2007-06-01(金) [長年日記]
■ 反逆者の月 (ハヤカワ文庫SF)(デイヴィッド ウェーバー)
スペオペとしてはまぁ、ふつうに楽しめた、かな。もっとも、及第点はあげられないが。
なんといっても、最初の100ページだけで設定を全部説明しつくすという大胆構成はちょっとなー。まぁ、はっきりいって目新しさはないし、変に謎めかすよりはいいかも知れないが。
あとは、核兵器の扱いがぞんざいすぎる。書き手がアメリカ人で、読み手が日本人だから、温度差があるのはしかたがないとはいえ、やはり連中の描く「核」には真剣味が足らん! と思う。
2007-06-02(土) [長年日記]
■ Lightweight Language Spiritチケット
チケット発売開始は6月4日。10:00からかー、今年も瞬殺かねぇ……。って、ちょうど10:00から会議じゃん。うげげ。取れるだろうか。
そういえば、これまでRuby会議2007について、チケットを買ったとかそういう話をいっさい書いてこなかったが、それもそのはず、今年はスタッフとして参加しているのであった。これで参加費はタダ!!
こういうものは、中の人になった方がだんぜん面白いからね。とりあえず、最近の技術系カンファレンスに対して抱いていた不満を3つほど解消させてもらったよ。くっくっく。
もっとも、実行委員に応募したときは仕事もそれほど忙しくなかったのに、その直後からえらく忙しくなってしまい、ちょっとヤバいことになっているのだが。ま、あと1週間、なんとか乗り切れるだろう。
■ THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 04 菊地真(平田宏美(菊地真))
さりげなくAmazonに勧められてしまった。これって、待望の個人アルバム? そうみたい。わかったよ、ちくしょう。買うよぅ。
2007-06-03(日) [長年日記]
■ とり・みき2冊
街角のオジギビト(とり みき)
工事現場で頭を下げている「オジギビト」に関する命名者で第一人者の漫画家とり・みきによる集大成本。うっかりしていて見逃していたので、いまごろ買った。
収集を始めて20年だそうだ。やっぱ継続は力だよなぁ。おれのこま犬観察はせいぜい12〜13年か。最近サボってるけどのんびり続けよう。20年たてば本くらい書けるかも知れん。tDiaryも(ry
とり・みきの本なのに、本人によるイラストは表紙や扉などのごく一部にしかない。あとがきにすらない。
9784163689005
同じくとり・みきの時事ネタ本の続編。上の本と合わせて購入。一部に絵の荒い回が混じってるんだけど、これって電子入稿かFAX入稿の痕跡だろうか。
2007-06-05(火) [長年日記]
■ Lightweight Language Spiritチケット(2)
ふつーにGETできたよ。競争率、そんなに高くない?
セッション内容も公開。「オレ様言語」と「VM魂」が面白そうだ。「キミならどう書く」のプレゼンソフト作成は、面白い方向に転べばいいけど、どうだろう? JavaScriptの独壇場になったりして。
■ Remember The MilkがGoogle Gearsに対応
「offline」という新しいメニューが出ていたのでクリックしてみたら「Google Gearsを入れろ」と言われた。対応はえ〜〜〜。
せっかくなので、いつも持ち歩いているLet's noteで使えるようにしてみようと思い、インストール。するとSleipnirが起動しなくなってしまうという事態に。あわわ。RTMを開いていたタブを消してなんとか回避したけど、マジ焦った〜。以前から不満だったんだが、Googleって、IEコンポーネントを使ったブラウザに不親切だよなぁ。
というわけで、以前から(RTMだけ)Firefoxで使おうと考えていたこともあり、いいチャンスなので乗り換えた。
offlineをクリックすると、ひとしきりデータをダウンロードしたあとでオフラインモードになった。ちょっと時間がかかるけど、実用的にはどうだろう? 試しにオフラインで追加したタスクを、別のオンラインのブラウザで見てみたら、たしかに出てこない。
オンラインに切り替えると、シンクロはすぐに終わり、別のブラウザにも追加したタスクが登場した。ちなみにもう一度オフラインにしたら、今度は一瞬でシンクロが終わった。ふむ、これなら実用になるね。
ただ、SmartList上での挙動がオンラインとオフラインで違うとか、もうちょっとこなれてからじゃないと、不安で使う気になれないかも。でも、オンラインじゃない環境でもリストがチェックできるだけでも助かるなー。
