2008-08-02(土) [長年日記]
■ 桃のスムージーを作った
ブレンダー(ミキサー)を買ったので(かみさんが)、桃のスムージーを作ってみた。桃を2個、昨晩のうちに皮をむいてカットしたものを冷凍しておき、ブレンダーに投入。氷を少しと、豆乳を150cc、はちみつ少々を加えて、あとはひたすらシェイク!
たくさん作りすぎてしまったが(桃は1個で十分だった)、残せないので全部食べたら頭がキーンとなった。だが美味い。いろいろ作れて楽しいな、ブレンダー。
モノはRussell Hobbs、Amazonで購入。スイッチが1~3の3段階とパルスしかないというシンプルさがいい。ただ、パルススイッチを操作するたびに、かみさんが「パルス!」と叫ぶので、「目が! 目がぁぁ!」と反応しなくてはいけないのがアレです。
B0000A33MU
2008-08-04(月) [長年日記]
■ パラボラオタが非オタの彼女に世界のパラボラアンテナを軽く紹介するための10基
→元ネタ。途中までテンプレに忠実に作ってみたけど、ぜったい無理だとわかったので、ちょこちょこ嘘も交えつつ、最終的にはただのパラボラ紹介記事風味で。
そういえば今日、週末に野辺山に行くという同僚に「ついでに臼田にも寄れ」とか「日曜はアンテナがお休みモードだから8/23の公開日に行くべき」とか熱く主張して引かれました。すみません。
まあ、どのくらいの数のパラボラオタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らないパラボラアンテナの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、パラボラのことを紹介するために見せるべき10基を選んでみたいのだけれど。
(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女にパラボラを布教するのではなく相互のコミュニケーションの入口として)
あくまで「入口」なので、実物を見に行くような時間的・金銭的に過大な負担を強いるのは避けたい。できれば写真だけで魅力が伝わる、実際見に行くとしても国内アンテナにとどめたい。あと、いくらアンテナ的に基礎といってもカセグレン以前のものは避けたい。SF好きが『竹取物語』は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。そういう感じ。
彼女の設定はパラボラ知識はいわゆる「BSアンテナ」的なものを除けば、テレビ塔に付いているのに気づいているくらい。頭はけっこう良いという条件で。
まずはおれ的に。出した順番は実質的には意味がない。
Parkes天文台(オーストラリア)
まあ、いきなり国外かよとも思うけれど、「アポロ以前」を濃縮しきっていて、「アポロ以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。直径も、大きさを実感できる30m以上あるし(64m)。
ただ、ここでオタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。
このアンテナを一発目に持ってくる意義は、なんといっても最高のプロモーションビデオである『月のひつじ』があることだ。ちょっとマイナーなコメディを見てもらうくらいの軽い気持ちで接してもらえば、各所に「これでもか」というほど出てくるパラボラアンテナの美しさに気づいてもらえると思う。
臼田宇宙空間観測所(長野県)
Parkesと同じ64mながら関東日帰り圏内にあって、Parkesの華奢なデザインに対して質実剛健な印象を与える臼田。
これらって典型的な「オタクが考える一般人に受け入れられそうなパラボラアンテナ(そうオタクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのものという意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。
「パラボラオタとしてはこの二つはアートとして見てもいいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。
国立天文台野辺山宇宙電波観測所(長野県)
SFオタが持ってる宇宙への憧憬と、あえて通信用アンテナではなく電波望遠鏡の精密さを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにも
「女王様的なカッコよさ」を体現する45m単一鏡
「女王様の従者」を体現する10m干渉計
をはじめとして、オタ好きのする各種アンテナを敷地内にちりばめているのが、紹介してみたい理由。臼田の帰りに寄るのもいいしね。
Jodrell Bank Lovell telescope(イギリス)
たぶんこれを見た彼女は「ちょっと変わった形だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。
70mを超えるこのサイズの電波望遠鏡がその後ほとんど作られていないこと、これがアメリカでは映画にも登場しているのに、予算不足で閉鎖の危機ということ、なんかを非オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。
Very Large Array(VLA)(アメリカ)
「パラボラアンテナは大きいほどいいんだね」という話になったときに、実はそういうのは最近の流れじゃないのだと伝える意味で、次はこれ。25mアンテナ27基という群体アンテナで、パラボラの魅力が単体アンテナだけではないことを知ってもらおう。
これもいいプロモーションビデオである『コンタクト』が使える(が、最後まで見せないほうがいいかも知れない)。明け方の薄明かりの中、ジョディ・フォスターの背景に浮かび上がるアンテナ群の美しさについて、語ってみたい。
KDDI茨城衛星通信センター(茨城県)
今の若年層でケネディ暗殺事件について知ってる人はそんなにいないと思うのだけど、だから紹介してみたい。
当時の日本の技術力では不可能と言われていた衛星通信用カセグレンアンテナで、アメリカからの初めての生中継がケネディ事件という、なんとなくパラボラ好きとしては不思議に誇らしいし、アンテナがどういう場面で使われているのか知らない彼女には見せてあげたいなと思う。いや、見せたくとも当時のアンテナはもうないのだけど、後継の32mはいま、電波天文台として生まれ変わろうとしていて、それもまた素晴らしいことなので。
鹿島宇宙通信研究センター(茨城県)
34m大口径パラボラアンテナの魅力をオタとして教えたいということではなくて。「日常に溶け込むパラボラアンテナに対する憧れ」的な感覚がオタには共通してあるのかなということを感じていて、だからこそ街中にあるこのアンテナは外せないと思う。
BSアンテナやスカパー!で「パラボラのある日常を生きる」というオタの感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「オタクの気分」の源は鹿島にあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。公開日にはぐりぐり動いて、おまけに触れるし。
米軍府中基地跡(東京都)
これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。
こういう廃墟風味のアンテナがこういう形で残っていて、それが非オタに受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。
Deep Space Network(DSN)(アメリカ、スペイン、オーストラリア)
9基まではあっさり決まったんだけど10基目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的にDSNを選んだ。
アポロから始まって最先端の惑星探査で終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、JAXAもずいぶんお世話になってるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいいアンテナがありそうな気もする。内之浦とか。アルマとか。Green Bankとか。勝浦・沖縄の18mも捨てがたい。
というわけで、おれのこういう意図にそって、もっといい10基目はこんなのどうよ、というのがあったら教えてください。「駄目だこいつは。おれがちゃんとしたリストを作ってやる」というのは大歓迎。こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しい。
2008-08-05(火) [長年日記]
■ イーモバイル導入
いまさらイーモバ導入記事なんて誰の役にも立たないので、単なる買い物備忘録。ところで、「イーモバイル」のネット上の符丁は「芋」なんだって。おじさん、ついていけないよ……。
バイクのローンが終わって、定期的な支出にも少し余裕ができたので、イーモバイル(EMOBILE)のD02HWを契約。どーせ毎月フルに使い切るのはわかりきってるので、「データプランしん2ねん」で。購入は昨日。前日にDTIが少し安いプランを出したようだけど、たいして違わないから気にしない方向で。
USBにつっこむだけでディスクドライブとして認識されて、ドライバやらユーティリティがインストールされちゃうというのはなかなかユーザフレンドリーでよいと思った。本体だけ持ち歩けば行く先々でいろいろできるってことか。どうせならもう数MB余裕持たせて、常用ツールも入れて置けるようにしてくれればいいのに。
スピードはまぁまぁ。ニコ動するにはちょっと遅い?*1 (つないだPCの)バッテリの減りはさすがに早い。つなぎっぱなしで3Hくらいになっちゃうかも。まぁ、このR3もそろそろバッテリがへたってきているので、そろそろ交換しないといけないんだけど。
*1 Wassrで「イーモバ契約した!」って書いたら「これでどこでもニコニコできますね」的なレスがどかどか来て吹いた。お前らおれをなんだと思ってるんだ!
