2000-07-31(月)
■ cube
ほぅ。CobaltがAppleを訴えたか。なるほど、そういう方向もありなのか。でも、CobaltもNeXTの真似じゃん、と言われたら言い返せないような気がするけど(笑)。
■ やる気なし〜
それにしても暑くて暑くて、な〜んにもやる気にならない。Namazuのセッティングも進んでないし。つーか、そもそも自宅でPCの電源を入れることすらおっくう。会社でもこの気分は持続していて、仕事もやる気なし状態。もっともこれは春からずっとなんだけど。そろそろプレッシャーが大きくなってきたから働かないといかんのだが……。
2001-07-31(火) 9023歩
■ tDiary
ツッコミの上限はありませんが、今のところ表示されるのは100件までです。1日の日記に100件以上のツッコミが入るのはちょっと異常ですよね。でも、人の日記を荒らさないように(笑)。いずれ投稿数の上限、サイズの上限も指定できるようにするつもり。
@referer_table
を移動するには、元のtdiary.conf
の@referer_table
を@referer_table2
に変更してから設定を動かすとうまくいくかも。そのあとでtdiary.conf
を元に戻すのを忘れずに。
■ Ruby
C|NETによるまつもとさんのインタビューに反応。
僕らの開発者のコミュニティーと一般ユーザーの間のギャップを埋めるような存在が出てきてくれたらありがたいな、というのはあります。僕自身は開発の言葉でしかしゃべれませんし、そういう人がいれば、僕の雑事もずいぶん減らせると思う。言われるとほいほい引き受けちゃう方なんで(笑)。
これ、以前から同じことを思ってた。(フリー)ソフトウェアにはけっこう「ユーザグループ」みたいな集団・団体ができることが多いけど、これは輸入されたソフトウェアを英語のマニュアルを読んでがんばって使おうとか、日本語を使えるようにしようとか、そんなモチベーションが人を集めているように思う。Rubyは日本で生まれ(てしまっ)たから、開発者によるゆるいコミュニティはあるが利用者のコミュニティが育ってないように見える(プログラミング言語だから、両者の区別を付けるのは難しいけど、例えばTokyo Perl Mongersは代表的なユーザグループ的存在)。ユーザグループを作らないと、底辺はなかなか拡大しないのではないだろうか。
■ tDiary(2)
えーと、設定ファイルを分けていないのには色々とわけがあります。まず、tDiaryインストールディレクトリを、httpdから書き込み可能にしたくないというのが一点。気休め程度ながら、いちおうセキュリティ対策。ちなみに@data_path
の存在がある以上、CGI用の設定ファイルだけにするわけにはいきません(探し出せないから)。
もう一点は、tDiaryを使った日記サービスサイトを運営する場合の便宜。Rubyが入っているISPが少ない現状では、CGIスクリプトだけ公開してあとは勝手に使え、というだけではダメだと思っているので。単一サーバで複数のtDiaryを運営する場合に、管理者がインストールディレクトリの設定ファイルを設置し、ユーザはCGI経由でのみ設定を変更できるような運営ができると良い。1.1.1ではまだそのあたり手ぬるいんだけど、ぼちぼち自由度を増して、管理者が安心して制限を取捨選択できるようにしたいと考えています。おかげで1.0からのユーザには少し不便を強いてしまっているかも知れないけれど。すまぬ。
全文検索というのは、このMary日記のことじゃなくて、tDiaryの機能として、ってことですよね? tDiary自身は検索機能を持っていないけど、Namazuなどから使いやすくするためのテキスト出力はできます。ふが日記やうにっきは、tDiaryにNamazuを組み合わせて全文検索を実現しているサイトです。うちのサイトは自前で検索エンジンは持たず、gooにアウトソーシングしてます(笑)。
2002-07-31(水) 6875歩
■ Mozillaの穴(2)
わーい、助かります〜……と思ったら、エラーが出るのか。待ちます。正直、Mozillaの自前ビルドはつらい……。
とりあえず、テーマギャラリーのスクリーンショットだけは対応(笑)。
■ tDiary: 本日のハンティング
実は昨日のハンティングなんだけど、リンク元経由でぽっぺん日記。以前もリンクされていたようなんだけど、1件しかなかったのでしきい値以下だったらしい。
それにしてもFrom詐称のspam被害、ご愁傷様です。そういえば最近はあまりそういうのなくなったなぁ。運がいいだけか?
