2009-07-01(水) [長年日記]
■ シンプルノットローファー(衿沢 世衣子)
去年読んだ長嶋有の小説の表紙が気に入った、衿沢世衣子の単行本が出ていたので買った。というか、とっくに出ていたのに「天心モナカ」の単行本だなんて、まったく気づかなかったという。タイトル変えるのはいいけど、商品説明に明記してよ……。
決して上手い絵ではないし(線に妙な勢いはある)、ストーリーもなんだかよくわからない部分がなきにしもあらずだが、まったり流れる女子高の雰囲気が楽しくてよい。仕事の失敗で凹んだりしてる時には、こういうのがいいんだよなぁ。(「夕凪」以前の)こうの史代とかね。
ところで「なんで女子高生が出てくるマンガばっかり買うんだ」と妻になじられたわけですが、そんなに買ってないって。他には「青い花」と「とめはね!」くらいじゃん(十分である)。
2009-07-03(金) [長年日記]
■ 写真家デビュー!
(タイトルは釣りです)
知人の編集者から「パラボラアンテナの写真を提供して欲しい」と頼まれたので、臼田64mの写真をいくつかみつくろって提供したら、今日になって掲載誌が届いた。(社)鉄鋼協会の会報「ふぇらむ」のグラフ記事である。もちろんカラー。名前も出てる。
にしてもこの記事、直前の特集が「かぐや」「はやぶさ」の記事なので、なんともいい繋ぎだ。GJ。
冷静に考えれば、おれなんかよりはるかに良い写真を撮るなりたさんを紹介すべきところだが、おれにも自己顕示欲くらいはあるのだ(笑)。
2009-07-04(土) [長年日記]
■ 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を観てきた
『序』は劇場で見たし、昨日のTVで復習もしたことだし……ということで見てきた@南町田の109シネマ。初めてだけどゆったりしていて椅子もいいし、このシネコンはいいね。
TV版に比べて登場人物がずいぶん人間味を帯びて、感情移入しやすくなった。一方、詰め込みすぎたせいかセリフのメッセージ濃度が高くて、ちょっと白ける部分も。まぁ、これを手放しで褒めるには、歳を食いすぎたってことだと思う。でもスタッフロールがあまりに豪華で、あれを見るだけでも価値があるよな。
なんにせよすごいアニメであることには違いない。日本のアニメを宮崎作品一色にしないためにも(笑)、庵野監督にはがんばっていただきたい。(2年後の?)最終章も劇場で見るつもり。
ところで新キャラのマリについて:
- かみさん
- ピンクのプラグスーツはちょっとないわー。
- おれ
- えー、メガネでおさげで巨乳だよ!? いいじゃん!
まぁ、そんなもんです。写真は、映画館の売店でアイスを狙う初号機。
2009-07-05(日) [長年日記]
■ 川崎 1-1 鹿島@等々力競技場
あーあ、勝てる試合を落としちゃって……。
前半はホントいい感じで、1位相手とは思えないくらい押し気味だったんだけど、前半の終盤に内田のハンド、退場でPK。ここで1点取れたのはいいものの、悪い予感が。なにしろ川崎は、10人のチームにとても弱いのである。
案の定、後半はぱったりと得点の匂いがしなくなり、DFが攻撃意欲ゼロでだらだらと回していたボールを奪われて同点。そのまま終了。
今日は勝たないと~。鹿島は引き分けでも痛くも痒くもないのにさー。
■ iPhoneはMMSで写真を送れば(あまり)リサイズされない
iPhoneで撮った写真は1600x1200ピクセルなんだけど、これをメールに添付すると800x600にリサイズされて送られる。サイズを指定できないが、3G回線で送るのに適切なサイズということなんだろう*1、まぁ良い。
ただ、800x600でも大きすぎると感じる場面で、(AppStoreで買ったツールを使って)リサイズした写真でも、800x600に拡大して送ってくれる。どう考えてもバグです、本当に(ry*2。おまけに拡大具合が微妙で、例えば320x240に縮小した写真をメールで送ると、届いた写真のサイズは800x599だったりする。算数できない?
