2012-05-01(火) [長年日記]
■ 益子陶器市に、ろくろを回しに行ってきた
昨年11月の益子陶器市日帰りに続いて、春の陶器市にも行ってきた。前回の反省を踏まえて、今回はゴールデンウィークの狭間を狙っての一泊。そして今回のメインイベントは、ろくろ体験である! じゃじゃーん!(なんの話だかわからなくなっている未来の自分のためのリンク→WEB業界ろくろ回しすぎワロタ)。
今回お世話になったのは相玄窯陶芸教室。8台のろくろが整然と並ぶ清潔感あふれる作業場で、お兄さんが懇切丁寧に教えてくれる。連休の合間ということもあって客はうちの夫婦のみなのでほぼマンツーマンである。そのおかげもあってか、よくある「ちょっと力加減を間違えて完成間近の作品がいっきにグチャグチャになる」というシーンもなく、次々と名作をものにできたのであった。もう、あまりの才能にこのまま転職しようかと思ったわ(うそ)。
まぁ、本当に形を作る美味しいところを自分が担当するだけで、ろくろのセッティングや最終的に形を整えて釉薬をかけて釜に入れ……という部分はあちらがやってくれるので、観光客が1、2時間楽しい時間を過ごすにはいいバランスであります。かみさんとおれとで、合わせて5作品を焼いてもらうことにした。完成は3ヶ月後。
というわけでけっこう面白かったので、今回のミッションは完了という気分。あとは陶芸村にそのまま車をおいて、陶器市をぶらぶら。明日の買い物に向けて、あたりをつけておくという感じ。これで日帰りだったら死んでたな。
2012-05-02(水) [長年日記]
■ 益子陶器市、2日目
昨日に続き、益子陶器市。決めたのがわりと直前ということもあってめぼしい宿はどこもいっぱいで、泊まったのは益子舘。まぁなんというか、大人が着るには恥ずかしすぎるファンシーな浴衣とか、戦国時代(?)をイメージしたような妙な調度の食堂がどうみてもファンタジー空間だとか、がんばった結果がことごとく明後日の方角を向いている点はいいとしよう。こういうのが好きな人もいるだろうし。しかし、客室の携帯電波がほぼ壊滅、代わりのWiFiサービスもないというのは、我々ネットジャンキーにはありえないわなぁ*1。まぁ、二度と泊まることはないだろう。
天気があまりもちそうにないので朝からどんどん店を見てまわり、昨日めぼしをつけていた食器はあまり買わずに(えっ)、何枚か皿を買った。去年も書いたようになぜかやたらとカレーを出す店があるのだが(昨日の昼もstarnetのカレー)、なぜかその場でナンを焼いている本格インド料理のテントが出ていたのでそこでキーマカレーを食べたらそれが大正解だったのであった。カレーの街、益子。
その後、東北道経由で帰ってきたんだが、途中からものすごい雨になって、おまけにC2が事故で通行止めになっていたのでC1の渋滞に揉まれてへとへとに。これが休日だったらもっとひどかったはずなので、まぁ不幸中の幸いというか幸い中の不幸というか。
*1 そもそも益子町内でSBM/EMOBILEがほぼ使い物にならないのだからしょうがないのだけど、せめて今どきWiFiは入れて欲しい。
2012-05-03(木) [長年日記]
■ ReVIEWを使ってESRのオープンソース三部作をEPUB化してみる(2)
先日EPUB化に着手したESRのオープンソース三部作だが、なんとかそれっぽくなったのでEPUBとMobiを生成して公開した:
表紙画像は某達人出版会の標準デザインからインスピレーションを得てでっちあげ(笑)。
ReVIEWの勉強をしながらなので、まだ使いこなせていない機能とか、うちの環境との相性のせいでReVIEWのコマンドのいくつかが満足に動かないとかいろいろ問題があるが*1、EPUBはReadiumで、Mobiはcalibreで変換したものをKindleに送って確認してあるので、まぁ読む分にはほぼ問題ない。Mobiの生成に関しては、せっかくKindlegenをgem化してあるのだから、ReVIEWに組み込んでもらうようにしないとね。
さて、これで当初の目的(の出発点)に到達したので、Kindleでちゃんと読まないと(←最難関)。
2012-05-04(金) [長年日記]
■ https://www.amazon.co.jp/dp/9784150310615
相変わらずの神林節で面白かった。以上。……というのは(これを読み返す未来の自分に対して)あんまりか。
