2007-10-01(月) [長年日記]
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THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 10 秋月律子(若林直美(秋月律子))
正直、律ちゃんには興味なかったんだけど*1、ニコ動で20本を越える販促動画(といってもファンによる自発的な販促だが)を毎日のように見ているうちに、洗脳されて買ってしまった。ニコ動恐るべし。
すでに洗脳済みなので「いっぱいいっぱい」を冷静に評価できる自信はないが、じっくり聞いてみると律ちゃんけっこうカワイイ声してるじゃん! てな感じで高感度アップ。しかし本命はそのあとの「東京は夜の7時」なわけだが(おっさんホイホイ的な意味で)、どの曲もアレンジ効きすぎというか、伴奏の音量が大きすぎて声が聞こえないという。何考えてんだか。もったいない。
なんにせよ律ちゃんの魅力はよーくわかったので、これからはニコ動でも敬遠しないで見ることにしました。というかまだ未見が300本以上あるわけだが。ぜんぜんリアルタイムに追いつけない。とほほ。
*1 メガネというだけで許されると思ったら大間違いである。いまどきあんなステレオタイプな設定で済まそうなんて、キャラクタデザイナは猛省すべし。メガネを取ったほうが美人というのもひどい話だ。
■ ラノベって増刷しないの?
『ロケットガール』の新刊、出てすぐに買えばよかったんだけど、Amazonの8月の支払いを待っていたら品切れになってしまって、そのままずーっと品切れのまま。ユーズド商品が2,480円って、どんな稀少本だよ。リアル書店でも、入るたびに探しているんだけどぜんぜん見つからない。どこかに在庫がないもんだろうか。今回は小惑星探査ネタがあるという話を聞いていたので、楽しみにしていたんだがなぁ。
それにしても、初刷部数を見誤りすぎだろう、富士見書房。見誤るのはいいが、とっとと増刷すりゃいいのに。もしかしてラノベって増刷しないビジネスモデルだったりするのだろうか。たしかに毎月ずいぶんな数が出るジャンルだから、見積もりより少なめに刷って売り切ったらおしまいという方がリスクの少ない、いい商売になるようには思うが。そう言えば常々、一般の本屋でラノベの棚って出版点数の割には小さいよなぁと思っていたんだ。そういうことか。まるで雑誌じゃん。
2007-10-03(水) [長年日記]
■ まんが『アジャイルレトロスペクティブズ!』
「タイトルがひどい」とDan KogaiにDISられた、『アジャイルレトロスペクティブズ』を、誰からも文句の出ない方向性の表紙に変更してみたよ! 絵心がない分は秋月律子さんに補ってもらいました。
計算高くてクールだけど、実はけっこう夢見がちな18歳の女の子(もちろんメガネ)が、レトロスペクティブの女神から魔法を授けられたことをきっかけに、いろんな「ふりかえり」に巻き込まれていくというお話なんだ。「アジャイルレトロスペクティブズ!」と唱えると、魔法少女に変身するよ!
ちなみに作者の「こだまサヌール」さんは男性だけど、実は奥さんが描いているというのが業界の噂。
『アジャイルレトロスペクティブズ!』を買った方はこんな本も買っています:
2007-10-04(木) [長年日記]
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アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き(Esther Derby)
翻訳者の「角征典氏(a.k.a kdmsnr氏、児玉サヌール氏)」*1から献本いただいた。昨日のネタは別にしても、おれもこのタイトルはひどいと思っているわけだが、良い本はまず褒める主義なのでまずは褒める。
どんな本かと言うと、「アジャイルなソフトウェア開発チームに、効果的なふりかえりを導入するための手引き」になる。アジャイル開発にはさまざまなメソッドがあるけれど、短いイテレーションを上手に回していくためには、PDCAの輪を閉じる「ふりかえり」についても手法を整理しておいた方がいい。
これって別にソフトウェア開発に限った話じゃなくて、例えばおれは今、Webサイト運営チームをいくつか抱えているんだけど、週単位で更新するようなサイクルで動いているから、サイクルの切れ目にふりかえりを入れるのはいいことだと思う。サイクルが短いから、ふりかえりも効率的に短時間でやりたい。そのためには先人の知恵を上手に使おうね、ってことだ。
本書に書いてあることは、端的に言うと以下の2点:
- 「ふりかえり」の「司会」に必要なスキル
- 「ふりかえり」の「パターン」カタログ
「ふりかえり」の「司会」に必要なスキル
ふりかえりのスタイルとして、机なしで椅子を半円形や円形に並べて行おう、と書いてある。で、司会はその焦点に位置しないで(=主役にならない)で、ちょっとずれた場所にいる。これは教師のポジションだ。ふりかえりの司会には、教師と同じスキルが必要になる。……と明確に書いてあるわけではないけれど、本書に出てくる良い司会役は、良い教師像に重なる部分が大きい。