ところがOS 3.0からサポートされたMMSで写真を添付すると、最大サイズこそ1024x768に制限されるものの、縮小してもそのまま送ってくれることに気づいた。おお、これなら使い物になる。ちなみに上の日記の写真は320x240に縮小してから送ったもの。
もっとも、MMSで送られるメールの文字コードはShift_JISだったりするので(なんでやねん)、受け取る側がISO-2022-JPやUTF-8前提だったりすると困るかも知れないけど。
2009-07-06(月) [長年日記]
■ Amazon API認証のPROXYを書いたよ(2)
amazon-auth-proxyの仕様
(2009-07-07:URL形式の仕様追加。レスポンスについて仕様追加。)
(2009-07-23:レスポンスとして302リダイレクトを強く推奨。)
(2009-07-29:Styleパラメタ対応について追記。)
先月公開したamazon-auth-proxyだが、実は満足に動いてなかった(笑)。というか、単純なPROXYになればいいと考えていたけど、ちょっと複雑な事情があったので、仕様をもう少し確定する必要があった。コードは引き続きGitHubから:
とりあえずこれで、手元のtDiaryは動いてる。
仕様的には、これくらい決めておけばいいかなー、と:
- 提供するURLは「http://(任意)/(locale)/」とする。(locale)はca、de、fr、jp、uk、usから任意のものを選択できるが、それぞれに対応するAmazon APIを呼び出すこと
- RESTタイプのAPIに対応し、認証抜きの呼び出しを認証付きに変更してする
- パラメタ内にあるAWSAccessKeyIdもしくはSubscriptionIdは、自身のアクセスキーに変更*1
- Timestampはパラメタにあっても無視し、現在時刻で付け直す
- AssociateTagが指定されていない場合は自身のものを付加してよい*2
- Styleパラメタが指定されている場合は、XSLT用のエンドポイント(xml-(locale).amznxslt.com/onca/xml)を使う
- レスポンスは以下のいずれかを選択可能
- 【強く推奨】認証signature付きのURLを302でリダイレクト(受け取ったクライアントはそのURLを使ってAmazon APIをcall)
- AmazonのAPIをcallして、その結果を丸々返す
こうやって仕様を決めておかないと、従来のアプリのエントリポイントだけをPROXYのものに置き換えれば余計な変更なしで動くという目標が達成できない。ということで、異なる実装をする人はこのへんに準拠して欲しい。今のところこの方向の実装になりそうなのはこのふたつ?:
- poppen版(on Google App Engine)
- furyu-tei版(on Google App Engine)
逆に、danさんの実装はシンプルでいいかも知れないけど既存のAPI利用者が嬉しくない。
amazon-auth-proxyクラスタに関するアイデア
ところで、open proxyにする場合に、毎秒1回制限とか、不正利用による利用停止の問題が指摘されているが、これは複数のPROXYを束ねて順番に使いまわすことでリスクを低減できると考えている。最初は提案されたDNSラウンドロビンで良いと考えていたけど、参加制約がありすぎるので没。
あとはreverse proxyを用意するか(背後で複数のproxyに振り分け)、302リダイレクトを使うかどっちかかなー。一長一短があるけど後者が楽か。もっとも、Rubyでは$SAFE=1のときにopen-uriが302リダイレクトを処理してくれないという(バグ|仕様)があるので前者じゃないと困るというのがある(笑)。
あと、reverse proxyにするとアクセス元を絞れるので、ダイレクトに不正利用されるのを防げるという利点もあるな。というわけで、誰かreverse proxyを提供してくれないかのぅ。
Web APIに対する私見
あと最後に、これだけは書いておきたい。
デジモノに埋もれる日々のProduct Advertising APIの秘密鍵とクライアント型ソフトに関する公式見解という記事にこんな記述があったけど:
これは本来あるべき姿に戻ったというか、javascriptなどから直接APIを 呼んでいたケースについてはこのように自前のサーバ(CGI等)をクッションとして クライアント直コール型からサーバ型に変換されるべきという意味で 非常にいい仕組みだと思います。
冗談じゃない。こんなクソみたいな仕掛けを考えなきゃいけないなんて、間違ってるとしか言いようがないだろ。
「Amazon APIが無尽蔵に使える共有DB」ではない、という点にはおおいに同意するが、それはあらゆるリソースについて言えることだ。今回の新しい制限によって、APIを嫌がってWebページのスクレイピングに戻る開発者だって出てくるだろう*3。そんな実装のせいでHTMLへのアクセスが1日数百万回になったら、AmazonはAPIと同じようにWebへのアクセスも認証制に移行するか? しないよね。
Web APIは、サーバだろうがクライアントだろうが、HTTPというプロトコルさえ喋れれば誰でもcallできることに意味があるのだ。WebブラウザさえあればどんなWebページも表示できるように、HTTPさえ喋れればどんなAPIにもアクセスできるべきだ*4。真にユビキタスな社会がすぐそこまで来ているこの時代に、Amazonの今回の仕様変更は考えうる最悪のやり方だよ。Amazon超カッコワルイ。
◆ ただただし [この流れはきっと、風柳さんがreverse proxyを提供してくれる感じなので(笑)、基本的に同意します。 ただ..]
