2007-05-01(火) [長年日記]
■ トートバッグ用にバッグインバッグを導入
トートバッグに入れた小物が中でゴロゴロして扱いづらいので、無印良品のナイロンバッグインバッグを導入した。どーせLet's noteを入れるんだから、B5でいいかとも思ったが、他にも入れたくなるのは目に見えているので、A4サイズをチョイス。
一通り持ち歩きそうなものを入れてみたけど、すっきりしていい感じ。
2007-05-02(水) [長年日記]
■ ふたたび「はやぶさ」を応援しに行く
先日の計算(?)を信じて、「まぁ昼ごろ着けばいいか」と考えていたのに、うっかり4時に起きてしまったので臼田に着いたのは10:30。
アプローチの林道から、まるでおれを歓迎するかのように(←妄想)ディッシュが横倒しになっているのが見えたので、稼動中なのは間違いないが、まだ通信状態になっていないだろう。実際、方位角制御の車輪をじーっと見ても動いていない。ディッシュが向いている方角からして、おそらく地平線からはやぶさが昇ってくるのを待っているところと思われる。前日深夜の可視が終わってから、翌日の開始時間までは上を向いているんじゃないかと思ったが、どうやら前夜のうちに翌日の方角を向けてしまうようだ。大きく動くところが見られるかも……と期待していたがかなわず。残念。
晴れたり小雨が降ったりという微妙な天候で、特に風が強い。ディッシュの真正面に立ったらものすごい風で、吹き飛ばされそうになったけど、そうかこれ、ビル風ならぬパラボラ風か。こんだけの風を受け止めてもちゃんと精度が出るんだからすごいよ。
動きがあるとしたら昼過ぎだろう。ということで、ひとしきり写真を撮ったあとは展示室に入ってうたた寝(ぉぃ)。そういえば展示室はちょっとずつ手が入っているようで、来るたびに微妙な変化がある。今回はけっこう大きく変わっていて、はやぶさの成果ネタと、打ち上げの迫ったセレーネの1/10模型ができていた。
昼ごろに外に出ておにぎりを食べたり、太陽の向きが変わったのでまた写真を撮ったり。主反射鏡中央の穴が、ど真ん中に開いていないことを発見したり(向かって右に少しオフセットしている)。13時前になると何台かタクシーが来て、観測棟に人を運んでいた。今日の担当者? ちょうど同じ頃、中から懐中電灯を手にした2人組の作業服姿の人が出てきて、アンテナの台座をぐるっと点検したあと、上に昇ってあちこち覗き込み始めた。お、準備開始だな。
でも、今ごろ点検をしているということは、実際の管制は1時間かそこらでは始まらないだろう。おそらく15時前後か。今日は陽が高いうちに帰宅したかったので、今日は管制開始まで待つのはムリかな。しょうがない。おそらく地平線の真下あたりにいる、はやぶさに無言の応援を送ってから、帰路につくことにした。ま、久しぶりに真横(正確には5度)を向いたところを見られたので満足じゃよ。
けっきょく3時間もここにいたことになる。アホか。でもさー、ここのアンテナは見ていて飽きないんだよねー。毎回、受付の愛想のないおばちゃんを見て思うんだが、おれ、リタイヤしたらここの受付に雇ってくんないかな(笑)。ガイドもできるよ!
