション、ユーティリティとAjax、UIからユニットテストまでひと通りの網羅性がある。かといってマニュアル的に微に入り細に入るような部分は適度にはしょられていて、深みにはまりすぎない節度がある。

じゃあ浅くてダメかというとそうではなくて、プラグインの探し方やテーマの拡張方法なんかにもちゃんと触れられているから、読者が次のステップに進むための道案内もしっかりしているのだ。ユニットテストの章まであるのには驚いたけど、現代的で実に素晴らしい。もっとも今は本書で扱っているQUnitよりもJasmineの時代みたいだけど。

なんにせよ、これはいい本ですよ。jQueryを触る機会がある人なら必携でしょう。というか今や「JavaScriptやるならjQueryは外せない」時代なので、Webを作る側の人はみんな読んでおいて損はないんじゃないの?

jQueryクックブック
jQuery Community Experts
オライリージャパン
¥109

Tags: book

2010-12-07(火) [長年日記]

E Inkのページめくりは遅くないよ!

正確には「最初は違和感があってもすぐに慣れるよ」だけど。

高橋さんがSONY Readerを触ってきたという記事を書いていたので読んだのだけど、やっぱり「E Ink遅い」的な感想を抱いたみたいなので、最近すっかりKindleラブになったおれが「それは違う」という主張をしておきたい*1

いや、おれも去年Kindle DXをちょっと触らせてもらった時、ページめくりの時に一瞬画面が暗転して、のんびり書き換わるのを見て「これはないわー」と思ったので、「ちょっと触った」程度のインプレッションがそうなるのはよくわかる。Kindle3になってだいぶレスポンスがよくなったとはいえ、特性上暗転するのも書き換えが目に見えるほどなのも変わりはないだけど、でもね、そんなのすぐに慣れちゃうのよ。

よく考えてみて欲しいんだけど、紙の本だって、ページをめくると今まで見ていたページが歪んで縮小していき、次にざらざらした紙の断面が見えて、次のページが歪んだ形で登場、という過程をへてやっと読めるようになるのだ。おそらく文字が読めるようになるまでにはE Inkより時間がかかっているし、その間の「エフェクト」たるや、かなり特異なものだ。ところが本読みはそんなこといちいち気にしない。

今までKindleで何冊か本を読んでみたけれど、このE Ink特有のページめくりエフェクトについては、もうまったく違和感がない。というか、気になったのは最初の数ページくらいで、あっというまに慣れちゃった。だから、ちょっと触った程度の人の「E Inkのページ書き換えが好きになれない」というインプレッションを真に受けてはいけない。人間は簡単に順応する生き物なのだから。

ただ、Kindleそのものの性能に起因するディレイはたしかにある。どうやら次のページのデータはちゃんと先読みしているようで待たされることはほとんどないのだけど、パラパラとめくったりして先読みが追いつかなくなると、ちょっと待たされるかなー、という時はある。これはE Inkに罪はなくて、性能を削って(価格を下げた)Kindleの仕様に起因するものだ。より高価格なSONY Readerでは改善している可能性はある。

Tags: kindle

*1 SONYの擁護をするわけではない。ネットワーク接続できない時点でSONY Readerは「なし」だね。タッチパネルは魅力だけど(←弱腰)。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

takahashim [ええと、とりあえずKindle2とiriver storyを買ってあれこれ試してた人間の感想だと思ってください。両方..]

ただただし [高橋さんが買ってないわけないか、ゴメン。でもパラパラ(による検索)が苦手なのはE Inkのせいじゃなくて電子書籍一般..]

yosh_s [Sony Reader、画面真ん中から左右どちらかにフリックした状態で指を止めると「流し読み」モードなり、結構なスピ..]


2010-12-08(水) [長年日記]

金星探査機「あかつき」、(1回目の)軌道投入に失敗

[写真]あかつき応援ワッペン

昨日の朝に実施された「あかつき」金星軌道投入の逆噴射を固唾を飲んで見守っていたのだけれど(いや、仕事はしてたよ!)、可視になっても通信が回復せず、その後LGA (Low Gain Antenna)での通信回復、自動でセーフモード入りしていたことの発覚などなど、わが町相模原がこれほどテレビに映った日はないんじゃないかと思うくらい激動の1日だったのだが、けっきょく周回軌道には乗っておらず、今回の軌道投入は失敗ということになったようだ*1

今は自慢のフェイズドアレイアンテナによるハイゲインな通信ができているようなので、探査機自体は元気、姿勢制御などにも問題はないようだけど、肝心のセラミックスラスターが無事なのかどうかはわかっていないようだ。いやはや、惑星探査は難しいねぇ。

普通、惑星探査で軌道投入に失敗したら、それで探査計画はオシマイになるものだけど、「はやぶさ」以来の強運がここでもISASを救ったのか、太陽を周回する軌道に乗った「あかつき」は6年後にもう一度金星と邂逅するということで、再チャレンジできるらしい。だから「1回目」の失敗。

って、いやいや、マジかよ! 6年なんて探査機の設計寿命は終わってるし、しかも金星よりも内側の軌道に入っているから温度も高い。だいたい、6年間もプロジェクトを維持するって大変だぞ。……と、不安要素はたっぷりだけど、あの「はやぶさ」を帰還させたISASのこと、きっとやってくれるに違いないという、なんというか、不条理な期待を抱いてしまう。こうしてハードルはどんどん上がっていくのだなぁ。いっしょに予算も上がればいいのにね……。

