トップ «前月 最新 翌月» 追記
RSS feed

ただのにっき


2011-02-01(火) [長年日記]

PocketWifi(D25HW)のファームウェアアップデートにWindows7(64bit)で失敗したり

[写真]D25HWと「頼りになるぜ」Letsnote R3

PocketWifiのファームウェアがアップデートして、通信中にも充電可能になった(今までは給電のみ)。これは同時期に発表されたPocket WiFi Dockのためだろうなぁ。この制限はみんな困ってたんだから、そういう戦略抜きにしてとっとと出してくれりゃいいのに。

と、グダグタ言っててもしょうがない。さっそくアップデートしようとUSBケーブルでつないでから(初めてつないだw)、Windows7上でアップデートプログラムを起動したんだけど、デバイスが見つけられないという。ようやくマニュアルを読むと(いつものパターン)、あらかじめドライバをインストールしておけと書いてある。どうせWiFiでしか使ってないんだから、そういう面倒はなしにしたいんだけどなぁ(←文句が多い)。

このシリーズはUSBでつなぐとマスストレージなドライブが見えて、そこにドライバが入っている。そこからAutorunを起動して、さくっとドライバをインストール。再起動しろと言われたので言われるがままにそうしたら、いくら待ってもシャットダウン処理が終わらない。「ええい」とばかりに強制電源断してから起動したら、こんどはUSBにPocketWifiをつないでもドライブが見えない。ぎょえー。

上の現象はドライバをアンインストールすることで直ったんだけど(ほっ)、どうにもコワイのでもうやめた。たぶんOSが64bitなせいじゃないかとあたりをつけたので、自宅で可動状態で眠らせてあったLetsnote R3(WinXP Pro)で作業したら、こんどはあっさり成功した。さすがR3さん、今でも頼りになります。

ファイルの一覧を見るとドライバのインストーラには32bit版と64bit版があるようなので、もしかすると64bit版を明示してやればうまく入ったかも知れないし(「きっとAutorunが自動認識してくれる」と期待してそっちは試さず)、そもそもWindows7には「XPモード」というものがあってだな……という話もあるけど(このためにXPモードをセットアップするのは面倒すぎる)、まぁ結果オーライということで。

で、さっそくWiFiでつなげてみようとしたら、こんどはつながらなくて焦った。これはデフォルトでWEPモードになっているせいで、WEP/WPAボタンを長押し(10秒)することでWPAモードに変更できる。ただしこの状態は2分しか続かないので、永続的にこのモードを覚えさせるにはその状態でいったん電源を入れなおさなければならない。……ということをマニュアルなしで思い出すために、DesireでWebを検索しまくったのであった。あー、苦労した。できればファームウェアのアップデートなんてものは、一生しないで済ませたいものだ。


2011-02-03(木) [長年日記]

OnDeck 第3号がKindle対応

[写真]OnDeck03 on Kindle3

インプレスの電子雑誌「OnDeck」の第3号が出たんだけど、この号からなんとmobiフォーマットも提供開始。なんでも日本ではじめてらしい。いやー、がんばってるなぁ。

もっともmobiはEPUBとそっくりなので、変換は難しくないだろう……と思いつつ読んでいたら、CSSを微調整しただけであとはCalibreで変換したらしい。なぁんだ……。その証拠(?)にというか、あんまりKindle向けには最適化されていないようだ。

特に写真は、カラーのままで使っているせいで、Kindleで見るとコントラストが足らない(こないだJコミのPDFをKindlizeしたときのようにちょっと濃い目にすると良い)。記事中の写真はまだしも、広告まで薄くて読めないのはまずいんじゃないの。あと、Kindleは<table>の<caption>の実装がひどくて、表の1セルとして表示されてしまうから基本的に使ってはいけないんだけど、そのまま工夫なしに使っていたりして、もうちょっとかなーという感じだ。

まぁ、Amazonがもたもたしているせいで日本ではマイノリティになりつつあるKindleもターゲットに入れてくれただけでもありがたいものだけど。この調子で、有料化の際にはAmazon.comで買えるようにするのはどうですかね。

(ここまで雑誌の中身についての記述なし)

CES2011レポートは面白かったな。アメリカの電子出版業界が、例によってみごとな水平分業になっていて、スペシャリストが集まって自身の強みを生かしたビジネス展開をしている様子がよくわかった。翻って日本は、一部の企業が固まって共同出資で会社作っちゃったりして、すごく閉鎖的な垂直統合モデルに見えちゃうんだよなぁ。実際はAmazonやAppleの方がよっぽどクローズドなのに、日本のサービスの方が閉鎖的にみえてしまうのは、これはもう、プロモーションが下手としか言いようがない。

あと、ダイヤモンド社インタビュー。再販制度に守られてきたせいで、今まであまりマーケティングを意識してこなかった編集者が、電子出版を通してマーケティングに目覚めるくだりは実に面白い。だって、ドラッカーの本を出してる出版社がだよ? 「もしドラ」の中でも、主人公が真っ先に取り組むのがマーケティングなのに、まったく実践されてなかったってことだもんなー。電子出版がいろんなものを変えているってことで、これもまた喜ばしい(?)。

Tags: ebook kindle

2011-02-04(金) [長年日記]

「東京Ruby会議05」でUnicode正規化の話を聴いてきた(えっ?)

[写真]全員"talker"と入った名札

そういえばRegional RubyKaigiに参加するのは初めてだ。今までは「大RubyKaigiの実行委員がRegionalに参加して(ただでさえ少ない参加枠を狭めるのも)申しわけないなぁ」と思って遠慮していたんだけど、今年は予告通りRubyKaigi2011の実行委員からは外れたので、遠慮するこたぁないのだった。というわけで東京Ruby会議05に参加。

場所は渋谷、ECナビの8Fにある「Ajito」という……なんだろう、そのビルに入っている各社の共同スペースみたいな? 趣向を凝らしたいろんな部屋がある、会議&イベントスペースというか。渋谷にこんな小洒落たフロアを持ってるなんて、ネット企業うらやましい!