アフタヌーンで「勇者ヴォグ・ランバ」というちょっと神林世界っぽい骨太なSF作品が連載されていて毎月楽しみにしているんだけど、「意識」を喪失するということは想像力を失うことを意味するという本書の表題作で行われる議論と似通っていて、今後の「勇者ヴォグ・ランバ」の読み方に何かを付け足してもらったようで嬉しかった。なにかと「伊藤計劃」というキーワードとともに語られがちな作品だし、そのことはもちろん重要なんだけど、ぜんぜん別の楽しみもできるってことで。あと、飛浩隆の解説が補完的な意味で良い。
冒頭の「ぼくの、マシン」も含め、ネットワークに対する嫌悪というか不快感が提示される作品が目立つのだけど、ひごろからネットの向こうに芽生えつつある集合意識/無意識の存在が面白くてしょうがないネットジャンキーの自分としては、この感覚とは相容れない。まぁたしかにスタンドアロンのコンピュータも楽しかったし、作者の言うこともわからんではないけど、ネットにつながってからの楽しさはその比じゃないしなぁ。もちろんそれが年寄りの懐古趣味ではない、と確信するくらいには神林長平を信じているので、意見の相違は乗り越えて楽しんで読んだわけだが。
https://www.amazon.co.jp/dp/9784150310615
もちろん、以下を読んでいないと表題作は理解できない:
2012-05-05(土) [長年日記]
■ 写真展「Dear それぞれの」へ行ってきた
知人の志摩羽月さんが仲間たちと写真展を開いているというので、行ってきた。「Dear それぞれの」。
普段はアフリカに行って野生動物を撮っているような人なので、きっとアフリカを題材にした写真なんだろうと思い込んでいたら、なんと北京の風景だったという。まるでモノクロかと思うほど彩度を落としたプリントで、北京の(というかおそらく現在の中国の都会が総じてもっている)けぶったような空気感が出ていてよかった。
志摩さんの作品もそうだけど、物(オブジェクト)でなく光を撮っているという感じが出ている作品はいいね。そういう意味では、おなじ写真展にあった矢島満夜さんの作品も好み。
■ スーパームーンだというので
今夜はスーパームーンだというので(満月は明日らしいが)、また撮ってみた。前回よりはくっきりした気もするが、やっぱイマイチか。手ぶれかなぁ。シャッター速度を1/500まで上げてみてもたいして変わんないけど。というかいいかげん小さくてもいいからまともな三脚を買うべきだよな。ゴリラポッドじゃなく。この写真はゴリラポッドじゃなくてベランダの手すり固定だけど。
普段の満月よりも明るさ30%増しだそうだが、前回の満月なんて一ヶ月も前なんだから、人間そんな違いを思い出せるわけもなく、本当にスーパーなのかは判然としないのであった。ちなみに距離は36万kmまで近づいているそうで、静止衛星のちょうど10倍というキリの良さにむしろ感動したりしてね。いや「10倍」という数字にもたいして意味はないのだけど。
2012-05-06(日) [長年日記]
■ esrオープンソース三部作を読み返した
というわけで、ちゃんと読んだ。繰り返しになるがなんでこんなことをしてるかというと、「伽藍とバザール」からちょうど15年、esrが「伽藍」と「バザール」として対比させたものが何なのかすら忘れられつつある(!)という状況を受けてartonさんが現代的視点で解題してくれた一連の文書をちゃんと理解するために読み返したというわけだ。件の文書は以下にあるから読むといいと思うよ:
- 伽藍、バザール、ノウアスフィア、おなべ(1)
- 伽藍、バザール、ノウアスフィア、おなべ(2)
- 伽藍、バザール、ノウアスフィア、おなべ(3)
- 伽藍、バザール、ノウアスフィア、おなべ(4)
- 伽藍、バザール、ノウアスフィア、おなべ(5)
(本当は「ハロウィン文書」もEPUB化すべきなんだけど、表が多くてやる気がおきない。)
「伽藍とバザール」はよくできた現状分析という感じで、初めて読んだ時とそれほど印象に違いはない。でもまぁ、これは基本中の基本だよなぁ。これを読まずに(または読んでもなお)「伽藍」がクローズドソースで「バザール」がオープンソースだ的な解釈をするやつがいるようで困る。
個人的に(そうきわめて個人的に)面白かったのは「ノウアスフィアの開墾」で、最初に読んだときはあまりに「おれたちの」文化を赤裸々にしているさまにカチンときたものだが、さすがにこの歳になると客観視できるというか、実によくできた文化人類学的なフィールドワークレポートだね、これは。なんでカチンときたかというと当時は文化人類学者に観察される一方の未開人の立場だったのが、今では立派な文明人になったからだな(笑)。そんな読み手の個人的な変化が面白かった。