■ tDiary: title_list
$SAFEの問題だったのか……。recent_listの謎のuntaintはこれの対策か? ちょっとチェックしてみよう。
つーか、title_list使う場面ってセキュアモードの時だけで、そうでない時はたいていrecent_listを使うもんだと思っていたんだけどな(笑)。
■ わかった。たしかにuntaintはその目的で使われていたようだ。ずんだあん方式だと今度はセキュアモードで動かなくなっちゃうので(笑)、$SAFEを見て必要な場合にはuntaintをするように変更、commit。
■ デフラグ流行中
a.kが、最近Windows2000が遅いというので、ディスクのクリーンアップ→デフラグを始めたと(chatで)言うのでなんとなくおれも始めたら、chatにいる他の面々も次々と始めてしまった。デフラグって、伝染性があるよね。
と言ってもマシンが遅いので、午前中から始めてまだ終わらない(17:30)。帰れないじゃん。特にクリーンアップがやたらと遅い&重い。MSのことだ、とてつもなく無駄なことをしているに違いない。
◆ なひ [w2kのデフラグツールはこれ: http://www.execsoft.com/consumer/diskeeper..]
◆ ただただし [あ、それは知ってます。「遅い」と書いたのはデフラグじゃなくてクリーンアップ。ドライブのプロパティにあるヤツ。血管切れ..]
◆ きた [そうだったのか! >untaint]
◆ なかだ [クリーンアップって? dd if=/dev/zero of=/dev/hdaとか?]
◆ ただただし [Windowsのパーティションに対してはそれもアリかも……]
◆ なひ [うおっと、早とちりでした。すいません。クリーンアップ、圧縮可能サイズ求めるまでが長いすね。でも家では無関係なFAT3..]
2003-07-31(木)
■ 急いでるときに限って
Web上でうっかりクリックしたリンク先がPDFだったりするわけよ。Adobe Reader、起動が遅すぎ。つーか、「PDF」って書いとけよ! >未踏
#おめでとう >スーパークリエイター:-)
■ 広島
覚悟していたほど暑くないのでがっかり拍子抜け。関東の方が暑かったかも。
■ https://www.amazon.co.jp/dp/4152084189
今日は新幹線にしたので(広島は飛行機で行っても新幹線で行ってもあまり時間が変わらない)、読書時間はたっぷり取れた。つーか、へたったバッテリを注文して、「一週間で届きます」とか言っておきながらなんの連絡もないヨドバシのせいで、車内じゃほとんど何もでけんかったよ!! プンプン。
閑話休題。評判の高い短編集なので期待していたが(つーかほとんどの作品をSFMで読んでいたけど)、かなりイマイチ。ハードSF的世界を構築して、その中で暮らす人々をネタにする……という作品がほとんどなんだが、なんと言ってもストーリーがしょぼい。一般ウケを狙いすぎている感じで、どこかで読んだことがあるような話ばかりだ。おまけに作品の合間にはさまった短文が、教条的でうさんくさい。
それに、登場人物たちは我々とまったく違った世界に住んでいるのに、思考形態は現代人からほとんど変異していない。「あぁ、おれがこの世界に放り込まれたらこう考えるかもね」ってセンからまったく外れないので、驚きってもんがない。舞台装置にばかり興味がある感じで(いまどき背景説明に10ページも費やすか?)、読後感としては石原藤夫に近い(←年少の読者を置いてきぼりにする例え)。ちょっとねー、これは現代のSFじゃないよ。20年前なら感心したかも知れないが。
まぁ、『しあわせの理由』を読んだ直後は、何を読んでも不満かも知れないけどさ。なんでこんなに評判が高いんだろう。計算機屋としては「キャッシュ」だけが多少楽しめたかな。
◆ halchan [whatsnew.rb がおかしくないですか? 勘違い?]