冒頭は高橋さんによる「Rubyの楽しさ」に関する講演(台本なし、スライドなしの1時間)で、その後、事前に設定された9つのテーマに別れてテーブルごとのトーク。高橋さんの講演中、意外とWindowsでRubyを使っている人が多いということが判明したので*1、隣に座っていたartonさんと「Windowsの話をしよう」と「その他のテーマ」テーブルへ。

しかし、そこに川端さんがいたものだから話が予想外の方向に転がって、なぜかUnicodeの正規化の話に。Unicodeでは複数のグリフで構成される文字を、1文字でも表現できるし、グリフの組み合わせによる合成文字でも表現できるのだが*2、文字列を比較するにあたって、それをどっちかに統一してから(正規化)比較しないといけない。

で、正規化の手法には合成する方向(NFC、Windowsはこっち)と分解する方向(NFD、Macはこっち)があり、素人考えでもそうとう実装が面倒な世界だと思うのだが、「ruby 1.9にはNFCとNFDだけでなく、加えてNFKCとNFKDという4種類の正規化手法が実装されてるんです」「まじか」「成瀬さん変態すぐる」……みたいなやりとりが。その場では時間がなくて実機では確認できなかったのだが、帰宅してから調べてみた。

Encoding#normalizeとかEncoding#nfcみたいな安直なメソッドがあるわけではなく(内部的にはあるんだろうけど)、ユーザはいつものように万能メソッドEncoding#encodeを使うようだ。NFDされているMacOS Xのファイルシステム向けには「UTF8-MAC」のようなエンコーディングが用意されている:

% irb
irb(main):001:0> s = 'がぎぐげご'
=> "\u304C\u304E\u3050\u3052\u3054"
#     が    ぎ    ぐ    げ    ご
irb(main):002:0> s.encoding
=> #<Encoding:UTF-8>
irb(main):003:0> s.encode 'UTF8-MAC'
=> "\u304B\u3099\u304D\u3099\u304F\u3099\u3051\u3099\u3053\u3099"
#     か    ゛      き    ゛      く    ゛      け    ゛      こ    ゛
irb(main):004:0> s.encode('UTF8-MAC').encode('UTF-8')
=> "\u304C\u304E\u3050\u3052\u3054"

うわー、すげー。じゃあ、こんなのは?:

irb(main):005:0> u = "\u307e\u3099"
=> "\u307e\u3099"
#     ま    ゛       (←ジャイアント・ロボの鳴き声)
irb(main):006:0> u.force_encoding 'UTF8-MAC'
=> "\u307E\u3099"  (←存在しない文字を分解された状態で表現したことになる)
irb(main):007:0> u.encode 'UTF-8'
=> "\u307e\u3099"

おおー。合成できない文字はそのままなんや。すごいなぁ。

……とまぁ、あのテーブルはえらくフリーダムだったな。

第2セッションは「メタプログラミングRuby」のテーブルに入って、tDiaryのコードがいかにひどいかという話をするなど。みなさんメタプログラミングのデバッグで泣いていると。

これらのセッションの間は全員おしゃべりをしているので(名札には全員「talker」と書いてある)、この間Twitterにはなんの情報も流れなかった。当然Ustreamもないわけで、今回の東京Ruby会議05はその場にいないと得られない何かのために集まるという、Ust時代(以降)にあるべきカンファレンスの姿としていいモデルになるんじゃないでしょうか。

*1 最近のRuby界隈はMacに侵食されすぎていてひどいありさまなので、これはなかなか珍しいことである。

*2 話の発端はMacOS Xのファイルシステムでは機械的に文字を分解して使っていることから。つまり、Macで「が」というファイルを作ると内部的には「か」と「゛」の2文字分からなるファイル名になる。Finderではちゃんと合成後の表示になるが、コンソールでlsコマンドを叩くと悲しいことになる(のだそうだ)。


2011-02-05(土) [長年日記]

川崎フロンターレ2011年度試合日程

例年のとおり、Googleカレンダーに今年の試合日程を反映。カレンダー下部のcalendar_plus_ja.gifをクリックすると、自分のカレンダーに取り込めますん(ω)。

Tags: frontale

2011-02-06(日) [長年日記]

Debian 6.0 Squeezeにアップグレード

第一tDiary.Netのサーバがそろそろ寿命で、こないだもディスクエラーで半日止まっちゃったりしていたものだから、とっとと引っ越さなくてはいけないのだ。引越し先として実はすでにあるVPSが用意してあって、そこにはDebian Lennyが入っているのだが、そろそろSqueezeも出ようかというこの時期にLenny上にシステム作るのもねぇ。

……なんて言ってたら出てしまいました、Debian 6.0 Squeeze。しょうがない、何年かぶりに、コンピュータを使ってする作業の中でもっとも嫌いな「OSのアップグレード」をやるとしよう(ちなみに大嫌いな作業の次点は「OSのインストール」)。まずは自宅デスクトップのVMwareで練習。

つっても書くことはほとんどないんだけど。嫌いな作業は楽できるにこしたことはない。Linuxディストリビューションの中で(おそらく)もっともアップグレードが楽なDebianを選んでいるのもそのためだし、特殊なパッケージはできるだけ入れずに済ませている。専用サーバではなくVMwareを使っているのも、失敗したらバックアップしておいた仮想ディスクを丸っと書き戻せばいいからである。

というわけで、例によってしっかり書かれた(おまけに日本語訳もばっちりな)リリースノートを読みながら、書かれている手順通りにアップグレードを実行、トラブルらしいトラブルもなく、無事に終了した:

~% cat /etc/issue.net
Debian GNU/Linux 6.0

ホント、Debianはすばらしい。唯一手間取ったのはVMware-toolsのインストールくらい。手間取るというほどでもないが、カーネルにパッチをあてるためにkernel headersが必要で、これはlinux-headers-2.6-686をインストールした上で/usr/src/linux-headers-2.6.32-5-686を指定すれば無事に入る。

あと、systemシェルがbashからdashに変わっててびっくりした! /bin/shのsymlink先が変わってた。ログインシェルまで変わったのかどうかは知らないけど(普通zshだし)。

さて、ローカルでの練習が終わったので、サーバのアップグレードにとりかからないと(←気力が残ってない)。

Tags: linux debian

2011-02-08(火) [長年日記]