こいつの結末は慣習を慣習法へ……ということでこのハッカーたちの慣習を「法」として文書化しようという提言(?)になっているのだが、2012年の現代はというともっと愉快な方向にねじ曲がっていて、それはGitHubを中心としたソーシャルコーディングだ。ここでは「ノウアスフィア~」で描かれたハッカー文化がシステム化され、よりあからさまになっている。明文化よりシステム化の方がハッカーぽいし、これは正常進化だと思うね。相変わらずプロジェクトのフォークは起こらないが、コードのフォークは極めて簡単になっているとかね。
となるとクラウドベースのサービスが覇権を競っている現代に合わせて「魔法のおなべ」もアップデートが必要じゃないかと思うのだけど、終章の結論、最後までオープンにならないのはアプリケーションだというのは、わりと現状に合っているのかな。
で、アプリケーションが将来オープンになるかというとたぶんならなくて、なぜなら勝ち組サービスを保有するベンダーは十分に大きくなって、自社内に「バザール」的なエコシステムを構築できてしまうからだ。Googleしかり、Facebookしかり。彼らは優秀でモチベーションの高いハッカーを大勢雇って、社内におけるコードの所有権を曖昧にすることで、コードをオープンにすることなく効果的なバザール開発をしてしまっている。インフラやミドルウェアはまだしも、アプリケーションのコードまでわざわざインターネットに公開する必然性はない。ここにきて、「伽藍」が「クローズ」とイコールではないように、「バザール」は「オープン」とイコールではないよという話になるわけだ。面白い。やっぱり読み返してよかった。
■ esrオープンソース三部作のダウンロード数にみるEPUB普及状況
esrオープンソース三部作のEPUB/Mobi版公開ページ*1は、見ればわかるようにGitHub pagesを使っているのだけど、個々の電子書籍のURLはbit.lyで短縮したDropbox上のファイルなので、ダウンロード数がわかるようになっている。
で、ちょっと集計してみた。
実は公開直後はMobiダウンロード数の方が伸びていて、「ああ、やっぱり技術者のKindle普及率は高いしなー」と考えていたのだが、一夜明けてみたらEPUBが逆転してやや優勢という状況に。さらに結城さんが紹介してくれたあたりからEPUBがさらに伸びて、いまではほぼ倍の差がついている。そりゃそうだ、Kindleよりスマートフォンやタブレットの方がよっぽど普及してんじゃん*2。
というわけで、現状では技術者向けならEPUBファーストでおk。一般向けなら言うまでもない。これがAmazon電子書籍の日本市場参入でどう変わるか、楽しみである。
2012-05-08(火) [長年日記]
■ (ようやく)ターミナルをUTF-8にした
Debian lennyにしたときに、screenがUTF-8に対応していなかったおかげですっかり嫌気がさして、そのままずるずるとEUC-JPのままになっていたターミナル。先日、ReVIEWのコマンドがEUC-JP環境下ではことごとくうまく動かないこともあり、「そろそろscreenをやめてtmuxに乗り換えるか」とつぶやいたら、方々からツッコまれてしまった。Debianのscreen、とっくにUTF-8対応していたらしい。そりゃそうだ、あれから3年、squeezeにしてからだってだいぶたってるのに。
というわけで、ようやくUTF-8環境の人になった(ReVIEWも動いた)。
screenのUTF-8化に関しては、調べるといろんな設定方法が出てくるのだけど(~/.screenrcに「defutf8 on」とか)、一番安心なのは起動パラメタに「-U」をつける方法らしいので、そのように。~/.zshrcが以下のようになっていたのを:
screen -xR
下記にしただけ:
screen -xRU
他に、環境変数LANGを書き換え、/etc/locale.genのja_JP.UTF-8 UTF-8を有効にしてからlocate-genコマンドを実行すれば移行完了。いまのところ問題は出ていない。なんだ、もっとはやくやればよかった。
2012-05-09(水) [長年日記]
■ Windows7で無線LANが頻繁に切れる現象をなんとかする(解決か?)