といっても、教室で大勢を前にぼそぼそ喋る日本の教師像ではなくて、我々も映画やドラマでおなじみの、欧米の小規模なゼミをうまく仕切っている教師像だ。あくまで参加者を主役として、何かを押し付けるでなく、全員に何か新しいものを持って帰ってもらう、そんな理想的な教師の持つスキルと同じものが、ふりかえりの司会には必要だ。
正直、ここに書かれているとおりの司会をやろうと思ったらかなりハードル高いと思うんだけど、こういうイメージを抱いておけば、どこに近づけばいいかわかりやすい。かなり最初の方で参加者の感情に留意するよう促されるんだけど、教室に漂う感情の流れをコントロールするのは、教師が真っ先に会得すべき能力だよね。
「ふりかえり」の「パターン」カタログ
本書の大半はこのカタログである。そう、みんなが大好きなパターンランゲージですよ。ふりかえりで使える手法(本書ではアクティビティ……これも日本語化すべき用語だ)に、名前をつけ、分類・整理し、共有する。ソフトウェア開発のさまざまな場面で登場しているパターンランゲージが、ここにも上手に使われている。
これがパターンでなくて単なる事例集になると、応用が利かなくて役に立たない。パターンのレベルまで抽象化されているから価値があるのだ。ただのハウツー本だと思って手に取ると肩透かしに思うかも知れないが、それは読み方が浅い。
もっとも、いくらパターン化してあるとは言っても輸入品なので、日本では使えそうにないものも少なくない。「こんなの絶対みんな引くって」と思えるアクティビティもある。それはそれでいいだろう。自分たちにマッチする手法を見つけて、パターンカタログに追加すればいいのだから。
でもまぁ、カタログってぇのは見ているだけでも面白い。「Mad Sad Glad」を見て「あぁ、あっちの人には"喜"と"楽"の区別がないのか」と気づいたり(日本では「喜怒哀楽」にした方がわかりやすいだろう)。「5つのなぜ」などは日本でもKAIZENの現場では随所で使われれているけれど、「アイデアを出す」ことを目的にするというのはあまり使われない視点だと思った。新鮮だ。
翻訳について
アジャイルコミュニティは伝統的(?)に、いい用語を発明する才能が集まっていると思うんだ。「バーンダウンチャート」みたいにカッコイイのから、「ニコカレ」のようにユーモラスなものまで、名言ならぬ名用語には事欠かない。自分たちの血肉にしようというモチベーションが、こういう言葉に対するこだわりを呼んでいるんだと思う。
「ふりかえり」はその最たるものだろう。「レトロスペクティブ」なんて舌をかみそうな英語を、端的で美しい日本語にずばり翻訳して、その意味までをも完璧に写し取っている。あえてひらがなにしている点も含めて、これはもう、奇跡に近い。にもかかわらず、そしてまえがきやあとがきで日本語訳として「ふりかえり」を使うと宣言までしておきながら、本文中ではいっさい使わないという謎の方針。なんてもったいない。ありえない。
あと「ファシリテータ」もひどい用語だ。上ではあえて「司会」と書いたけど、おそらく「司会」は「ファシリテータ」の持つ意味を完全に表現していないから避けたんだろう。でも言葉なんて使ったもん勝ちだよ。定着してしまえば意味なんてあとから変わるんだから。「ぶち切れ」「これはひどい」みたいな現代用語をさりげなく取り込むセンスがあるんだから、こういう重要な言葉にももっと大胆な決断をして欲しかったな。
「アジャイルレトロスペクティブズ」という書名についても言うまでもなく。ただこれは、NGを出さなかった編集者にも責任があると思う。萌え系の表紙をつけたら魔法モノのラノベと間違われそうなタイトルで、本当に届いて欲しい人たちの目を引くと思うか? おれなら、たとえダサくても、副題の方をタイトルにするね。
……というわけで、ちょっと大胆さに欠けるという点を差し引けば、平易で読みやすいよい翻訳だと思う。日本のアジャイル界には、どんな良書もひどい日本語訳にしてしまう恐怖の集団がいるので、本書のような良い本がその毒牙にかからなくて良かったよ。
アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き
オーム社
¥2,640
*1 挟まってた紙に本当にそう書いてあった。名前が多いのも考えものだ。yomoyomoさんもこれ以上変なペンネームを考えるのをやめた方がいい。
2007-10-06(土) [長年日記]
■ 「かぐや」を応援しに行く
ハイビジョンカメラで美しい地球の姿を撮り、続いて一昨日にはついに月周回軌道に入った、日本の月探査機「かぐや」。その管制は(当然ながら)相模原から臼田の64mパラボラを経由して行われれている。ならば(以下略)。なお、ツーリングの模様はふらっとツインにて。
同じアンテナを何度も見に行ってどうして飽きないのかと思われるかも知れないが、今日なんて、山側に微妙に傾いた、今まで見たこともないアングルを見せてくれてるわけ。くーっ、これが萌えずにいられるか!