Facebookは「実名」の定義を明確にすべきだろう

今日はFacebookが日本人の(本名でないと思われる)アカウントをけっこう大量に停止したということで、ちょっとしたパニックが広がっていた(→なんかセンシティブな人がいたみたいで歯抜けが多いけどTogetterのまとめ)。

たしかに最近のFacebookでは「おまえそれは明らかに『実名』には見えないだろ」とツッコまざるを得ない名前の人がずいぶん増えていたので、いつか粛清されるかもなーとは思っていたが、@kanoseみたいに知らない人が一見しただけでは偽名だと判断できないような人までBANされているので、何者かによる密告を契機にしたものではないかと推理されている(けどFacebookの公式なアナウンスがあるわけではないので事実関係は不明)。

ただねぇ、Facebookがいろんなところで公言している「Facebookの使い方」を鑑みると、単に「本名」ではないというだけで規約違反になるとは思えないのだよ。例えば友達を追加するにはどうすればよいですか。というヘルプには、検索して探せと書いてある。「友達なら名前を知っていて当然」という前提があると考えられるが、「本名」を使っていれば友人から検索してもられるという保証はない。

例えば故・横山ノックは大阪府知事として公文書に名前を書くとき以外は公私ともに「横山ノック」という名前で通していたが、じゃあ彼の私的な友人がFacebookで連絡をつけたいと思ったら*1「横山ノック」で検索して見つかることを期待するだろうし、逆に本名の「山田勇」で検索するかといったらするわけがない。

同じように芸名・筆名を使って「私的」かつ「リアル」な関係を構築している人は無数にいるはずで、ファインダビリティをあげるためにあえて本名を使わないという状況は確実にある。だとすれば、Facebookは必ずしも「本名」での使用を想定しているわけではなく、「もっとも検索されやすい名前」としての「実名」を使えと言っていると考えられる。

このことからおれは、「Facebookはそういうシチュエーションを踏まえて、あえて『本名』ではなく『実名』という表記を使っているのではないか」と考えていたんだけど(もうひとつの説は「real name」の単なる直訳←実はこっち説が濃厚)、でもBANされたアカウントを復活させるためには本人確認できる身分証明書のコピーを送付する必要があるらしい。これははっきり「本名」しか認めないということだ。

つまりFacebookは、本名ではなくても「実名」なら良い、そして「実名」ならではの使い方をして下さい、と言っている(ようにも受け取れる宣伝をしている)にも関わらず、裏では「本名」の使用を求めていることになる。「実名」が「本名」と一致しない場合が多々あることからして、この方針は明らかに矛盾している。

こうした矛盾にさらされている人たちはいつ自分のアカウントが停止されるかわからず、ビクビクして過ごさなければいけないわけで、正直けしからん状況だと思う。Facebookはすぐにでもこの「矛盾」を解消すべきだ。

ただ、世界中から優秀な人材が雪崩をうって流れ込んでいるFacebookが、こんな単純な事実に気づかないほど阿呆の集団とは思えないんだよね。もしかすると曖昧さを残すためにわざと「本名」という表記を使っていないのかも知れないが、それを公言できないのであれば、今回のような妙なアカウント停止はやめるべきだろう。

「別名」に関する追記

「別名」を設定すればいいではないかという指摘があったが、別名の設定箇所に書かれているのはこうだ:

旧姓、改名前の名前、または他の言語で表記した名前などを入力できます。

「など」を好意的に解釈すれば芸名・筆名もOKだろう。ただし、「または」ということはどれかひとつだ。実際、入力欄もひとつしかない。

例えば世界的に著名な作家が日本名と英語名の筆名を使って私的でリアルなソーシャルグラフを構築しようとした場合、本名がじゃまになる。例えば「小松実(本名)」「小松左京(筆名)」「Komatsu Sakyo(英語)」の3つの名前は、Facebookのプロフィールには同居できない。これは「小松実(本名)」を除外すれば解決するし、彼は十分に著名なのでそれで困る人はほとんどいないのである。

Tags: facebook

*1 横山ノックがFacebookをやっていたという事実はない……というか生きてる間にFacebookはあったっけ?

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

otsune [横山ノックは2007年5月まで生きていたから、時期的にはFacebookをやろうと思えば出来た。]


2011-02-09(水) [長年日記]

ドーラ、食器洗い機に手を噛まれる

[写真]元気に遊ぶドーラ

最近やたらと「遊んで」攻撃が盛んなドーラ。相手にしないでいると勝手に一人で遊んだりしているんだけど、今朝も一人で遊んでいるなと思っていたら、急にキッチンの方からなにやら派手な音が。

こないだ書いたように、妙に食器洗い機が好きなんだけど、見に行ってみると中に手を突っ込んでガチャガチャとやっている。いつもは「こらっ」と声をかけると一目散に逃げ出すのだけれど(いけないことをしているということは理解している)、なぜか今日は逃げ出さない。というか、逃げ出そうとしているんだけど手が抜けないらしい。

どうやら排水口にかぶせてある金属のネットの網目に、ちょうど左手の爪が入ってしまい、抜けなくなっているようだ。しかもそれが奥まったところにあるものだから、外してやろうにも人間の手が届かない。自分で無理やり引っ張るものだから痛いわ、その痛みがおれのせいだと思い込んだらしく「ふーっ」とか言いながら噛み付いてくるわ、なんだか大騒ぎに。

何分か格闘した末にようやく外してやることができたんだけど、朝からどっと疲れてしまった。人間がいないときだったらどうなっていたやら。いちおう爪に異常はないし、普通に歩けれているようだからなんともないと思うけど。おまけに疲れてしまったのか、珍しく抱っこされたまま寝たりしてるし。

……で、帰宅して夜にこの日記を書いているんだけど、さすがに食器洗い機には近づかなくなった。が、今度は紙を吐き出しているプリンタに手を突っ込んでいる。こりないヤツだなぁ。

Tags: dora
本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

shun [ネコの辞書に「懲りる」というのは載ってないようです。( ̄ー ̄)]

ただただし [マジっすか。たしかに今朝も食器洗い機を覗き込んでいたけど……。]


2011-02-10(木) [長年日記]

カラー版 小惑星探査機はやぶさ ―「玉手箱」は開かれた (中公新書)(川口 淳一郎)