■ 外付けハードディスク購入
買い物備忘録その2。内蔵ディスクが90%以上埋まってしまったので外付けHDDを。据え置き用に外付けHDDを買うなんて、PC-9801VX2を使っていたころ以来だよ(いつの時代だ)。AT互換機になった時には、今後はずっとディスクは内蔵させるもんだと信じていたんだがなぁ。
- ちまちましていても仕方がないので1TBは欲しい
- でもバックアップが面倒だからRAID1で使う(つまり2TB必要)
- 家のインフラがCAT5なのでNASは性能が出ないから、USBで
- うるさいのイヤだからファンレス希望
ということで、IOデータのHDC2-U2.0にした。エアフローも考えてあるし、放熱に有利な金属筐体だ(触るとアチチだけど)。
マニュアルにしたがってRAID0(デフォルト)→RAID1に変え、フォーマット*1。ドライブは割り当てず、C:\Users\shoの下に「media」というディレクトリとしてマウントした。
とにかくディスクを圧迫しているvideoやimageフォルダ(My Pictureなどの例のお仕着せフォルダをrenameしたもの)の中身を移動する。このとき、移動元のフォルダのプロパティから「移動」を選ぶと、元のパスがシンボリックリンクっぽく残るので、この手のフォルダを利用するツールの設定をいじらずに済む……というのを知っておくと便利です。
結果、Cドライブに50%くらいの空きを作れた。あとはaudioフォルダも移動すればもっと空くだろう。いやー、危機一髪だった。
https://www.amazon.co.jp/dp/B001AG5OAE
*1 Vistaのディスクユーティリティの場所を探すのに小一時間……
2008-08-06(水) [長年日記]
■ ヒロシマの日なので
『夕凪の街 桜の国』を読み返し。最近は文庫も出ているようだけど、緻密な絵なので単行本の方でぜひ。比べてみると、文庫の方は表紙もトリミングされてるんだなぁ。
こうの史代といえば先日出た『この世界の片隅に(2)』も太平洋戦争モノだが、こちらは次第に陰鬱な時代になる中、しっぽりした話が増えつつも、例によってドジっ娘の主人公のおかげで読後感は明るい。『夕凪~』は掛け値なしの傑作だけど、「好き・嫌い」で言うと、こっちの方が好き。
◆ h12o [私も『この世界の片隅に』の方が好きですね~。]
2008-08-07(木) [長年日記]
■ TwitterからWassrへ乗り換え、だいたい完了
先進ユーザの口車に乗せられてTwitterのフォローを調子に乗って500人くらいに増やしてみたらまったく追いかけられなくなり、慌てて減らしはじめてみたものの、なんだか空しくなったので、Twitterは放置することに(えー)。
乗り換え先のWassrではフォローしてない人からのレスもチェックしやすいので、フォローは主にニコマス界隈に絞って50名程度。これくらいならまったり追いかけられてよろしい。「favorite」相当の「イイネ」機能は名前がいいので使っていて楽しいし、Yet Another TwitterとしてWassrはスジがいいと思うな。もうちょっと機能を絞り込んだ方がいいと思わなくもないけど。
「機能が多すぎる」と感じるのは、専用クライアント選びをしている時だ。全機能を実装しているクライアントがないので、何を使っても満足できない。Twitterを完全にシャットダウンするのも気が引けるので、マルチポストできるもの……という条件でわさわさとSabotterを使ってみたが、わさわさは(機能的にはイイ線いってるのに)不安定でどうにもならないし*1、SabotterはどちらかというとTwitterも同時に使うヘビーユーザ向きで合わなかった*2。
仕方がないのでマルチポストは諦めてtwitterfeedにWassrのfeedを食わせて流すことに。30分に1回、5発言までという制約はつくけど、普通に使ってれば十分だろうし、ケータイからpostしてもちゃんと流れるのはいい。レスだけ単体で流れちゃったりするけど気にしない方向で。Plagger使えよという話もあるが。
そうなるとクライアントは好きなのを使えるわけで、逆に多機能性は捨てて、シンプルで軽く、キーボードフレンドリーな(重要)Twit4WSを常駐させて新着チェック、フル機能はWebで使うことにした。
Wassrは今日から(制限つきで)サブアカ取ってもいいことになったので、TwitterにあってWassrにない便利botでも書きたいところやね。@idolmasterとか(そこか)。そういえばtwitterfeed相当のサービスも欲しいなぁ。
2008-08-09(土) [長年日記]
■ 宇宙研公開日
夏休み恒例、JAXA相模原キャンパス一般公開だったので行ってきた(→昨年の様子)。
かみさんが最近習っているポルトガル語の先生が、実は宇宙研にいる留学生で、惑星探査用のロボットを作っているというので見に行ったのだった(けど写真はピンボケだったので掲載せず[笑])。留学生大変だなぁ。
ロボットは今年は屋外で動かす予定だったのが、午後からの夕立で屋内に移動した直後で調整中だったので、動作しているところは見学できず。車輪タイプだけじゃなくて、多足(というかウニ型?)ロボットが増えていたので面白そうだったんだけど。
そんなわけで、「はやぶさ」ネタにはさほど変化なし、「かぐや」の最新情報はそこそこ面白く、科学衛星グループは相変わらず気合いの入ったプレゼン……というあたりを確認して、軽く流して帰ってきた。また来年行こう。
2008-08-12(火) [長年日記]
■ たまには毎日新聞にも良い記者がいることを思い出してあげてください
ちょっと時間があったので、ここしばらくチェックしていなかった毎日新聞関連の記事を少し追いかけた。佐々木俊尚の記事はオモロイな、やっぱ。
いま現在表面化している毎日新聞の(主流派の)体質については弁護のしようもないけれど、佐々木俊尚が言う「ガバナンスの欠如による良い面」も忘れたくない。
個人的にすぐに思い出すのは、永山悦子記者だ。3年前のはやぶさタッチダウンの時には、オールドメディアに対する偏見を払拭するすばらしい報道をしてくれた*1。ググってみるとまだ科学部で、最近は医療関連の記事を書いているようだ。あとで追いかけて読んでみよう。
そういえば2002年の雪印の不祥事のときも雪印がなくなると困る人の話を書いた。そこそこ大きな企業ともなれば当然良い面も悪い面も持ち合わせているわけで、悪い面ばかりが強調されて「潰れて当然」なんて流れになるネットの暴走はいつもながらひどいと思う。
そんなわけで、ちょっとバランスをとる記事くらい書いておくべきだと思ったのであった。おれは毎日新聞の科学部がなくなることを希望しない。がんばれ、毎日新聞(の中の良識派の人たち)。
*1 リンク先にある記事がことごとく404になってるあたりがダメダメだけどなぁ。
2008-08-13(水) [長年日記]
■ Bluetooth、捨て。
今年1月に買ったMicrosoftのBluetooth接続のマウスだが、ときおり反応が極端に悪くなったり、接続が一瞬切れたりする。特に前者は、粘性の高い液体にマウスカーソルが浸かっているかのごとく重く、しかも慣性があるみたいに止めたいところで止まらないので気持ち悪くて仕方がない。ペアリングのしなおしでも直らないのでリブートしなくちゃいけなくて、しかもリブート後にもまた発生したりして、もう我慢の限界。
けっこう高価なマウスだったし、ほんの半年あまりしか使わないというのももったいない話だが、このストレスは耐えられん。しまっておいた有線マウスに置き換えた。ハードワイヤード万歳! もうBluetoothマウスなんて二度と使うもんか!!