上の図は、Twitterの「宇宙クラスタ」で作られた応援ワッペン。「あかつき」の次の6年間にたどる新しい軌道が描かれている。元画像はこちらなんとか成功して欲しいものです。

*1 臼田の可視が終わったあと、地球局がNASAのDSNマドリッドに引き継がれたと聞いて、「あの70mがいま『あかつき』を追っている!」と想像したら、それだけで鼻息が荒くなったよ。


2010-12-09(木) [長年日記]

テキストファイルをKindle3用の縦書きPDFにした

某所からテキストファイルになった小説を入手したので、これをKindle3で読みたい。せっかくの小説なので縦書きで。KindleGenを使ってできるのは(たぶん)横書きなので、自分で縦書きのPDFを作るしかないかなー、と思い、手元にある道具だけで作ってみた。

といっても、使ったのはOpenOffice.org Writerだけだけど。

用紙サイズをA5に、フォントは(よさげな明朝体フォントがなかったので)「MS 明朝」、フォントサイズは20ポイント、行間130%にすると、1ページあたり12行、1行30文字程度になって、これがKindle3にちょうどいい感じ。ただ、このままPDFにすると、空白の多いページがKindle上では文字部分がいっぱいに広がってしまい(「fit-to-screen」の罠)、かなりびっくりするので、ページの四隅に点を打つという(よく知られた)テクを使う。OOo Writerの場合は、ヘッダ/フッタに最小のフォントで「.」をページ左右に打ち、それらの文字色を一番薄いグレーにするといい感じだ(文字色を白にしてしまうとKindleには無視されるようだ)。

こんなテンプレートを用意しておいて、あとはテキストファイルをコピペで流しこめば、いっちょあがりである。まぁ、OOo Writerはまだいわゆる半角文字の扱いがうまくないので、こだわりの縦書き書物を作るにはちょっと機能不足なんだけど、まぁ細かいことは気にしない。

件の小説を出すわけにいかないので、今日読んでたいへん感動した「赤松健インタビュー」を流しこんで、OOo Writerの機能でPDF化、Kindleにコピーしてみた:

[スクリーンショット]自作した縦書きPDF

いやぁ、これくらいの文字サイズだとまったく苦労することなく気持よく読めるねぇ。あらゆる本がこんな感じで入手できればいいのに!

Tags: ebook kindle
本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

sasasin [なんという車輪の再発明... http://a2k.aill.org/text.html]

ただただし [しまった、存在は知っていたのにすっかり忘れていたw まぁ、一部装飾したいページもあったので、自前で作れるようになっ..]


2010-12-10(金) [長年日記]

ドーラ、お気に入りのタオルができる

[写真]お気に入りのタオルの上でのびーっ

うちに来たときは野性味あふれる野良猫だったドーラだが、ここ1、2ヶ月でまるで別の猫のように甘えっ子になってきて、特に「遊んで攻撃」は熾烈極まり、付き合う人間の方がしんどいくらい。あと、なんだかよく鳴くようになって、それもウニャウニャとよく独り言を言っているのだけど、人語ではないので意味はよくわからない。

あと、おれがPCを使っていると必ずデスクに乗ってきて、キーボードとモニタの間に陣取って邪魔をする。そんでマウスカーソルを威嚇したり。

そんなドーラ、今までは床暖房の入ったフローリングの上に直接寝転がっていたんだけど、なぜか突然昨日から、写真の緑色のタオルの上がお気に入りになったようで、日中はたいていその上で寝ている。ちなみにグスタフは小さいころに与えたFC東京のタオルマフラーが大のお気に入りで、今でも咥えて振り回しては一人で遊んでいる*1

なんだか「ライナスの毛布」みたいだけど、猫ってこんなふうに自分の「お気に入り」を持つのが普通なんだろうか?

Tags: dora

*1 おかげでタオルはズタズタだけど、J2降格はこれが原因じゃないよね……?


2010-12-11(土) [長年日記]

グスタフ、ワクチンを打ちに行っておもらしする

[写真]ドーラに耳を舐めさせるグスタフ

前回ワクチンを打ってからほぼ1年ということで、グスタフのワクチン接種のため病院へ。半年前に去勢手術をしたので、約半年ぶりの病院だが、あいかわらず行きのバッグの中からもう実に情けない声で鳴きまくり。本当に臆病者だなぁ。ちなみに、逃げ出さないように大きめの洗濯ネットに入れたあと、トートバッグに入れて運ぶのが我が家のペット運搬スタイルである。歩いて行ける距離に病院があるので、わざわざケージを用意するほどではないかな、と。

診察室に入ると、グスタフの顔を見た医師は黙って拘束用の檻を出してくるし(笑)、その中に押し込めようとすると(輸送用のネットに包まれたままで)必死に抵抗するし、1本注射するだけでえらい苦労だ。

で、その時点でちょっとおしっこを漏らしてしまったのだけど、無事に注射が済んで、檻から出そうとしたらうんちまでしていた。お前、脱糞するほど怖かったのかい……。なんというか、本人にしてみれば気の毒だけど、ここまでだともう、笑うしかない。お前、ぜったい病気にならない方がいいと思うぞー。健康なら年に1回だけで済む話だからなぁ。