自分でもこんなに何冊も「はやぶさ本」を読んでどーすんだ、と思わなくもなかったが、実際読んでみるとチョットずつ違うネタが入っていたりして油断できないのだ。例えば本書には、小惑星上で探査機をナビゲートするのに「地形航法」という手法をあみ出したと書いてある。こんなの今まで読んだ4冊には書いてなかったように思うんだけど、なんか詳細が書けないくらいすごい技術っぽい。

書き手による違いも、立場の違いが現れていて面白い。やはりイトカワへの降下に関する記述でも、たとえば的川さんは(彼は教育者なので)オペレーションに携わる若者たちが日に日にスキルアップしていく様子をまず描くけど、川口さんは(技術者なので)その様子を二度目の降下でもマーカーが見えたのは精度の現れだと表現する。

いくらブームだからって、関連書籍出すぎだろと思っていたが、同じイベントについて複数の人たちが異なる視点からいろいろ語るというのも、それはそれで面白いものだ。あとはもうちょっと、ジャーナリスト視点の書籍が出るといいんだけどなー。

Tags: book hayabusa

2011-02-11(金) [長年日記]

ドーラ、雪に向かって威嚇行動をする

[写真]雪を威嚇するドーラ

今シーズン初めての雪ということは、ドーラにとっては生まれて初めての雪ということでもあるので、朝さっそく外に出してやったら、落ちてくる雪片に向かって「カカカカカッ!」と威嚇したという。ちなみに排水中の食器洗い機にも同じ威嚇行動をとるんだけどね、なんでも威嚇するのか。ヤンキーめ。

その後、窓から外を見ながら「カカカカカッ」、夜になってベランダで「カカカカカッ」と、一日中、雪を相手に喧嘩を売っていたドーラさんでありました。写真を撮ってみたけど、眼光鋭すぎてマジ怖い。野生だ。

Tags: dora

グスタフ、水を飲むためにトイレのドアを開ける

[写真]スタンディングスタイルとジャンピングスタイル

グスタフがいかにデカいかがよくわかる写真が撮れたので。

猫たちがいつでも水を飲めるように、いつも容器にたっぷり入れて出してあるんだけど、グスタフは蛇口から出てくる新鮮な水が好きらしく、しかもなぜかトイレの手洗い用の水が大好きで、トイレで水を流すと飛び込んできて蛇口から直接水を飲んでいる。

で、それだけでは飽きたらず、しばらく前から自分からトイレのドアを開けて入るようになってしまった。写真はそのときの様子。左は「スタンディングスタイル」で、後ろ足で立ち上がってドアノブに体重をかけてあける。引いて開けるのでちょっとコツが必要だから、うまくいかないときは左のようにジャンピングスタイルで勢いをつける。まぁ、ジャンプしたところで開くとは限らないんだけど(笑)。

うまく開けられたら中に入って……あとは人間が水を流してくれるのをじっと待つという。わざわざ自分でドアを開ける意味はぜんぜんない。

問題は、ときおり「グスタフがトイレのドアを開ける」→「ドーラがいっしょにトイレに入る」→「ドーラがトイレットペーパーを引っ張り出す」というコンボが成立してしまうことなのだが……。

Tags: gustav
本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

smbd [グスタフは威嚇しないんですか?]

ただただし [グスタフは知らないものには友好的です]

smbd [知ってるものに攻撃的である、と?w]

shun [いやー、やっぱネコってカシコイんですよね。少なくとも犬よりは。]


2011-02-12(土) [長年日記]

映画「ソーシャル・ネットワーク」を観てきた

けっこう評判いいから期待して観に行ったんだけど、うーん、どうだろ。「wget」とか「Perl」とか「Apache」なんて言葉が飛び交う序盤は、自分がIT業界にいるという理由を抜きにしても、スピード感があって面白かった。でも中盤以降の展開はどーかなー。

Facebookがなんでこんなにも人々を引きつけたのか、どうしてこんなにも素早く成長したのかがさっぱりわからない。単にザッカーバーグの変人ぶりに焦点をあてて(といってもそんなに変人というわけでもない)、人間ドラマっぽい筋立てにしただけ。映画としては薄っぺらいよなー。一緒に観たかみさんが「新書一冊分」と言っていたけど、まさにそんな感じだ。

……とここまで書いてきて、ふと思った。日本(とFacebookが十分普及していない国々)を除いた他の上映国では、観客の多くがすでにFacebookユーザで、Facebookの魅力なんていちいち描く必要がないのではないか。だったらむしろ「こんなに楽しいFacebookを作ったザッカーバーグってどんな人?」という興味が主体になるはずで、そんならこの方向の脚本で正解だし、逆に日本人が観て「?」となるのも当然か。

とはいえ、「友達だから」とか「同じハーバードの学生だから」というあやふやな信頼関係を逆手にとって騙す手口は「ソーシャル・ネットワーク」というよりむしろ「ソーシャル・ハッキング」というタイトルが似つかわしい。だいいち、ラストシーンが暗示するように、ザッカーバーグの「友達」なんて映画の開始時点からビタイチ増えてない(むしろ減ってる)わけで、この脚本、相当悪意に満ちているんじゃなかろうか。映画はザッカーバーグに取材せずに作られたという話を読んだけど(本当かどうか知らんけど)、だとしたらこんな映画の公開を許可してるザッカーバーグはなかなか度量の広い人物だよね。

PS ところでfacemash.comとkittenwar.comは、どっちが先なんですかね? どうみても同じアイデアなんだけど。


DVDは早くもAmazonに並んで注文開始待ち:

ソーシャル・ネットワーク 【デラックス・コレクターズ・エディション】(2枚組) [DVD]
ジェシー・アイゼンバーグ
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
¥2,450

書籍の方が面白いという話もよく聞く。買ってみるか:

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)
デビッド・カークパトリック
日経BP
¥1,527

と思ったら原作はこっちらしい! 表紙にだまされるよなー、これは:

facebook
ベン・メズリック
青志社
¥1,760

Tags: movie
本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

@_heartyfluid [> 映画はザッカーバーグに取材せずに作られたという話を読んだけど(本当かどうか知らんけど)、だとしたらこんな映画の公..]

ただただし [ザッカーバーグが映画を見た後にうけたインタビューを教えてもらいました。まぁ、ちょっと腹をたてつつも楽しんでる風ではあ..]

ogijun [ええとkittenwar.comは2005年、facemashは2003年なので、facemashの方が先です。 2..]