◆ 風柳 [作ってみたので(笑) http://d.hatena.ne.jp/furyu-tei/20090709/124714..]
◆ 風柳 [今更ですが、お願いが。 (reverse proxyからコールされたときには)Amazon APIを直接呼ばずに30..]
◆ ただただし [反応できなくてすみません、できれば今日中に対応したいと思います(ちょっとRuby側の制約があるのでゴニョゴニョなんで..]
◆ 風柳 [Rubyの知識はない(昨日初めて短いコードを書いた超初心者)のであれですが、$SAFE=1だとopen-uriがSe..]
◆ ただただし [そんな感じです。untaintはいらないかも知れないけど。いずれにしてもtDiary側の話なので、proxyには関係..]
2009-07-11(土) [長年日記]
■ eto本届いた
これを次のWikiばな(まだ申し込めます(7/11現在))までに読み込まないといけないのだ。まぁ、まだ時間があるから大丈夫だと思うけど、途中にRubyKaigiとかあるからなぁ。例年、あれが終わった後は腑抜けになるから油断は禁物だ。
パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
技術評論社
¥2,099
2009-07-12(日) [長年日記]
■ 西伊豆スカイライン往復
なんだかストレスフルな一週間だったので、がんばって4時に起きて久々のバイク。暑くなる前に帰ってきたかったので、さくっと西伊豆スカイライン往復コース。
今回は宇久須まで下ってから、修善寺までノンストップで走るという(しかも時間が時間なので邪魔な車がほとんどいない)、実に楽しいルートになった。せっかく全行程ビデオに撮ったから、久しぶりに編集してうpするかなぁ。
2009-07-14(火) [長年日記]
■ iRubyKaigi2009を導入してみた #rubykaigi
ITO SOFT DESIGNがRuby会議2009のプログラムを表示するiPhone用アプリ『iRubyKaigi2009』を配布していたので、さっそく申し込んでみた。先着50名ということなのに、どうもまだ一桁台らしい。みんな知らないのかな。iPhoneユーザは少なくないはずだけど。
ご覧のとおり、スケジュールが部屋ごとに色分けされて一目瞭然。これは助かるねぇ。それに、英語モードだとちゃんと英語表記になるのもすばらしい。とは言うものの、普段は英語UIで使っているおれにはちょっと困る(笑)。スクリーンショットは日本語UIにして撮った。
2009-07-16(木) [長年日記]
■ いよいよ明日からRuby会議2009
1年間準備してきたRuby会議2009がいよいよ明日から。というか仕事終わったら速攻で会場に来て設営してるので、個人的にはもう今日から始まってるんだけど。
楽しみな反面、恐怖の3日間の始まりでもある。そう、会場で、向こうからにこやかにやってくる人が、さも顔見知りであるかのように挨拶してくる日々が!(笑)
もうね、人の顔をおぼえられない病患者として、いつ誰に会うかわからないこういうイベントは恐怖なんですよ。向こうは会ったことあるからこっちも覚えてて当然と思っているのに、こっちは誰だかわからないから冷や汗だらだら。
そういう人を救済するために、遠目からもひと目で名前がわかるようにRuby会議の名札はハガキサイズの大きなものになっているのです*1。なので、せっかく大きな紙なのだから、ぶっといマジックででっかい字で名前を書いてください。そうすれば挨拶する前に誰だかわかるから。頼むぜ!