Tags: gustav

神奈川県内でパラボラ分を補充

最近Parabolic Antenna Lovers!!を真面目にちょくちょく更新していることもあって、近場のパラボラスポットの写真をアップデートしたいんだけど、なかなか機会がないまま冬になってしまった。そうはいっても今年は暖冬だから、まだ走りに行けるんだけど。というわけで5時起き、6時発で、神奈川県内のパラボラスポットめぐり(といっても2ヶ所だけ)。

総務省関東総合通信局三浦電波監視センター

[写真]新型「みうらさん」13m

まずは三浦半島の関東総合通信局へ。この春に新型アンテナが次々と稼働を始めていたので、チェックしておかなければいけなかったのだが。以前は11mと5m(これが小さいけどなかなかかわいかった)だったのが、今は13mの同型が2基という構成。バリエーションが減ったのは残念ながら、目にも眩しいピカピカの新品はいいものです。

朝日のなかでのんびり撮影していたら、突然動き出したので慌てて動画撮影に切り替えたり。E-PL1での動画撮影は慣れてなかったけど、いちおうHD画質のが撮れたみたいだったので、未編集でYouTubeにあげておいた。誰得。

スカパーJSAT横浜衛星管制センター

[写真]うんざりするほどたくさんのパラボラアンテナ

続いて横浜横須賀道路を北上し、横浜の山中へ。ここははっきりいって近所だから、もっとマメに来てもいいもんだけど、見学とか受け付けてないからなぁ。あと、数が多すぎてかえって変化に気づかないという難点が。

実際、一度に拝めるアンテナの数では日本一かも知れないと思っているんだけど、どうだろう。KDDI山口がこれに匹敵するけど、小さいのも入れると数だけならこっちのが上回っている気がする。今回は、前回撮影しそこねた裏手のアンテナ群も撮ってきた。この圧倒的な物量を表現するには魚眼レンズが必要だ。パノラマ写真でもいいけど。

Tags: parabola
本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

ブチャ猫 [わたしもそう思いました。>お前、ぜったい病気にならない方がいいと思うぞー グスタフには悪いけど、読みながら大笑いし..]


2010-12-12(日) [長年日記]

グスタフ&ドーラカレンダー2011、できました

[写真]カレンダー2011

昨年(というか今年)に引き続き、かみさんが「グスタフ&ドーラカレンダー」を作って公開しております。いやぁ、うちの猫たちはかわいいねぇ。

ダウンロードはこちらから → http://db.tt/4Dj91hn

例によってサンワサプライのテンプレートを使っているので、A4に印刷後、ガイド線に沿って切り取り、3.5インチフロッピーディスクケースに入れるとぴったりです。ケース持ってない場合は、下のキットを買うといいらしいよ。キットには切り取り線があるのでガイド線の入ってない「calendar2011_gustav_dora_guideless.pdf」の方を、そうでない普通紙を使う場合には切り取りやすい「calendar2011_gustav_dora.pdf」を。

サンワサプライ 手作りカレンダーキット(卓上用・小) JP-CALSET27N
-
サンワサプライ(Sanwa Supply)
(no price)

サンワサプライ 手作りカレンダーキット(卓上用・小・つやなしマット) JP-CALSET28
-
サンワサプライ(Sanwa Supply)
(no price)

Tags: gustav dora

2010-12-14(火) [長年日記]

電子書籍で生き残る技術−紙との差、規格の差を乗り越える−(川崎 堅二)

いやー、思った以上にアグレッシブな本だった。

前半は「電子書籍の歴史をおさらい」みたいな感じで、まぁ、この業界に少しでも興味があればだいたい知ってる話がうまくまとめられていて、「まぁこんなもんかな」と思いながら読み進めていたら、後半はうってかわってぐっと「技術寄り」の話になる。それも電子リーダーとか配信に関する技術話ではなくて、1ソース・マルチユースな書籍を作るためのソフトウェア的な技術の話である。

で、本書に登場するのがおなじみ@kmutoや@takahashimで、出てくる用語も「ReVIEW」とか「GitHub」なわけで、たぶん紙の出版社の人が読んでもほとんどチンプンカンプンなんじゃなかろうか。ただし、ここに書かれているような「著者にも扱える中間フォーマット」とか「著者にもバージョン管理システムを使わせる」なんて話は動きが速くて先行き不透明な現在の電子書籍業界で「生き残る」(まさに本書のテーマはこれ)ためには必須の話だ。だから、Pragmatic Bookshelf達人出版会の例を持ち出すまでもなく「本好きの技術者」がやる出版社には未来があると思う*1

そんなわけで、ちょっと毛色が違うけれど、ちゃんと現実的な未来を見すえた「電子書籍に関する書籍」としてかなりいいセンいってると思う。噂によれば著者はオーム社にの中の人らしいので、自前でeStoreを運営したりする*2のはそういう思想の現れなのかも知れない。

ちなみにおれは本書をeStoreで購入してPDFで読んだわけだけど、紙と同じデザインの紙面なので、当然ながらKindle3では読めなかった。わざわざ画像化して余白を削除したももの、それでも相当字は小さかった。やたらと面積と取っている脚注部分だけカットすればずいぶん読みやすくなったのだけど、コラムやインタビューにはその余白すらないし。

本書でさんざん述べられているように単一のソースから複数のフォーマットが生成できるのがこれからの電子書籍なのであれば、eStoreでもPDFだけでなくePUBやmobiでもダウンロードできるようにして欲しかった*3。少なくとも紙とまったく同じレイアウトで出すというのは、ちょっと工夫がなさすぎるんじゃないの、と思う。

なお、Amazonから(紙バージョンを)買うなら上の書影をクリック。電子版をオーム社から直接購入するなら下記から:

Ohmsha eBook Store is no longer available.