ただただし [kittenwarってそんな最近か! ずいぶん昔に遊んだ記憶しかないけど……って6年前じゃ最近ってほどでもないか。 ..]


2011-02-13(日) [長年日記]

パブーから「キュレーションの時代」を買ってみた

パブー」といったら、ブログベースの電子書籍をシロウトさんが手軽に出版するためのサイトだと思っていたら、普通にプロの本も売ってるんだ……ということを、佐々木俊尚の「キュレーションの時代」を売っているというニュースから知った。

調べてみるとフォーマットはPDFとEPUB、しかもDRMフリー。なんだよ、これはある意味、理想の電子書店じゃないの。不勉強だったなぁ。

というわけで買ってみた。紙より200円以上安い700円。まだ読んでないので、感想は読み終えてから*1

パブーのFAQには「Kindleで本を読むことはできますか?」という質問に対して「はい、もちろんできます。PDFをダウンロードして読んでください」とあるけど、横書きPDFで1行40文字以上ある上に余白もけっこうとってあるから*2、Kindle3ではランドスケープにしても字が小さくて読めないだろう。ここはEPUB版を入手してCalibreでmobiに変換するのが正しい。DRMがかかってないからこういう技が使える。

それにしても、パブーのPDFとEPUB二本立てというのは現時点ではもっともポータビリティのある、実にバランスのいい選択だ。EPUBが読めない電子書籍端末は事実上存在しないし、紙に出したければPDFが使える。最悪の場合でもEPUBをほどいてHTMLを取り出すことだってできるから、仮に将来、EPUB対応端末が消滅しても「本」を救うことはできる。

読者としては、こうやって将来に渡って自分が買った本を読めることさえ保証してくれれば、わざわざ自炊なんてしないのにさ。逆にいうとこれが保証されない電子書籍なんてまったく買う気になれない。こういう、読者にとっては当たり前の電子書店がほとんどないというのはどういうことかねぇ。売る気がないんだろうか。

とかいいつつAmazonへのアサマシリンクを貼っておく:

9784480065919

パブーはこちら:

キュレーションの時代 キュレーションの時代
佐々木俊尚
770円

Tags: ebook

*1 「電子積読」がすでに10冊以上あるのよ

*2 おまけに禁則処理すら満足にしてなかったりするので、はっきり言って「本」としての作りはまだまだ相当ショボい。


2011-02-14(月) [長年日記]

デフォルトブラウザをGoogle Chromeにした

なんだかんだ言ってFirefoxはもっとも柔軟なブラウザなので、いろいろカスタマイズして使うには最高なんだけど、いつのころからかやたらと重くなってしまい、数秒から十数秒も固まって戻ってこないなんてことがしばしば発生するように。

すでにJavaScriptを多用するWebサービスは速いJSエンジンを積んでいるChromeでアプリ化して使っているんだけど(主にGmailとRTM)、Firefoxの遅さに耐えられなくなってきたので全面的にChromeに移行してみることにした。Firefox4βもなかなか評判がいいけど、生来のβ嫌いなので遠慮した。正式版になったらまたもどるかも。

Chromeも最近は拡張が充実してきて、あんまり困ることはなくなったね。Smooth Gestureが任意のJavaScriptでジェスチャーだけでなくキーボードアサインもできるおかげで、Firefoxに近いレベルでマウスいらずの環境にできたし。

当面の問題はFlashで日本語が入力できないことなんだけど……いや、Chrome9になってから不具合が出ていたことは知ってるし、それがつい昨日(?)直ったというからちゃんと最新版にアップデートしたのにである。これで何が困るって、ニコニコ動画のコメントで「wwww」しか入力できないことだよ。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

NT [最新の9.0.597.98で日本語入力できてますけど、うまくいかない環境もあるんですね。]

ただただし [まぁ、ニコ動はFirefoxで見る、と割りきってもいいんだけどね……。]

yuh-suke [Ubuntu64bitで最新版でも入力は出来ています。なんかWindows版の方でこういうのに引っかかるのは珍しいな..]


2011-02-15(火) [長年日記]

tDiary開発者会議だった

hsbtの呼びかけでtDiaryの開発者が集まって、今後の開発方針を話し合う「tDiary開発者会議」が行われた。主にtDiaryのテストインフラを最初に整備したkakutaniの話を聴くのが目的。議事録(?)はGitHub上のWikiにまとまっている(まだまとめ中)。

過去なんども書いているけれど、日記というものは継続性がもっとも大切で、だからこそ日記(ブログ)ツールは長寿命を目指すべきだ。ブログブームのさきがけたるMovableTypeが最近だいぶ残念なことになっているように、いま現在隆盛を誇っているWordPressだって10年後にはどうなっているかわからない。tDiaryは「最低でも四半世紀の継続性」を謳って開発を続けているが、その目標までまだあと15年もある。

今後(少なくとも)15年間のメンテナンスを維持するために、コードを安心していじれる保証をしてくれるテストは最重要。TDDが一般的でなかった時代に書かれたtDiaryに後からユニットテストを書くのは極めて困難だが、少なくとも現時点でEnd to Endのテスト環境はできあがりつつある。今回はその成果の確認と、今後の方向性を決めることができたと思う。

継続性と言っても過去にしがみついてばかりではしょうがないし、時流に合わない機能は思い切りよく捨て去って身軽になる必要もある。今回の合意の中にはそんな機能も含まれているので、あとから「ギャー」と言わずに済むようにユーザは上の議事録に目を通しておいた方がいいかも。「これがなくなったら困る!」と言えるのはいまのうちよ(笑)。ちなみにそういう意味での今回の最大の決断は「TrackBack機能の削除」か。もうみんな使ってないよね? あとは今どきmod_rewrite使えないレンサバとかないよね、というこで「404ハック」も削る。

ところで、今回会場を提供してくれた(エンジニア絶賛募集中の)クックパッド、初めて訪問したけど、有名なキッチン含め、ちょっとIT企業っぽくなくて面白かった。というかあの会社はすでに「ただのIT企業」ではないのかも知れないね、技術の会社ではあるけれど。

Tags: tDiary
本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

ati [TrackBackなんてゴミしか来ないのでプラグインを無効にして久しいです。 …と、tDiary 一ユーザとして意見..]