2007-06-06(水) [長年日記]
■ 奥歯が欠けた
出先で昼食をとっていたらガリッという音がして、「なんだ? 石でも入ってたか?」と思ったら、自分の歯だった。右下の奥歯が数mm四方、欠けてしまった。なんで、こういう忙しい時に限って〜。
夕方オフィスに戻って、大急ぎでノートPCと関連書類をバッグに詰め込んで、歯医者に予約を入れてダッシュ。応急処置をしてもらってから帰宅して、夕飯を食べながら残りの仕事。とほほ……。
2007-06-07(木) [長年日記]
■ 9784152088215
方々で「傑作」との呼び声が高いので、積みあがった未読本を押し分けて先頭に出てきた。
確かに傑作だ。が、どうにもおれは「ケッサク」と呼びたい気分が抜けない。傑作には違いないのだが、読んでいるあいだ中、頭の中で「SF終わったな」というリフレインがね……。ここで「SFなんてとっくに終わってるじゃん」とツッコミを入れようとした人は、自分の過去が改変されていると思った方が良い。
そもそも全編に渡って頻出する「巨大知性体」という用語がダサすぎる。それに、人工知性を描いていながら、シンギュラリティにまったく触れないわざとらしさ。「SFが終わったあと」を狙って投下しているとしか思えないではないか。これをハードSFに分類するのはお目出度すぎる。どうみたってギャグSFだよ、これは。
だいたい、円城塔という小説家が実在するかどうかも怪しいものだ。新人というのがまた、怪しさ百倍だ。せいぜい、ゴーストライターというところだろう。さしずめ、SFマニア集合知性のゴーストライター。でなけりゃ、こんなSFマニアが集まってするようなヨタ話ばかり、延々二十編も書けるわけがない。
あー、ここまで読んで、ほめてるように思えなかった人のために書いておくと、ほめてます。SFマニアにとっては面白かったです(←やっぱ言い方がビミョー)。
2007-06-08(金) [長年日記]
■ Ruby会議前夜祭
あとで書く(と書いて実は書かないメソッド)。
- 仕事が押しまくって、会場準備が手伝えず
- Dave Thomasの生ブーンを見られた(もちろんまつもとさんも)
- 須藤くんにイジられた気がする
2007-06-09(土) [長年日記]
■ Ruby会議2007 1日目
……というわけで始まったRuby会議2007、スタッフとして参加である。
内容は講演後(講演中?)即座に公開される、きわめて速報性の高いログを見てもらうとして、先日書いた3つの不満について、何人かから直接聞かれたのでいちおう。
1. 司会が男性ばかりなのが不満
この業界に入って以来、幾度となくテクニカルカンファレンスに参加しているが、まず司会が男ばかりだ。とくに最近のオープンソース系カンファレンスはそうだ。別に、一見さわやか好青年だけど実際はプロレス好きの熱血野郎が司会でもいいんだけどさ(誰だよ)、そればっかりというのもね。
昨年のRuby会議では、かずひこという、むさくるしさからは遠く離れた稀有な人材を得たものの、今年はフランスに留め置かれているときた。ならば、昨年のL.L.Ringでかずひこと一緒にプレゼンをこなした鈴木さんはどうよと提案したら、(本人の承諾なしに)上司が首を縦に振ったので、そういうことに。セクハラおやじ集団か。
ま、RailsConf2007ではFowlerが「女性が少ない」と嘆いていたが、こっちじゃ司会が女性ですよ、がっはっは。
2. ノベルティがTシャツばかりなのが不満
まぁ、日常的に着るにはちょっと気恥ずかしいデザインのTシャツが、毎年何枚かタンスの中に溜まっていくのが我慢ならないわけよ。というわけで、Tシャツ以外のノベルティにしようぜと提案。JavaOneやTechEdでもらうバッグをけっこう便利に使っていた経験から、最近お気に入りのトートバッグを例に挙げたら多数決でそれに決定したという。まぁ、Tシャツに期待していた人もいるだろうが、こういうのもたまにはいいんじゃないだろうか。
ちなみに今回のデザインには、おれは一言も口を挟んでいないので。どっかで見たコピーかも知れないが、本当におれはタッチしてないので。いやマジで。
3. 懇親会がLightning Talkの前にあるのが不満
懇親会で「懇親」するのはまぁ、参加者どうしで懇親すればいいわけだけど、やっぱりその日に講演のあった人と、その話題で話がしたいじゃない。特にLTは印象的な発表が多いし、発表者も大勢なので、懇親会で話のネタにするにはかっこうのステージのはず。でも、LTは最終日に設定されることが多くて、懇親会にスムーズに繋がらないのが不満だった。
というわけで今回は、懇親会の直前にLTを持ってくるプログラムにしてみたのだが、どうだろう?