◆ zunda [http://www.tdiary.org/archive/devel/msg00831.html これかな?]
◆ ただただし [それです]
◆ jouno [ほんとうになんでpdfで公開するんでしょうか。やめてほしいです。htmlで表現できないことなんてあまりないとおもうん..]
◆ nijimu [印刷主体の物作りをしていたところは、レイアウトがかっきり決まらないというのが嫌だ、という話は聞いたことがあります。そ..]
◆ ただただし [そういうユーザ無視の姿勢がまかりとおる職場には、いたくないですねぇ:-(]
2004-07-31(土)
■ https://www.amazon.co.jp/dp/4488663230
おれの未読キューは優先度付きなので、重要な新刊は先に読まれることもあるのだが、無条件に最高の優先度を付けられるのはホーガンだけだろう……というくらい、待ち望んだ一冊。忙しいさなか、なんとか読んだ。
解説にもあるように、ネタ元になってる理論がトンデモなのにもかかわらず、(いくつかおかしな点はあるものの)きっちりそれっぽい説明をつけて、いかにもこんな世界があり得そうに思わせてしまう力量はさすが。「トンデモ」が「事実」である世界で、既存の仮説に固執する科学者たちを愚かに描くことを通して、ホーガンの科学への愛がひしひしと感じられる作品になっている。これぞまさにホーガン(←つまり、政治関係の描写には目をつぶれ、ということ)。
ところで「ホーガン」で「三部作」と言えば、衝撃的だったデビュー作「巨人たちの星シリーズ」だが、あれは毎回「これですべて解決!」と思える結末が、次作でみごとにひっくり返されるのがカタルシスだった。このシリーズも三部作らしいので、このあとがどうなるのか楽しみでならない。
■ SHARP DV-HRD1
最近はAV関係にはほとんど出資しなくなっているので、こういうモノも型落ちで安くなってるヤツを買ってくるんである。つーか、先週末に買ったんだけど、設置している暇がなくて、やっといじっている。
いいんだよ、どーせTVはたいして見ないんだから、80GBもあれば。つーわけで、今のところは単にビデオの媒体が変わって、DVDプレイヤーが一体化した、という程度の感覚。これで「ProjectX」が毎週ちゃんと見られるようになるかな(笑)。
ところで、今まで使っていたSamsung DVD-618Jが余ってしまった。知る人ぞ知る、リージョンフリー機。海外の格安DVDも再生できるよ……と薦められて買ってはみたものの、国内向けしか再生したことがないので、宝(?)の持ち腐れである。欲しいという人があれば差し上げます。
2005-07-31(日)
■ すだれを付けた
通販で注文していた葦のすだれが届いたのでつけた。南の窓は下に1Fの屋根があるのでその上で作業ができるんだが、西の窓はそのまま地面まで何もないので、怖いのなんのって(やや高所恐怖症ぎみなので)。今日はもう、この先一か月分くらいの恐怖を味わったね。
で、無事に取り付け終えて(ちょっと曲がってるけど気にしない方向で)、下ろしてみたけど、入ってくる光がやわらかくなって、ずいぶんいい感じですな。なお、部屋が散らかっているので写真はありません。
■ 戦利品
そういえば、昨日の戦利品。うちわは、施設上空からの空撮写真。本当に住宅地のど真ん中に建っているのがわかる。この近辺に住んでいる人(のうち特殊な趣味の人)は幸せである。