2007-05-04(金) [長年日記]
■ 焼肉
ご近所の友人家族とそのまた友人で、町田の「いくどん」で焼肉食いまくり。食いすぎた(連日)。
6人中、5人が明日のコミティアに行くというアレな集まりだったよ。行かない1名はおれだが。かみさんに、こうの史代の同人誌を頼んだけど、たぶん買えないだろうなぁ。
2007-05-05(土) [長年日記]
■ アイドル開発概論・8時間目
「はい、席についてー。講義を始めるぞー。
えー、古典的アイドルの設計と実装について、これまで約2ヶ月講義をしてきたわけですが、今日はそのまとめをしようと思います。題材は菊地真です。あー、いま『えー、ヴァーチャルアイドルかよ』とか思った人は、これまでの私の講義をろくに聴いていなかったことを白状したようなものですね。今日は心して聴いてください。テストに出ますよ。
最初の講義で、現代にはもはや天然のアイドルはいない、という話をしました。天然のアイドルがいていいのは遅くとも小学生までですね。今日、アイドルと言えばとことん人工的な存在です。その語源の通り、偶像として、崇拝の対象として成り立つよう、きちんと設計されていなければならない。ここでいう設計とは、キャラクタ設定だけでなく、ターゲッティングやマーケティングも含んだ広い概念です。
そして、この設計を実装したのが、実際に我々が各種メディア上で目にするアイドルなわけですが、なにしろ相手が生身の、しかもたいていはかなり若年な人間なので、設計どおりに振舞うとは限らない。例えば、未成年なのに喫煙をしているのがバレたり、年上の男と温泉旅行に行ったところを報道されたりするような、偶像としてふさわしくない行為をしてしまう。
そこで、コンピュータ技術の進歩によって、必然的にヴァーチャルアイドルの発想が登場します。コンピュータ上になら、設計を忠実に実装できるだろうという考え方は、極めて自然です。
しかしながら、実際のヴァーチャルアイドルの歴史は死屍累々なんですね。リアリティを追求しすぎていわゆる不気味の谷問題にぶちあたったアイドルもあれば、単にアイドルとしての魅力に欠けていた事例もあります。これらの失敗は、実は実装ではなく、設計に問題があったんです。よい設計を実装する基盤としてではなく、無限に働ける便利な労働力を出発点として発想したがゆえに、ゆがんだ形で実装されてしまった。アイドルの本質を見失っていたといえます。
さて、そこで最新のバーチャルアイドルである、菊地真の設計をみてみましょう。いわゆる3DCG臭さのない、『2.5次元』などと呼ばれることもあるアニメ寄りのデザインが特徴ですが、こういう実装に近い部分ではない、設計面の特徴をみてみます。」
(スクリーンに菊地真の写真とプロフィール)
「まず外見ですが、ショートカットでスレンダーというボーイッシュなルックスが特徴です。想像できる通り、挙動も男の子っぽく、スポーツが得意で一人称は『ボク』という、リアルアイドルに実装するにはハードルの高い設定がされています。
一方、内面に目を向けてみると、彼女はものすごく『乙女』なんですね。女の子っぽい憧れをそのまま抱いていて、非常にピュアです。このギャップが、アイドル菊地真の設計の狙いです。そう考えると実は身長がそれほど高くないのも狙ってやっていることがわかります。アイドルの設計では、このギャップの設定が極めて重要です。ギャップには驚きを生む効果があります。
ここを押さえた上で、彼女の持ち歌である『エージェント夜を往く』を聴いてみましょう。」
(スクリーンに『エージェント夜を往く』のPV)
「歌詞や曲調が、真のルックスによく合った楽曲ですね。低めの声も、大人っぽさを演出して、よくマッチしています。しかし我々は、彼女の内面が乙女であることを知っています。
すなわちこの曲を菊地真が歌うという状況は、出張ホストか逆ソープ天国みたいな歌詞を非常にウブな女の子に歌わせていることになる。聞き手はここに、倒錯的な喜びを感じる仕掛けです。これを舌足らずな小学生に歌わせては倒錯の度が過ぎるし、かといって20歳過ぎのお姉さんキャラに歌わせても意外性がない。適度なギャップが存在する菊地真だからこそ、この曲が映えるわけです。」
「さてここで、同じような狙いを持つリアルアイドルである山口百恵と比較してみましょう。山口百恵は設計と実装の分離が未発達な頃の前古典的アイドルの代表ですが、『清純派』というおおまかな設計方針はありました。そして、主演映画で大胆なヌードを披露するなど、清純派から想定できる枠をはみ出した活動でギャップを狙った、当時としてはたいへん進歩的なアイドルでした。
そこで彼女の後期の代表曲である『美・サイレント』を聴いてみましょう。」
(スクリーンに『美・サイレント』を歌う山口百恵)
「はいここ。歌詞の『あなたの○○○○がほしいのです 燃えてる××××がすきだから』というところに注目。発音しないで口パクのみという、オリジナリティ溢れる演出ですね。内容的に、非常にエロチックな妄想を掻き立てられる歌詞です。百恵が清純派であるがゆえに、この効果はとても高い。
ところが残念なことに、百恵本人がこの部分に関して、インタビューで『"真心"と歌っている』と言ってしまった。ファンの妄想を打ち砕く、残念極まりない行動です。これはもう、実装基盤が生身の人間であるがゆえに、避けては通れないリスクなわけです。