■ Ruby会議2007懇親会
昨年は仕事で出られなかった懇親会。料理が一瞬で消滅するという伝統は今年も。はやくも伝統かよ。
個人的には、LTで予定外の登壇があり、そのせいで会う人みんなから「たださん、いったいどんな心境の変化があったんですか」などと変な心配をされる羽目になったが、そのことについては何も語らないことにしたので、あとはご想像にお任せしますとか言っておく(えー)。
志村さんとごとけんさんから、立て続けに円城塔の話を聞かされて、頭を抱える。世の中狭すぎる。まぁ、おれのスタンスとしては、円城塔という人物はは実在しないので、架空の話として聞いておく。それにしても今日は、ヴァーチャルな人物の話が多すぎる*1。
ながやまさんがDave Thomasに習字をさせるという恒例のネタをしたあとに、なぜか参加者が次々と半紙に何か書き始めてしまい、面白いので明日会場に張り出そうということになった(が、ながやまさんが自宅に忘れてくるというオチ)。
翌日は朝から都内で用があるというかみさんと、ひそかに神保町にホテルを確保しておいたので、明日に備えてラーメンツアーなどには参加せず、てくてく歩いて帰る。
*1 あと、懇親会場に向かいながらかんさんと、アイマスのソロCDを買うとか買わないとか。
2007-06-10(日) [長年日記]
■ Ruby会議2007 2日目 - 非同期重要
Ruby会議2007、スタッフとして参加、2日目。
スポンサーセッションが今日の担当。交代時間短縮のために、できるだけ共通のPC(というかおれのLet's note)に資料を集めることになっていたのだが、朝、PDFファイルを持ってきた(NaClの)前田さんの手には、SONYのUSBメモリが。お、おれのPCにSONY製品を……くっ、屈辱だ。
セッションの方は、もっと宣伝色の濃いものになるかもと危惧していたが、みなさん空気を読んでくださって、面白いものになった。フォーメーションなど、直前までばたばたしてしまって申しわけなかったです。
その他のセッションは、RubyCocoaの超絶プレゼンとか、MDDとか、もちろんDave Thomasの感涙講演とか、どれもみんな盛り上がったんだけど、ひとつだけ取り上げるとしたらAP4Rだろう。
まじろうネタのおかげで本質が隠れてしまったようだが、非同期メッセージングのプラットフォームがRubyに登場したというのは、とても重要なことだ。おれはこれで、本当の意味でエンタープライズで使える言語になったと思う。
企業の基幹システムを組もうと思ったら、同期だけじゃ何もできない。だから、「Railsでエンタープライズ」なんて話を聞くのはちゃんちゃらおかしかったのである。Webアプリの部分なんて、基幹システムのほんの上っ面だ。裏で動くメッセージングシステムがあって初めて、使えるシステムになる。
と、ここまで書いて、kitajが似たようなことを書いているのに気づいた。彼はエンタープライズ系システムをよく知っているから、説得力があるよね。非同期重要。
じゃあエンタープライズでしか意味がないのかというとそんなことはない。
一般的に同期で処理しているものでも、非同期にすることでユーザビリティを上げられるシーンはいくらでもある。Ajaxのポイントは「A」の部分にあるのであって、LDRなんてそのあたりを最大限に生かしてるからあんなに使いやすいのである。他にも例えばブログツールを作るにしても、pingを飛ばしたりTrackBackを飛ばしたりするのは、本当は非同期でやるべきだ。単に実装が面倒だから、ユーザを待たせて同期処理してるだけであって。
だから、非同期メッセージングのプラットフォームとしても使えるRindaが、Rubyに標準添付されているのはすごいことなんだよ。前日の咳さんのセッションを「去年と同じじゃん」とか言ってる人は、見識を改めるべき。今回、タプルスペースが永続性を与えられて堅牢性が増したことで、Rindaは手軽に使えて(わりと)信頼できる非同期プラットフォームになったのだから。おまえらみんな、Rinda使えってことだ。
というわけで今回のRuby会議、非同期ネタが2つも登場したというポイントが重要なのである。と強調しておこう。プログラムを決めるときに「AP4Rをぜったい入れるべき!」と主張したかいがあったよ。実行委員にはなっとくもんだ(笑)。
つーことで無事終わりました……。みなさん、お疲れさまでした。写真はDave Thomasが残していったメッセージ。Thank you。
◆ かずひこ [リファラの記録は同期でやって、集計は非同期でやって、集計結果は同期でHTMLで表示、みたいな感じだとAjaxでなくて..]