Let'snote N8でWindows7の無線LANがぶつぶつと切れる問題について、先月少し対策したものの、現象はまだ残っており、基本的にはまったく未解決のままだったのだが。
その後もコンパネから無線LAN関連の設定を洗い出してみていたところ、インテルの診断ツールがプリインストールされていることに気づいた(PROSet/Wirelessツール)。これを走らせてみたところ、なんと驚いたことに、問題がおきているときには「無線LANがオフです」という診断結果が出るではないか。えっとつまり、設定や電波状況のせいではなく、そもそもWindowsが無線LANデバイスを認識しなくなっているということ?
N8には無線LANをON/OFFできる物理スイッチがついているので、それを何度か切ったり入れたりしてみるが、あまり変化はない。とはいえ、何かあるとすればこのスイッチの周辺が一番怪しい。以前のLet'snoteにはなかったものだし。
というわけで、いったん電源を落とし、液晶を閉めて、スイッチの近くを本体の裏側から人差し指の爪でパンパンパン、と3回弾いた。
それから2週間。意図せずに無線LANが切れることはなくなったように思う。やっぱ昔から言われているように、機械はまず叩いて直すのが基本ってことだな!
2012-05-10(木) [長年日記]
■ 解錠師 (スティーヴ・ハミルトン)
手先の器用さには多少自信があるので、鍵師になってみたいなーという漠然としたあこがれを抱いたことはある。もちろん現実には、実際の鍵師に必要なのは器用さよりも聴覚や触覚の鋭敏さだし、それより下手すりゃ警官よりも高いモラルを求められるストイックさに耐えられないんじゃないかと思うけど。まぁいまだにあこがれの職業のひとつには違いない。
ある事件をきっかけに声を失った美少年が、自己流でピッキングの技術を身につけ、天才的な適性をあらわにした結果次々と事件に巻き込まれていく……そのタイトルが「The Lock Artist」ってんだから、そりゃぁもう期待してしまうわけだ*1。しかし金庫破りをしている以上、明るく幸福な話にはなりようがなくて、メインストーリーはかなり陰鬱だ。
一方、一人の少女との出会いに始まるラブストーリーでもあって、解錠師としての後ろ暗さと対照的にこちらはじつに美しくはかない。なにしろ口がきけないものだから、気持ちを伝えるにもひと苦労。その後の意思疎通も言葉を介さずに行われるわけで、まどろっこしいがその分ピュアで、これが実にいいんだなぁ。
それからなんといっても、金庫を開けるときの描写がいい。「女を扱うように」という説明のとおり、金庫との「対話」がセクシャルでなまめかしい。過去に懸命に金庫破りの練習をしたが決して身につかなかった泥棒仲間の前で、こともなしに金庫をあけてしまう主人公、その2人の間に流れるなんとも言えない雰囲気にはぞくっとした。
いやー、どのシーンをとっても絵になって、実にいい作品だった。これは映画化して欲しいなぁ。
https://www.amazon.co.jp/dp/9784150018542
*1 邦題は「解錠師」だけど、日本では鍵師または鍵前師ではないのかなぁ。もちろん意図的なものだと思うけど。
2012-05-12(土) [長年日記]
■ 川崎 0-2 柏@等々力陸上競技場
新体制で初戦に大負けしたあと、点は取られるがそれ以上に取り返すというある意味フロンターレらしいサッカーで連勝してくれたので、「こいつはこのままいっちゃうかも!?」という期待感を煽られていたのだけど、まぁ旨い話はそうそうないわけで、今日はすっぱり負けてしまいましたとさ。柏も調子はよくない感じだったのになー。というか、生観戦でちっとも勝ってくれないじゃねーの。
最近いい感じに機能していた稲本がスタメンはおろかベンチにもいなかったのが原因か、守備と攻撃のつながりが悪くて、得点の匂いに乏しかった。レネ・サントスがスタメンだったけどこれまた不安だったこともあって、登里との2人のサイドバックがイマイチな状況にあったのも原因のひとつだろう。まぁまだチームビルディングの最中だろうから、浮き沈みはしょうがないよなー。
2012-05-13(日) [長年日記]
■ 春の富士山一周
昨夜から『禅とオートバイ修理技術』を読み始めたんだけど(いまさらか)、冒頭のツーリングのくだりでアメリカの郡道の魅力について語られていて、これに合う雰囲気は日本では県道かなぁ……ということで、県道メインの富士山一周ルートへ(ようするにいつもと同じです)。御殿場から富士山スカイライン、そこから県道72~71、一部国道を経由して県道151のルートは、ワインディング、牧草地、樹海、湖畔とバリエーションに富んでいて飽きない。とくにこの季節は木々が芽吹きはじめたばかりの淡い緑色が実に気持ちいい。
とはいえ朝方はまだ気温も低くて、ウェアのインナー外して来たら富士山はかなり寒かった。日が昇ってくるといい感じになるんだけど。