しかし、ヴァーチャルならこういうことは起こらない。設計者の意図を忠実に再現可能なんですね。ファンは安心して妄想にひたり続けることができる。アイドルに求められる永遠性がまさに実現されている。」
「せんせー。ヴァーチャルアイドルも、声だけは人間に頼っていると思うんですけど。」
「はい、いい質問ですね。非常にいい質問です。確かに声はまだコンピュータ合成になっていません。他には、ダンスも実際は人間の動作をモーションキャプチャすることが多いですね。しかしながら、日本には映画の吹き替えやアニメのおかげで、非常に声優が豊富です。
例えば菊地真の場合、その設定上、高い音が苦手という制約がありますが、実際に高音を苦手とする声優をチョイスしています。ルックス、歌唱力、ダンスやモチベーションなど、生身の人間に実装するには現代のアイドルに求められる資質は高すぎます。設計の求めるレベルに、実装基盤が追いついていけない。一方、声やダンスを別々に選べるのはヴァーチャルならではの利点ですし、そうすることで実装の幅が広がるわけです。
えー、そろそろ時間なのでまとめますが。古典的な意味で理想のアイドルを求めることは、すなわち実装に依存せずに設計を突き詰めることであります。そうしてできた美しい設計を、完璧に近い形で実装できるヴァーチャルアイドルによって、古典的アイドルはついに完成をみたわけです。
しかしながら、ヴァーチャルアイドルは現在においてもけっしてメジャーになっていません。なぜか。『古典的』という冠がついていることからわかるように、市場はすでに『現代的』なアイドルが席巻しつつあるからなんですね。
というわけで、来週からは第二部『現代的アイドルの開発』に入ります。特に提出する必要はありませんが、宿題として第一章の『アジャイルアイドル開発』をひととおり読んでおくこと。特に『振り付け駆動開発』は、従来とは発想の転換が必要なので、参考文献も参照しつつ、自分なりの理解をしてみてください。
では終わります。」
2007-05-06(日) [長年日記]
■ 川崎 5-2 FC東京@等々力競技場
試合開始の4時間近く前に来ても、ようやく2Fの隅っこに席を確保できるという状況。しかも大雨だっつーのに。サッカー観戦が一日仕事になっちゃったよ。まいるなぁ。
憲剛、我那覇が離脱している上に、前節にはマギヌンが4枚目のイエローを食らってしまい、いくらなんでもこれで勝つのはムリだろ、憲剛はなんとか復帰したものの本調子ではなさそうだし。……なんて悲観的な姿勢で観戦していたのに、勝っちゃった。信じられん。
なんと言っても、DF陣の安定感が素晴らしい。ボールを取られて自陣に攻め込まれても、「すぐに取り返してくれるさ」と鷹揚に構えて見ていられる。昨年と実質的に違うのはGKだけだから、全体としてレベルアップしたってことだよなぁ。
そして、主力を欠いても、代わりに出てくるメンバが必ず大活躍するという。昨年2位になって、こんなに選手層が薄いのにACLまでやるのは無茶な話だと思ったものだが、蓋を開けてみれば、マルコンの穴は村上が完璧に埋めてるわ、黒津や鄭はちゃんと得点してるわ、今日は大橋が2得点。魔法ですか。
ともあれこれで、昨年のアレの雪辱は果たしたよ。かっかっか。
2007-05-08(火) [長年日記]
■ 偽十円硬貨を掴まされた
コンビニで代金を払おうとしたら「お客さん、これは違います」と言ってつっかえされた。とっさに思ったのは「知らずに使っても犯罪者だろうか」という心配……ではなくて「これは日記のネタになる」だったというのがアレだが、まぁそれはそれとして。
10円硬貨とサイズはほぼ同じ、色も似ているが、ちょっと軽いような気もする。どこで掴まされたのか記憶にない。等々力競技場の売店かなぁ。
で、大きく「10」と書いてある面には鹿(インパラみたいな?)、その裏はライオンの頭部があしらってあるので、おそらくアフリカのどこかの国の硬貨だろうとは思うのだが、なにしろ字が読めないのでさっぱり。
追記
ツッコミにあるとおり、エチオピアの10セント硬貨だそうだ。「字が読めない」→「入力できない」→「検索できない」→「見つからない」という短絡思考はダメだなー。
で、そこまでわかれば調べはつく。レートは2006年時点で10セント = 1.3円程度。やすっ。10円玉の代わりに受け取ったとすれば、ずいぶん損したものだ。
……と思ったが、はるばるエチオピアからやってきて、(意図的かどうかわからないまでも)10円玉の代わりに流通していたと考えると、ちょっと悪くない体験だったかも、という気になった。このあと一生、エチオピアの貨幣なんて触れる機会がないかもしれないしな。少なくとも500円玉の代わりに500ウォン硬貨を受け取るよりは気分がいい。
■ 排水口の蓋にみるアホな設計(2)
そう言えばツッコミで思い出したが(それを狙ってのツッコミか?)、以前書いた風呂の排水口の話。NOBさんのアドバイスにしたがって、ベル部分を外した形でかれこれ2ヶ月運用中。
結論から言うと、本当に「飾り」だったようだ。臭いも別にないし、以前より流れがよくなったので、むしろない方が良い。偉い人もびっくりだ。
◆ 排水口蓋粘着厨 [以外と調べづらいもんですね これだ! http://www.wbcc.fsnet.co.uk/af-eth3.htm]
◆ ただただし [す、すげー、まさかわかるとは思わなかった!]