◆ ただただし [むむ。よくわからないな。「集計」って、どこからどこまでのことを言ってる?]
◆ かずひこ [「どの日の日記にこういうリファラで」という情報だけ同期で保存して、それ以外の処理は全部非同期で、という感じかなぁ。あ..]
◆ ただただし [費用対効果が高いところから手をつけないと。検索インデックスはかなり効きそう。]
◆ しの [AP4R 発表させていただいたしのはらです。 こんな感想を頂いてありがたい限りです! 前夜祭(?) でお話させていた..]
◆ ただただし [前夜祭のときは本番を控えててんぱっていたので、気の利いたことは何も言えなかったと思われます(笑)。AP4Rを推薦した..]
2007-06-11(月) [長年日記]
■ 顔と名前が一致しない病は健在
Ruby会議2007や懇親会で、おれに声をかけたら顔を見たあとに名札をチェックされて「あぁ」とか言われた人が何人もいるはずなんだけど、忘れていたわけじゃないのよ。いや、そういう意味では忘れていたんだけど(どういう意味だ)、顔と名前が一致しないのはもう、持病なので。どうしょもないのであります。ごめんなさい。
願わくば、あれだけ大きな名札なのだから、でっかく太く名前を書いておいてもらえると、近づいてくるときに(声をかけられる前に)気づいて名前をチェックできるのでありがたい(ぉぃ)。
2007-06-13(水) [長年日記]
■ 軌道離脱 (ハヤカワ文庫NV)(ジョン・J. ナンス)
ほんの数年程度先の近未来。民間宇宙旅行が商業化し、抽選で当たったふつーの中年男性が、念願の宇宙へ。しかしデブリに衝突してパイロットが死亡、しかも地上との通信が途絶。たった一人軌道上に残された乗客の運命やいかに……なんて話が、なんでSF文庫じゃなくてNVから出てるのか、不思議でならなかった。もはや地球軌道上の話なんて、ハヤカワですらSF扱いしてくれないのか。
と思ったらさにあらず。絶望した乗客が、備え付けのラップトップで自叙伝を書き始めたら、なぜかそれが偶然地上に送信され、全世界の注目を集めることに。つまりこの本は、ふつーの人が突如すごい影響力を持ったアルファブロガーになる話(しかも本人に自覚なし)なんである。おぉ、普通小説ではないか。いや、それはそれで面白い。
この自叙伝というかブログが、世界に影響を及ぼしていくあたりなんて、実にありそうな展開。スケールの大きい電車男みたいな感じ。まぁ、地上とのダウンリンクだけが確立するための技術的背景は、ちょっと(かなり)無理があると思うけど。
もちろん、元パイロットで航空小説がお手の物の作者による宇宙旅行の描写は、なかなか読み応えがあって、こっち方面も楽しかった。時々、軌道上にいるのに「涙が頬を伝った」りして興ざめになることもあるが、もしかするとこれは翻訳のせいかも。
2007-06-14(木) [長年日記]
■ W-ZERO3のケースを買った
W-ZERO3の液晶保護シートが痛んできたので、新しいのを買うついでに、ケースを買ってきた。夏も近づいて、ポケットの少ない服装になることだし。
しかしまぁ、選択肢はほとんどなかったよ。W-ZERO3のグッズは、8割方が[es]用で、大きいW-ZERO3用の少ないこと少ないこと。これだけみても、[es]ばっかり売れてるんだなぁ。
こないだAdvanced/W-ZERO3[es]が発表になったとき、mixiのコミュあたりでは(004の後継じゃなかったので)非難轟々だったけど、そろそろデカいPDAをありがたがる種族は絶滅危惧種になっているということを自覚すべきだよな。
2007-06-16(土) [長年日記]
■ ミスドで仕事中
来週火曜に約300人を前にして60分喋ることになっているのに、「Ruby会議燃え尽き症候群」で一週間虚脱していたせためスライドが1枚も書けていないというヤバい事態に。せっかく天気がいいけど、この週末はバイク乗ったりサッカー見にいったりしてる場合じゃないな。
というわけで、駅前のミスドにこもってスライド作り。自宅はネットがあって集中できないし、おまけに暑いし。ミスドはカフェオレおかわりし放題なのはいいけど、エアコン効きすぎだなぁ。明日は上着も持ってこよう(←迷惑な客だ)。
◆ itojun [中学からマクドで編集会議8時間とかドトール6時間とかやってたので、悪い客です。]
2007-06-17(日) [長年日記]
■ Rabbitを導入する
Ruby会議の時に、RabbitがWindowsでもわりとふつーに動くことを知ったので(実際、むとうさんとか、何人かのプレゼンはWindows上のRabbitだったようだ)、須藤君に「じゃあ、今度のプレゼンでRabbit使ってみるよ」と軽く口約束。
そうは言っても、火曜のプレゼンに間に合わせるのは無茶な状況になっちゃったので、とりあえずImpressで書き始めたのだが、ちょっと未練もあったので(逃避がてら)軽く検索していたら、こんなメールを発見してしまった:
会議では、むとうさんのWindowsでも普通にRabbit動くよデモのおかげで、たださんがRabbit使おうかなぁと言っていました。たださんはWiki記法がよいようなので、HikiDocを使ってWiki記法をサポートしようかと思っています。
ぎょえー。そんなこと言われたら、使わざるを得ないじゃないか!! しょうがねぇ、インストールすっか。ショッカー人形用意して待ってろヨ!(←逆ギレ?)
インストールはINSTALL.win32.jaを参考に。ちょっと内容が古いので、導入するパッケージは以下のように最新版でそろえた。
- ruby186-25.exe
- gtk-2.10.11-win32-1.exe
- ruby-gtk2-0.15.0-1-i386-msvcrt-1.zip
- rdtool-0.6.20.tar.gz
- rabbit-0.5.2.tar.gz
Ruby本体には1-Click-Installerを初めて利用した。CygwinにもRubyが入ってるけど、混ぜて使うと良くないことが起きそうなので。しかし、すげぇてんこ盛りパッケージだな。これにRabbitも一式入ってれば楽なのに(笑)。
インストール自体はすんなり。もっとも、mswin32版のRuby関連ツールをCygwin上から使おうとするとちょっとハマるなぁ。とりあえず環境変数PATHとGTK_BASEPATHを適切な値に設定。付属のrabbit.batはうまく動かなかったので*1、こんな感じのシェルスクリプトを書いておいた。
#!/bin/sh rubyw c:/usr/ruby/bin/rabbit $*
これで、なんとか起動するようになった。でもglib2が盛大にエラー吐くけどね……。
% rabbit hoge.rd c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_boxed_type_register_static: assertion `g_type_from_name (name) == 0' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_param_spec_boxed: assertion `G_TYPE_IS_BOXED (boxed_type)' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_object_class_install_property: assertion `G_IS_PARAM_SPEC (pspec)' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_param_spec_boxed: assertion `G_TYPE_IS_BOXED (boxed_type)' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_object_class_install_property: assertion `G_IS_PARAM_SPEC (pspec)' failed
で、このあとさっきのメールをたどっていたら、すでにHikiDoc対応パッチが出てるし。おまけにこんな状況:
たださんは、もうスライドを書き始めてしまったようなので、すっかりやる気がなくなりました。
いやいや! 使ってるし! HikiDoc対応版はさすがに本番投入するには時間がなさすぎるので今回はRDで書いてるけど。ちゃんとサポートされたら、今後はRabbitでプレゼンしまっせ。
*1 「--logger-type gui」があると動かない。
■ ジョナサンで仕事中
そんなわけで、RabbitをインストールしたLet's noteを抱えて、今日はジョナサンへ。ミスドほどエアコンきつくないから過ごしやすいな。席も広いし。
OOo ImpressはGUIの操作性がまだまだこなれていないので、けっこうストレス溜まるんだけど、Rabbitは使い慣れたvimでテキストを編集するだけなのでかなり楽だ。今回は高橋メソッドはやめて、ふつーのプレゼンで。
しかし、好みのテーマがないのだが、かといって自作するほど時間ないしな。せめて背景を黒っぽく、文字を白にする方法だけでも見つけないと……。FAQにそれっぽいことが書いてあるのであとで読もう。
そうそう、肝心の兎と亀の出し方もわからん。うーん、ヨユウないなぁ。
2007-06-18(月) [長年日記]
■ 海の底(有川 浩)
『図書館戦争』シリーズが気に入ったので、有川浩をもう一冊読もうと思い、「怪獣モノ」だということで本書をチョイス。
開始数ページで「怪獣」が登場、休むまもなく100ページくらいまで暴れまくり、人がバンバン死ぬ。うひゃひゃひゃ、こりゃスゲー。怪獣モノはこうでなくちゃ!