もうひとつは34mパラボラを含む各種観測機器の写真が載った定規。子どもたちに混じってスタンプラリーをやった甲斐があるというものです。
■ テーマ
とりあえず、ヘッダの画像をあじさいの葉から、昨日千葉の田んぼで撮った稲に変更。場所によってはすでに出穂している田もあったが、ここのはまだだった。これで秋まで行こう。
他にも、道端に生えていたひまわりの写真を使うという案もあったんだが、天気が悪くて発色がイマイチなので没に。やっぱ、ひまわりはピーカンの下で撮らないと雰囲気が出ないものなのかも知れない。
2008-07-31(木)
■ https://www.amazon.co.jp/dp/9784488663254
予想通りのハズれっぷりというか、いや、いちおう前作『揺籃の星』の時は続編に期待してたんだけど、まぁ、こういう予感はあったわなぁ。
2つの話が軸になっていて(困ったことにほとんど交わらないんだけど)、ひとつは『揺籃の星』からベースになっている「地球型惑星は巨大ガス惑星から生まれた」というトンデモ仮説をさらに展開、ID(インテリジェントデザイン)まで動員してトンデモ度をさらに盛り上げる。登場する証拠がいちいちストーリー上都合のいいものなのでちょっとしらけるけど、まぁこれは「視野を広く保て」という現代科学への警鐘かもしれない。ちょうどessaさんのブログでソシオロジーの話を読んだのでつながりが面白かった。
もう一方の軸は、ホーガンが大好きな社会SFのバリエーションで、能力と信頼を経済のベースに置くクロニア社会と、旧来の地球型社会の対立。クロニア社会はもう、あからさまに「理想的に運営されているオープンソースコミュニティ」そのもので、もちろん理想的な状況などありえないのでたやすく地球側に付け込まれる。最終的にはクロニア側も手を汚さないと次の一歩を踏み出せないので……って、あれ? ホーガンも現実に目覚めたか。
SFとしてはイマイチだけど、寓話としてはけっこういい話だったのかも?(←だまされてるっぽい)
https://www.amazon.co.jp/dp/9784488663230
https://www.amazon.co.jp/dp/9784488663247
◆ ma2 [ホーガンは『星を継ぐもの』書いたんだから全部許すよ!という態度で読んでます。]
2009-07-31(金)
■ 同期との話題が主に「健康」のことになる
定年を迎えた元上司の慰労会ということで、久しぶりに同期入社の連中が集まったのだが、出てくる話題がやれ「コレステロールが気になる」だの、やれ「メタボ検診で警告を受けた」だの、もう健康問題ばっかし。みんな歳とったなー。
2010-07-31(土)
■ Lightweight Language Tigerに行ってきた(午前中だけ)
去年のには行けなかったので、個人的には2年ぶりになるLLイベント、「LL Tiger」に行ってきた。主な目的は午前ラストのプログラムである「開発ライセンスとプログラマの自由」。おれは小山さんからたぶん最初に打診をうけて(言うまでもなくこの記事「iPhoneを捨ててAndroidにするよ」が発端)、パネルディスカッションの参加者として出席するはずだったのが、その他の参加者が集まらず、けっきょく会場相手にディスカッションという、なんとも危ういプログラムに。
蓋をあけてみればそれは杞憂に終わり、けっこう途切れることなく活発な意見が出たので、嬉しい誤算だったと思う。なんといっても、こんなシビアなネタを一人で切り盛りした小山さんを労いたい。