◆ エチオピア効果 [コイン系のサイトのアフリカの国の欄を端からみていったんですが、エチオピアから独立した国のコインがよく似ていたので、エ..]
◆ ラガン [排水口、臭いもだと思うけど、内部で羽虫とかネズミとかが来た時に、水があることで、それら汚い虫が入ってこないようにする..]
◆ エチオピア効果 [ちがいますー。誰が書いているかわからないのも悪いかなと思ったので。]
◆ ただただし [>ラガン 下水から上がってくる虫やネズミも、途中にある防臭マスが防いでくれるように思います(が、専門家の意見を待ちた..]
2007-05-09(水) [長年日記]
■ 川崎 3-0 アレマ・マラン@等々力競技場
平日のACLということで、かなり空いてる(1万人を切るくらい)。アウェイなんて、ほぼゼロで近似可能だし。まぁ、リーグ戦の方が観客動員数が多いのは健全だ。
開始早々に憲剛が先制して、どんな祭になることかと心配したが、その後はなんだかまったりペースになってしまった。ここまで前半。
後半は変わるかと思ったらそんなことなくて、相変わらずのんびりした試合。相手のアレマは、オーソドックスで丁寧なサッカーをするアマチュアチームという印象なんだが、実際は動き出しは速いし、プレスもしつこい。川崎はなんだか、相手をなめて適当なパスを出すので、素早く動くアレマにカットされまくり……という感じ。まぁ、実際は実力に相当差があるので、その後2点の追加で勝利となったわけだが。まぁねー、連戦で疲れているだろうから、力を抜ける試合は抜いてもいいけどさ。
で、浦和が3-3という情けない結果になったため、川崎がACL予選リーグ突破を果たした初の日本チームとなった。めでたい。
◆ やまざき [5000人とか6000人で結構入ったなぁって思ってた時代が懐かしい・・・(^ ^;]
2007-05-10(木) [長年日記]
■ トイレのリモコンスイッチが逆向きな件
「設計者の顔が見たい」シリーズ……というか、またトイレで写真撮ってるし。
便座に座って左側にあるリモコンのスイッチを、こういう配置(「前」と「後」が逆)に設計するのはどんなアホかと、常々思っていたのだが。ちなみに写真は、アキバのUDXで見かけたTOTOのリモコン。我が家のINAXのリモコンも、左側設置でスイッチはこの配置。
いや、実は左設置用のリモコンもオプションで選べるようになっていて、悪いのは設置者なんじゃないかと思って調べていたら、TOTOのサイトにこんな記述が:
リモコンは便器に向かって左側の壁に設置されることをおすすめします(受信性能上リモコンの信号を受けつけやすいため)。
座った状態では右側につけるのがデフォルトと。でもこういう記述をするってことは反対側に付けられることもいちおう想定してるってことなんだから、スイッチを逆にできるようにするとか、もうちょっと工夫をしろよなぁ。とりあずTOTOの設計者の考えが足らないのはわかった。INAXについても似たような感じだ。やれやれ。
◆ kitaj [トイレで写真はキホンですよ!]
2007-05-11(金) [長年日記]
■ 鎌倉マンガ2冊
今日買ってきたマンガ、どっちも鎌倉が舞台だった。
9784091511973
『帯ぎゅ』の河合克敏が「部活」に帰って来た! それも文化部で!!
『モンキーターン』は正直なところ、題材にぜんぜん興味がもてなかったので読まなかったけど、書道なら小学生のときに右手で初段までいったからな(←関係ない)。相変わらずギャグが多いんだけど、それでいてテンポがよくてストーリーの本筋を外さない。上手いよなぁ。とりあえず継続して買う。
9784091670250
かみさんに「吉田秋生買ってきた」と伝えたら、「読みたかったの、嬉しい」と言われた。べ、べつに、あんたのために買ってきたわけじゃないんだから!