そうは言っても、放射能光線を吐くわけでもなく、巨大化つっても自動車サイズ。「ハードSF」の陣地から出ないのは立派。そして物語は急速に人間劇に移行するが、これも有川節全開で面白い。まぁ、潜水艦に取り残された2人の自衛官は完全に図書隊の2人に重なるキャラ設定だし、ヒロインの性格もある意味同じなので(最後まで読むとわかる)、パターンと言えばパターンなのだが、パターンも芸のうち*1。
といいつつ、結末にはやられたね。この結末は予測してしかるべきなんだけど、油断して読んでいたらまともに食らってしまった。いいよなぁ、こういう結末はさぁ。「ええ話」の王道だよ。
難点があるとすれば、『図書館戦争』の繰り返しになるが、地の文の視点が予告なしに変わって読み手を混乱させる文体は変わらずなところ*2。これはもう、有川浩の「癖」なんだろう。無理して三人称にしないで、一人称にしちゃえばいいのに。
9784840237741
2007-06-19(火) [長年日記]
■ 専修大学で講義中
専修大学の山下教授とは『ウェブログの心理学』をきっかけとしたお付き合いで、今年度は1年生の情報概論を担当することになったので、外部講師として呼んでいただくことになった。ここ数日、プレゼン資料作りで格闘していたのはこれの準備である。
で、専修大に着いて待ち合わせの教員室に入ると、目の前にakrさんがいたりするわけですよ。あー、びっくりした。非常勤講師でテキスト処理を教えていると。akrさんにRubyを教わるとは、幸せな学生だな!
こっちはというと、まぁ、たぶんtDiary開発を通じたブログ周辺の話を期待されていたんだと思うが、いまどきブログの話もなんだし、好きなこと話していいというので、こんな感じで60分。
- (本業の)「アクセス解析って面白いよー!」って話で30分
- (趣味の)「フリーソフトウェア開発に参加しよう!」って話で30分
……という計画だったんだが、Rabbitのカメが常時先行するというアリサマで(←練習不足)、10分以上オーバーしてしまった。まぁ、270人入りの大教室のわりには居眠りしている学生もそれほどいなかったし、及第点? なんにせよ、最初から最後までRabbitはトラブルなしで動いてくれたので、おれも晴れてショッカーの一員だ。
その後は、やはり山下さんが面倒をみている3年生のプロジェクトの発表を聞いて、(かなり無責任な)コメントをしたあと、彼らと軽く懇親会。そしたらなんとその中に、ハードタブ派のRubyistという貴重な学生さんがいたよ。マカーだけど。
講義では、こういうやる気と才能のある学生が、フリーソフトウェアコミュニティに飛び込んできてくれるといいなぁ、と思って話したんだけど、1人でも影響を受けてくれるといいなぁ。
◆ ただただし [少数派どころか、迫害を受けるような存在ですよ(FOSS界では)。]
◆ hyuki [学生さんのブログからトラックバックがきたりするのでしょうか。wktk]
◆ tokoya [えー、ハードタブが普通だと思ってこの四半世紀プログラマやってきたのに。 ハードタブでタブ幅4が基本。]
◆ ただただし [>ハードタブでタブ幅4が基本 そういう業界があるのは確かだし、たぶんこの先も生き残っていくとは思いますよ。]
◆ itojun [Cプログラマは1TBS (One True Brace Style)なのでts=8 sw=8です。ええ、もちろんvi..]