Tags: ebook book

*1 余談だが、中間フォーマット策定のための予算が仕分けされたと聞いたときは、さもありなんと思った。公的なフォーマット策定なんて遅すぎて国際競争力があるわけがない。

*2 本書でも他のプラットフォームとの価格折衝を有利に進めるために自前のストアが必要という話が出てくる。

*3 まぁ、オープンしたてのショップには荷が重いだろうとは思うけれど。


2010-12-15(水) [長年日記]

自炊画像を使ってmobiファイルを作ってみた

なんとなしにmobiファイル(Kindle特有の電子書籍フォーマット)の作り方を探っていたら(参考にしたのは「電子書籍の作り方 (Kindlegen)」とか)、なんだかずいぶん簡単なことがわかった。ようするにHTMLにメタ情報を与えるだけじゃないか。ePUBと同じなんだな。てことは、画像を埋め込んだHTMLを作れば、自炊本もmobiにできるってことか。

ということで、ちょっと作ってみたのだ。pdf2kindleで余白をカットしたPNGを生成してあるので、それらすべてをimgタグに挿入したHTMLを生成。上のリンクを参考に、画像ごとに改ページを示す特殊のタグを挿し込んでやれば、1画像1ページになる。メタ情報opfファイルも作成して、Linux用kindlegenに食わせたら、けっこうあっさりできた。サイズはPDFとさほど変わらない(少し大きいかも)。ImageMagicでPDFを生成するのに比べると、1/100くらいの時間でできた。作るという観点だけから言えば、こっちがいいなぁ。

で、さっそくKindle3に読ませてみたわけだが、結論から言うとダメだこりゃ(笑)。

[スクリーンショット]左: PDF、右: mobi

まず、上の方に妙な余白がある。上のスクリーンショットを見ればわかるが(左がPDF、右がmobi)、なぜか純正フォーマットであるはずのmobiの方が表示面積が狭い。たとえ文庫本でもできるだけ大きな字で読みたいので、これは良くないなぁ。まぁ、画像だけからなるファイルは想定外なんだろうけど*1

あと、PDF表示ではできるコントラスト調節がmobi表示ではできない。それから、Kindleを横持ちにしたときに表示が「Fit to width」相当にならない!(Fit to heightのみ) これはつまり、縦長の画像からなるページは小さく縮小されて端に寄せて表示されるだけ、拡大されない。mobi表示は本当にちゃんとテキストからなる専用書籍のための機能なんだなぁ。

というわけで、自炊本のためにはPDFが最適だということを確認したにすぎないのであった。まぁ、TEXTやHTMLで長いテキストを入手した時には自分でmobiが作れるようになっておくのはいいことなので、それはそれでいいのだけど。でもまぁ、メモリが潤沢なPDF生成環境は欲しいやねぇ。そのためにVPSを一個借りるか(ぇ

Tags: kindle ebook

*1 Kindleには画像ファイルをzipで固めるとそれを「書籍」として扱う機能がある。マンガなんかはこれがいいんだけど、全画面表示にバグがあってちょっと扱いに難がある。


2010-12-17(金) [長年日記]

自炊PDF制作をrake化してみた(途中)

目的と手段が入れ替わってる自炊本シリーズ第N段。

自炊本制作はこないだベストプラクティスとか書いた以上、セッティングはだいたい詰められたんだけど、まだ作業が最適化されてないのが気に食わない。具体的には余白をきれいに除去するためにpdf2kindleを何度も実行してパラメタを詰めるところね。PGM→PNG化の処理を繰り返すために、スクリプトの特定の関数だけを実行したいわけだ。

そのためにいちいちスクリプトをいじるのはアホらしいし、そもそも複数の工程が含まれているんだからここはRakeの出番だろ。というわけでRake化してみているのだが、白状すると自分でRakefile書くの始めてなんだよな、今ごろ何言ってんだという話だけど*1。まぁ、いい練習台を見つけたということで。

で、それっぽく動くようなものはできたものの、依存関係がまだうまく解決できないんだよなぁ。ソースが1個しかないけど、途中の生成物が複数できる(しかも個数未定)場合のうまい指定方法がわからん。

Kindle最適化PDF生成の工程がどうなってるかというと、こんな感じ:

[図]pdf2kindleに含まれるタスク

  1. ScanSnapでスキャンしたPDFから、1ページ単位の画像(pgmフォーマット)を切り出す。スクリプト実行前には何個のpgmファイルができるかわからない。
  2. pgmファイルから余白を削除したpngファイルを作る。ここは1対1の関係なのでまさにRakeの面目躍如。ちなみに何度も実行してチューニングしたいのはこの工程。
  3. 元PDFのメタデータを別途抽出する。
  4. pngファイル群を結合し、メタデータを設定して、最終的なPDFファイルを生成する。