Microsoftの最新OSに、Microsoftのハードとドライバという組み合わせで、ここまで使い物にならないというのも信じがたいので(「いやあり得るだろ」というツッコミはなしで)、ウチの環境が悪いのかも知れない。2.4GHz帯を使っている機械は、電子レンジ、無線LAN(近所の家のものも含め)など、周囲に数多くあるし。でもそれって一般家庭じゃ普通だし。
マウスだけじゃない。たとえばA2DPで音楽を聴こうとすると、間に人体が挟まるだけで音が切れるとか、とても実用に供されているプロトコルとは思えないモノもあったりして、やっぱBluetoothってダメな規格なんじゃないかと考えざるを得ないのだよな。
けっきょく役に立っているのは、バイク用ナビの音声案内をHSPで転送する場面だけ。これだって、案内の開始から1~2秒はネゴシエーションに消費されて音声が途切れるし。「Bluetoothで快適生活!」みたいな宣伝文句には踊らされないよ、もう。
◆ ただただし [マウスパッドの問題なら、ほぼ常に使えないでしょうが、これは「時々発生する」ので違いますねぇ。別の場所で動かしても改善..]
◆ ma2 [Wireless Laser Mouse 8000 とかいうやつ使ってますが,普通に使えてます。]
◆ ただただし [うお、ウチのと同じじゃないっすか! >ma2 じゃあやっぱり、うちの住環境の問題なの!? たまらんなー。]
◆ Marlowe [MobileMemorymMouse8000っての使ってますけど、たまに接続が切れることはありますけど、緩慢になった..]
◆ nmi [TOYOTAとかの系列に採用されているG-BOOKはかなりできの良いhandsfree電話を内蔵してるんですが、これ..]
◆ ただただし [なんか、全面的におれが悪い気がしてきた……。いやいや、A2DPは場所に関係なくブチ切れるのでやっぱ使い物にならないと..]
2008-08-14(木) [長年日記]
■ 朝からバッテリを外すなど
夕べ、ちょっと車で出ようと思ったらリモコンでキーが開かなかったので「???」となりながら手で開けて乗り込み、スタートしたら今度はセルが回らない。バッテリ上がってるし……。先週末に車検から戻ってきて以来乗ってないから、おれは何にもしてないぞ。神奈川スバル、うちのR1に何をした?
夕べはどうしようもなかったので、今朝5時に起きてバッテリを外し、ガレージに設置してあるチャージャーにつないできた。完全放電しちゃったけど、ちゃんと復活するかしらん? 鉛蓄電池はそういうの関係ないんだっけ?
なんとなく、室内灯がつけっぱなしだったんじゃないかという気がするなぁ。慌ててあちこち触っちゃったから、元がどうなっていたのか判然としないけど。おのれスバル、どうしてくれよう。
2008-08-15(金) [長年日記]
■ メールアドレスを変えた
spc.gr.jpを更新しないことに決めたので、現在メインで使っているsho@spc.gr.jpはあと10ヶ月の寿命となった。というわけで、新しいドメインでメールアドレスを作成、これをメインで使うことにした:
すいません、間違えました*1。こちらです:
こんないかにも「自動生成してください」と言わんばかりの短いアドレスを作っておいてなんだが、今度のはいちおうテキストでは非公開にして、spam対策を(少し)やってみることにした。どれくらい減るものかねぇ?
昨日の時点で、主要なWebサービスに登録してあるアドレスは置き換えた。ワークフロー中にメールによるconfirmationがあるのがざっと7割くらい。他はWeb上だけで変更できてしまう。旧アドレスにも通知をするところは数えるほどしかなかったけど、どうなんだろうなぁ。
個人的にメールをやりとりする人たちには、旧アドレスに来たメールをトリガーにお知らせするつもり。もちろん、この日記を読んでる人は自主的に変えてくれると助かります。
残るはメーリングリストやメルマガの登録変更で、これがまた面倒そうだ。QuickML系はいちいちメールが流れちゃうし。これを機に、少し整理するか。
*1 M@STER FONTSからMakotoフォントを利用。
2008-08-16(土) [長年日記]
■ 「ストリートビュー問題」をセキュリティ観点から整理する
※以下の文章はブルース・シュナイアー『セキュリティはなぜやぶられたのか』の受け売りなので、未読の人はとっとと買って読んだ方がよっぽどためになります。
要約
Googleマップの「ストリートビュー」機能に関する議論の多くは、これをプライバシー問題として捉えているが、ほとんど議論がかみ合っていないばかりか、なぜかみ合っていないのか当人たちもわかっていない。この問題をセキュリティの観点から捉えなおすと、守るべき資産価値やリスクの算出方法が個人個人の主観をよりどころにしていることがわかり、なぜ議論がかみ合わないのかが明らかになり、ネットでの議論よりも有効なアクションが見えてくる。
セキュリティとは
『セキュリティはなぜやぶられたのか』によれば、人生はセキュリティの連続である。旅行に使う交通機関を選ぶのもセキュリティだし、賞味期限切れ牛乳を飲むかどうかの判断もセキュリティだ。人間だけでなく、生きとし生けるものはすべてに適用可能な普遍的な考え方なので、プライバシー問題のように「昔はプライバシーなんて概念はなかった」などという主張で煙に巻かれる心配がない。
セキュリティとは「守りたい資産の価値」と「セキュリティ対策にともなうコスト(とリスクの増減)」とのトレードオフを考えることだ。セキュリティの評価には以下の5段階を踏み、最後のトレードオフによって対策を採用するかどうかを判断する。
- 守るべき資産は何か
- その資産はどのようなリスクにさらされているのか
- セキュリティ対策によって、リスクはどれだけ低下するのか
- セキュリティ対策によって、どのようなリスクがもたらされるか
- 対策にはどれほどのコストとどのようなトレードオフが付随するか
本書は豊富な事例が特長なので、ストリートビュー問題も仮想的な事例を想定しつつ考えてみよう。
仮想事例(1) 快適全裸生活
まずは高木浩光さんのすばらしいフィールドワークに敬意を表して、高い塀に囲まれた一軒家の住人を創造しよう。この人物(読者の妄想の妨げにならないように性別は定めない)は、窓を開け放したリビングで、全裸で寛ぐことを至上の喜びとしているとする。住人にとって守るべき資産は、誰にも覗かれることなく全裸生活をエンジョイすることであり、この資産は家の周囲からの覗き見というリスクにさらされている。
ストリートビュー登場以前には、低層住宅地に家を建て、周囲に高さ180cmの塀を張り巡らせることで、カジュアルな覗き見を排除。また監視カメラを設置することで意図的な覗き行為に対する抑止力とした。この対策では身長2mを超える人物によるカジュアルな覗き見を排除できないが、これ以上高い塀を作るコスト上昇に比べてリスクが少なすぎると判断、トレードオフを飲んだ。日本においては適切な妥協だろう。