さて、会場で発言したことについて、こっちにも書いておく。プログラミング言語のイベントで、ベンダー(この場合Apple)が開発言語を縛るようなライセンスを課すことについて賛同する人が大勢いるわけがないので、そこについては言うまでもないだろうな、とは思ったので、アプリ上にプログラミング言語を搭載することに制約を課すことについてのみ懸念を表明することにした。
いまの10代、20代のプログラマは、物心ついたときに自宅にコンピュータがあった人が多いと思う。そこでコンピューティングに触れて、プログラミングを始めた人も多いだろう。いま、プログラミング言語の有料イベントに1000人、2000人の規模で人が集まるような日本・東京という土地のもつある種の「奇跡」は、そんな環境も大きく影響しているに違いない。
今回のAppleのライセンス変更で影響を受ける人は、それによってよけいな投資を強いられる現役のプログラマだけではない。自宅にプログラマブルなデバイスがなくなってしまうことで、プログラミングに触れることを妨げられた「未来のプログラマ」の誕生をも阻害するのだ*1。
これは大げさで悲観的すぎる予想だろうか。そうかも知れない。だが実際、iPadを入手して「これでもう自宅にパソコンいらないや」などと言っている人をたくさん目にしている。近い将来、家庭や初等学校にはプログラマブルなデバイスが置かれることがなく、プログラムという行為がふたたびごく一部の人たちの特殊な仕事になってしまう可能性はとても高い。アラン・ケイの描いた未来は、Appleによってさらに遠くに押しやられてしまいかねないのだ。
われわれ現役のプログラマにできることは「プロならどんな言語でも仕事ができるべき」などとうそぶくことではない。将来のプログラマと、豊穣なコミュニティのために、Appleに「No」を突きつけることではないだろうか。
自分の場合、それはAndroidへの転向だった。会場でogijunが言っていたように、ふたたび自由を勝ちとるためにAppleに働きかけるのもいいだろう*2。Appleが課した制約を「今の自分が」乗り越えられるから何もしない、というのは、将来自分の首を締めることになるよ。
というわけで、Androidプログラミングを始めたいんだけど、いまさら素のJavaを使うのも面白くないよなーと思わなくもないので、やはりここはClojureだよね。Language Updateの紹介も面白かったし。これがいい本なら買いたいんだけど、どうなんですかね(ほしい物リストにいれっぱなしで買ってない):
https://www.amazon.co.jp/dp/9784274067891
ってコレ、もしかしてLL Tigerの会場で売ってた? 買えばよかった!
◆ ただただし [>takkanm そうかぁ。じゃあまずは読んでみるか! >kawa 「大半を占めるのでは」という根拠のない予測をも..]
◆ koyhoge [会場からでも、たださんにセッションに参加していただいて、とても嬉しかったです。 今回のセッションは、問題点をきちんと..]
◆ deltam [遅刻して最後の5分しか見れなかったので、こういったまとめはありがたいです。 ClojureでAndroidだとこう..]
◆ ただただし [Clojure本体にパッチあててるみたいですね。ハードル高いなぁ。まぁ、ぼちぼち調べつつ始めてみたいと思います。]
◆ takkanm [http://d.hatena.ne.jp/papamitra/20100220/android を見ながらやったら..]