その後、バイク屋に寄ってスリップサインの見え始めたタイヤを交換する相談。こんどはブリジストンにすることに。
2012-05-15(火) [長年日記]
■ Adobe Shadowを使ってみた
ようやく、Adobe Shadowを入れてみた。PCのブラウザで表示しているのと同じURLを、スマートフォンやタブレット端末にも同時に表示してくれるツール。Responsive Web Designを狙ったサイトの確認作業に威力を発揮するというので、tDiaryのテーマ作成に役立ちそうだ。このサイトをスマホで表示するとわかるけど、ちょっと幅が大きくなっちゃってて、微妙にフィットしてないんだよね。そういうのを直すのに便利そう。
導入は以下のステップ。「Adobe Shadow」というソフトウェアだけで3種類入れないといけないので混乱する(笑):
- Adobe ShadowのページからWindows用クライアントをダウンロード、インストール
- Chrome拡張のAdobe Shadowを入れる
- AndroidアプリのAdobe Shadowをスマホにインストール
PCとスマホを同じネットワークに置いて、まずPCアプリを起動(Chromeのツールバーにある「Sd」マークが青く変わる)。続いてAndroid側のアプリを起動すると、ネットワークをスキャンしてShadowが動いているPCを発見してくれるので、それを選択。すると6桁の数字が出るので、それをChrome拡張の方に入力することでペアリングが完了。PC側で表示しているURLがスマホに渡って、同じページが表示される。
面白いのがインスペクター機能で、Chromeのデベロッパーツールとそっくりな画面が立ち上がるんだけど、操作対象がスマホ側になるってところ。これでDOMやCSSをいろいろ調整しながら動作やデザインの確認ができる。さすがにレスポンスは悪いけど、これはいいな。
で、デザインの不具合は直ったのかというと、いやまぁなんだ……CSSって難しいよなぁ!
2012-05-16(水) [長年日記]
■ ナビスコ: 川崎 0-3 浦和@等々力陸上競技場
ナビスコカップということでケンゴや矢島をベンチに置いたBチーム構成だからしかたのない面もあるとはいえ、やっぱりリーグ戦に比べると練度が低いというか。具体的には後ろ向きのパスが多すぎ! あとGK杉山いつからそんなに下手になった?
というわけで、得点の匂いのないまま前半終了、後半からけっきょくケンゴと矢島を投入するも立て直せず、2試合連続で無得点というありさまに。というか、おれまだ等々力で勝ち試合を1回しか見てないよ。まぁ、こっちはすでに今季の目標を「残留」に切り替え済みなので痛みは少ないが(笑)、チームができあがるまでしばらくかかりそうだぬー。
2012-05-19(土) [長年日記]
■ tDiary: socialbuttonプラグインにPinterestボタンを追加
Twitterで「Pinterestボタンが欲しい」というリクエストを受けたので調べてみたらPinterestにもソーシャルボタンがあるんだな。知らんかった。
単純なものなので、同梱しているjquery.socialbutton.jsを拡張して対応した*1。もっとも、画像のURLを指定しないといけないのだが、1個に限るので複数の写真を含むエントリの場合は困る。まぁ、そういう場合は普通にBookmarkletを使ってくださいと割りきって、最初の画像を指定することにしたのだった。
*1 GitHub上にプロジェクトがないからフィードバックがめんどくさい……。
◆ 橘 [有り難うございます。 御時間と御手数御掛けし恐縮です(*^。^*) 早速”github”から入手しました。]
2012-05-20(日) [長年日記]
■ 金環日蝕にむけてピンホールカメラを作る
明日の金環日蝕は雲行きが怪しいみたいだが、いちおう会社は半日休めるようにしておいたし、観測メガネも(2人分)買ってあるので準備は万端。とはいえカメラにもなにか収めておきたいよなーと思ったので、ピンホールカメラを用意しておくことにした。といってもちょうど飲みきった牛乳パックがあったので、それとアルミホイルで簡素なものを。
ピンホールカメラは穴のきれいさがモノを言うはずなんだけど、画鋲くらいしか手元になかったのでそれで慎重にあけた。その後の情報を追いかけていたら、テレホンカードのパンチ穴がいいよなんて話があったりしてなるほどなぁと思ったり。
もっとも今日は薄く雲がかかっていて、試しに太陽に向けてみたもののぜんぜん解像しなかった。穴の精度が悪いのか光が拡散しているせいなのかよくわからなかった。ぶっつけ本番か。
2012-05-21(月) [長年日記]
■ 金環日蝕、ちゃんと見られた
わざわざピンホールカメラまで用意したというのに予報では曇、もしかすると雨ということだったのでがっかりだったのだが、いちおう起きてニコニコの中継を見ていた*1。が、ちょうど金環になる直前あたりから東の雲が切れ始めて、薄日が!