*1 違うかも知れないけど少なくともおれにとってはそう。
2009-07-17(金) [長年日記]
■ Ruby会議2009のバッヂ用プラグイン for tDiary
QBK(急にバッヂが来たので)
去年も配布されたRubyKaigiバッヂが、まさかの前夜リリースだったので、今朝になって慌てて対応プラグインを書いた。
こんな感じで使います(Wikiスタイル):
{{rubykaigi2009 'staff'}}
一般参加者はパラメタなしでもOK:
{{rubykaigi2009}}
■ Ruby会議2009、一日め終了
ノベルティの扇子は、会う人会う人「カッコイイ!」と言ってくれて我がことのように嬉しいです。
と言っても、例によってイラストは_why、デザインはのりおさん、制作は(たぶん)中国の女工さんです。名誉は彼らに。あと、最後の最後に黒骨を提案してくれた販促花子の担当さんもGJ。ドジっ娘だけど。
2009-07-18(土) [長年日記]
2009-07-19(日) [長年日記]
■ Ruby会議2009、終了
いやー、終わった終わった。毎年、今年はもうダメなんじゃないかと思うんだけど、不思議と成功裏に終わるんだよ。
なんつうか、魔法っぽいよねぇ。努力に裏打ちされた魔法だけど。
写真はふりかえり風景。
2009-07-20(月) [長年日記]
■ tDiary: amazon.rbをamazon-auth-proxy対応した
実は昨日の話だが、tDiary trunkのamazon.rbをamazon-auth-proxy対応にした。Ruby会議の会期中でも、3日目ともなれば少しは余裕が出てきて、ちょっとしたハックをするくらいなら時間が取れるのだ。
利用したproxyサーバは、先日書いた仕様応えて風柳さんがGAE上に作ってくれた『Product Advertising API用リバースプロキシ』で、ここで複数のproxyサーバを束ねて負荷分散/リスク低減をしてくれる。たいへんすばらしいです。ありがとう! もちろんtDiary.orgでも自作のRuby版CGIを設置して参加している。
今はURLをコードに埋め込んじゃっているけど、設定で好きなproxyを指定できるようにするつもり。認証対応期限まで1ケ月を切ってしまったので、とっととリリースしなくては。
……とか言ってたら、風柳さんから悲鳴が! どうも、どこかのアプリから利用され始めたようで、転送量がかなり増えているらしい。GAEの無料上限を超えることになったらまずいので、proxyの実装をリダイレクトする方式に変えなくては。あわあわ。急いでやります*1。
それはそれとして、このプロジェクトを利用するアプリを公開するのなら、せめて自前のproxyを一個くらい立てて、reverse proxyプロジェクト参加して欲しい。こういうものにフリーライダーは付き物だけど、この件に関しては、過度なフリーライドは本当に自分の首を絞めちゃうんだからね。わかってる?
現在参加中のproxyサーバはたったの3つだけど、このうち1つでもAmazonから締め出されたら、連鎖的に他の2つも締め出されてしまうのは確実だ。こういう危うい状況を回避するには、とにかくたくさんのproxyサーバを参加させるしかない。ご協力を。
*1 open-uriが$SAFE==1のもとではリダイレクトを処理してくれないので、いろいろ苦労があるのが目に見えてるんだけど……。
■ タンクバッグをつけた
バイクに乗るとき、止まってる時しか使わないものはパニアに入れているんだけど、(いまだにETC対応してない料金所に対応するための)財布とか、電話なんかはウェストバッグに入れている。でもちょっと使い勝手が悪いなぁと思っていたので、タンクバッグを買ってみた。
本当はFizzのBINDシステム対応バッグにしようと思ったんだが、なんと純正マウントのナビと干渉することが判明、泣く泣くあきらめた。いつかナビのマウント位置を変更してやる。
で、タンクが樹脂なのでマグネット式も使えないというわけで、選択肢はベルト固定か吸盤固定になる。小物だけ入ればいいので小さい吸盤固定式を買ってみた。
これはこれですっきりしたデザインでけっこう気に入っているんだが、タンクの端にぶら下がるようにしか固定できないので、蓋を開けたら絶対に中身がこぼれる。しょうがないので、上下逆に取り付けてみた。これなら安全だが、前端がちょっと浮いてるのがなぁ。風圧で飛んだりしないだろうね……。
2009-07-22(水) [長年日記]
■ amazon-auth-proxyとamazonプラグインをリダイレクト対応
うだうだしてたら2日もたってしまった。すんません。一昨日公開したproxyサーバを最新仕様に追従させた。