◆ itojun [あー、tokoyaさんだ。]
2007-06-21(木) [長年日記]
■ なぜかSF大会に参加することになった
わりとマジで小説家を目指していた20代の頃、SF大会なるものが存在していて、たいそう楽しいらしいということを知った。よし、そういうところに招待されるような存在になろう、それまでは参加するまい、などとどこか外れた決心をして以来、幾星霜。
今年、ついに日本に世界SF大会(ワールドコン)がやってくるというのは知っていたし、なかなかすごいゲスト陣だというのも知っていたけど、いまさらこの歳でSF大会デビューってぇのもね……と、半ばシカトしていたのだが、どういうことか、参加することになってしまった。巻き込まれ型の主人公の気分。
さきほど申し込みを済ましてきた。今月中に申し込めば、割引なんだって。つーか、会期とか規模とか、初めて知ったし。大丈夫かオレ。
なんといっても怖いのは、いままでこの日記で好き放題書いてきた読書感想文のターゲットに会うことであろう。好意的な感想ばかりじゃないしなぁ。あ、それより怖いのは、生きて実在している円城塔を見ることだったりして。それは怖いな。
◆ itojun [welcome to the cabal!]
◆ takahashim [そそそそうでしたっけ?>異様に興奮 むしろ円城さんが(90年代関連ネタで)興奮されていたかと記憶しております。という..]
◆ ただただし [どうしてみんな、円城塔が実在するかのように語るんだ! そりゃぁ一見、小説を書いたり、SFセミナーに参加したり、tDi..]
◆ takahashim [SFファンのみならず、たださん以外の人類にはちゃんと認識できるように調整されているのでご安心ください。]
◆ ただただし [がーん。もしかして、仮想人格なのはおれの方か!?]
◆ yoosee [じつはたださんの仮想人格(だからたださんは会うことが出来ない)なのかも。]
2007-06-22(金) [長年日記]
■ 9784063620825
表紙は蛍かと思ったら違った。ひねりすぎだ。
4巻から引き続き「ええ話」度が高く、なんだか成長物語になってきているなぁ。でも、このマンガの真骨頂は、やはり学祭だろう! 1年に2回も学祭があるなんて、なんていい学校だ! ……じゃなくて、石川雅之のぶっとんだアイデアが、奔流のように実現される農大の学祭空間はすばらしい。
それはさておき、及川派のおれとしては、彼女が活躍したのが嬉しい。でもイチオシは唐揚げの女だけどな!*1
つい「おまけつき」を買ってしまったのだが、考えてみたらストラップは使わないんだよな。とりあえずUSBメモリにつけて、toor君と並べてみた。
*1 メガネかけてりゃ誰でもええんかい。
■ 乗る電車がことごとく止まる週
「ことごとく」は言いすぎだけど、小田急が2回、横浜線が1回、そして今日も京浜東北が止まった。1週間で4回も、乗ってる電車が止まるなんてなぁ。あんまりだ。
2007-06-25(月) [長年日記]
■ レベル3 (異色作家短篇集)(ジャック フィニイ)
ジャック・フィニイと言えば『ふりだしに戻る』くらいしか読んだことがなくて、その素敵過ぎるタイムマシンの設定に目をくらまされ、漠然と「ロマンチストが読む小説」というレッテルを貼っていたのだが。ロマンどころじゃねぇ、なんだこの妄想小説家は!
童貞男子の白昼夢ばかりを集めたような短編集である。もっと端的に言うと、エロゲからエロを抜くとこんな感じ? 登場人物は、誰もかれもが現実から逃避したがっていて、まさに逃避のきっかけになるちょっと不思議な出来事に出会い、実際に逃避に成功したり失敗したりする、そんな話のオンパレードだ。
それがいけないというわけではなく、SFやファンタジーが逃避文学と呼ばれ蔑まれていた時代に、高尚さを気取ることなく本当の逃避文学を書き続けた作者は偉いし、出版した方もすごい。これは、逃避文学の金字塔だ(←褒めすぎです)。
といいつつ、イチオシは妄想系じゃない「死人のポケットの中には」。高所恐怖症の気がある人にとっては、これ以上にない恐ろしい話になっている。オチの付け方もいい。
2007-06-26(火) [長年日記]
■ 歴史になるには早すぎる
日経ソフトウェア8月号がRuby特集だというのでパラパラと立ち読みしていたら(買えよ)、巻頭の年表のところに自分の名前が出ていて驚いた。それもかなり左の端に近いあたりで。
母さん、おれ、歴史になっちゃったよ!