さて、この幸せな裸族の住む世界に、ストリートビューを投入する。新たに「偶然撮影された裸体を全世界に公開される」というリスクが加わることになる。ストリートビュー登場以前には考慮する価値がないとして切り捨てていたレベルのリスクだが、この時点で対策を検討すべきレベルまで上昇した(と住人は判断した)。
Googleのプリウスに対し監視カメラによる抑止力は期待できないので、このリスクへの対策として考えられるのは、[1]さらに塀を高くする(金銭的コスト上昇)か、[2]自宅の写真がストリートビューに登場しだい削除依頼をする(時間的コスト上昇および心理的負担増)、のいずれかである(「車で行けないような僻地に引っ越す」のような現実的ではない対策はあらかじめ除外する)。
ここで重要なのは、住人にとっての「全裸生活の価値」や、ストリートビューによってもたらされた「新たなリスクの大きさ」を算出する基準が、この住人の内部にしかない点である。他人が「服着ればいいじゃん」とか「カーテン閉めろよ」と指摘することにはなんの意味もないし、「偶然裸体を撮られる確率はきわめて小さいよ」というアドバイスも「万が一公開されて広まったら手の施しようがない」という損失の大きさの前には無力かも知れない。セキュリティにおいてトレードオフは「主観」であり、他人がとやかく言えるものではないのだ。
ところがプライバシーに立脚したストリートビュー問題の議論では、こういうやりとりが平気で行われている。まったく不毛な話である。人が何を大切に感じるかどうかなど、他人に指示できるわけがない。
仮想事例(2) 監視カメラを避ける人
「ストリートビューなんて街角の監視カメラと変わらない」という意見が見られるので、次の登場人物は、政府や警察に対して強い猜疑心を持ち、街角に設置されている監視カメラに日ごろから警戒心を抱いている、という設定。出歩くときはサングラスと帽子で人物を特定されないように気を配っているとか、過去に国家権力から痛い目に合わされた経験があるとか、そういう妄想によるリアリティの補強はご自由に。
この人にとっての資産は「自分の行動履歴をコントロールできる自由」であり、常時稼動していて犯罪捜査を理由に簡単に権力者の手に渡りかねない監視カメラは、リスクの高い、セキュリティ対策を必要とするレベルの「脅威」だと言える。なにしろ監視カメラは、映像の削除を依頼することも、一時的な停止依頼もできないので、明らかに自分のコントロール下になく、なんらかの自衛によるリスク低減策しかとれない。
さて、この人物にとってストリートビューはどういう扱いになるか。ストリートビューは常時稼動ではないので、何か見られて困るときに周囲を見回してカメラを搭載したプリウスが接近していないかに気を配るだけでよい。自宅では窓にブラインドをかけておけば十分だ。また、運悪く撮影された場合にも、Googleに依頼すれば画像を削除してもらえる。つまりストリートビューは自分で自分の情報をコントロールできるので、リスクは低く、許容できるということになる。
しかし、立場が違えば180度異なる話にもなる。基本的に権力組織は信用してよいと考えていて(「権力には責任が伴うものだ!」)、監視カメラの映像は(事故で流出でもしない限り)公開されないと信じられる十分な理由があると考えている人物の場合、監視カメラは脅威ではない。一方、営利企業は利益のためならなんでもやりかねないと考えるなら、Googleの脅威は政府より上だ。特にストリートビューはいまどきの誠実な企業なら決してやらない「オプトアウト」方式の運営をしている。自分の知らないうちに不利な情報を公開されるかわからない、怖い、対策が必要だ……という(主観に基づく)ロジックは十分に説得力がある。
監視カメラを脅威と感じる前者も、ストリートビューを脅威と感じる後者も、どちらも主観的に判断している点に注意して欲しい。脅威の大きさを測る尺度はその人の内にしか存在しない。
あなたは何をすべきか
ストリートビュー問題を取り巻く「私はあれを気持ち悪いと思う」「いやおれは気持ち悪くない」の応酬は、単なる意見表明合戦にすぎない。全員が異なる資産を持ち、それを脅かすリスクについて別々の尺度で語る場で、議論など成立するわけがない。そういうことにネットは向いていないのだ。
(特にストリートビューに脅威を感じている)あなたがすべきなのは以下の行動だ:
- 守るべき資産を明確にする: ストリートビューから何を守りたいのか、それはどれほどの価値を持つ資産なのかを明確にする。これができるのはあなただけだ。
- 対策コストを算出する: ストリートビューという脅威から、その資産を守るために必要な対策方法とそのコスト(導入後に受けることになる新たなリスクを含む)を計算する。ここまでやらずに「気持ち悪い」と漏らしてるだけならただのダダっ子。「Googleのせいでこれだけの損害が出る」とちゃんと言えるようにしよう。もちろん主観ベースでかまわない。
- トレードオフを見極めてセキュリティ対策を実施する: 引き換えに失うものがほとんどないなら、とっととその対策を導入するのが吉だろう。一方、コスト的に見合わないなど、導入が困難な対策なら、対外的にアクションを取ることを検討すべきだ。
- 脅威にさらされる資産が完全に個人的なものなのであれば、個人としてGoogleに対してそのコストを請求することを考えても良いだろう。この件で損害賠償請求をするのは正当な権利だと思う。
- 個人的に行動するのに抵抗があるのであれば、あなたが訪ねるべきは町内会長や自治会役員だ。地域住民の間でストリートビューを脅威とみなすコンセンサスを得られれば、自治体を動かすのはけっこう簡単なはずだ。最近話題の東京大田区の空白地域、あれはGoogleが空気を読んだからだという憶測もあるが、もしかするとセキュリティ意識の高い住民が先手を打ってGoogleの侵入を阻止したのかもしれない。地域ぐるみでの抗議には、Googleも耳を貸すだろうし、もし反応が悪ければより上位の自治体にエスカレーションしても良い。少なくともネットでクダを巻いてるよりは、ずっと現実味のある行動だ。
昨年自治会の役員をやった経験から、個人的には最後のアクションをおすすめする。けっこう真剣に対応してくれるはずだ。
ネット上には、カメラの位置を下げればよいとか、人物や屋内を写真に入れないようにすればいいという案があふれているが、すでに膨大なデータが公開状態にあるのに、そんなの悠長な話をしている場合じゃないだろう。それなら地域別に「ここから先はGoogle進入禁止」と線引きしてしまって、少なくとも自宅周辺をガードする方が早くて確実だと思うね。
◆ hidecr [私は部屋見られてみ気にしない人だけど 裸とかそういう前提以前に とにかく見られるのが嫌って人もいるんですよね うちの..]
◆ FB [なるほど、これ読んだつっこみがこれでは 「まったく不毛な話である」だな。]
◆ ただただし [あんたら、よりによってツッコミどころはそこだけかい!(笑) 種明かしをすると、最初の事例は(資産の価値が個々人のもの..]
◆ けめろん [あなたと全く同じ対策を開始していました。ネット上では代議士への働きかけなどの意見もあるようですが、わたしは彼らはネッ..]
◆ ぱ [文章を読み進めて、さらにコメント欄見て、「それでもトンチンカンな意見を言う人々」を見て吹いた。こりゃ頭の痛い問題です..]