問題は途中の工程で生成される画像ファイルの数がわからないことで、ファイルリストが作れない。結果として最初のタスクの依存関係がうまく書けない。たぶんRakeマスターなら知ってるうまい技があると思うんだけどなー。

なお、工程1をやめて、最初から(PDFではなく)画像としてスキャンするというソリューションもあるにはある。これは最終手段。

Tags: ebook

*1 コンパイル不要な言語で簡単なスクリプトを書く程度の日常だと、Make/Rakeが必要になる機会はあんまりない。もちろん探せばいくらでもあるんだけど。

本日のツッコミ(全6件) [ツッコミを入れる]

kdmsnr [処理を単なるメソッドにしてタスクから呼び出すのでもいいのかなと思いました。(どんなものかよく分かってませんが)]

ただただし [むむむ、意味がよくわからない。メソッドにできる処理ならタスクの中にも書けるんだから、本質的には何も変わらないような…..]

kdmsnr [Rakeの依存関係は面倒なので、単なるメソッドを呼び出して判定すればいいんじゃないですか?ってことでした。ソースを!]

ただただし [「Rakeを頼るな」という意味だとは思いもしなかったw そうかー、なにかと不便なのだな。 ソースはちょっと待ってね…..]

sasasin [PDFのページ数であれば、pdfinfoコマンドで取得できます。元PDFからpdfinfoでページ数を取っておいて、..]

ただただし [そうするしかない感じですよねぇ、めんどいなぁ > pdfinfo でもどっちにしろRakefileを生成するコマンド..]


2010-12-19(日) [長年日記]

わさます忘年会だった

[写真] これだけみるとまともな店に見えるKIICHIの看板 わさます忘年会だったので久しぶりに秋葉原に向かった。駅ビルがAtreになってリニューアルオープンしてから初めてのアキバなので、アトレ口から降りてみたんだけど、およそアキバに似つかわしくないおしゃれビルになってた。中を歩いてるカップルまでなんか雰囲気違うし! ……などとビビりながら歩いていたんだが、聞こえてきた館内アナウンスが見事にロリ声で安心した(笑)。地元(?)で調達したんだな、きっと。

会場は10ヶ月ぶりのKIICHIで、こっちもリニューアル後はじめて。店員がメイドさん(しかも2人体制)になっててびっくりしたけど、別に変なロールプレイを強制されるわけもなく、いたって普通の対応でした。まぁ、ノリはアキバ的なんだけど。リニューアルでテーブルレイアウトなんかは変わったけど、ポスター類などの方向性に変わりはなく、相変わらずその方面の人には安心できる空間だった。

宴会後はなぜかみんなでまだ開いていたアキヨドに繰り出して、お互いに散財同調圧力をかけあうという恐ろしい二次会に。キネクトやらトルネやらが買われておりました。おれもうっかりレンズとか買わなくてよかった……。


2010-12-20(月) [長年日記]

ホーガンの「巨人三部作」を読み返した

J・P・ホーガンが7月に他界してから、なにか読み返そうと思っていたんだけど、SFからだいぶ離れていたのでなかなか腰があがらず、やっと自炊してKindleに入れることで読む気になった。ターゲットはもちろん、「巨人三部作」*1

読み始めてしまえばそう簡単には止められないくらい面白いのはわかっているわけで、並行して他の本を読みつつも*2、ついついこっちに手が伸びる。最初の翻訳が出てからほぼ30年がたっているとは思えないくらい古びてない*3。やはり傑作中の傑作だねぇ、この3冊は。

もっとも学生だった当時とは違って、目に付くものもいろいろ違っているわけで、古典を読み返す面白さもまた発見だった。なかでも「巨人たちの星」にはホーガンが後年傾倒する「社会科学SF」の萌芽(というかそのまんま?)があって、ああ、もしかすると最初からこっちがやりたかったのかもねぇ、向いてなかったけど……などと思ったりした。初めて読んだときはそんなこと気にもならなかったのにね。でもまぁ「SFは"人間"は描かないかも知れないが"人類"は描く」の王道を行く、骨太でホンモノのSFであることに変わりはない。

「もう絶版なんだろうなぁ」と思って本屋を覗いたら平積みになっていた。追悼の意味かどうかわからないけど、増刷になっているみたいだ。変な萌え系に走らず当時のままの表紙もいいですな。もちろんAmazonでも新品が買える。

星を継ぐもの (創元SF文庫) (創元推理文庫 663ー1)
ジェイムズ P.ホーガン
東京創元社
¥46

https://www.amazon.co.jp/dp/9784488663025

https://www.amazon.co.jp/dp/9784488663032

Tags: book

*1 正確には「内なる宇宙」も含めて四部作だけど、あれはまぁ、別の作品なので。

*2 これができるようになったのがKindle最大の収穫かも。

*3 登場人物たちがやたらとタバコを吸いまくる点だけが古さを感じさせるというのがまた面白い。

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さく [タバコについては「渚にて」を読んだ時に同じような印象を持ちました。]


2010-12-21(火) [長年日記]

「まおゆう」をKindle向けPDFにしたら2,600ページ超の大長編になったでござる

しばらく前に話題になった「まおゆう」こと『魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」』が書籍化するというので、「そんなに面白いなら読んでみようか」と思ったものの、『電車男』の頃ならいざしらず、いまさらブラウザで長編小説を読むのはキツいのでそのまま放置していたんだが、今のおれにはKindleがある!