まずはamazon-auth-proxyをAPI呼び出しの代わりにサイン済みURLを302リダイレクトするように変更。すでに設置済みの人はamazon-auth-proxy.yamlに「use_redirect: true」って行を加えてください。これで風柳さんのreverse proxyが生きながらえるはず。
これに伴い、tDiaryのamazon.rbをリダイレクト対応。従来はopen-uriを素で使っていたんだが、$SAFE == 1の環境下ではリダイレクト先のURLがtaint扱いなのでInsecure operationになってしまい、Net::HTTPを使うように変更した。久々にNet::HTTPを使ったら、完全に使い方を忘れていて焦った。人間、一度楽を覚えたらおしまいだなー。
amazon.rbはあと、オプション画面を作って(作らなくてもいいかもな)、2.2系に移植したらまとめてリリースだ。急がねば。
2009-07-23(木) [長年日記]
■ パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)(江渡 浩一郎)
内容についてはいろんな人がすでに書いているので、例によってgdgdな感じで。
最初のほうを読みながら、イリヤ・プリゴジンのことを思い浮かべたりしていたのだけど、たぶん勘違いだろう。もっとも以前、十分に発達したWikiサイトの面白さは、個人としての「個」が消えてしまう一方で、サイト全体としての「個」が現れてくるところにあるなんて書いていたことを思えば、自分の中でのWikiのイメージはそんな開放系の熱力学的な感じだ(どんな感じだ)。
それはさておき。
読み終えてから「学問というのはこうやって発生するのかも知れないなぁ」なんて思った。Wikiについて仮説を立て、フィールドワークを繰り返しながら検証を進めていったら、なんか深いところから鉱脈を発掘してしまって、そのままずぶずぶ……という。
ただ、なんというか、まだ学問になりきってない。
本書はいわばetoさんの「冒険の書」であって、読者はその追体験をするのだ。自分は技術書を読むときには付箋を貼りながら読むのだが(→参考:Post-itの「透明見出し」を使って便利しおりを作る)、実は本書にはほとんど付箋を貼ってない。なんだか小説を読んでいるようなスムーズさがあるので、そのまま立ち止まらずに(もちろん楽しみながら!)するすると読んでしまったんだよね。
建築から始まりソフトウェアに達するビジョンを展開されたところで終わっているから一種の消化不良を感じてしまうというか、「続きはいったいどうなるんだろう」というワクテカ感がかなりある。なにしろ、この考え方は世の中を変えてしまう可能性があるのだから、どうせなら実際に変わるところまで見てみたいではないか。
アレグザンダーがはじめ、カニンガムとベックが展開したこの話の、続きを書くのが江渡浩一郎になるのか、はたまた別の誰かになるのかはわからないが、きちんと体系化されて学問として成立した上で、世界の変貌する様子を見てみたい気がする。
そんなわけで、「続編に期待する」とかわがまま言っておこう(笑)。
2009-07-25(土) [長年日記]
■ 夏休み信州ツーリング(1)
かみさんが友人と鉄分補給に行くというので、後半を夏休み的家族旅行にすることにした。初日は別行動のあと宿で合流し、2日目以降はタンデムという流れ。だいたい長野方面。
ただし初日も「(おれがいる場所は雨が降るから)日中は近づかないように」というひどい指令が出ていたので、のんびり下道で信州入りすることにした*1。となれば、酷道ことR299しかないでしょう!
朝のうちは少し(ほんとに少し)降ったものの、基本的には曇り、たまに太陽が顔をのぞかせる天気で、たいした渋滞もなく入間のR299終点に到着。アメフラシの称号も返還のときだな。ここから茅野の始点に向かうわけだが、しばらくは良く整備されたバイパスっぽい(ようするに面白みのない)国道。秩父を経て、ようやく酷道区間に入る。
……なんていうのもつかの間、肝心のもっとも険しい区間は8月末まで工事で通行止め。おーのー。
しょうがないので迂回路になっている林道を使って十石峠の手前まで登る。でも悔しいからそこからR299を下って、工事現場の直前まで行ってみた。交通がないので、落ち葉・枯れ枝・落石がひどくて、そうとう走りにくい。もっともこういう道はけっこう好きだけど。
このまま寄り道せずにR299(ほぼ)全線走破してもよかったのだが、ここで臼田に寄らないとかあり得ない。というわけで、いつもどおり64mを拝む。もう「かぐや」の運用はないので、今日は確実に「はやぶさ」だろう。山側、やや上方を向いてジリジリ動いていた。
その後、標高2000mを越える麦草峠で凍えたりしながらR299を無事全線走破。それからかみさん拾うために別所温泉に向かい、日帰り温泉にざっとつかったあと、タンデムで戸倉上山田温泉へ。最後の部分だけ雨。てことは、おれのせいじゃないじゃん!