◆ えっこわ [なるほど。判りやすい。理解した。]
2008-08-17(日) [長年日記]
■ 知人宅にGSを見せびらかせに行き、代わりにぬこに触るなどする
来週の夏休み前にバイクの調子を見ておこうと思い、5時に起床していつもの箱根~富士山方面へ。といってもこのコースは久しぶりか。空はどんより。
いつもどおり東名~小田厚。小田原あたりでぽつぽつ降ってきたのでカッパを着用。夏場は面倒だなぁ。「メッシュだけど雨は通さない」みたいなドリーム素材の登場はまだか。
湯河原から椿ラインに入ると、だんだん霧が濃くなってきて、上のほうでは視界20m足らずに。そんな中でもかっ飛んで来る対向車(四輪)とかいたりして、たまらん。自殺なら他でやれ。
雲の上に出てしまえば問題なく、芦ノ湖スカイラインと箱根スカイラインはコンディション・ドライ。ほどほどのペースで走る。三国峠の駐車場が全舗装されていて驚いた。いつのまに。富士山スカイラインも快調で、西に行くに従って天気が回復、水ヶ塚では太陽が出てきた。でも富士山は見えないけど。
で、今日は「GSを買おうと思っている」という長泉町在住の知人に、GSを見せに行くのだ。南富士エバーグリーンラインを南下。上の料金所で四輪用の500円を徴収されてしまい、それを下の料金所で取り返したりしたので手間取る。あの自動徴収機は欠陥品だぞ。
GSを見せびらかした後は、彼の飼い猫のロシアンブルーに遊んでもらう。うちの近所には猫好きがいない上に野良猫もいないので、猫に触ったのは久しぶりだ。ぬこはいいなー、ぬこ。
2008-08-18(月) [長年日記]
■ https://www.amazon.co.jp/dp/9784309622002
うーん、どれもそこそこ面白いんだけど、一方でどれもぱっとしないというか。スタージョンらしさはあるんだけれど。
もっとも長い表題作は、SFとしての出来はオソマツなんだけど、文章は楽しい。逆に「必要」はアイデアは面白いのに、終盤で寡黙なはずのGノートがやたらと饒舌になったりしてバランスが悪い。なんだか良い点と悪い点がかならず同居しているような、変な短編ばかりだ。
唯一の例外は「火星人と脳なし」か。タイトルからして妙すぎるのだけれど、バカバカしさ丸出しの(SF的)アイデアと、コメディっぽいオチが渾然となって、いい味を出している。これは収穫かな。
2008-08-19(火) [長年日記]
■ https://www.amazon.co.jp/dp/9784309463087
かつてサンリオ文庫で出ていた本の新訳、どうも傑作らしいとの噂を聞いたので読んでみた。たしかに傑作。
サンリオが生きてる頃がいちばん本を読んでいたので、どこかですれ違っているはずだが*1、ぜんぜん覚えていない。
さて、内容はといえば、典型的なボーイ・ミーツ・ガールな青春恋愛小説。ちょうど子供から大人に「なってしまう」微妙な時期の少年と少女が、戦争が暗い影を落とす小さな漁業の街で恋に落ちる。苦く切ない物語……と書いてしまうといかにも陳腐な感じなんだけど、話がうまくてギクシャクしないので、とても読みやすくて良い小説。
それだけなら良いのだが、どういうわけか、舞台が異星、主人公たちも人間ではない。オリジナリティあふれる生態系、この惑星独特の風物、文化など、実によく作りこまれた世界だが、恋愛小説的にはぜんぜんSFである必然性がない。わざわざ読者を狭めるなんて、ほんまSF作家の考えることはわからんわ。
……などと油断して読んでいたら、ラストのほんの3ページでだだだだーん! と見事なまでのどんでん返しで、頭を抱えた。再三にわたって伏線が張ってあったのに、全部みのがした! おれはアホか! なるほど、これは確かに、SFとしても傑作だ。
なんでも未訳の続編があって、それが出るかどうかは本書の売れ行きにかかっているらしいので、SF者はきっちり買っておくべき。
*1 同じ作者の「ブロントメク!」は見覚えがあるけどタイトルから内容がさっぱり想起できないので買わなかった覚えがある。当時は今ほど書籍情報にアクセスしやすくなかったからなぁ。サンリオ文庫を買い占めておけば、いまごろ大金持ちですわ(ないない)。
2008-08-21(木) [長年日記]
■ 夏休みツーリング(DAY1:奥只見リベンジ)
さいきんすっかり鉄分が豊富なかみさんが、「只見線に乗りたい!」と言うものだから、「そうか、じゃあ、気をつけて行ってらっしゃい」と優しく見送ったおれは、すぐにバイクにうちまたがるのであった。春に断念した奥只見のリベンジだ!
いやまぁ、実際に家を出たのはおれの方が先なわけだが。日中は別行動、宿で落ち合う夏休み家族旅行。
中央道~圏央道~関越道
いつもどおり、八王子から中央道に乗り、圏央道経由で関越へ。関越に乗ったあたりで、ケータイとiPodの充電器を忘れたことに気づくが、かみさんも家を出たあとだった。手遅れ。ケータイの充電はどこでもできるが、iPodはつらいなぁ。
今日の前半はとにかく移動するだけなので、とにかく走る。分水嶺を越える手前で、いかにも雨が降りそうな雲行きになってきたので(いつものことです)、谷川岳PAでカッパを着る。冬なら気にせず走れるのに、夏は面倒だ。案の定、トンネルを抜けると本降りになっていた。
小出ICで降りて東へ。
奥只見湖
バイク差別が根強く残る奥只見周辺。バイク解禁になったのは湖周回の国道だけで、ダムへのアプローチになるシルバーラインは通行禁止のまま。ま、どうせ狭くてトンネルばかりでつまらないに違いないので、どうでもいいけど(←想像だけで書いてる)、
周回道路は、湖に流れ込む沢がよほど大きくない限り道路の上を通すという方針らしく、そこらじゅうが水浸し。けっこうゴウゴウと流れる場所もあったりして、そのたびに「バッシャーン!」「ひゃっほ~!」な感じでけっこう楽しい。平日なので交通量もほとんどなく、ほぼ独り占め状態。でもまぁ、地図を見ればわかるように、やたらと入り組んだ人工湖なので、風景はそれほど楽しくない。
湖を抜けるあたりで晴れ間も見え始める。
尾瀬
湖を越えてから尾瀬までは、思ったほど曲がりくねった感じでもなく、なかなか気持ちのいいワインディング。無事に春のリベンジを果たした。
ちょっと下った集落で、ふらっと入った蕎麦屋がけっこう当たり。裁ちそばとはっとうのセットを食べた。 裁ちそばはいわゆる十割蕎麦だけど、ぼそぼそしたところがない。はっとうは、そば粉ともち粉を練り合わせ、十念(えごま)と砂糖で味付けた餅。名物らしいが、けっこううまい。
食べてるあいだに外は晴れてきて、「ラッキー」と思ったが、店を出たとたんに降りだした。ま、いまさら雨くらいで顔色変えたりしませんよ、ええ。
田子倉
後半は只見線に乗るかみさんとほぼ重なるルートだが、只見湖~田子倉湖に入っても、線路なんてぜんぜん見えない。ナビが「このあたりが田子倉駅だ」と言うので、よくよく見てみたら、道路の下のほう、崖にしがみつくように駅が作られていた。あとで聞いたら、「超」がつくほどの秘境駅だそうだ。いやー、こんな趣のある路線だとは思わなかったわ。
ちょっと下ったところに、駅の出口になる雪よけのトンネルがあったので、そこで写真を撮って、とっとと先へ進むことにした。待ち伏せしようにも、ケータイが圏外なので連絡もできないという。
栃尾又温泉
かみさんより1時間ほど早く投宿。471.6km。
ここはぬる湯で何時間でも入っていられる、好みの温泉。でも夕飯に飲みすぎて1回しか入れず。
2008-08-22(金) [長年日記]
■ 夏休みツーリング(DAY2:平日の臼田宇宙空間観測所)
魚沼
早い電車に乗るかみさんを送り出した後、それほど距離があるわけでもないので9時ごろ出発。
このあたりはいわゆる「魚沼」なので、目に入る田んぼはみんな「魚沼産こしひかり」である。こんだけあったら、ピンからキリまであるんだろうなぁ(と考えてしまう大人っていやね)。国道沿いは民家も多く、豪雪対応の三階建て住宅などを観察しながらのんびり流す。
津南
R117に入ると、道が単調になってちょっと退屈してきた。ふとナビに目をやると、平行してぐねぐねした道が走っている。「ティン!」ときたのでそっちへ。ぐるっと回って元のルートに戻れそうだし。これがけっこう正解で、中速コーナーが続く短いながらもいい感じのワインディングだった。
もっとも、予定していたコースを外れたので、ナビが別ルートを発見できず、「Uターンしてください」を繰り返す。それでも無視して走っていたら、あきらめたのか、その先へ進むルートを示した。はっはっは、やはり機械は腕っ節でいうことを聞かせないといけませんな。
で、それがスキー場のメンテ用(?)らしき細い道で、なかなか心細い。見晴らしはいいけど。それでもあきらめずに登っていくと、R405(道の細さは変わらず)にぶちあたって南下、R117に戻った……すでに通過した場所に。えぇ~?