まぁ、長い目で見れば歴史になるのはいいことなんだけど、まだ人生半ばだしなぁ。これで満足するにはちょっと早すぎるよね。もうちょっとがんばって、ひと花ふた花咲かせないと。
と気合の入ったところで今日は寝る(寝るのかよ)。tDiaryになかなか再着手でけん。とっとと2.2を出さないと……。
2007-06-27(水) [長年日記]
■ 学生さんから感想届いた
こないだの専修大学での講義は授業の一環なので、出席した学生にはレポートとかイロイロ課題が出るわけです。ご苦労さま。その中のひとつ、10行程度の感想文が、本日どさっと到着。任意のアンケートじゃなく、マジで全員分なので、270枚くらいある(はず)。
ひととおり目を通してみたけど、99%は前向きで、素直で、肯定的な感想だ。すごいな。大学一年生って、こんなにピュアだったっけ? 当時のおれだったら、もっと斜に構えて生意気なことを書いたに違いないという気がする(笑)。
それにしても、数百人の人々から、ほぼ肯定的な評価を一度にまとめてもらうという機会はそうあるものではない。これはなかなかの快感体験だなぁ。むしろこっちが元気をもらった気分だ。もし、この日記の読者に、学校での講演を依頼されるような機会があったら、躊躇することなく受けるべき、と言っておくよ。
■ そういえば誕生日だった
ということを日付が変わる15分前に書くのもどうか。こうしてみると、↑の感想票はなかなかのプレゼントになったと言える。
2007-06-28(木) [長年日記]
2007-06-29(金) [長年日記]
■ 多忙な日々
- 07:00、6時に起きるつもりが1時間寝坊。カロリーメイトをかじりながら出社
- 09:00、溜まりに溜まった事務仕事を、午前中いっぱいかけて片っ端からやっつける
- 13:00、新横浜で会議
- 15:00、竹芝で会議
- 18:00、汐留で会議(1)
- 20:00、汐留で会議(2)
- 22:00、スーパーで30%引きの寿司を買って帰宅
- 23:00、ニセPのアイマスパロディ劇場を全部観て笑い転げる ←いまここ
- 25:00、就寝
- 06:00、起床、出社(土曜だけど)
そんなわけなので、メールに返事がないのは仕方がないのでアリマス*1。
*1 日付が変わる前に帰れてるんだから幸せな方だという見方もできるんだけど(というのもイヤな業界だな!)、持病のことがあるので働きすぎるのはヤバいのである。
2007-06-30(土) [長年日記]
■ 川崎 2-1 神戸@等々力競技場
あからさまなハンドを華麗にスルーする審判とか、PKを外すFWとかがなければ3-0で勝ってもおかしくない試合だったと思う。途中から相手が10人になったんだから、4、5点入れたっていいくらい。
とはいえ久々の勝利! なのでそこは素直に喜ぼう。ただ、チーム状態はかなり悪いように見えた。特に誰が良いとか悪いとかじゃなく、チーム全体が調子を狂わせている。だから2-1は御の字。ロスタイムの勝ち越しはホントに奇跡だ。
調子が良くて勝ちまくってるときのフロンターレは、組織的な守備で相手のパスコースを消してインターセプト、そこから魔法のようなパスワークで攻撃に転じ、たとえ最初のシュートが外れても二重三重の攻撃がゴールを誘う、そんな緻密な連携による攻撃力が魅力なんだが、最近はそういう動きはまったく見られない。
DFはプレッシャーが遅くて後手後手に回るしかないからパスカットがぜんぜんできない。中盤も気の抜けたパスばかりで、パスの出し先に人がいたためしがない。我那覇が一時戦線離脱する前あたりまでは、全員がパーフェクトコミュニケーション*1が取れていたように見えたんだがなぁ。
それに今日は、神戸がすごく良かった。運動量がそもそも比べ物にならないくらいだったから、10人になってからも1人減った気がしなかったし。インターセプトも、どっちが川崎だよというくらい多かった。試合終了後に全員ぶっ倒れてたのもわかるわ。
*1 アイマス用語?
◆ kitaj [表紙絵のダサさっぷりのせいで全然期待してなかったら意外と楽しめしたよ。 核の話は同感。]