いちおう、今日の月は深夜に昇って昼過ぎに沈むところまでは調べて来たので、午前中に着けばおそらく管制中だろうと思うんだが、なにせいま宇宙には「かぐや」だけでなく「はやぶさ」もいるわけで、いったいどんな管制スケジュールになっているのかわからない。アンテナが指している先に月が出ていれば確実なんだけど、出発時に晴れていた空がなぜかこの時だけ雲に覆われていて、まるでどっかの映画のタイトルのようなアリサマ。
まぁ、じっくり見ていると、じりじりと動いているのは確かだし、何かを管制中なのは間違いないのでヨシとする。パラボラウォッチをするにあたって、こういういい加減さは大切だ(嘘こけ)。
ところで、アンテナだけでなく、臼田の施設に大きな変化が起きていることは報告せねばなるまい。
左は門を入ってすぐ右手、草っぱらの一部が造成中。周囲にコンクリブロックを並べていたので、おそらく見学者用の駐車場を作っているのだろう。まぁ、もっと早くに作られていてしかるべきだったが、今までのように草の上に愛車を置いてアンテナとツーショット……というわけにいかなくなるのは残念だなぁ。
右の写真は展示室の左側、受付のあった部分が取り壊されている。現在の受付は門寄りにプレハブを建てて仮住まい。どうなるんだろう。しかしなんだ、これって「かぐや」効果? 確かに最近、ちょっと見学者が増えてるような気がするが。
大口径パラボラアンテナで月を狙うという話と言えば、『THE DISH』(邦題「月のひつじ」)。登場するのはアポロ11号の月面着陸を中継したオーストラリアのパークス天文台のアンテナで、奇しくも臼田と同じ直径64m。40年近い年月を経て、今度は日本の64mが月を狙っているなんて、感慨深いじゃあーりませんか。
参考
- 臼田宇宙空間観測所への行き方 - 臼田に行ってみたいと思った人のためのガイド
2007-10-09(火) [長年日記]
■ AmazonからiPod touch届いた
Apple Storeから最初に届いた人たちに比べて2週間くらいの遅れかな? その間、Amazonからは泣きのメールが通算3通。まぁ、限定商品じゃないから、キャンセルになることなく待ってれば届くと思っていたので何もしなかったが、いわゆる「Konozama」を体験しておくのも良かろうということで。いやホント、負け惜しみではなく。
だいたいAppleの初物なんて、怖くて進んで人柱になるなんて滅相もない。この2週間のおかげで、最初期の「Windowsで使えない問題」は解消したし、その後のユーザレポートをチェックしていたから初期設定でつまずきそうなところも事前に知識をつけておけた。おかげで無線LAN設定を含め、スムーズな導入ができたよ。まぁ、耳年増になったせいで、感動が薄くなったというデメリットもあるけどね……。
でも! 念願の増井テクノロジーには感動だよ! 久しぶりに日本語入力が楽しい。つーかこいつは、P●Boxの匂いがぷんぷんするぜ。うへへへへ。
とりあえず音楽ファイルは☆付きだけ選んで7GB分くらい、動画は昨日エンコードしたアイマスばっかり数100MB。あとはパラボラコレクションからチョイスした写真を入れておくか。
2007-10-10(水) [長年日記]
■ tDiaryをiPod touch/iPhone対応に(仮)
PCほどリッチじゃないけど、携帯ほどプアじゃない……ようするにPDAのように画面が広くて、まともなWebブラウザを搭載していて、通信回線もそこそこ速いなんて環境向けのコンテンツをどうしたらいいか、悩ましいところだ。そうは言っても、日本ではスマートフォンはそんなに普及してないし、Windows MobileのPocketIEは実装がショボくて、PC用の画面だと厳しかったので放置しておけたんだが、iPod touchが上陸してしまった現在、そうそう無視するわけにいくまい。というか自分が困る。
iPod touch/iPhone専用のものを作るのもいいけど、そんなに余力もないので、せめてSafariで不自然じゃない程度に表示されるようにしよう。だから「(仮)」なんだけど。
まずは、iphone-detector.rbプラグイン:
# iPod/iPhone detector def iphone? return @cgi.user_agent =~ /iPhone|iPod/ end alias ipod? iphone?
あとはtDiaryの設定で、ヘッダとフッタをこう書き換えると、iPod touch/iPhoneからアクセスした時だけサイドバーが消える。
ヘッダ:
<% unless iphone? %><div class="main"><% end %>
フッタ:
<% unless iphone? %> </div> <div class="sidebar"> : : </div> <% end %>
ようするに、iPodからはサイドバーは見えなくていいでしょ、ってことなんだけど。これだけで、Safariの画面をダブルタップして、本文を拡大する手間が省ける。tDiaryのほとんどのテーマはリキッドレイアウト前提だから、きっちり画面のサイズに本文がレイアウトされるので、縦スクロールするだけで読めるはず。テーマがサイドバー必須だったりするとうまくいかないかも知れないが。
それにしても、こういう中間領域の端末向けにはどんなサポートを組み込むのがいいのかなぁ。
2007-10-12(金) [長年日記]
■ ミュージックプレイヤーとしてのiPod touch
2、3日使ってみたので、インプレッション。
画面の付いたiPodを所有するのは2G以来だが(その後は初代・2代目shuffleなので画面なし)、これらに比べると、touchのミュージックプレイヤーとしての使い勝手はイマイチだと思う。
このサイズでこの容量だと、とうぜん移動中に音楽を聴くのが主たる使い方になると思うけど(もっと容量があれば据え置きという使い方も視野に入るだろう)、そうなると画面を見ないと何もできないというのが最大のネックになる。
例えばスタバに入って店員と会話するにしても、従来のiPodなら手探りで一時停止ボタンを押せば一瞬で音が消せて、もう一度押せば直前の状態から復帰できる。touchだと、本体を取り出してホームボタンをダブルクリックし、画面に現れるアイコンを目で確認して押さないと停止できない。ヘッドフォンを外すというアクションも取れるけど、そのあいだ音楽が流れっぱなしというのもね。
屋外を行動中、一時的に音を消したい場面はかなりあるので、この手間は正直うっとおしい。たしかにtouchのタッチパネルは触っていて楽しいけど、実用性を重視する音楽主体の人なら、nanoを買うべきだろう。おれもshufleを併用するつもり。
■ ビデオプレイヤーとしてのiPod touch
2、3日使ってみたので、インプレッション。ちなみにビデオ機能内蔵のiPodを所有するのは初めて。
ことビデオ機能に関しては、古川亨さんがブログでかなり苦言を呈しているのを読んでいて(1、2、3、4)、そんなにひどいのかと思っていたが、確かに、用途によってはかなりキツい。
ミュージックプレイヤーは、プレイリスト、アーティスト、曲、アルバムと、さまざまな切り口でソートできて、しかも画面右端にアルファベットのインデックスがオーバーレイされるから、検索性も高い(日本語が多いと役に立たないのが残念だが)。特にこのインデックスは、従来のiPodにあったホイールを代替する意味で重要な機能だ。
一方、ビデオに関しては、タイトルでソートされたたった一種類のリストしか提供されておらず、しかも検索できない。設定画面に、ビデオを最初から再生するか続きを再生するか選択できるようになっていることからして、iPodのビデオ機能は映画やドラマのような長尺なコンテンツを少数、かつ一時的に転送して、見たらすぐ消すという使い方しか想定していないっぽい。
だからおれみたいに、2〜3分のビデオを100本以上溜め込んで消す気もない場合には、検索性が悪くて仕方がない。自分の使い方はターゲットとして想定されていないんだろうから仕方ないが、がっかりではある。なんでミュージックプレイヤーと同じにできないのか不思議だ。
もちろん、これだけの大画面で、好きなビデオ作品をいつでもどこでも楽しめるというのは大きいけどね。おれも今まで、iPodにビデオ機能はいらないだろと思ってたけど、あえてその気になって使ってみたら、けっこう楽しいもんだ。……というか、アイマスMADばかり100本も入ってるおれのtouchは、はたから見たらかなりキモい! キモすぎる!