2011-02-16(水) [長年日記]

6年前に買ったダイソンの掃除機が壊れたけど無償修理してもらえた

[写真]dyson DC12の電源部

週末、掃除機をかけていたら急にモーターが止まってしまった。再度電源を入れなおしても、一瞬回り始めてすぐに止まる。おまけになんだかきな臭いにおいまでしてきた。これはモーターが逝ったね……。ただ、ダイソンの掃除機は写真のようにメインスイッチの下にLEDのインジケータがあって、正常時にはグリーン、異常時などにはオレンジやレッドが点灯するようになっているのだけど、そこはグリーンのまま。

この家に越してきたタイミングで買ったはずだから、かれこれ6年だ。寿命かも知れない、少なくとも保証期間はとっくに過ぎているけれど、いちおう問い合わせをしてみることに。

ダイソンの素晴らしいところは吸引力が変わらないことではなくて(えっ)、サポートの連絡先がマニュアルとか保証書ではなく、本体に書いてあるところである。写真でいえば、LEDのすぐ下にフリーダイヤルの番号が貼ってある。サポートの人と実際に壊れた掃除機を見ながら会話するわけだから、本体に書いておくのがもっとも適切なのは気づいてみれば当たり前のことだけど、こういうユーザビリティってあんまり見たことがない。

で、(日曜だけど)電話に出た担当者は、症状を聞いて安全に関わるものだと即座に判断、すぐに宅配業者を手配してくれた。翌日ヤマト運輸が回収していったと思ったら、2日後の今朝になってもう戻ってきた。なんと、たった中一日である。

修理内容はモーターおよびコードリールの無償交換。マジか。買ったの6年前だぞ。

こないだのゴアテックスの話もそうだけど、やっぱブランドイメージを大事にする会社は、問題発生時の対応がしっかりしてするんだよなぁ。高いものは高いなりにいいってことですよ。こういうことされたらファンになっちゃうから、リピータになるのは確実だもんねー。

本日のツッコミ(全22件) [ツッコミを入れる]

Before...

まさる [ 四年半使用したダイソンが突然動かなくなりました。掃除機がないと困るので、即ダイソンを購入しました、念のため修理依頼..]

通りすがり [うちもDC12だけど断線だかショートだかで修理になりましたよ。 (コンセントに挿すと火花散ってブレーカーが落ちるw)..]

りり [今日、コンセントが熱くなるからって電話したら、無料修理できるみたいです。 DC12です。]

せつ [ダイソンDC12を使用してます。使用してると突然止まりまして何度かプラグを押すと再度動くと云う様な状態でしたが本日、..]

まつ [ダイソンDC12を使っていますが、電源が入ったり切れたりしました。コードのプラグ付近を触ると電源が入ったり切れたりす..]

ただただし [もう10年も前の機械が、明らかに金属疲労が原因で壊れてるのに無償修理を要求するの、ほんと図々しいし、メーカーは大変だ..]


2011-02-18(金) [長年日記]

pocketerで名刺を増刷(3回目)

[写真]届いたミニ名刺たち

個人用名刺が尽きてきたので、またpocketerに発注。えーと、前回作ったのは1年半前か。50枚消費するのにどんだけ時間かかってんだ。とはいえ、新しく名刺を配る相手もだんだん減ってきたので、今回は25枚でいいや、でも写真はパラボラアンテナじゃなくて猫にしよう。

今回はPicasa上でトリミングをしてみた。「切り抜き」ツールで7x3のカスタムサイズを作っておいて、プレビューみながらフレームを合わせていくだけでどんどんトリミングできる。最後に全部選択して「保存」すれば一気にpocketer向けサイズの写真集のできあがりだ。

で、「うちの猫たちはかわいいなぁ」といいながら写真をチョイスしていたらなぜか50枚にもなってしまったので、予定の倍も発注するハメに。どれもカワイイので、人にあげるのがもったいないです。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

mon [可愛いです。1枚欲しいですね~]


2011-02-19(土) [長年日記]

Google Appsに移行しようとして断念

(もうずいぶん前の話になるが)Gmailから「beta」が取れたのを機に、メールやスケジュールなんかをGoogle Apps化したtdtd.jpドメイン上で運用しようと考えていたのだ。

で、やっとその気になったのでいろいろ調べてみたんだが。

どうも今まで使っていたアカウントからのデータ移行は想定されていないんだな。Gmailの場合はPOP3を使って旧アカウントからメールを移すのが普通らしいが、ラベル情報はすっぱり消えてしまうらしく、それは困る(IMAP4を使って半手動で移行するという手段はある)。カレンダーも共有を出すか、iCalでダウンロードして再登録という手段しかないようだ。

つまりGoole Appsは、企業や団体が(主にコストダウンを目的として)オフィス環境をクラウドに乗っけるのが主たる用途で、いままで個人が使っていたGoogle環境を移行することはあまり考えられていないのだな。

そんなこんなで色々と面倒なことがわかったが、トドメはAppsの管理者用ヘルプにあったその他のGoogleアプリケーション。ほとんどのアプリに「使用可能」のチェックが入っているが、よりによって「Gmail、Google ドキュメント、Picasa ウェブ アルバム用に追加の保存容量を購入」が「×」だ。(主に猫)写真の公開用にPicasa Webには有料ストレージを追加してあるから、これが使えないんじゃ意味がねー。

というわけでGoogle Apps化は断念したのであった。いや別に移行しなくても困ることはなにもないので、いいんだけどね……。なんか悔しい。

本日のツッコミ(全9件) [ツッコミを入れる]

Before...

ただただし [Androidで使ってる知人もときどき苦労してるみたいだし、新機能の投入も遅れがちみたいだから、個人用途にはあまりお..]

向井 [私の場合、マルチログインはほぼメールだけの利用ですね。メールとカレンダーぐらいならマルチログインは全然問題ないと思い..]

ただただし [あー、Androidの件は「(他の人には使えてる新機能が)自分だけ使えない!」みたいな話をよく聞くということです。別..]

end. [数日中に有料購入できるようになりそうですね。http://www.itmedia.co.jp/news/articl..]