あわててかみさんを起こして、用意してあった太陽観測グラスを取り出すも、光が弱すぎて何も見えない(笑)。というか普通に肉眼で確認できるじゃねーかコレ。というわけで、ズームにつけかえたカメラを向けた。雲は最高の減光フィルタだねぇ。
日蝕観測は科学部に在籍していた中学以来という気もするが(もちろんその時は部分日蝕)、今日のこれを逃すとこの地域で生きてるあいだに金環・皆既日蝕を見られる機会はないということなので、雲を通してとはいえ見られてよかったよ(→その他の写真)。
6月6日には金星の太陽面通過があるそうなので、せっかく買った太陽観測グラスはそのときにでも使おう。
https://www.amazon.co.jp/dp/B005KPKPGO
おまけ。日蝕を心待ちにするドーラ(だいたい満2歳):
*1 どこの中継よりもニコニコ関東の映像がきれいだったと思う。さすがマニアックなことをさせたら右に出るものがないな(笑)。タイムシフトでも見られるはず。
2012-05-25(金) [長年日記]
■ R1200GSのタイヤをブリジストンBT-023に交換
最近あんまり距離が延びてないものだから、消耗品の交換間隔もずいぶんあいてしまう。ミシュランPilot Roadにやっとスリップサインが見えてきたので、ようやく交換。今回は最近GS向けサイズが出て評判も良いブリジストンのBT-023を履いてみることにした。BSにしてはライフも長いらしいし。
ミシュランは好きだったんだけど、ロードノイズが大きくて、気になって気になってしょうがなかったんだよねー。今日はバイク屋から乗って帰ってきただけだけど、BT-023はそのあたりは問題なさそう。
偏磨耗したタイヤを新品に交換しただけで世界が変わるほどの変化があるので、それ以上の違いは山にでも行かないとわからないのだけど、今週末は土曜も日曜も予定が入っているのであった。しばらくおあずけ(とか言ってるあいだに梅雨入りする)。
2012-05-27(日) [長年日記]
■ 新緑の季節のうすださん (もしくはBT-023テスト)
やっぱり新しいタイヤの感じをためしてみたくて、猫より早起きして中央道へ。臼田黄金ルートをたどることに。朝のうちはちょっと寒かったけど、太陽が出てきてからはどんどん暖かくなって、しまいには暑いくらいになった。これくらいの時期が一番気持ちいいよなー。
いつものように諏訪湖の南から霧ヶ峰まで登って、今日は左折してビーナスラインを美ヶ原高原へ。標高2000m近いだけあってまだ山肌には残雪があるものの、走る分にはまったく問題ない。さすがに今日はバイクが多い。
Uターンして白樺湖、休まず蓼科スカイラインへ。美ヶ原高原が走れたんだから、同じ標高の大河原峠も大丈夫だろうと高をくくって女神湖の手前から山へ入ったら……
ひえー。もう6月になろうというのにまだ冬季閉鎖? それとも大きな落石でもあったのだろうか。カブだったら行ってみたところだが、GSでそういう冒険はちょっと怖いので素直にUターン。ナビに代替ルートを選ばせ、機械様のいいなりになって臼田へ。
日曜だからお休みモードだろうとあまり期待しないでいたら、なんと横倒しになっているではないの。日曜なのにファンサービスか、うすださん! 前回同様、研究棟のある奥の半分は立入禁止になっていて、なんだか不自由でヤな感じ。立入禁止区域にあった太陽系のスケールモデルは入り口右手のフェンス沿いに移設されていた。あと、おなじ並びにベンチがいくつか新設。これは嬉しいね、あそこで弁当を広げようとすると地べたに座らなきゃいけなくて、でも草食動物(たぶんシカかウサギ)の糞がコロコロしてるんだもん(笑)。それにしても、弁当を食べながら眺める64mの美しいことよ!