なんかしゃくにさわったので、もう一度トライしたら、途中で曲がるべき場所を(飛ばしすぎて)見落としていたらしいことがわかった。改めてそっちに入ると、ちゃんとR117の先のほうに戻れた。
臼田宇宙空間観測所
さて、今日の目的は(また)臼田である。普段は休日にしか来れないので、アンテナはお休みのことが多いが、平日ならほぼ確実に稼働中のはず。中野ICから上信越道に入って距離を稼ぐ。そういえば今日はまだ雨降ってない。が、山の上になるとだんだん寒くなってきたので、悔しいがカッパを着た。
佐久ICで降りて順調に臼田へ。もくろみどおり、アンテナは山側を向いた仰角45度くらい。通信先はどこだろう、かぐやかな?
いい気になって写真を撮っていたら、だんだんガスってきて、「おお、これはこれで趣があっていいかも!」と思っていたら、どんどんどんどん霧が濃くなり、とうとうアンテナがぼんやり見えるくらいまで視界が悪くなってしまった。えぇい、おれが何をしたというのだ!
大河原峠
少し待ってみたけど晴れるようには思えなかったので、しかたなく臼田を離れる。ここから西に向かうルートをナビに入れると、かならずいつもの林道を勧められるのだけど、今日もガン無視して国道まで出てリルートさせた。
そしたら予定していたのとぜんぜん違うルートを設定してくれましたよ、このナビは。さっきいじめたのを根に持っているのか。ちょっと迷いながらも蓼科スカイラインにむりやり戻して、大河原峠へ。標高2000mを超えるので、晴れているけどかなり寒い。
でも、以前来たときと違って、別荘地帯の一部を除き舗装がすごくよくなっていて、林道っぽさがずいぶん鳴りを潜めていたのには驚いた。これなら気負わずに走れるなぁ。これはいい道だ。普通にしてるとナビがチョイスしてくれないのが残念。
諏訪湖
だいぶ時間を食ってしまったので、そのまま休まず白樺湖に抜けて、ビーナスラインを走り抜け、諏訪湖の宿へ。かみさんより先に着くはずだったのが、30分遅れての到着になってしまった。
夜はまた酒を飲みすぎて撃沈。でも毎日やっている花火大会は部屋の窓から見られた。花火写真は難しいな。かろうじて数枚撮れた。
2008-08-23(土) [長年日記]
■ 夏休みツーリング(DAY3:野辺山一般公開)
麦草峠
朝から雨。「アメフラシ」というあだ名を頂戴する。ついに人間ですらなくなりましたヨ。けっきょく、11時のチェックアウトまでうだうだと宿で過ごす。
雨な上に20℃を軽く切るほどの涼しさ(寒さ)なので、いつもよりも1枚多めに着こんだ上にカッパまで装備。4枚も着て暑くないなんて、夏のツーリングにあるまじき気候だ。
R141に出るにあたって、今日は素直にメルヘン街道を使う。また2000m超の麦草峠は寒いが、雲の上なので雨はない。快適。曲がるべき交差点をシカトするなど、相変わらず反乱気味のナビと駆け引きをしながらR141へ。
国立天文台野辺山
この日程で旅行を組んだおれは天才かも知れん(天気さえよければ)。
というわけで、最終日は野辺山の一般公開である。雨に濡れて泥はねに汚れたライディングウェア姿で屋内に入るのは気が引けるので(臼田もそうだけど、土禁なんだよねー、なぜか)、今年は外から見るだけにしよう。
いつもの「45mアンテナにタッチ」イベントは危険なので中止になっており、そのせいかいつもより多めに動いております。そりゃもう、「そんなにサービスしていいの!?」というくらい、あっち向いたりこっち向いたり、上向いたり下向いたり。ああもう、動いてるパラボラは止まってるパラボラの何倍もカッコイイな!!
というわけで動画も撮ってきた。
彼氏に連れられてきたとおぼしき女の子が、これを見て「かっこいい!」と言いながら彼氏そっちのけで駆け寄ってくるのを見たりすると、我がことのように嬉しいです(バカ)。
あとは素直にR141を南下、中央道で帰宅した。3日間で1000kmくらい。
2008-08-24(日) [長年日記]
■ ナビの「ルート」と「トラック」の違いがやっとわかった
しばらく前からGSにつけているナビ、Garminのzumoだが、「ルート」と「軌跡ログ」という用語が混じっていて、よくわからなかった。これが付属ソフトのMapSourceになると「ルート」と「トラック」と変わるのでよけいに混乱。
今まで、本体の「軌跡ログ管理」にある「ルートとして保存」という機能を使ってルート情報に変換したものをPCに取り込んでいたんだけど、これを使うとファイルから時刻情報などが抜け落ちてしまい、写真とのマッチングがとれなかった。せっかくEveryTrailには写真と連携する機能があるのに。
今回のツーリングで、3日目のデータを吸い出すときに、ふといつものメニューの下にある「共有」というボタンを押してみたら、SDカードに軌跡ログを保存するではないか。これをEveryTrailにアップロードしたら、必要な情報が全部含まれているらしく、時刻はもちろん高度や速度までバッチリ出てきた。写真との連携も、TZを設定するだけで一発OK。
つまり、「ルート」はプランニング用のよけいな情報を含まないデータで、「トラック(軌跡ログ)」は実際に走ったリッチなデータ、ということか。今までなんて無駄なことをしていたんだぁぁ。つーか、マニュアル読め~ orz
他に、本体の軌跡ログは、1セッションの大きさに制約があって、どうも300km前後で切ってやらないと最初のほうから忘れてしまうとか、なかなかひどい仕様になっているのもわかった。今度からはもうちょっと小刻みなルート設定をしよう。
2008-08-25(月) [長年日記]
■ メガネを壊したのでメガネ屋を探している
旅行中、うっかり消灯したばかりのランプシェード上にメガネを置いてしまい、表面の皮膜が熱で溶けてしまった。レンズ入れ替えないと……とほほ。
で、潰れたIN FACEに代わって井戸多美男ブランドを扱ってくれるメガネ屋を近くに確保しないといけないのだが、たしか以前探してブクマしておいたよな……と思ってlivedoor clipを探したけど見つからない。しかたがないので再度ググっていたら、自分のTumblrがひっかかった。大事なものはTumblrじゃなくてlivedoor clipにしておけとあれほど……*1。
上溝ならバイクですぐだな。週末に行ってみる予定。
*1 もしかするとclipした結果がTumblrに流れたのかも知れない。けど見つからないなら同じことだ~。
2008-08-26(火) [長年日記]
■ iPod touchのビデオプレイヤーをもうちょっとなんとかする
ほぼビデオプレイヤーとして使っているiPod touch、実はまだファームを2.0にしていないのだが(Jailbreakが面倒そうなので)、そう言えば2.0で「iPod機能」が大きく変わったという話を聞かない……と思い、改めて探したらプレイリストが使えるようになった程度という記事を見つけた*1。まぁ、多少は嬉しいけどなぁ。
というわけで、現状のままで改善できることはしてみる。
iPodで扱えるビデオの「種類」には「ムービー」「ミュージックビデオ」「テレビ番組」の3つがあり、通常何も考えずにいると「ムービー」になる。プロパティの「ビデオ」タブで選択できる。それぞれ以下のような特徴がある。
- ムービー
- ビデオアイコンをタップすると、先頭にタイトル順でソートされた一覧がドバーっと出る。それだけ。100個も並ぶととても探し出せない。文字通り「映画」をターゲットにしていると考えれば、この中に入れておけるのは長尺の映画数本というところか。
- ミュージックビデオ