ただただし [おぉ。 あー、でも、既存アカウントからの移行は面倒なままなんだろうなぁ。]

b-wind [個人毎の有料購入は発表されましたがエディションの指定が無いんですね…。 これも無料版は対象外なんじゃ無いかと心配。 ..]


2011-02-20(日) [長年日記]

ダイソンの話の落ち穂拾い

先日のダイソンのサポートの話、意外に集客したせいか痛めのツッコミもいくつかあって、そういう読者になんの情報ももたらさないものはいつものようにバシバシ削除しているのだけれど、「DC12のコード部分から発火事故が相次ぐ」という報道は本当に知らなかった。まぁ返信にも書いたように、本当に欠陥なのかどうか判断しかねるのだけど、朝日新聞以外の(信憑性の高い)ソースをご存知の方がいたらぜひ教えてもらいたい。少なくともタレコミした匿名ユーザー氏は捨て台詞を吐いて逃げちゃったので、そういう情報はお持ちでないらしい。

追記: ダイソンはすでにDC12の件を注意喚起している(PDF)。知りたいのはこれが「本来ならリコールすべきもっと重大な問題である」といった陰謀論を裏付ける証拠である。

まぁ、先のエントリにはダイソンDC12の性能や品質に関してはいっさい触れていないように、あの話の主題はブランディングである。性能に関して言えば、音がやたらとデカくて、そのわりに吸引力はパッとしない。その点に関しては国民生活センターのレポート(PDF)にある通りだ*1。もっとも、フローリング主体の現代の日本家屋では、DC12でも十分な吸引力だと思うけど。吸い込んだら困るようなものまで吸い込んでしまうような、過剰なパワーなんていらないよ。少なくとも「あっ」を叫んだあと慌ててスイッチを切り、集塵バッグの中をひっかき回すような羽目には、DC12にしてから一度もあってない(笑)。

品質に関して言えば、パーツの「合い」がけっこう甘くて、よく見ると隙間が多くてびっくりする。日本製品だったらとうていありえないような雑な作りに見える。だが、スイッチを入れると負圧でぴったり密着するので、機能的にはなんら問題がなかったりする。これも逆に日本製品の過剰品質を感じてしまったりするポイントだ。

というわけで、日本製品には性能面でも品質面でも及ばないDC12だが、それでもけっこう気に入っているのはあのデザイン、特に色! あのとろけるような濃いソリッドイエロー、日本製品にはまずないんだよねー。なぜか日本メーカーは人畜無害なパステルにするか、高級感を出そうとしてラメを入れてしまうので。特にラメはいかん。あれは高級ではない、ただの下品だ。

なんて書いていたら、聴いていたラジオから(たぶん日本製の)「エラーの内容を音声で教えてくれるすごい洗濯機」の話題が流れてきたのだけれど、その内容が「エラー番号を控えて、説明書にある電話番号に連絡しろ」だって。脱力。技術の使い方を間違ってるよなぁ。電話番号を本体に貼った方がはるかに効果的でおまけに安上がりだぞ。

ブランド価値を高めるには個々の製品の完成度をあげるだけでは足らなくて、製品をまたがったトータルな「デザイン」が必要だ(これで成功している典型的な企業のひとつがApple)。例えば10年間故障知らずの日立の掃除機があったとしても*2、「次の掃除機も日立にしよう」とはなっても「洗濯機も日立にしよう」にはなかなかならない。「掃除機の信頼性」を「メーカーの信頼性」に転換する要因がないから。Appleやダイソンは、そういうところが上手いわけだ。


ところで今回の記事で一番ショックだったのが、集客元にエロ動画サイトが含まれていたこと。そのこと自体は別になんでもないんだけど、その数がGIGAZINEすら大きく超えていたのだ。それも、エロ動画をずらっと並べた中に、ほんの2行、運営者の一言的なコーナーで触れられているだけなのにだ。

エロサイト訪問者の心理を想像するに、エロ以外のコンテンツに寄り道することが重要になるとはとても思えなかったので、あきらかにエロとは無関係のリンク先がこんなにクリックされるとは思いもしなかった。これはいったいどういうことだ?

  • リンク元サイトの訪問者がこれよりもはるかに多い(のでこっちへの流入はノイズ程度)
  • エロサイトの住人はエロだけを求めているのではない(ので無関係なリンクも積極的にクリックする)

前者ならまだわかるし「エロパワーすげー」で済むけど、もし後者だったら認識を改めないとなー。もっとも、だからといってお客さんに「エロサイトからリンク貼ってもらいましょう」とは提案できないけどさ。

*1 このあたりはたぶん、最新機種では改善しているんじゃないかなーと思うけど、少なくとも「掃除機は吸引力が命!」と考えている人にはダイソンは勧めない。

*2 日立にしたのは他意はなくて、昔から「モーターを使った製品なら重電扱ってるメーカーが良い」とされているから。


2011-02-22(火) [長年日記]

猫の日なので

[写真]ウェットフードmogmog

今日2月22日は「ニャーニャーニャー」で猫の日らしい*1ので、帰宅したらグスタフを思う存分モフモフするなどした(ドーラはあまり大人しく抱っこされてくれないので)。というかそれは猫の日に限った話ではない。

まぁせっかくなので、夕飯はいつものドライフードではなく、ウェットフードを与えた。さすがウェットフードは食いつきが違うぜ……と言いたいところだが、二匹ともドライフードでも喜んでガツガツ食べてくれるので、そんなに違いはないような気がしなくもない。というか、ドーラなんてむしろドライフードの方が好みっぽいところもあって、今日も半分くらい食べ残した(→それをすかさずグスタフが平らげる→そしてまた太る)。

写真をみた人から「ドーラも大きくなりましたねー」と言われるのだけれど、現在ちょうど体重3kg。グスタフが6kgもあるので、半分しかない。グスタフが大きすぎるということを差っ引いても、ドーラはちょっと小さすぎるような気がするなぁ。幼少期に寄生虫に栄養を奪われていたせいだろうか。

Tags: gustav dora

*1 じゃあ3月3日は「ミーミー」で子猫の日か?