本当に横倒しになっているだけで何かを追尾している様子もなかったので、普段より短時間(といっても1時間くらい)で引き上げて、関越→圏央道で帰宅。
ブリジストンBT-023は、トラクションのかかっていない状態でやや安定性を欠くものの、それ以外の部分では申し分なくスムーズで素直な特性。ミシュランで悩まされていたロードノイズはぜんぜんなくて、じつに静かで良い良い。あと、燃費がすごく向上した(笑)。いや、減って扁平になったタイヤにくらべて転がり抵抗が段違いに少ないのだから当然とはいえ、ガソリンの高いこのご時世にはありがたい。
2012-05-28(月) [長年日記]
■ https://www.amazon.co.jp/dp/9784150503321
※注: これは書評ではない。
アジャイル方面(というか主に@kakutani)がよく引用しているので読んでみた。教養読書ですな。原著は1970年代、古い本だ。日本語の「品質」とは違う意味の《クオリティ》に関する、哲学の話。バラエティに富んだテーマと深い考察が数多く登場して、なるほど味わい深い。
が、正直あんまり気に入らなかった。客観的にはおれに哲学の素養がないのが最大の理由だ(ようするに理解できない)。主観的には、おれ「も」バイク乗りの端くれだという点につきる。同じバイク乗りとして同意できないという話。嫌味なエンスーオヤジが持論を補強するために小難しい話をしてるだけじゃん!
ストーリーは息子とタンデムで北米大陸を旅する話なのだが、これがまずいけない。ちょっとそのへんでバイクツーリングのレポートをいくつか探して読んでみるとわかるが、ツーリングに出るとバイク乗りは多かれ少なかれ「哲学的」になっちまうのだよ。なにしろ運転中は(たとえグループで行動していても)孤独で暇だし。普段は考えもしないどうでもいいことを、あーでもないこーでもないとぐるぐる考える。でも、旅から帰ればすっぱり忘れる。日記に書き起こしたりするとときおり漏れでてしまうことはあるが、基本的には与太話なので真面目に書き残したりしない。それが本書では主役級の扱いだ。こいつはいけねぇ。品がない。そういうもんは内に秘めておけ。
あと、著者がさんざんコケにする同行者の友人ジョン、彼はマニュアルに従ってどんなに暑い日にもチョークを引いてキックをするものだからしょっちゅうプラグをかぶらせてしまう機械音痴として描かれているのだが、その彼の乗るバイクがBMW R60というのがまたカチンと来る。同じ機械音痴のR乗りとして。ちなみに21世紀、BMWの技術者は彼らの製品からチョークを廃した。バイク修理技術を持たないバイク乗りをクズ扱いする著者と、現代のBMW、一人の技術者としてどっちが好ましいと思えるかは言うまでもない(後者ですよ?)。
ちなみに著者パーシグの乗るバイクは作中には登場しないが、1964年製のCB77に乗っていたことはあるそうだ。文庫版の表紙(ハーレー)はミスリードだね。もっともWikipediaの本書のページにはかつてこの記述があったらしいが今はないので、この旅で乗っていたという確証はないのかも知れない。作中にはハーレーからパーツを取るシーンがあるが、タペット調整の記述はパラレルツインのものなので、なんだかよくわからない。まぁ、パーシグがおそらくハーレー乗りじゃなくて良かったよ。アメリカ人のハーレー乗りが偏見抜きでBMWを評するのは難しかろう(←これも偏見)。
とまぁ、本当にどうでもいい話だな。いや、おれの日記が。
◆ 結城浩 [MobiをSend to Kindleで見ました。 http://d.hatena.ne.jp/hyuki/2012..]
◆ ただただし [おっ、たしかに。これはreview-epubmakerが生成するファイルのせいですね。ちょっと調べてレポートしておき..]