◆ ただただし [「Scalaにしなよ」という天の声も聞こえてきたw]
2011-07-31(日)
■ 萩の月を買いだめした
ありがたいことに伊勢丹相模大野店の東北物産展で萩の月が買えるという情報をいただいたので、さっそく行ってきた*1。
数に限りがあるようなら買えるだけ買ってやろうと意気込んでいたのだけど(ぉぃ)、けっこう潤沢にあったので8個入りのを2箱GET。日持ちしないからあんまりたくさん買うのもどうかと思っていたが、「冷凍して半解凍で食べるとおいしい」という情報をもらっていたので、半分はすぐに冷凍。
あー、これで夏のお菓子には困らんわー(←夏は関係ない)。
*1 明日までです。
2012-07-31(火)
■ 西山温泉、慶雲館へ (1)
異動にともなう引き継ぎも順調に進んで、あれ、もしかして異動先でちゃんと休みが取れるかどうかわかんないじゃん……という不安があるので、早めに夏休みを取ることに。つっても猫がいるから例によって一泊しかできないんだけど。というわけで山梨県の西山温泉へ。ここはちょうど10年前に行っている。
そういえば中央道の代わりに新東名を使ってもいいんじゃないのということで、ようやく新東名を走ることができた。上の写真は駿河湾沼津SAから見た駿河湾のパノラマ*1。新東名、Rが大きいというのはわかったけど、勾配が緩いというのはあんまり実感できなかったかなー。スピード感が薄いので、ついつい出しすぎてしまうというのはあった。でもまぁ、新しい道路はいつだっていいものです。
西山温泉までは新清水ICで降りたあとが長くて(約2時間)、よくまぁこんな秘境に温泉を開いたなというくらいの山奥にある。しかしながらあちこちで道路工事がされていて、とくにトンネルはどこも新しくてきれいで、なんかがんばって開発しているという感じだ。宿のパンフで知ったのだけど、西暦705年創業の慶雲館は、ギネスにも載っている「世界でもっとも歴史のある旅館」らしい。ほんまかいな。
最近掘り当てたあたらしい源泉がけっこうの湯量らしく、全館掛け流しになっていた。だてに10年たってない。料理もうまいし(でも多い)、こんな山奥なのにSBMの電波もバリバリ入るしでいいところです*2。
2013-07-31(水)
■ Black Hat USA 2013 & DEF CON 21に行った(2)
昨日の続き。
夜中の3時にバチっと目が覚めて、その後あまり寝つけないでいた……と思ったら(いつの間にか寝ていて)寝坊して、最初のキーノートに遅刻するという。時差ボケこえー。
というわけでBlack Hat USA 2013のBriefings開始。Briefings以外にもTrainingsとかいろいろなセクションがあって全体の開催期間は長いが、いわゆる講演スタイルのカンファレンスであるBriefingsは今日・明日の2日間。昨日書き忘れていたが、すでにレジストレーションは済ませていて、ずらっと並んだPCに自分の情報をいくつか打ち込むと離れたブースで名札が印刷されて、受け取れるという。非接触式のICカードと、紙に印刷された名札のセット。ICカードの方はスポンサーホールでTシャツなんかと引き換えに個人情報を渡すために使う。
さて、キーノートは別として、その後は講演がなんと11トラック並列、夕方まで5~6枠あるので毎日60セッションくらいある。これらがすべて厳しい審査を経て採用された論文だというのだから相当身構えて参加したのだが……あれ、そうでもないね、という印象*1。1時間枠の半分くらい使ってWeb系の脆弱性の基礎的な説明をしてくれたりして「それBlack Hatじゃなくても良くね?」というレベルだったり。実際聞いてみるまでクオリティの判断つかないから、これってけっこう厳しいぞ。なにしろ3人で手分けして聴いても、1/3もカバーできないんだからな。
昼食はあらかじめ予約しておいたQualysスポンサーによるランチ。1000人くらい入れそうな巨大なballroomに無数のテーブルが並べられて、参加者が相席で食べまくる。ただ、サラダの野菜は鮮度が悪いし、メインのチキンとポテトも安っぽい感じで、こっちも「まぁこんなもんかー」という感じ(翌日への伏線である)。
午後もだいたい同じ感じで進行。というか英語理解度10~20%な上にめっちゃ眠いのでキツいわこれ。それでも面白い講演は眠くないので、やっぱクオリティに問題ある気もする。Clickjackingの話だと思ったらソーシャルエンジニアリング的な方向だったみたいな話があって、これはこれで面白かったが。
スポンサーホールではTシャツなどのノベルティだけでなく、パーティのチケットなんかも配っている。夜はラスベガスの各所で企業主催のパーティが開催されて、うまく潜り込めばただ酒にありつける。今夜はBLUECOATが主催するパーティに潜入……の前にホテルの部屋に戻ろうとしたらカードキーが拒否される。予備のもう1枚も同様なので、フロントに行って文句を言ったら「1日限りの設定になってたわ、来週の月曜までの予定なのに」とか言うわけです(どう考えてもあっちのミスなのに謝らない)。まったくもー。
パーティはCaesars Palace内の小さなバーで、あまりに無節操に人を入れすぎて歩くこともままならないので、ビールを一杯とつまみをいくらか食べて早々に退散してしまった。写真はボケてるけど会場に現れたブルーマン(の偽物)一行。背の小さい人は女性で、これってたぶん社員なんだろうなぁ。
そういえばラスベガスはどこもかしこもカジノばっかりだとは聞いていたし、実際ホテルからどこに行こうと思っても必ずカジノを通る設計になっているのは感心したけど、まさかエレベーターの1F表記まで「CASINO」だとは……。
*1 のちにインサイダー情報を得たところによると、審査を経ていないセッションもかなりの数あるらしい。
2016-07-31(日)
■ 「シン・ゴジラ」: ついに初代を超えるゴジラ映画が作られた!