ちなみに、現在ニコニコ動画からビデオ作品をダウンロードしてtouchに転送するのに使っているのはCraving Explorer。画質にこだわったいくつかの手法も試してみたけど(おかげでおれのPCにはいま、複数のffmpegがゴロゴロしているわけだが)、どれもこれも面倒でやってられない。Craving ExplorerはWebブラウザ一体型で、今見ているビデオや、そのページからリンクされているビデオを、クリック二つで好きなフォーマットに落とせる。このラクチンさはグレイト。ソフトウェアたるもの、こうありたい。おまけにブラウザ内蔵ということで、いちどIEのキャッシュに入ったFLVファイルはそのまま使われるため、ニコ動サーバに負担もかけない良い仕掛け。
他には、ニコ動のマイリストを監視して自動的に変換してくれる(らしい)ニコニコPodderもラクチンっぽい上に画質もある程度コントロールできるみたい。が、おれはもう、マイリストがパンパンなので、このために空けられる場所はないのだった。
■ ネット端末としてのiPod touch
2、3日使ってみたので、インプレッション。ちなみにW-ZERO3(WS004SH)を所有、日常的に活用しているが、内蔵のIEは機能的にショボすぎるし、Operaなんて遅くて使い物にならないのでなんとかしてクレと思っている。というか、WindowsMobileそのものをなんとかしてクレ!
でtouchは、ブラウザの機能的にはSafari内蔵ということでほぼ文句なしだが、WiFiのみという接続性が日本国内では微妙ということで、買う前にはあまり使えないだろうと考えていた。が、ZEROProxyが登場してしまったので、W-ZERO3と連携させればどこでもネットにつなげることができるようになってしまった。touchをネット端末として使おうという人は、W-ZERO3やEM-ONEのような、WiFiと同時に他の回線に接続できるWindowsMobile端末が必須でしょう。
ZEROProxyも、もうちょっと使い勝手が向上すると楽になるんだけど(あとhttps対応とか)、これの登場以前には実は同様の目的に使えるPocketPCProxyというさらに使い勝手の悪いソフトしかなかったので(なにしろGUIがない)、これはもう、手放しで喜ぶべきところですよ。まぁ、WiFiは電池の消耗が激しいので、携帯電話ほど手軽に使えるかというと微妙なとことなんだが。
2007-10-16追記: ZEROProxyはVersion 0.4でhttpsに対応。おまけにWiFiの自動ONやら自動ダイヤルアップもしてくれるので、本当に起動するだけで使えるようになった。グレイト。
で、実際に64kbpsなWILLCOM回線を使って移動中に接続したりしている。マルチタッチのスクリーンとSafariの相性はすばらしく、テキスト主体の素直なサイトはかなり快適に読める。ただ、あまり大きなテキストを読んでいると、裏で演奏中のミュージックプレイヤーが落ちるんだよね。メモリ不足? あと、Safari自身もかなり頻繁に落ちる。安定性はまだまだという感じ。
ただ、いくら拡大縮小が自由自在と言っても、絶対的に画面が小さいというのは逃れようのない事実で、例えばGmailがPCと同じように使えるかというとぜんぜんそんなわきゃないわけで、touchを買って「これでGmailもバリバリ使えます!」とか書いてる人の言うことは信じちゃダメ。なにしろフォーム以外ではキー入力ができないから、Ajaxバリバリなサイトでは使い勝手はかなり落ちる。あと、TEXTAREAでは実質的に編集ができないので、長文の入力もかなりの根気が必要になる。基本的に閲覧専用機、たまに入力もできるよ、という用途向けだろう。
とはいえ、その日本語入力はMasuiBox(仮称←名前がないから勝手に名づけた)なわけで*1、これはこれで感動なわけだけど。そのへんの携帯に乗ってるエセ予測変換とはレベルが違いますよ。
*1 ただし候補が多い場合にレスポンスがかなり低下するのでチューニングの余地あり。
2007-10-13(土) [長年日記]
■ BPLAYの思い出
【注意:年寄りの回顧記事です】
ニコニコ動画(RC2)発表会に行ってきますという記事の中で、初音ミクに関して:
相変わらず新規作品が毎日100以上掲載される(アイマスのデータ集によると、アイマスですら100/日を超えたのは数回しかないということなのでまさに驚異的)という勢い
という記述があったけど、あんた、(入手困難とはいえ)1万ちょっとのソフトと楽譜さえあれば参入可能なジャンルと、XBOX360+ゲームソフト+ビデオ編集ソフトが必要なジャンルを比べてどうするよ*1。でもまぁ、参入障壁が低いのは素晴らしいことだ。アイマスMADなんて、最近は高度になりすぎて、もはや自分で作ってみようなんて気はさらさら起きないし。