『YASHA』とか『BANANA FISH』は、なんだか無理してる感じがしてあまりのめり込めなかったけど、本書はシリアスながら自然体で、すんなり読めて楽しい。「新境地」と評判だけど、どっちかつーと戻ってきたという気がするな。これも継続して読むつもり。
2007-05-12(土) [長年日記]
2007-05-13(日) [長年日記]
■ David T. Walker LIVE
かみさんのリクエストで、David T. Walkerの追加公演に滑り込み@COTTON CLUB。なんか、ジジババのライブばかりに行っているようだが、事実である。生きてるうちに見ておかないと(ぉぃ)。
ステージ脇の席だったので、演奏を終えて楽屋に戻るDavidに2度も握手してもらっちゃったよ。ラッキー。
2007-05-15(火) [長年日記]
■ なぜか沖縄
まさか仕事で沖縄に来ることになるとは。って、明日から3日間、早朝から深夜までカンヅメ研修なんだけどさ! 沖縄でやる意味があるのかと。
夕飯は、ホテルの近くの沖縄料理屋で定番を。オリオン・ビール、海ぶどう、ラフティ、ゴーヤチャンプルー。ゴーヤは苦くてキライなんだけど、以前から「沖縄のゴーヤチャンプルーは苦くないから!」と聞かされていたので試しに頼んでみたら本当に苦くなかった。これならいける。ラフティも毎日5時間煮込んで作ってるそうで、これも美味しゅうございました。
ホテルのネットにつないだら、coLinuxの接続が切れた。なんでかなー、と調べてみたら、DHCPで割り当てられたアドレスが192.168.100.*で、coLinuxに割り当てているのと同じブロックだった。こういうことを避けるためにわざわざこのアドレスを使ってるのに。嫌がらせか。面倒なので今日はもう寝る(で、明日からは地獄の研修で寝る間もない。らしい)。
2007-05-16(水) [長年日記]
■ 沖縄梅雨入り(か?)
ま、おれ様が来たからには、間違いなく降るでしょう(←書いてて虚しくなってくるが)。
写真は、研修会場で出迎えてくれた沖縄ぬこ。
1日目終了。参加経験者からは「タイムテーブルは21時までだけど、そのあと課題が出るからほとんど寝られないよ」的不穏な情報を与えられていたが、沖縄という遠地まで来る物好きはほとんどいないから参加者が少なくて効率的なうえに、講師の期待する回答を先回りしてバンバン答える意地の悪い受講生(誰とは言わんが)のおかげで、定時に終了、課題もなし、という理想的な状況に。
それでも翌朝6時スタートという予定は揺るがないわけだが。とほほ。
それにしても、ネット接続ができない宿というのに泊まるのは、何年ぶりであろうか。ありえねぇ。W-ZERO3の64kbpsじゃぁ、ニコニコ動画でアイマス漁りができないではないか(そこかよ)。
2007-05-17(木) [長年日記]
■ 管理職研修で北島マヤになった話
今回受けているのはいわゆる管理職研修で、すでに受講した同僚にどんなセミナーだったのか聞いてみたら「ものすごく厳しかった」とか「自信を崩壊させられた」とか、なんだかやたらと抽象的で不吉な噂ばかり。ありがちな、無駄に体力を使わされる軍隊式の古臭いセミナーなのかと恐怖におののいて参加したわけだが。
蓋を開けてみれば、講師をして「ロールプレイ」と呼ぶ、ようするに「部下に仕事を与える」とか「部下を誉める」のようなシチュエーションに沿って自分でシナリオを書き、役どころになりきって一人芝居をするというスタイルだった。思わず
「ふたりの王女」のオーディションかよ!!
と心の中でツッコミを入れてしまった。つまり、"優秀な管理職"の仮面をかぶればいいってことだ。はっきりいって、そういうのは得意すぎる。得意すぎて困るくらいだ。他の受講生が四苦八苦する中、自分だけさっさと課題をこなしてしまい、しまいには講師が用意したシチュエーションが尽きてしまったので「オリジナルのシナリオを作ってください」とまで言われる始末。まさに『ガラスの仮面』にあったあのシーンのようなアリサマであった。
まぁ、ふつーの管理職だったら、こんな課題は苦痛だろうなぁ、そりゃぁ。でもこういうの、最近急増中(?)のプレゼン大好きソフトウェア開発者だったら、みんな楽勝でこなすんじゃないだろうか。つーか、「管理職ごっこ」が上手だからといって、すなわち「良い管理職」とは言えないんじゃね?