……ということで、まとめサイトから全スレをダウンロードしてきて青空文庫形式のテキストを吐くスクリプトをちょろっと書いた(もちろんRuby 1.9専用):

  • maouyusya2aozora.rb まとめサイト上の「まおゆう」を青空文庫形式のテキストファイルに変換する

こんな感じで実行すると、青空キンドルマニュアルを使ってKindle向けのPDFにすることができる:

% ./maouyusya2aozora.rb > maouyusya.txt
% curl --data-urlencode text@maouyusya.txt -d s=m -o maouyusya.pdf http://a2k.aill.org/download.cgi

で、Kindle用なのでかなり字詰めが少ないとはいえ、2,600ページを超える大長編になったのには驚いた。登場人物の会話だけから成り立つ小説でこの長さとか、早くも最後まで読み終える自信がない(笑)。

ちなみに紙の本はもう予約できるようになっているようだ。「1」ってことは何巻かに分かれるんだなー。付加価値つけるためにもかなり加筆されてるだろうし。

まおゆう魔王勇者 (1) 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」
橙乃 ままれ
KADOKAWA/エンターブレイン
¥8

Tags: ebook kindle
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sasasin [curlなんてただのダウンローダーだと思ってました。manを開いたらすごいことに... 青キンのバックエンドはTe..]

ただただし [ははは、ImageMagicのお返しができたかな;-) 「%」はおっしゃる通りでした(←作るのに満足してまだ読んで..]


2010-12-23(木) [長年日記]

インプレスの「OnDeck」をKindleで読んでみた

インプレスが電子書籍に関する雑誌「OnDeck」を電子媒体だけで出すと聞いて、無料の創刊号をダウンロードしてみた。EPUB形式。

もちろんEPUBはそのままでは読めないので変換する必要がある。Amazonが配布しているkindlegenはEPUBもソースとして受け付けるので、まずはこれを利用してみる。

[スクリーンショット]Kindle3上で表示させた「OnDeck」創刊号 (kindlegen版) ……なんか残念な感じに。

いやまぁ、kindlegenのEPUB→mobi変換はイマイチだとは聞いていたけど。文字装飾がほとんど反映されてないのと、ヘッダ部分のグラフィックスがおかしい。あと、目次が無視されてる。ドキュメントのメタ情報も化け化けだ。

小説くらいなら十分だけど、ちょっと凝ったことしてたらダメだねこれは。

続いて電子書籍周辺を嗅ぎまわっているとかならずこの名前に出会う電子書籍管理ソフト「calibre」を使って変換。

[スクリーンショット]Kindle3上で表示させた「OnDeck」創刊号 (calibre版) 評判通りいい感じ。

もとのEPUB版がどれほどの表現力を持っていたのかはわからないけど、calibre内蔵のEPUBビューアに比べて遜色ない出来栄えだし、実際読んでみても表組み以外は問題なさそう(表組みもカラム幅が微妙なだけでレイアウトの大枠は崩れていない)。表紙や目次もきちんと反映されているし、これは十分実用的なコンバータと言えそうだ。ヘッダ部分のTwitterアイコンは「クリック」できないっぽいけど、本文中のリンクは生きていて、内蔵Webブラウザが立ち上がるし。

これならEPUBな本にも躊躇なく手が出せるってもんだね。DRMかかってなければ。

calibreはひととおり使ってみたけど、動作がかなりもっさりしているのは別にしても、まだあんまり使いやすくないかなぁ。ユースケース分析がされてないというか、機能は豊富だけど、やりたいことが簡単にできない感じだ。まだ「できること」を増やしている段階だと思うので、今後の進化に期待、かな。というか、おれの用途ならcalibreのEPUB→mobi変換部分だけツールになってればいいんだが……*1

そうそう、肝心の「OnDeck」は、雑誌としてはそこそこ網羅性があって、こんな感じのが定期的に出てくれるなら悪くないんじゃないかなぁと思った。少なくともちゃんとリフローするフォーマットで出してくれるのはいい。特に「メイキング・オブ・OnDeck」は電子雑誌の編集にまつわる苦労が赤裸々な感じで面白い。気に食わない点があるとすれば、なぜか本文中の英数字が全部全角な点。スッカスカでマヌケすぎる。

これ、創刊3号までは無料配布でその後有料化するみたいだけど、DRMはどうするんだろうね。たぶんDRMがかかったらmobiに変換もできなくなるんじゃないかと思うので、読みたくても読めなくなっちゃうんだけど。なんかさー、「うちはDRMかけません」って喧伝する出版社はあれど、「うちのDRMはこれです」ってちゃんと説明してる出版社って少なくて、安心して手を出せないんだよね。普及前段階のこの時期に買い控えさせてどーすんだっていう。

Tags: ebook kindle

*1 と思って「epub2kindle」なんてキーワードで探すとそれなりにあったりするのであとで試すかも知れない。


2010-12-25(土) [長年日記]