音楽つながりだが、先日はてなダイアリーが導入したMML記法、あまりの懐かしさに腰が抜けた。今を去ること20年ほど前、BPLAYというソフトウェアにハマっていた時期があったからだ。まだVectorで入手できるんだなぁ。おれが作った周辺ソフトもこのへんに残っている。もう手元には残してないから、Vectorが潰れたら消滅だな。
BPLAYは、「うっぱち屋」を名乗る二人組が開発した、NECのPC-9801シリーズ上のMS-DOSで動作する音楽再生ソフトで、98シリーズの内蔵スピーカを使う。常駐ソフトなので、MS-DOSなのに作業中にも音楽が流せる……んだけど、なにしろビープ音なので、音質は果てしなくチープなのは想像するまでもない。
当時、パソコンでDTMをしようと思ったら、X68000(あとはMac?)みたいなもっとマシなハードを使うか、98でもMIDIボードを入れるのが普通だったけれど、とうぜん追加投資が必要なわけで、やっぱりそれなりに好きな人たちによる趣味の世界だった。
BPLAYはチープなビープ音ではあるものの、当時もっとも普及していたハードの標準機能しか使わないこともあり、またMML記法の単純さも手伝って、けっこうふつーの人たちにも愛されていたと思う。ここでさっきの参入障壁の話につながるわけだが、これ以上とくに続かない(笑)。
どんなにチープな世界でも、なんとか高度化してしまう人たちは必ずいるもので、BPLAYの世界も技法が発達していく。長い2音を短く分割してトレモロのように交互に鳴らすことで、擬似的な和音が生み出せることがわかると、その進化は加速。特にこの日記にもときどきツッコミを入れてくれる、のぶくにさんは突出した技術を持った人で、最終的には五重奏までやったように記憶している。
Windowsが登場して、98シリーズに代わってPC互換機が主流になり、音もPCMが鳴るのが当たり前になると、BPLAYは廃れていく。でも当時のBPLAYコミュニティの熱気は、今のニコニコ動画に通じるものがあったなぁ。
まぁとにかく、想像するよりかなりびっくりする作品が、いくつもあったのよ。はてなダイアリー上でもすでにいろんな作品が公開されているようだけど、たぶんどんどん高度化していくんだろう。まさかこの世界が、20年の時を経て復活するとは思わなかったよ。歳はとってみるもんだ。
*1 まぁ、人の撮影した素材だけ使う「借り物P」なんて人たちもいるけれど。
2007-10-16(火) [長年日記]
■ 時計としてのiPod touch
某特定方面のミュージックビデオ(←モノは言いよう)だけで4GBを超えそうなんだけど、これ以上増やしても検索できないから使いづらいだろうなぁ。取捨選択しないと。
それはさておき、iPod touchの各種機能探検シリーズ、今日は時計方面機能。
……に入る前に、重大なバグ(?)のことを書いておかなくてはなるまい。たぶんもっと変な条件があると思うが、おそらく以下が最低条件っぽい:
- 母艦がWindowsで
- 同期をかけると
時計が大幅に狂う。数分とか数秒のレベルじゃない、数年、数ヶ月単位で狂うのである。今朝時計を見たら2006年の9月だった。ちなみに母艦はNTPを使って時刻合わせをしてあるので狂いはない。これが直らないと、時計として使うのは不可能です。このバグはあり得んぞ、なんとかしてくれ >Apple
追記: 時刻が狂う件は、翌日の記事で再現条件を確認し、回避策も提示している。
で、狂いがないという前提なら、まぁ、ほぼワンタッチで時刻を表示できるので、時計として使える。時計アプリには世界時計も付いているので、出張族にも便利だろう。
ただ、アラームがしょぼくて泣ける。アラーム音に、内蔵スピーカー(たぶん圧電素子のヤツ)で鳴らせる何種類かの安っぽいビープ音しかない。なんでミュージックやムービーが選べないのか。そりゃ、ヘッドフォンや外部スピーカーを繋げないと意味がないけど、そういう環境で使いたい時だってあるじゃん。以前ベッドサイドで目覚ましとして使う案を書いたけど、断念。あと、強制的にスピーカーが鳴ってしまうので、電車での乗り過ごし防止なんかにも使えない。ようするに使えない。しょんぼり。
あとはストップウォッチとタイマー(分単位24時間まで)があって、これは(タッチパネルのレスポンスが良いこともあり)使いやすい。タイマーはスリープタイマーにも使える。でも音はショボい。
◆ yukatti [iPod touch、わたしも母艦がWindowsで使っていますが、今のところ同期で時計は狂ったことがありません。2..]
◆ kitaj [↑すごいBK… 時計が狂うってたださんがどこかに書いてて,どういうことなんだろうって思ってたんだけど,もはや狂うっ..]
◆ ただただし [>yukatti そんな技が!? と思って慌てて確認したら、ちゃんと「東京,日本」になってました。で、いままさに目の..]
◆ smbd [まぁAppleの日本法人にはWindowsがないらしいので、そんな程度かと。]
◆ 通りすがり [touchというよりもiTunesのバグでしょうね。iTunesを起動させたままPCをスタンバイ復帰させた状態で、t..]