ちなみに、「ふたりの王女」のオーディションは、文庫版だと14巻あたり?(12巻じゃなくて14巻だったので後日訂正) マヤが一人芝居を通して復活していくシリーズのクライマックスにあたるあの場面が、おれは『ガラスの仮面』の中で一番好き。そんなマヤに同調できた点が、今回のセミナー最大の収穫であろう(いいのかそれで)。
9784592880141
2007-05-18(金) [長年日記]
■ 研修終了
予定を30分ほど過ぎて、研修終了。楽勝すぎ。こんなんで沖縄まで来させてもらって、すんませんね。
県庁前でレンタカー(ワゴンR)を借りて、平和記念公園あたりまで軽くドライブしたあとは(←ぜんぜん軽くねぇ!)、火曜にも入った店で夕食。オリオンビール、ヤギ刺、もずく天、ソーメンチャンプルー。ヤギ刺は冷凍もので、匂いも抑え気味。以前食べた時のような強烈なインパクトがなくてイマイチだった。もずく天はヒット。これはうまいなぁ。
あとはタコライスが食べたいんだけど、あんまり置いてる店がないんだよなぁ。どこで食べたらいいんだろう。
2007-05-19(土) [長年日記]
■ 沖縄宇宙通信所
なにはなくともまず駆けつけるのは、沖縄に来た人の10人に9人は訪れるという、沖縄宇宙通信所。すいません、嘘です、1万人に1人くらいです。いやもっと少ないか。那覇から高速を使っても車で1時間以上というのは、それだけでハードル高いよな。
カーナビのおかげですんなりたどり着けたが、県民の森を抜けて林道のような道を通る妙な裏ルートを指示されたので、すげぇ不安。案内が少なすぎて、「こりゃぁかなり寂しい見学になりそうだなぁ」と思ったが、どうしてどうして、立派な施設だった。とくに見学者向けの展示が豊富で、各種ロケット模型やビデオ上映、「ゆり」の実物を初めとする衛星模型も豊富。HOPE-Xの模型が堂々と飾ってあるのには苦笑したが……。
とまぁ、礼儀正しく展示を見て回ったあとは、パラボラづくし。建物の前には堂々とした30m。やや古くて錆などが浮いているが、個人的にこういうメッシュ+トラスのディッシュは好きなので嬉しい。残念なのはお休みモードで真上を向いているのと、梅雨入りしてしまったのでどんよりとした曇り空なこと。やはり沖縄のパラボラは、ピーカンをバックに撮りたいよなぁ。
で、そのあと、ちょっと離れた18mと10mを見学しようと、守衛のおじさんに(いちおう)断りをいれてみると、「いいよいいよ、チェーンが張ってあるけど、外して中に入っていいから」という返事。マジっすか! なんて優しいんだ! 勝浦で問答無用で写真を消させられたのと比べるとえらい違いだ。つーか、税金で賄われてるんだからこっちの方が当然の対応という気がするが。防衛施設じゃあるまいし。
というわけで、珍しいX-Y制御の18mを隅から隅まで堪能。すらりとスマートで、美人だよねぇ、このアンテナは。ちなみにコレ、撮影を禁止された勝浦の18mと同型のはずである。やれやれ。
続いて、敷地の外れにある10m。たった10mといって侮るなかれ。3軸制御。貴重だ。もっとも、どこが3軸なのか、よくわからなかったんだけど……(笑)。
というのも、写真を撮っていたら守衛のおじさんがスクーターでやってきて、そろそろやめてくれと言う。アンテナ周辺に設置してあるセンサーにおれがひっかかって、本部で警報が鳴りまくりなんだそうだ。って、おじさん、知らんかったんかい! いくら沖縄だからって、おおらかすぎる!!
まぁ、もう十分に堪能したし、これ以上おじさんに迷惑をかけても申し訳ないので、丁寧にお礼を言ってから辞去する。
■ 沖縄美ら海水族館
わりと時間が余ったし、腹も減ってきたので、「じゃあジンベイザメでも食うか」(←食べられません)ということで、美ら海水族館まで足を伸ばす。那覇から2時間かかるけど、さすがに有名なのでけっこうな人出。もっとも、駐車場にはスムーズに入れたし、もっと集客しないとペイしなさそうな気がする。
というくらいでっかい水槽に、ジンベイザメ3匹を含むサメが何十匹もウヨウヨ。たしかにこれは壮観だ。水族館内のカフェでタコライスが食べられるのに気づかず、その前にレストランで昼食をとってしまったのが残念である(サメ関係ねぇし)。
結局タコライスは、空港で食べたけどね。那覇への帰路でBlue Sealのアイス(さとうきび味)も食べたし、昼には紅いもの天ぷらも食べたし、とりあえず沖縄で食べたかったものは全部食べたかな。
2007-05-20(日) [長年日記]
■ 夫婦REAL FORCE
かみさんがPCのパーツを買うというのでヨドバシに付き合ったら、なんとREAL FORCEが並んでいた。いつから扱うようになったんだ。
で、かみさんがそれを衝動買いしてしまったので、期せずして夫婦(めおと)REAL FORCEということに。めでたしめでたし(?)。