クリスマスのごちそう

[写真]今年の鶏(とそれを狙うグスタフ) 鶏とケーキは昨日じゃなくて今日にした。水曜にうっかりたらふく外食してしまったので、インターバルをあけたのである。例年、クリスマスには丸鶏なんだけど、今年は大型らしかったので半身にした。それでもデカい。1週間くらい鶏になりそうな……。

ところでグスタフ、最近ついに(やっと?)人間の食べ物に興味が出てきたらしくて、夕食が並ぶとなんとなしに手を伸ばしてくる。ドーラの影響か(ドーラは来た時からすでに人間の食べ物を狙っていた)。油断がならん。

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smbd [鳥に目がいって(焦点あってないのもあって)始め気がつかなかった… 鳥を狙うグスタフの図、ですかw]

ただただし [グスタフにピントが合ってる写真もあるけど、それだとどっちが「ごちそう」なのかわからなくなっちゃうからね~]


2010-12-26(日) [長年日記]

E-PL1にズームレンズを追加した(M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm f4.0-5.6)

[写真]E-PL1に装着した状態

猫がいるから旅行にも行けないし、代わりにボーナスでなんか買っちゃえ! ということになったので、念願のズームレンズを買っちゃった。

今までのパンケーキが17mm*1なのに対して、14-150mmなので、(35mm換算で)最大300mmの望遠になる。これで民間人を寄せ付けない某所某所のアンテナにも近づけるようになるぜ! まぁ、装着すると本体が小さいだけあってかなり暴力的な絵面になるけど。でもこれでもめっちゃ小さくて軽いんだけど。

あとはあれですね、カメラに狙われてるとは夢にも思っていない油断した猫の写真を撮れるという発見も。あいつら、カメラ向けると意識してポーズとるからな。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0036MDF38

Tags: camera

*1 35mm換算で34mm。マイクロフォーサーズは35mmの半分なので計算が簡単。

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smbd [> あいつら、カメラ向けると意識してポーズとるからな。 まじすか…わかってるんですねぇ]


2010-12-27(月) [長年日記]

日経電子版は新聞なのに「世帯」の概念がない(のかどうか聞いてみた)

最近はテレビも見ないし、新聞もすっかり読まなくなってしまったので、社会情勢はもっぱらTwitterやFacebookで流れてくる情報から知るばかりになってしまった。おかげでネットユーザのアンテナにひっかからないような話題は存在しないもどうぜんである。もっともかみさんは引き続き日経新聞を読んでいるので、毎日朝夕に紙の新聞が我が家に降り積もる。

そんなかみさんがついに「電子版に切り替える」宣言をしたので、日経電子版についてちょっと調べてみたのだが、申し込みには「日経ID」が必要で、紙面のパーソナライズを実現するためにこのIDはどうも個人に紐付けられているようだ。そして課金はID単位のクレジットカード払い。つまり、世帯内で共有ができない。(紙の)新聞といえば世帯に一部、それを家族が回し読みするのが普通なので、これにはちょっと違和感がある。おれだって滅多にないとはいえ、ときおり目についた記事を読むくらいのことはするのだ。

ということで、こんな感じに聞いてみたよ:

来年から(Wプランではなく)電子版へ全面的に切り替えようと考えているのですが、日経IDは個人にひもづけられているため、今までのように家族で一部の新聞を読み回すことができないように見えます。電子版で「世帯で一部」のような従来のような購読方法はできないのでしょうか?

「年末だし、回答は来年かもね」とのんびり構えていたら、数時間で回答がきた。なかなか素晴らしい対応だが、回答内容もかなり素晴らしい(?)ものだった(強調は筆者):

電子版は、日経IDにご登録いただいたお客様情報を、記事のおすすめ機能などに活用するため、1IDをお一人で利用するようお願いしておりますが、同居されているご家族の方がお使いになることに関しては問題ございません。なお、同時に複数の方がログインすることについては制約がございます。ご了承ください。

ちょwww

まぁ、これだけで日経に「セキュリティ意識の低いダメ企業」というレッテルを貼るのは簡単だけど、この対応はわからなくもない。

一人にひとつのIDというシンプルな仕組みに「世帯」の概念を取り入れようとすると、いきなりものすごく実装のハードルがあがる。ソフトウェア的な複雑さが増すだけでなく、「同居」の確認もしないといけないし、厳密さを追求すると運用がえらく面倒だ。

かといって緩く運用するとものすごい人数で回し読みされかねない。だったらIDの世帯内使い回しだって明に禁止すればいいのにとは思うが、最初に述べたようにそれは「新聞」としてありえないという判断なのだろう。実際、法人会員向けには課金IDと個人IDを分けて運用できる仕組みを提供しているようだし。

有料オプションの追加も同じIDにログインして行うことを考えれば、無節操なID共有には歯止めがかかると考えてこの運用にしていると考えることもできる。パーソナライズをあきらめてそこそこ緩い運用を認めるというのは、まぁまぁの着地点かも知れないね。

さて、どうしたもんかな。おれは毎朝自動でスクレイピングしてKindleに転送して読もうかと考えていたので(そしてDoSアタック容疑で逮捕される)、パーソナライズはいらないんだけど、全記事なめてたらかみさんのパーソナライズ結果にも影響を与えそうだしなぁ。

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こ~りん [パーソナライズに影響に影響を与えず、DoSアタックにもなりにくそうなのは、紙面ビューアー経由だけか。Kindle向け..]