2007-10-17(水) [長年日記]
■ iPod touchの時刻が狂う状況を確認した
昨日、iPod touchを同期すると激しく時刻が狂うと書いたら、ツッコミでタイムゾーンの設定によって直るという情報をもらい、喜び勇んで確認したら、狂わないはずの設定になっていた。ガセでした。
その後2chなどの噂話をたどっていて、「スタンバイから復帰すると狂う」という情報を見かけ、これを追試してみたらビンゴだった。スタンバイじゃなくて休止状態だったけど。以下のようにすると確実に狂う。他の条件(Vistaとか)はつめていない:
- WindowsXPでiTunesを立ち上げっぱなしで「休止状態」にする
- 休止状態から復帰後、iPod touchをつなげて同期させる
ケーブルにつなぐと、まだiTunesが認識してないじゃないかと思うくらい間髪を入れずに時刻が狂う。あまりに見事なので、思わずビデオに撮ってしまった。こんな動画でわざわざニコ動の帯域を使うまでもないのでYouTubeに:
本体とケーブルをつなぐために手が2本必要なため、カメラを持つための余分な手がなくなってしまったので一時的にフレームが乱れているが気にしないこと。ケーブル接続後、改めてカメラを構える余裕もほとんどないくらい瞬時に時刻が狂っているのがわかる。
おれはノートだけじゃなくデスクトップでもスタンバイ(というか休止状態)を活用しているので、毎回毎回、同期するたびに狂うわけだ。一度発狂したiTunesは、立ち上げ直さない限り確実にiPod touchを狂わせる。明らかにiTunesのバグだろう。とっとと直せ〜 >Apple
◆ こりゃ酷い [参考にさせてもらいました。 まぁ東京に設定変更しても時刻はずれるんですけどね。 いずれにせよバグは多いのは確かです。..]
◆ 芹沢 [なんですかねこりゃ。 「スリープ前の時刻に同期」とか、そんな理由なんでしょうか。]
◆ TrackBack [http://nomano.shiwaza.com/tnoma/blog/archives/006410.html ..]
◆ 同じ人いたぁ [やっぱりそうでうよね。 さっき同期したら、日付なんか7月までとびました。 はやくなおしてほしいものです。]
◆ おんなじ [しょちゅうです。 誰か時刻合わせのソフト開発して!!]
◆ pomo123 [8.1で修正されたらしいです]
2007-10-19(金) [長年日記]
■ うっかりGoogleをスパム業者扱いしてしまった話
今朝、この日記の読者から「Google Reader上の更新が9月で止まってる」という情報をもらう。わざわざGoogleに問い合わせまでしてくれたんだが、Googleからはアクセスが拒否されている旨の回答だったとか。んなばかな!
で、ログを見てみたら、本当にGoogle Readerのクローラーが403になってる。
このサーバでは、タチの悪いspam送信元は、IPアドレスでブロックするようにしてるんだけど、そのブラックリスト、すでに4年分の積み重ねがある。その中の、3年前にツッコんだアドレスがまさに、Googleのクローラーの接続元だった。
ようするに、3年前にはspam発信元だったアドレスが、今ではGoogleの持ち物になっていた……と。まぁ、そういうことは、けっこうありうる話だよなぁ。ブラックリストはたまに棚卸をしないといけないねぇ。
2007-10-20(土) [長年日記]
■ 川崎 4-3 新潟@等々力競技場
16:00試合開始なのに13:00から行列している粋狂ぶり。最近勝ち試合に恵まれてないから、今日は勝って欲しいのぅ。
もちろんナビスコ決勝のチケットは確保済み。
以下、Twitterのログから:
- シーチケの行列がすでに長い…
- 動きだした。
- ふろん太がもう出てきてる…。長時間労働だな。
- 待ち時間にロケガ読み
- キックオフ。ちと寒くなってきた。
- ケンゴ先制!!
- と思ったらすぐおいつかれた
- 久木野、ジュニの連続ゴール!
- 同点…
- ケンゴ勝ち越し!!
- 久々に勝ち試合を見たなぁ。ケンゴは神。
2007-10-21(日) [長年日記]
■
魔法使いとランデヴー―ロケットガール〈4〉 (富士見ファンタジア文庫)(野尻 抱介)
大騒ぎして買ったわりには読むのは遅かったりして。ちなみにAmazonではまだ品切れ。リンク貼るのも虚しいよ……。
既発表短編3本と新作中編1本からなる短編集。短編はまぁ、けっこうオーソドックスでオールドファッションな宇宙開発SFなんだけど、こういうのがラノベ系の雑誌に載れるんだねぇ。日本の未来は明るい? (最後の短編の)ISSの行く末みたいな描写が、妙に生々しいのがおかしかった。
メインとなる中編が、「はやぶさ」へのオマージュだというのは聞いていたんだが、もう、冒頭の「3年遅刻」のあたりでグっときてしまうわけで。ずるいよなぁ。まぁ、内容はそういうことなので(どういうことだ)楽しめばよろしい。
今回マツリがメインの話に見えるが、実際はゆかりの成長がまた一階梯あがっていくのを描くのが主眼だと思う。単なる巻き込まれ型の主人公が(1巻)、自身の中に行動原理を発見し(2巻)、自分のために行動を起こすようになる(3巻)ところまでを描いてきたこのシリーズ。今回、ゆかりは仲間のために行動を起こすところまで進歩した。そういう意味では、グローイングアップ小説の王道と言えるだろう。ジュブナイルはこうでなくちゃ。
2007-10-22(月) [長年日記]
■ tDiary: refererスパムの話
tDiaryリファラスパムについてお詫びという記事からTrackBackを受け取った*1。最近増加中のrefererスパム(「本日のリンク元」になんの役にもたたない検索サイトっぽいリンクを残していくアレ)発生の、一端を担っているとおぼしき人の釈明である。スパムに悩まされている人は一読して……も役には立たないが。
もっとも、スパムサイトの作り方なんてものを公開することに対する倫理的な問題はさておき、基本的にスパム対策が遅れているのは、作者の責任だと思う。つまりおれのことだが。
refererに、それを受け取る人が期待しないものを乗せたからと言って、とりたてて非難されることはないと思うし。「迷惑referer」はメールほど真っ黒ってわけでもなかろう。特にちゃんとリンクがある場合は。実際、refererスパムは海外からの方がはるかに多いので、こんな記事がたいした影響力を持ってるとは思えんよ。
ちなみに2.2候補の開発版では、標準で以下の対策が入っているので、この手のrefererスパムに対してはかなり強靭になっている。
- 検索エンジンbotには「本日のリンク元」を見せない。だから、refererスパムを送りつけて「してやったり」とか思ってるヤツは間抜けです。2.0にも入っているけど、Yahoo!に対応してなかった。
- リンクには「rel=nofollow」を付与。これはまぁ、Googleにしか影響ないけど。
まぁ、ゴミが見えるから気になるって人はいると思うけど、気にしないのが現代風です。
というわけで、refererスパムに悩んでいる人は、2.1系にアップデートするか、ただただしに向かって
てめー、ニコ動ばっかり見てないで、とっとと2.2をリリースしろ!
