2010-12-15(水) [長年日記]
■ 自炊画像を使ってmobiファイルを作ってみた
なんとなしにmobiファイル(Kindle特有の電子書籍フォーマット)の作り方を探っていたら(参考にしたのは「電子書籍の作り方 (Kindlegen)」とか)、なんだかずいぶん簡単なことがわかった。ようするにHTMLにメタ情報を与えるだけじゃないか。ePUBと同じなんだな。てことは、画像を埋め込んだHTMLを作れば、自炊本もmobiにできるってことか。
ということで、ちょっと作ってみたのだ。pdf2kindleで余白をカットしたPNGを生成してあるので、それらすべてをimgタグに挿入したHTMLを生成。上のリンクを参考に、画像ごとに改ページを示す特殊のタグを挿し込んでやれば、1画像1ページになる。メタ情報opfファイルも作成して、Linux用kindlegenに食わせたら、けっこうあっさりできた。サイズはPDFとさほど変わらない(少し大きいかも)。ImageMagicでPDFを生成するのに比べると、1/100くらいの時間でできた。作るという観点だけから言えば、こっちがいいなぁ。
で、さっそくKindle3に読ませてみたわけだが、結論から言うとダメだこりゃ(笑)。
まず、上の方に妙な余白がある。上のスクリーンショットを見ればわかるが(左がPDF、右がmobi)、なぜか純正フォーマットであるはずのmobiの方が表示面積が狭い。たとえ文庫本でもできるだけ大きな字で読みたいので、これは良くないなぁ。まぁ、画像だけからなるファイルは想定外なんだろうけど*1
あと、PDF表示ではできるコントラスト調節がmobi表示ではできない。それから、Kindleを横持ちにしたときに表示が「Fit to width」相当にならない!(Fit to heightのみ) これはつまり、縦長の画像からなるページは小さく縮小されて端に寄せて表示されるだけ、拡大されない。mobi表示は本当にちゃんとテキストからなる専用書籍のための機能なんだなぁ。
というわけで、自炊本のためにはPDFが最適だということを確認したにすぎないのであった。まぁ、TEXTやHTMLで長いテキストを入手した時には自分でmobiが作れるようになっておくのはいいことなので、それはそれでいいのだけど。でもまぁ、メモリが潤沢なPDF生成環境は欲しいやねぇ。そのためにVPSを一個借りるか(ぇ
*1 Kindleには画像ファイルをzipで固めるとそれを「書籍」として扱う機能がある。マンガなんかはこれがいいんだけど、全画面表示にバグがあってちょっと扱いに難がある。