2011-02-24(木) [長年日記]

「アイマス2」が来たので日記はしばらく滞ると思われる

[写真]「THE IDOLM@STER 2」パッケージ

考えてみたら、家庭用ゲームコンソール向けのパッケージを買ったのって初めてじゃなかろうか。なんにせよちゃんと発売日に届けたAmazon(と佐川急便)えらい。これでようやく、昨年夏に設置したXbox360が火を噴くぜ。いや、ほんとに火を噴いたら困るけど。

まだネットワークにつないでないので、DLCは我慢して、素のままでプレイ開始。真・貴音・千早のユニットにした。まぁ、のんびりやりましょう。というか、チュートリアルがひと通りすんだ時点で、あまりのパラメタの多さにめまいがしているわけだが。ちゃんと終われるのか、これ……。

Tags: idolm@ster

2011-02-25(金) [長年日記]

Amazonの「おすすめ」が変(2011年版)

Amazonのリコメンデーション、いわゆる「おすすめ商品」はけっこう真面目に使っていて、たいていの欲しい物はこのリストから「ほしい物リスト」に送られている。まぁ、正直なところノイズも多いので、勧められる商品をチェックしながら「興味ありません」をクリックするのが毎日のルーチンワークになっている。

それが一週間ほど前から、「ほしい物リスト」送りにした商品がまだ「おすすめ商品」リストの上位に残ったままになってしまった。これは(なんと)7年前に出会ったのとよく似た症状である。しばらく待っても直る気配がなかったので、7年前と同じく問合せをしてみた*1

例によって何日か待たされているあいだ、こっちでも色々いじっていたのだが、「興味ありません」にチェックを入れて、いったんリストから消した商品はそのまま消えていてくれているようだ。とりえず「ほしい物リスト」に移したあとで「興味ありません」にするという運用で使えるようにできた(欲しいのに興味なしという状態をAmazonのシステムはどう解釈するのだろう?)。そのままいろいろいじっていたら、なんとなく正常に復帰してしまった。

そんなこんなで今日やっと返ってきたAmazonの回答、前回はだいぶ苦しい言い訳(?)をされたわけだが、今回はどうだったかというと!

お問い合わせいただいた「おすすめ商品」の更新について、担当部署にてお調べいたしましたところ、お客様が「興味がありません」にチェックをいただいた商品の点数が規定の数値を大幅に越えてしまっているため、システム上更新ができなくなっていたことがわかりました。

そのため、「興味がありません」に入っているチェックを外していただければ、正常に更新されますので、一度お試しいただきますようお願い申し上げます。

えええええ。

そりゃ、どんなシステムだって上限はあるだろうし、それが公表されていることはむしろ少ないのも知ってる。でもこっちはこのシステムを7年以上使い続けているんだから、相当な数になってると思うし、それくらい見越しておいてくれよ。とりあえずちょっと見てみようか:

[スクリーンショット]商品情報の変更

現在のところ、「興味がありません」にチェックを入れた商品数は「33,154」である。人より多いのか少ないのかわからないけど(多いよ)、これが「32,767」とか「32,766」だったら「あぁ、たしかに上限だねぇ」と納得するところだけど、あいにく(常識的な)上限としてはちょっと切りがわるいよな。やっぱこの言い訳は信用できない。というか、すでに手元では解決していて、「興味がありません」にチェックを入れるとこの値はどんどん増えていくのだ(いま見たら「33,163」に増えていた)。

ともかく、客にこの3万超のリストをメンテさせるなんてありえないので、もっぺん返信してみるつもりだが。ううむ。

*1 Amazonの名誉のために書いておくが、当時(どうみてもわざと)見つけにくかった問合せフォームは、今回はわりとあっさり見つかった。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

smbd [3万…]


2011-02-26(土) [長年日記]

ドーラ、初めて発情する

ドーラが生まれたのが昨年5月と仮定して、今月で満9ヶ月。グスタフが体重6kgの巨体なのに対し*1、ドーラは3kgなのでちょうど半分。だからまだまだ子供だと思っていたのだが、数日前からどうやら発情期に入ったみたいだ。この時期に最初の発情期を迎えるのはおおむね平均的かな。

いやもう、妙にイロっぽい大声で鳴きわめくやら、しなを作ってグスタフの前を練り歩くわ、初めてなのにけっこうな騒ぎ。去勢したはずのグスタフが、ついつられてマウント態勢に入るくらいには「魅力的」らしい。ちょうど近所の野良猫たちも発情期なので、家の内外でミャーオ、ミャーオとやかましいったらありゃしない。

オスの去勢手術と違ってメスの避妊手術はリスクもあるから、やらないでいっかーと思っていたけど、これだけ大騒ぎならやっといた方がいいのかなー。こんなのが数ヶ月おきにやってきたら、むしろかわいそうだよなぁ。

Tags: dora

*1 ゆうべ計ったら6.2kgあった。まだ増えるか……。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

tamo [オスもメスも去勢避妊したほうが寿命が伸びるみたいですしね]

ブチャ猫 [同じ親から生まれた雄猫と雌猫の大きさを比べると、雄猫の方が2倍近く大きいです。 外猫のマックは7ヶ月ぐらいで妊娠した..]

mon [是非避妊してあげて下さい。 発情はネコちゃんにとっても辛いそうです。 子宮癌などのリスクも低くなります。 ドーラちゃ..]

showii [ラピュタの人かと思って目を剥きました。。ねこちゃんなんですね(笑)]


2011-02-27(日) [長年日記]

結婚記念日的な何か

[写真]双葉寿司の「季節の握り」

3月3日の結婚記念日は平日で仕事もあるので、今日をそれっぽい日とした。というわけで、沼津魚市場まで寿司を食べに。事前調査で一番評価が高かった鮨文はなぜか無期限休業だったので、双葉寿司に変更。大きな店だったので大雑把じゃないかと危惧したけど、ちゃんとした美味しい寿司だった。おかわりまでしてたらふく食べた。

[写真]芦之湯温泉「きのくにや」

帰路は箱根を経由して、芦之湯温泉の「きのくにや」で日帰り温泉。硫黄泉は久しぶりだ。温度低めでゆっくり入れるいいお湯だった。

しかしながら、設備にいろいろ不備が出ていたりして、箱根の温泉宿とは言っても経営苦しそうだったなー。とくにあのあたりはあまり客が足を運びそうにないし。


トップ «前月 最新 翌月» 追記
RSS feed