と罵倒してもらってかまわない。いや、ホント、すいません……。ニコ動はほどほどにします(←やめないのかよ!)。
ただ、
実験サイトをそのまま放置していたのと、手法を公開してしまったことで、tDiary を利用している方にいろいろとご迷惑をかけてしまっているようです。
大変申し訳ありません。
とか言ってるわりには、実験サイトとやらはそのまま放置継続のようだし、手法も公開したままなのは、いったいどうしたことかと思うけど。謝るくらいならやめればいいし、正当な行為だと思ってるなら謝らなきゃいいのに。
あと、
tDiary は ただただし さんが開発されたフリーウェアです。
「フリーソフトウェア」。この業界にいるんなら、用語は正しく使おう。
*1 そしてこの記事からTrackBackしようと思ったら「送信頻度が高すぎます」と言われて送れない罠。最近この手の妙にセンシティブなTBスパム対策をする人が多いけど、テストしてんのかな。敏感すぎるぜ?
2007-10-25(木) [長年日記]
■ tDiary: iPod touch/iPhone対応をもう少し & YouTube対応
以前書いた、tDiaryをiPod touch/iPhoneで見やすくするプラグインを少し改善。でも汎用的にするのはかなり難しそうだ。
# iphone-detector.rb: iPod/iPhone detector def iphone? return @cgi.user_agent =~ /iPhone|iPod/ end alias ipod? iphone? add_header_proc do if iphone? then %Q| <meta name="viewport" content="width = 320" /> <style type="text/css"><!-- form.comment textarea { width: 80%; } --></style>| end end
日記オーナーに個別対応してもらうようなものでもないし、このままcoreに入れちゃおうかしらん。あと、tdiary.confの@referer_tableにこんな行があるけど、
['^(.{50}).*$', '\1...'],
この「50」を「30」くらいにするときれいにおさまる。
あと、contribに入ってるyoutubeプラグインをiPod touch/iPhone対応にした。
<a href="youtube:動画ID">
なんて書くと、そのまま再生できるリンクになるなんて知らんかったよ。こんなのアリか。
2007-10-27(土) [長年日記]
■ GmailのIMAPを使ってみた
「GmailでIMAPが使えるようになった」というニュースが流れてから……えーと、3日くらい? この日記を「IMAP」で検索してもらえばわかるように、日記をつけ始めた1999年から、メールネタと言えばIMAPが必ずからむというくらいにIMAP好きなおれとしては、興奮せざるをえない。……わけだが、おれのアカウントでIMAPが使えるようになったのは、ようやく今朝になってからだった。
どうやら、IMAP好きのうるさそうな連中は後回しにするらしい。GoogleはAdSenseを通じてIMAPを話題にしている日記やブログをチェックしているのだ! な、なんだってー!?(→陰謀論)。
それはさておき、さっそく埃をかぶったBecky!を発掘してセットアップ。なんだかんだ言って、Becky!は最高。セキュリティまわりの設定も、サーバ名の入力時にIMAPSやSMTPSにチェックを入れるだけでポート番号まで自動的に設定してくれてしまった。すばらしい。
が、「すべてのメール」フォルダを同期させようとしたら、途中で接続が切れてしまう。ほんの5万通足らずしかないのに。……まぁ、普通のIMAPサーバは5万通も送りつけてきたりしないよな。
かねてから、Gmailのような検索中心メーラーとIMAPが「合体すればいいなぁ」と思い、ximapdなんかも試してきたが、なかなか快適な性能が出なくて、合体には無理があるんじゃないかと思ってはいたんだが。
おれのGmailの使い方にも問題があって、受信箱からいちいちアーカイブをするのが面倒なので、フィルタであらかじめすべてのメールをアーカイブしてあるのだ。だから受信箱は常に空で、数万通のメールが入ったアーカイブだけを操作対象にしている。Web上ではなんの問題もなく扱えるものの、IMAPを経由したらローカルなメーラーがその数万通のメールを上手に扱えなければいけないわけで、これはたしかにちょっと難儀かも。
とりあえずThunderbirdではなんとか扱えるようになったので、試用中。それでも「すべてのメール」フォルダを開く動作はやたらと重いし、検索フォルダを作ってみたらたまに落ちるし、ちょっと快適に安心して使うには心もとない。つーか、ThunderbiedにはそもそもGmailインタフェースがあるのだが。もしかしてこれ使った方が快適?