いきなりだが、約10年前の日記を引用する:
妻: (バレンタイン用に)日本初上陸のチョコを買ったよ 俺: 「上陸」って言うと、怪獣っぽいよな 妻: 東京湾から? 俺: 「最近は埋立地が増えて上陸しづらいなぁ」とかぼやきつつ 妻: いやいや、その前に海ほたるを破壊 俺: 東京湾横断トンネルを踏み抜いたりして 妻: 観たい! そのシーン観たい! 俺: だろー?
冒頭のシーンで、おれの動悸が急速に高まった理由をご理解いただけるかと思う。あれでいきなり胸をわしづかみにされたね。ちなみにかみさんはこの会話を覚えてなかったらしい(笑)。
というわけで、話題の「シン・ゴジラ」をさっそく観てきた(@109シネマズ・グランベリーモールIMAXシアター)。なにしろ金曜の公開から、いい評判しか聞かない。そりゃ、庵野・樋口タッグに潤沢な予算(←重要*1)を与えればいい映画が出てくる確率は高い。それにしたってネガティブな感想がいっさいないとは何ごとか。
(以下、軽いネタバレを含む。まぁグダグダ言わずに観に行け)
前のハリウッド版GODZILLAを観たときに「津波の出てくる映画はデリカシーがない」と書いたけど、こっちも冒頭から船がバンバン流されるシーンで「おいおい、これはヤバいんじゃないの」とヒヤヒヤした。その後も東京が放射能に汚染され「μSv」のような聞き慣れた単語が次々と飛び交う。そもそもゴジラへの政府の初動は3.11のそれをなぞっているのだ。
海から襲いかかり、放射能の恐怖をまきちらす。あの大災害をゴジラを通して再現する。まさか5年でこんな映画が日本で撮られるなんて。だが、ただのディザスター映画ではないのだ。観終えたあと、むしろ明日への希望、未来への決心が胸に残る。
初代を撮るのに第五福竜丸が必要だったように、新しいゴジラには3.11が必要だったのだ。それも単に現実へのフックとしてではない、日本の今を描き、未来へのメッセージを込めるために。
おそらく、東北でこれを観てショックを受ける人はまだ大勢いると思う。批判もされるだろう。作り手はそんなことは百も承知で、それでもあえて自重することなく、3.11後の日本へのメッセージを込めたのだ。表現者としての覚悟を感じたし、その勇気を讃えたい。
骨まで溶けて消えてしまった初代ゴジラに対し、今回のゴジラは東京のど真ん中にオブジェとして残り続ける。人類への警告どまりだった初代より、さらに一歩先まで踏み込んだ「シン・ゴジラ」は、ついに初代を越えて「真ゴジラ」になった。これまで数々の怪獣映画が挑んで果たせなかった「初代越え」を、幼少期から日本の特撮、アニメ、マンガを浴びて育った二人の監督がついになしとげた。
とにもかくにも、すごいものを観た。これは歴史に残る傑作だ。世界よ、これが「ゴジラ」だ。
あとはネタバレを気にせず、好きなトピックを思いつくままに追記していく:
しょっぱなから真っ昼間の東京をゴジラに歩かせたのがまずすごい。そもそも暗いとごまかしが効くし、怖さや不気味さを引き立たせるためにも怪獣は夜に歩かせたくなるものだけど、あれだけ堂々と日中に登場させても違和感のない絵作りができるようになったんだよねぇ。平成ガメラもかなり日中の絵が多かったけど、ここまでパキっとした映像にはなってなかった。技術の進歩すごい。もちろん夜の放射熱線もすばらしかったわけだが。