◆ あんど [ええと,似たもの夫婦だったんですね....。]
2007-05-23(水) [長年日記]
■ FIASKO‐大失敗 (スタニスワフ・レムコレクション)(スタニスワフ レム)
歯ごたえがありすぎて、読むのに一ヶ月近くかかってしまった。
「コンタクト三部作」*1に続く四作目か!? と思わせるストーリーで、それだけで期待してしまうのだが、にもかかわらずちょびっとコンタクトに成功するかのような方向に向かい、でもやっぱり「大失敗」するという。さすがレム、最後の小説でも期待を裏切らないぜ。
とまぁ、ストーリなんて説明するだけムダなのだ。ひらすら暗くて、エンターテイメント性を徹底的に排除しているくせに、面白くてしかたがない。圧倒的に良質の読書をしたという深い満足と、上っ面だけしか理解できなかった不満が同居する、複雑な読後感。あぁ、これぞレム。
*1 「エデン」「ソラリス」「砂漠の惑星」
2007-05-25(金) [長年日記]
■ はてなダイアリーに「長年日記」機能
これは、同じ日付につけた日記を通年的に見る機能で、「http://d.hatena.ne.jp/<ユーザーID>/____(アンダースコア4つ)xxxx(日付)」という形式のURLによってアクセスすることができます。
おー、ついに。というか「長年日記」という名称でいいのか!(笑)
「_」の部分はワイルドカード的に動くようで、バックエンドがDBMSであるがゆえの面白そうな展開ができそうだ。でも、まだ動作がおかしいな。それ以前に「前の日」「次の日」のリンクがまったく適切じゃない。こんないかにも「実装中」の状態でアナウンスしちゃうのか。恐ろしい。
ちなみにtDiaryで長年日記機能が命名、実装されたのは2002年12月のこと(命名理由はこっち)。もちろんそれ以前にも、「n年日記」という名称でhnsなどに実装されていた、歴史ある機能である。
2007-05-26(土) [長年日記]
■ 残像に口紅を (中公文庫)(筒井 康隆)
ちょっと前、映画『パプリカ』の公開に影響されて筒井康隆を回顧(?)する記事をよく見かけたが、この作品についての言及はあまりなかったようで残念だ。人気ないのかな。でも、ちゃんと文庫ですぐに入手可能なのは嬉しいね。ということで(単行本が発見できなかったので*1)文庫で買いなおして久々に再読した。
正直なところ、筒井作品はそれほど好きではない。初期のドタバタは根強い人気を保っているが、そもそもドタバタやハチャハチャといわれるSFは好みではないし。一方、『虚人たち』をはじめとするメタフィクション系実験小説も何冊か読みはしたものの、「ふざけんな」という感想しか抱けなかった(今読めば少しは違うかも知れないが)。が、本書だけは別格である。もし、ベスト小説を10冊あげよと言われたら、その中に入れてもいいくらいの傑作だ。
小説の進行に従い、世の中から文字を(正確には日本語の「音」を)1つずつ消していき、同時にその文字を使ったモノが消滅していく。しかもそのことに登場人物たちが自覚的であるという、設定だけみれば筒井らしいメタフィクション、それも「行き着く先まで行ってしまった」感のある実験にしか思えない。よほどの物好きでなければ付き合いきれないに違いない。
しかし、実際はさにあらず。
おれはよく、SF読み最大の楽しみのひとつとして「人ならざるものに感情移入できること」をあげるが、この作品はその究極にあたるだろう。なにしろ読者は、言葉そのものに感情移入してしまうのだから。しかも、作中で著者自らが「読者を言語そのものへの感情移入に導く」と宣言した上でのことであるからメタメタだ。
本好きなら、あまりの喪失感に落涙しても不思議ではない。この喪失感は、読み始めこそ失われた単語が表現していたイメージそのものに対するものに感じるだろう。だが話が進むにつれて読み手は、自身の言語そのものに対する愛着にじわじわ気づくことになる。読者は、自分の読書姿勢に対する新しい発見をするのだ。
さすがに、残る音が1桁になってくるとドタバタじみてしまうのだが、それでも話はきちんと進行し、最後の1つになってなおストーリーを失わない。筒井康隆の力量に驚愕するのも、また本書の楽しみである。たしか単行本では、雑誌未発表分の第三部は袋とじになっていたと記憶しているが、そういう細工をするだけの価値がある超絶的なアクロバットが見られる。
というわけで、『時かけ』や『パプリカ』のような、わりと一般人向けに書かれた話でしか筒井作品を知らない人に、まず勧めたいのが本書である。まぁ、楽しめるという保証はしないけど。
*1 書庫があるのにどうして発見できないのか不思議。
◆ ma2 [以前mixiの日記で「筒井康隆でNo.1と思う作品を書いてちょ」と無茶なお願いをしたらけっこうなメッセージが集まりま..]