あ、そうそう、肝心なことを書き忘れた。ローカルのメーラーを使えるようになると何が嬉しいって、GmailでPGPを使えるようになるということ。ちょうど1年前に書いたこの課題が、ようやく解決したというわけで、これは喜ばしいことですヨ。
他にも、デフォルトでBccを指定できるとか、本文の自動フォーマットとか、Gmail単体ではできなかったことがいろいろできるのも嬉しい。
あとは、Gmailのアドレス帳を、LDAPでアクセスできるようにしてくれないかなー。
2007-10-28(日) [長年日記]
■ 自宅サーバ死亡中
昼前に「なんか反応が悪いなー」と感じたので負荷を見てみたけどCPUはぜんぜん使われてないのにload av.が4とかいってんの。慌てて本体を見に行ったら(ガレージに置いてある)、なんかがんばってリトライしている音がディスクから……。なんてこった、夏の猛暑を乗り切れたから安心してたのに!
というわけで、これ以上稼動させていたらサルベージもできなくなりそうなのでとりあえず停止。しばらく自宅サーバは使えないことに。結果、以下のサイトはしばしアクセスできません。というアナウンスをここに書いてもあまり意味がないよなぁ。
いちばん困るのが、ニコ動未見管理用のPraggerだったりして。プラグインのSubversionリポジトリも入ってたから、復旧するまで動かせん。なんというリスク管理の甘さよ。
しかしなんだ。もう自宅でサーバ運営するのも疲れたし、新しくサーバ借りようかしらん。今なら、共用でいいから仮想マシンで好き勝手にできるようなところがいいな。いずれRailsを動かしたりできるような。第一tDiary.Netが入ってるマシンは安定稼動させたいから間借りするのは避けたいし、安くていいレンタル業者があったら教えてください >読者のみなさま
◆ けるる [ご予算的にどんな感じなのかわかりませんが、VPSですと@YMCあたりが安そうな気がします。10GB-HDDでroot..]
◆ とみた [VPSなら海外が安くて良いです。好きなLinuxを選べますし。ネットワークが遅いという問題がありますが。 provp..]
◆ wtnabe [「自宅サーバが止まっても困らない状態」を目指すのであれば、ディスク容量がある程度でかくて POP/SMTP/Web ..]
◆ wtnabe [と思ったらメールの分は入ってませんね。とりあえずは物理的に別なディスクを用意しておく。サーバはもうみんな VM にし..]
◆ hs [モーター等の潤滑油切れですと、停止して放置→再起動時にスピンアップせずというパターンも考えられますが、大丈夫でしょう..]
◆ ただただし [いや、スピンアップはするんですよ。アクセスしてもリトライが多くて使えない。 とにかく今は、人に管理させて楽がしたい!]
2007-10-29(月) [長年日記]
■ レンタルサーバに何を求めるのか
昨日は、ツッコミでいろいろ意見をいただいたが、よく考えれば何をしたいのかも書かずにアドバイスをもらおうなどというのは、考えが甘すぎた。すみません。というか、自分でもちゃんと整理できていなかった。
自宅サーバは基本的に何でもできるので、その延長でレンタルサーバを借りようと思ったら、よほど高価な専用サーバでないと満足できないだろう。海外サーバは回線ネックで遅いし、VPSは他ユーザのかける負荷に影響を受ける。国内設置の専用サーバなんていったら、現実的な予算に収まるわけがない。
というわけで、サーバで何がしたいのか整理する。まず、外せないのは以下の機能。
- 趣味のWebコンテンツ(こま犬とかバイクとか)の公開。tDiaryなので、Rubyが入っていてCGIが実行できる必要アリ。Railsはいらない。
- メールのバックアップ。メインはGmailなので、Gmailが死んでいる時に使えるメールサーバが欲しい。
- cronでタスクを自動実行。具体的にはPraggerとsamidare。
ここまでは、通常の共有レンタルサーバでいける。メールはバックアップなのでクリティカルではない。POP3で取れれば自宅内でどうにでもできるから、IMAPにこだわらなくてもいい。SMTPはCGIやcronからメールを飛ばすので必要だ。cronは使えないところもあるので要注意。
オプショナルであるとうれしいのが以下の機能。
- VPN構築用に何か。というかこれまでどおりZebedeeが使いたい。
- CGIでないWebサービス(ようするにRailsとか)。
- daemon実行(非同期処理用にdRubyが欲しいよね)。
とりあえず必須なのはZebedeeだけど、これはまぁ、第一tDiary.Netで動かしてもいいか。他の2つは、実験的な目的なので、別にムリしてInternet上に置かなくてもいい。たとえば自宅のWindows機にcoLinux入れたっていいわけだし。本気でサービス始めたいと決めてからサーバ選んでもいいわけだ。
そう考えると、なんだ、普通のレンタルサーバで十分じゃね? という気になってきた。これなら月2,000円足らずでもけっこう選べる。いっそ個人用に独自ドメインをとって、コンテンツを集約してもいいかも。
というわけで、また笹田社長や鷲北さんの世話になるか!
◆ hyuki [うーん、私も律ちゃんは苦手…敬遠しているなあ。]
◆ ムムリク [初版部数はわからないので、売り切っているのか返品があるのかはわかりませんが。返品がある(どこかには店頭在庫がある)と..]
◆ ただただし [売れ線のシリーズはめちゃめちゃ増刷するらしいですね。格差社会に絶望した! ロケットガールも、アニメ放送中にちゃんと出..]
◆ tokoya [ロケットガールは地元の書店にも勤務先の書店にも見あたらなくて、結局秋葉原へ行ったときに書泉グランデで買いました。 地..]
◆ ただただし [報告。わざわざ名古屋まで行って入手しました!]