*1 高速道路の割引がある週末に下道ツーリングとは相当なアホである。
2009-07-26(日) [長年日記]
■ 夏休み信州ツーリング(2)
前日の続き。2日目は最初からタンデム。空は曇り。
まずは長野に向かい、善光寺へ。前に来たときは正月だったのでえらい混雑だったけど、今回はそこそこなのでゆったりできた。ゆったりしすぎて本堂で写真撮影をしてしまって叱られるなど。うう、アイコンを見逃してしまったんだよ……。
ちゃんと朝に出発した上に、戸倉上山田温泉から長野はたいした距離ではないので、おやきを食べたり、ソフトクリームを食べたりしてもまだ午前中である。昼食は次の戸隠で、ということになった。
ちなみに、駐車場を出ようとしたら精算機のセンサーが反応しない。係員によれば、善光寺のオフィシャルな駐車場はバイク禁止なので、道端に止めろだとか。なにそれ。長野県は路駐推奨か。
長野から戸隠も、たいした距離ではないのだが、道がキツいの。パッセンジャーのためにできるだけ楽なルートを選んだつもりだったが、R406からr76への交差点がバイパスのせいで変わっていて、ナビの通りに走ると曲がれない(笑)。おかげでr406というえらく細いルートを走る羽目に。もっともこのr406沿道、すごい山奥なのに豪邸が立ち並ぶ集落があったりして、なんだか謎めいた雰囲気の土地だった。
戸隠ではまず宝光社に寄って楽しい表情のこま犬を捕獲したあとは、宿に荷物を置いて昼食へ。ちなみに戸隠には蕎麦やしかないので、「何を食べるか」ではなく、「どの店に入るか」くらいしか選択の余地はない。
その後、中社へ行こうとか話していたが、突然土砂降りの天気になってしまったので明日に順延。ほら、またおれのせいじゃない。
2009-07-27(月) [長年日記]
■ 夏休み信州ツーリング(3)
3日目は朝からけっこうな雨で、奥社まで鏡池経由のハイキングという当初のプランはあっけなく崩れる。しょうがないので、通常の参道ルートで奥社へ。宿の車で参道入り口まで送ってもらい、完璧な雨装備で2kmの山道を登る。とはいうものの、すれ違う参拝客が妙に軽装で、なんだかこっちが恥ずかしいくらい。ヒール履いた女性とすれ違ったときは目を疑ったけど。
奥社手前にいたこま犬は、いっけん山陰地方のもののようだが尻尾が違う。台座に越後高田と彫ってあったので、なんとなくそういうルートでここにたどり着いたのかなぁ……と思う。
のんびり2時間のハイキング&参拝のあとは、バスで中社まで降り、これで戸隠神社はコンプリート。中社にいたこま犬もなかなかカワイかった。
昼過ぎに宿に戻って、かみさんをバスで送り出したあとは、ナビの目的地に「自宅」と入力して関越道経由で帰還。途中、(昨日もやられた)R406の交差点でナビに騙され、同じルートを2周してしまったのはナイショ。
3日で700km足らずだから、まぁ、かわいいもんですな。
2009-07-28(火) [長年日記]
■ ディアボロジンジャー復活!
帰りの電車で、ふと目の前の広告をみたら「7月28日ディアボロジンジャー発売」とある。なんと! 復活か!
毎日のように飲んでいたのは世界SF大会のときだからちょうど2年前だ。嬉しいなぁ。
さっそくコンビニで買ってきて飲んだ。ああ、この刺激ですよ。なんで定番メニューにして、1年中買えるようにしないのかね、キリンは。
◆ れま [とおりがかりですー。 私はこのシリーズの、ミントジュレップ復活してほしい。 ディアボロジンジャーもおいしそうですね!..]
2009-07-29(水) [長年日記]
■ amazon-auth-proxyをStyleパラメタ対応した
Amazon API呼び出し時に、StyleというパラメタでXSLTが指定できるらしいのだけど、その場合は別のURLでAPIコールをしないといけないらしい。知らなかったよ、なんてひどい仕様だ……。
ともあれ、そういう指摘を受けたのでamazon-auth-proxyでも対応した。仕様にも追記した。動作は統一しないと意味がないので、これも要求仕様とします。
……なんてことは、proxy運営者のメーリングリストがある今となってはいちいちアナウンスしなくてもいいんだけど。あなたもProduct Advertising API用リバースプロキシに参加してみないか!?(笑)
2009-07-31(金) [長年日記]
■ 同期との話題が主に「健康」のことになる
定年を迎えた元上司の慰労会ということで、久しぶりに同期入社の連中が集まったのだが、出てくる話題がやれ「コレステロールが気になる」だの、やれ「メタボ検診で警告を受けた」だの、もう健康問題ばっかし。みんな歳とったなー。
◆ なりたまさひろ [次はメディアファクトリーから「パラボラ写真集」出版ですね!]
◆ ただただし [メディアファクトリーなら出してくれる気がするwww]