◆ ただただし [うへ、どっちも知らない(笑) >「我が良き狼」「驚愕の荒野」 ま、ようするに、ロクに読んでないってことですね(汗)。]
◆ hyuki [あ、私も『驚愕の曠野』をお勧めしようと思っていたところです。私は予備知識ゼロでたまたまこの本を読んですごいことになり..]
◆ ma2 [僕はなぜかファミ通のレビュアーの女性がいま読んでいると書いているのを見て読みたくなって読みました。これは大傑作ですよ..]
◆ ただただし [とりあえず『驚愕の曠野』をウィッシュリストに入れました:-) 自選ホラー傑作集というヤツでいいのかなぁ。]
◆ ma2 [よいです > 自選ホラー傑作集 『驚愕の曠野』は短いんですよね。最初のB5版の本は雰囲気があってよかったなあ。]
2007-05-28(月) [長年日記]
■ 原作どおりならいいってもんじゃない
今年はお気に入りの小説やマンガが映像化されることが多くて、忙しい合間を縫って録りためたビデオを少しずつ消化している。そうはいっても、なかなか満足のいく映像化作品にはお目にかかれない。
『おおきく振りかぶって』のアニメは、あまりに忠実に原作どおりで、いくらなんでもそれはないだろう、という感じ。セリフから何からそのままなので、まったく新鮮味がない。そりゃぁ、原作どおりじゃないというだけで怒り出すしょうもないファンが多いのは知っているが、だからといってこれは工夫がなさ過ぎるというものではないか。
一方『エマ』の第二部は、いきなり原作からずいぶん遠いところから始まってしまい、早々についていけなくなった。逆の意味でやりすぎだ。やはりこういうものは、ほどよいアレンジを施した、バランスの良い映像化を期待したいところ。
その点、こないだ最終回を迎えた『ロケットガール』の脚本なんかは文庫2冊分の原作を手際よくまとめていたし、演出面では原作では描けなかったところを上手に絵で見せていて素晴らしい出来だった。これでショボいCGがなんとかなっていれば……。
って、アニメばかりだな。でもアニメなら、登場人物が全員メガネ装着という『電脳コイル』にとどめを刺すよね。って、これは原作付きじゃないか。
で(本題)、この夏にはいよいよ『夕凪の街 桜の国』の映画が公開されるわけで、期待するなという方が無理なわけだ。特別試写会の案内があったのでいちおう申し込んだんだけど、
- なぜか東京だけブロガー試写会で、
- でもブログのURLが必須じゃないという。
- 平日なのに時刻が書いてないから、当選しても行けるかどうかわからんし。
- そういえばうちの日記にもわかってないコメントを残してる……
どんだけビミョーな広告代理店を雇ってるんだよ! と、すんごく心配になる。まぁ、広告代理店がビミョーなことと、作品の出来には関係がないしね。
でも、監督インタビュー(2)では「桜の国」が「街」でなく「国」である理由について延々考えたとか言ってたり(これはこの作品の中では一番わかりやすいメッセージのひとつでは?)、いっぽうインタビュー(3)では4回読んだだけですべてを理解したとか言うし、やっぱりビミョーな気分になる。
映像ではいっぺんで理解してもらうために易しく作るというポリシーには賛同するけど、そもそも監督が作品を理解してるのかどうか、インタビューを読む限りでは不安だ。「原作どおりに作ってくれ」なんて青いことを言う気はないけど、それなりに理解して作って欲しいものだ。今ごろ言っても手遅れだけど。
2007-05-30(水) [長年日記]
■ 古紙回収場で貴重な本を見つけたらどうするか
「貴重」でなくても「懐かしい」程度でもいいけど。
水曜は古紙回収の日なので、出社前に雑誌の束を集積所にどん、と出した。そのとき、ちら、と横を見たら、新井素子の(初期の)コバルト文庫作品が一揃い、ひもで縛って出されていた。「うおっ、懐かしい」と思わず拾って持ち帰りそうになったが、本当に読むのかと自問して抑えた(ここで某makiさんが片眉をピクっと動かす)。まぁ、遅刻しそうだったし。まぁ、今は新装版が買えるようだし、そんなに希少でもないか。
こんな風に、捨ててあった古書を回収したことは2、3度あるけど、最近は(置く場所がないとか)いろいろ理由をつけて躊躇してばかりだなぁ。「そんなことではいかん!」なのか「大人としてふつーでしょ」なのか、悩ましいところだ。
◆ 通りすがり [そしてバッグインバッグインバッグが。]
◆ shun [ワタクシもトート愛用者です。 かばんの中身っちゅーののリュック用をトートに入れてます。もちろんトート用もあるんですけ..]
◆ ただただし [「かばんの中身」も有名ですよね。今回無印のを選んだのは、シンプルで独立してバッグになっているから。]