とおりすがり [我が家も同じ問題に直面し、日経のヘルプセンターサイトを探しまわりましたが、答えが書いてませんでした。助かりました。結..]


2010-12-30(木) [長年日記]

https://www.amazon.co.jp/dp/9784582834901

「こうの史代の初エッセイ集」ということなので買ってみたけど、エッセイというよりは(やっぱり)絵のほうが多い(のでそれはそれで嬉しい)。これまでの作品でもいろいろと実験的なことが好きなんだろうなー、と思ってはいたけれど、このエッセイ集でもいろいろと面白い試みをしていて、あきらかに失敗しているものも含めてバリエーションを楽しめる。こうのファンなら買いでしょう。

で、(最近の癖で)読みながら「これを電子化するのは面倒そうだなー」などと考えていたのだが、そもそも元が平凡社のWebサイトでやっていた「平凡倶楽部」というコーナーだと知って唖然。他にもこうの史代はWeb上でいくつか仕事をしているようで、Amazonばっかり頼りにしてたらダメだなぁと思った。

もっとも、平凡社のサイトのデキはイマイチで、細かい字を読ませるためだと思うがFlashのビューアは大きすぎてよほど解像度が高いディスプレイでないとページを一望できないという。紙の習慣から離れてちゃんとWeb向けのフォーマットを作れない出版社は、もうちょっと勉強するなりプロを雇うなりして欲しいものです。

Tags: book

2010-12-31(金) [長年日記]

2010年ふりかえり

そういえば風呂掃除をしていて、去年「すごい」と書いたカビキラーが切れたので詰換え用を買ってきたら、ノズルが合わないの。よくよく見てみたら去年のは「カビキラー」じゃなくて「カビハイター」だった。無理やりカビハイターのノズルを付けてカビキラーを使ってみたけど、落ち具合は今までどおりだった。花王さん、ゴメンナサイ。来年からはカビハイターを買います。

それはさておき、恒例の「Google Analyticsでふりかえる2010年」……は2008年以来やってなかった。ので今年はやる。

一番ページビューが多かった記事

えー!? ここ、技術系のサイトだったはずなのに……。つい先日Gigazineに取り上げられたり、他にも、はてぶニュースに取り上げられたりしたのが効いているようだ。今年買った新しいカメラE-PL1で撮った写真がやたらうまそうに見えるのがポイントですな。いい買い物をした*1。もっとも、今年一番のぜいたくは、やはり修善寺のあさばに行ったことに尽きるんだけどなー。できれば今年も行きたい。

OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-PL1パンケーキレンズキット ルビーレッド E-PL1 PKIT RED (メーカー受注販売モデル)
-
オリンパス
¥22,800

次点は「iPhoneを捨ててAndroidにするよ」と「iPhoneユーザが目の色を変えるAndroidの機能紹介(1) - インテント」が続く。iPhone(というかAppleの独善的な態度)に嫌気が差してAndroidに転向してみたら、これが実にいい感じでお気に入りのデバイスに。HTC Desireも今年の「いい買い物」筆頭だ。

一番多かった検索キーワード

  • KDDI光

がくっ。2008年の1月に書いたKDDIのひかりone営業の詐欺にあった話がまだかなり上位にいるので、そのせいなんだけど。ちなみにあの時点でKDDIからの乗り換えを決意した我が家だが、ついに今年、NTTに乗り換えることに成功した。なんでもかんでもやることが遅い。

その他のキーワードとしては「フレンチトースト」「HTC Desire」など、順当なところ。

一番売れた本

Amazonアソシエイトのレポートから。

https://www.amazon.co.jp/dp/9784774142043

https://www.amazon.co.jp/dp/9784274201448

同率一位。「ユーザビリティエンジニアリング」なんて5年も前の本なのにすみません的な。ちなみに次点は「メタプログラミングRuby」でした。

本以外だと、ダントツでScanSnapシリーズが売れていて、言うまでもなく「電子書籍元年」を反映した結果。というかこの日記も終盤のネタがほとんど電子書籍ネタで占められていたわけだが。まぁ、自炊しないと読みたい電子書籍が手に入らないという状況で「元年」を名乗っていいわきゃないと思うので、出版業界の人たちには来年はぜひ頑張ってもらいたいものです。

FUJITSU ScanSnap S1300 FI-S1300
-
富士通
¥6,087

https://www.amazon.co.jp/dp/B001QXCZ12

*1 下にリンクを貼ったらすげー安くなっててビビった。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

華○ [因みにフレッツ光は良いですか?しつこいコメですいませんです。]

ただただし [「良い」か、と聞かれても基準はいろいろあるから難しいけど、特にトラブルなく、必要十分のスループットは出ていますよ。ス..]

華○ [そうですか!参考までにですが光はプレミアムですか、ネクストですか?戸建ての訪問営業の方等こられてるんでしょうか?]

ただただし [あのー、お互いのニーズがマッチしてるかどうかもわからないのに、五月雨式に質問だけしても得るものないですよ、お互いに。..]


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