- iTunes上では他の音楽ファイルと一緒に「ミュージック」に移動されてしまうが、iPod上ではムービーの下に、アーティストごとにカテゴリ分けする形で表示される(ミュージックにも混じるようになるが動画は再生できない。たぶん2.0にすると再生できるようになる)。いわばムービーよりも1階層深く管理できるので、ちゃんとアーティスト名を入れていれば検索はだいぶしやすくできる。
- テレビ番組
- さらにその下に出てくる。「ビデオ」タブ内で入力した「シーズン」や「エピソード」などのメタ情報を元にグルーピングしてくれるので、シリーズ物を管理するのに便利にできている。
これらの種別を使って、ニコ動やzoomeから落としてきた動画を整理する。
- ムービー
- 数が増えると管理できないので、新作のみを入れるようにしよう。未再生の動画だけを転送するように設定すれば良い。一度見れば、次回のSync時に消える。
- ミュージックビデオ
- iPodに残しておきたいお気に入り動画は、こっちに切り替える。アーティスト名には「動画の作者」(ようするにP名)を入れておく。ミュージックと同じ管理ができるということは、転送するかどうかをプレイリストで管理できるということだ。スマートプレイリストを使って、★の数や再生回数などでフィルタリングすると便利。
- テレビ番組
- イベントなど(KAKU-tail Partyとか)で同じテーマの動画が複数出たり、シリーズ物(架空戦記ものとか、嘘字幕シリーズとか)は、個別ファイルのメタ情報でない、グループ単位のメタ情報をつけてこちらで管理。こちらはチェックマークの有無で転送管理をする。
「ビデオ」タブの内容は複数の動画に一括して変更をかけられないなど、ちょっと使い勝手の悪い部分もあるが、これでだいぶ目当ての動画を探しやすくなった。ファームを2.0にしても有効に使えると思うので、1.xのうちに整理してしまおう。
追記
iTunes上ではこんな感じになる。「オーディオ」の色の濃い部分がミュージックビデオ(たぶん)。
*1 たぶん後述するミュージックビデオの扱いが拡張されたという意味だと思う。
2008-08-27(水) [長年日記]
■ MIAUシンポジウム「Google ストリートビュー"問題"を考える」に行ってきた
MIAUがストリートビュー問題のシンポをやるという。平日に都内で夕方からというハードルに、普段ならあきらめるところだったんだが、今日は運良く都内で会議があったので、その足で参加してみた。ちょっと遅刻。
自分はIRCでクダを巻きながらTwitterで実況を流していたけど、そっちよりICHINOHE Blogのログがよくまとまっているので、不参加の人はそっちを読まれたし。追記: ITmediaの記事も詳細だ。つか、有花たんいたのか……。
で、すでにネットで山ほど議論がされているので、とりたてて新しいネタはなかったかなぁ。まぁなんだ、壇上に高木さんがいなかった時点で、しまりのない感じになるのは見えていたけど。あ、いろんな「ストリートビュー系サービス」のデモはよかった。「Googleマジ配慮してねぇな」がわかったという意味で。
おれの主張は相変わらずセキュリティ問題としてとらえよというものだが、そういう観点からの議論はほとんどなく、「気持ち悪い」かどうかとか、プライバシーをどう捉えるかとか、いわば感情的な視点の話ばかりになっていたのが残念だ。そんな議論、行き止まりしかないだろうと思うんだが。
唯一mhattaが(塀を高くするなどの)セキュリティ対応コスト上昇の問題について言及していたが、そういう「リアルな脅威」についてパネリストたちはどう考えてたのかなぁ。時間がなくて質問できなかった*1。そのmhattaにしても、「ベンツのある場所なんてみんな知ってるでしょう」などと言ってこの問題を軽視するアリサマ。
セキュリティは攻撃者の視点で考えなきゃ意味がない。おれがベンツ窃盗団のリーダーだったら*2、いまごろ安い中国人を100人雇って(もちろん中国本土で)、日本中の街中をくまなく探索させてるよ。GSVを使えばより低いリスクでより高価なターゲットを確実に狙えるようになるんだから、それくらいやって当然でしょ。ちょっとでいいから、自分が犯罪を生業にしていたらコレを何に使えるか、考えてみたらいい。
GSVは、一般人にはたいしたメリットを提供しないくせに、犯罪者に対しては大幅なコスト低減*3をもたらす点が問題なんだ。相手は法律なんてはなから守る気がない連中なんだから、「Googleが」法律を守っているかどうかなんて、正直どうでもいい話なんだよ。
そんなわけで(想像はしていたけど)MIAUはピントがずれていることがわかったので*4、そろそろ自分で動くつもり。GSV問題はやっと新聞や雑誌などのオールドメディアでも取り上げられはじめてるから、自治会の理事たちにも認知され始めてる頃だろうし。
*1 いや、チャンスはあったんだが、壇上から急にボールが来たので慌ててしまって聞き損ねた。とほほ。
*2 自分自身、バイク狙いの窃盗団被害に遭ったことがあるわけで、この問題はまったく人ごとではないのだ。今でもあのことを思い出すと胸がキューっと痛くなる。
*3 2008-08-30訂正:別記事のブクマコメントで「リスク」ではなく「コスト」ではないかという指摘があったのでそのようにした。たしかにそう書くべきでした。ただし、犯行のペースが上がると検挙される危険の高い中間倉庫をなくせる可能性があり、リスク低減にもなると考えている。このへんはバイク窃盗団の手口についての知識が必要なので詳細は省く。
*4 MIAUは「インターネット先進ユーザ」の意見団体なので、そこから漏れてる人をフォローする義務はない。だからずれていても別に構わない。
2008-08-28(木) [長年日記]
■ 遠すぎた星 老人と宇宙2 (ハヤカワ文庫SF)(ジョン・スコルジー)
『老人と宇宙』の続編。老人を若返らせて兵士に仕立てるというオモシロ設定で読ませた前作とは違い、(前作にも登場した)特殊部隊所属の完全な「人造人間」たちが主役。出だしは体は大人で心は子供という(こう書くとなんかエロいな)アンバランスさで読ませるのかと思いきや、話はだんだんとフランケンシュタインの怪物の悲哀方向へ。
スケールの大きな骨太の本格SF(いやスペオペか)で、SF読みならおおむね満足だろう。ちょっと(流行の)アイデンティティSFが混入してるけど、そういう深読みをして楽しむ種類の作品ではないかもなぁ。
「この設定は使い周しが効くだろうなー」と思いながら読んでいたが、案の定、続編があと2冊あるそうだ。出たらたぶん読む。
■ 川崎 4-1 新潟
今日は3人で見ていたので(?)、久々の大量得点での勝利でした。1人は新潟出身者なんだけどね……。
2008-08-29(金) [長年日記]
■ 物事を矮小化する詭弁に注意しよう
Googleストリートビュー問題、最初に書いた記事にはほとんど批判らしい批判がなくて拍子抜けしたんだけど*1、一昨日の記事にはなんかあった:
と思ったんだが……。
現時点で GSV が日常生活のセキュリティ・リスクを大きくすることはない。空き巣や(車やバイクなどの)窃盗を行う人たちは人目と時間を気にする。侵入する家が通りから見えにくいとか,家人の生活パターンとか,近所の様子とか,そういったものから総合的に判断する。 GSV 程度の画像でそれを判断するのは無理というものである。現状では,これまで言われている空き巣等のセキュリティ・リスクへの対策以上のものは必要ない。
ちょwwwww、なにこの根拠のない自信wwwwwwwww
思いっきり草を生やしてしまったぜ。おれにどんな恨みがあるのか知らないが、人をヤクザ呼ばわりするくらいなら*2、もっとまともな反論をして欲しいものだ。