それにしても、マッドサイエンティストが一人でこっそり作った薬品で殺せた初代ゴジラを、現代でリアルに殺そうと思うと日本中の化学プラントと世界中のスパコンが必要になるんだから、21世紀に怪獣映画作るのも大変だよなぁ。
最高だったのは、絵的に面白すぎて思わず笑ってしまった在来線無人爆弾な! 自分では「くすり」と笑った程度だと思ってたけど、終わったあとかみさんから「笑ってたでしょ」と言われた。たぶん爆笑してた。「トップをねらえ!」に例えれば、ホーミングレーザーのバカバカしさと木星爆弾の悲壮さを兼ね備えた超兵器。このままゴジラに薬液を延々と飲ませ続ける退屈なラストになるかと思わせておいてあれだよ、天才か。しかも、たぶん世界でも東京か新宿でしかできないんだよなぁ、あれ。舞台も含めて最高と。
あと、こんなに真面目で堅い作品なのに、それでもちょいちょい遊びを入れる余裕があるのにも舌を巻いた。在来線無人爆弾ももちろん遊びの部類なんだけど、他にもエヴァのBGMが多用されてるし、そもそも最後の作戦名は「ヤシマ作戦」のパロだもんなー。エンドロールに安野モヨコの名前がちらっと見えたので、どっかでまた何か登場してたんだろう。
庵野は人間の演技つけられないんじゃないのという予想もあって、それはわりと正しかったような気もするが(笑)、たとえば最初はことなかれ主義だった総理が覚悟を決めたあとは表情が一変するとか、無表情な尾頭ヒロミが最後に一回だけ微笑むとか、けっこう悪くない演出もあった。
そうそう、こんなに絶賛しておいてなんだけど、実はゴジラの造形は大嫌いなんだ。ぼってり安定志向の三角錐に、長すぎる尻尾。不格好だし、どんなに凶暴ないかつい顔にしてもぜんぜん怖くない*2。平成ガメラがすごかったのは、どう考えてもギャグにしかならない「亀の怪獣」を、あそこまでかっこよくしてしまった点にあるわけで。そういう意味では今回のゴジラの造形も「ふーん」どまりではある。むしろキモチワルさ加減では第二~第三形態がすばらしかったよね。あれはキモくて実にいいし、そもそも「(成長ではなく)進化途上のゴジラ」というアイデアがすごい。第二形態のモーションも野村萬斎だったらと想像すると楽しい(けどたぶん違う)。
◆ 健作君 [この日記は検索(できれば全文)には対応していないのでしょうか? メモみたいに残して検索できれば便利だなと思ったのです..]
◆ 健作君 [なるほど…車輪の再発明はしないということですね。 どうもありがとうございました(^^)]
◆ しんちゃん [Namazuを設定しながら日記を書いていたらツッコミが(笑) 「ほしい」と書いたのは検索できれば方法はどんなものでも..]
◆ Ryuzi Kambe [Kondara.orgの新プロジェクト日記、いい感じです。 (デザインが見やすくて、ツッコミも全文表示) いっそ日付..]
◆ 健作君 [普通にnamazuしたらタイトルが数字になってしかも3桁のカンマ区切りになってしまって…悲惨(;_;) できればこの..]