ここで述べられているのはせいぜい個人営業の空き巣さんか、スクーター狙いの厨房クラスを対象にしたリスクだ。そりゃ、そういう連中にわざわざGSVで下見をする理由なんてないだろう。しかし、おれが話題にしている窃盗団の規模や組織力、手口についてある程度知っていたら、こんなのんきなこと書けないと思うよ。
あー、それともGSVによる空き巣被害を心配してる人たちは、みんな「GSVだけで下見を済ませるプロ意識の極めて低い空き巣」を想定してるとでも思ってるのかな? そんなおめでたい話があるわけないやんか。
MIAUのシンポでmhattaも「GSVだけでテロを計画するようなテロリストは失敗するだろう」と言っていたが、そんなの言うまでもない。しかし、窃盗団が扱うような数を捌こうと思ったら、一次ターゲット抽出には十分に利用できるし、かなりのコストダウンになる。十分な数のよさげなターゲットを抜き出したら、あとはじっくり現地で下見をすればいい。「100人の中国人」はオーバーだとしても、連中がGSVで人海戦術をかけてもぜんぜん不思議じゃないと信じるだけの知識を、おれは持ってる。
もちろん、この問題に関する高度に信頼できる専門家とやらが存在するなら、その意見は拝聴しよう。ちなみに二輪ジャーナリストの小林ゆきも警鐘を鳴らしている。彼女の警告はけっして分析的ではないが、バイク盗難事件に何度も接している人の経験に基づいた直感は信頼してもいいと思っている。一方、バイクと盗難について考えたことも調べたこともないような外野の意見はただのノイズだ。
何年か前、RFIDのセキュリティが話題になったときも、こんな風にわざわざ矮小な例を使って「ほら、こんなにリスクが少ないから安心ですよ」みたいな主張をする人たちがいた。この手の詭弁にだまされてはいけない。被害を受けるのは「あなたの」資産なのだ。他人による根拠薄弱なリスク診断もどきを受け入れる前に、ちゃんと自分の頭で判断しよう。
たとえリスクが極めて小さくとも、失う資産が十分に大きければ対策を検討するだけの価値がある。資産の価値を考慮に入れずに、リスクの大小だけでトレードオフを云々するような人は、もう一度シュナイアーを読み返したほうがいい。理解してないのはどっちだという話だな。
長年連れ添ったバイクには投入した金額以上の価値があるし、「全裸生活」*3の価値は他人には推し量れない。価値観を共有できない無責任な他人に判断させてはいけない。この価値判断に押し入ることができる他人は、今のところ裁判所だけだ。
◆ hΛl [>「100人の中国人」はオーバーだとしても、連中が 本筋に対する反応じゃないのですが、「外国人犯罪」の報道のされ方に..]
◆ ただただし [>hΛl 何か読み違いをされているようです。 今回私は単に安い労働力という意味でしか「中国人」を使っていません。かの..]
◆ hΛl [本筋のツッコミじゃないのに丁寧に回答いただきありがとうございます。了解しました。私の早とちりだったようです。 >ちな..]
◆ Marlowe [お金で買えない価値があるバイクの盗難リスクが増えるのは困ったもんです。法を守らない窃盗団に対して自衛するにはGSVを..]
◆ shun [某国オークション状況 http://roadking.blog12.fc2.com/blog-entry-631...]
◆ ただただし [うえぇ、ひどいなぁ。やっぱり中国は主要な「輸出」先のひとつなんですねぇ。]
2008-08-30(土) [長年日記]
■ LL Future
ちょっと遅刻したけど、なんとかLarryの講演には間に合った(写真ひどいな)。講演の内容は、わかったようなわからんような。英語力が完全にサビついてるわ……。
ちなみにチケット1000枚売って、入場者800人以上だそうだ。よくもまぁ、プログラミング言語限定イベントでここまで大きくなったもんだ。
もっとも、内容的にはちょっとどうかなー。今回、パネルディスカッションっぽいセッションが多かったんだけど、パネルの成否は事前の仕込みと司会の仕切りに依存する。なんとか見られたのは、GolfとTAKESAKOセッションだけだったなぁ*1。
もちろん、いつものようにLTは面白かったし、アートセッションも目新しくて良かった。
*1 裏でやってた「とかちゴールド」のUstをずーっと聞いていたくせに偉そうなことを言えたものではないけど。
◆ おでん田中 [「ちっぱいブラチラ組」に見えました。 そう思って見ると、微妙な「いやらしさ」がありますね(笑)]
◆ takahashim [LL Futureご来場ありがとうございました! >GolfとTAKESAKOセッションだけ や、パネルは全部で4..]
◆ ただただし [>おでん田中 写真の方はブラチラで合ってるんだけど、なんでそうなったのかを説明するにはこのツッコミ欄は狭すぎるので妄..]
◆ エチオピア効果 [それでP名は貰ったんですか? たださんなら動画なんか作って無くてもP名貰っておかしくないはず! も、もしかしてち○○..]
◆ ただただし [ニコマスをなめたらあきまへん。 おれには絶対あんなすごいモノ作れませんよ。]
◆ エチオピア効果 [ニコマスといっても様々ですし。 歴史タグで「tdiaryの歴史」なんてどうでしょう。 全く資料調べが要らないので簡単..]
2008-08-31(日) [長年日記]
■ https://www.amazon.co.jp/dp/9784150309305
売れっ子(だと思う)小川一水の、ハヤカワからは2冊目の短編集。
表題作と「Live me Me.」、「千歳の坂も」は、ある意味はやりのアイデンティティSFで、特に「Live me Me.」なんてネタ的にはかなりイーガンっぽいのだけれど、基本的にはあまり形而上的な方向へは突っ込まず、軽やかにラノベ的な着地をするという。身構えていると拍子抜けするけど、こういのもアリなんじゃないの、とは思う。
残る2作のうち「Slowlife in Starship」は、はやぶさファンとしては涙なくして読めない宇宙モノ。「アルワラの潮の音」は『時砂の王』の外伝で、うーん、まぁまぁかな。これだけ読んでもわけわかだろう。
売れっ子の短編集は、数が揃ったら出版されてしまうので、テーマ性とかを設定するのは難しいと思うけど、もうちょっと粒を揃えて欲しかったかなー。どれも佳作なだけに、トータルで見るとちょっと残念。
■ https://www.amazon.co.jp/dp/9784199500916
いやー、おかしい。腹が痛い。この2人のファンなら読まないと。そうでない場合にはまったく何も保証しないけど。
いわゆるエッセイマンガ。ただし「手紙」の体裁をとっているので、2人が連続して1つのネタについて描く。前半がネタフリ役で、後半がそれを受けてオチをつけるということになるんだが、かといってネタに走りすぎることはなく(むしろ変なネタは少ない)、調理の腕前だけで笑わせてくれる。さすがデビューからずーーーーっとギャグだけ描いてきた2人である*1。
ところで、文庫版の「るんカン」と「クリン」にはおまけマンガが付いていると知って、急激に欲しくなってしまったのだが、どうしたもんだか。もちろんチャンピオンコミックス版は全巻持ってるわけで。
*1 「だけ」というと嘘になるか。とり・みきには『石神伝説』とかあるもんな。
◆ satot [完済おめでとうございます 早速、名変ですね? たぶん]
◆ ただただし [あぁそうか、名義変更……なんて、したことない(笑)。GSは長く乗るつもりだからやっとかないといけませんねー。]