2012-10-01(月) [長年日記]
■ Wassr終了
ソフトバンクがイー・アクセスを買っちゃったり*1、平田さんがSixApartのCTOに舞い戻ったり、@shyouheiがDeNAに転職したり*2、小川さんがサイバーエージェントに転職したり*3といろんなことがあった10月1日だったけど、個人的にはやっぱり正午のWassr閉鎖が最大のイベントだったかなー。
11時をすぎる頃から続々とユーザが集まってきて、名残惜しそうに「ヒトコト」を投稿しはじめた。お題ちゃんに感謝を伝えたり、お絵かきや書道で愛情表現する人も。少ない予算の中での運営でエンジニアリング的な制約がモロ見えな部分も多かったけど、楽しい空間を演出することにかけてはピカイチのサービスだったと思う。別れを惜しむ声にも「いままで消えていったどんなサービスのときよりも寂しい」という感想がたくさんあって、愛されていたんだなーとしみじみ。
Wassrを開発・運用していたモバイルファクトリーのみなさんにおかれましては、Wassrで培ったモロモロを活かして、これからも楽しいサービスを開発していっていただきたい(なにこの上から目線)。
で、Wassr代替先として開発を始めたMassrはあれから順調に成長を続けていて、すでに我々わさますの面々はWassr以上に快適なイイネライフを送っているのであった。おかげでWassr喪失感はさほど大きくない。やはり住処は自分で建てるのがベストなのか。ちなみに先日の発表時点でMassrをサービスだと勘違いしている人を見かけたけど、Massrはあくまで小規模でクローズドなコミュニティを運営するためのフリーソフトウェアなので、コミュニティ運営者が自分で運用するものだ。
じゃあSNSとしてのWassrの代替品はないのかというと、元モバファクの@takuji31がWasaを開発中。まだまだ完成度は低いけど、Wassrの全機能を目指してる感じ。寄付ベースでサービス運営をするつもりらしい。茨の道だけど、どうなるかなー。
2012-10-05(金) [長年日記]
■ 挑む力 世界一を獲った富士通の流儀(片瀬 京子)
7月の送別会でいただいた本。やっと読めた。ありがとうございます。
ようするに富士通が取り組んで成功した8つのプロジェクトについて、その担当者たちへのインタビューを集めた本である。富士通の「泥臭さ」に焦点をあててるのでけっしてかっこよくはないけど、まがりなりにもちゃんと稼働しているビッグプロジェクトもあるんだぜということで、世の中「動かないコンピュータ」ばかりじゃないことがわかってよろしいんじゃないでしょうか(笑)。
Web業界に近いところにいると、日本のIT企業が低迷しているのはすべて大手SIerが悪いみたいな印象を持ってしまうし、そういう面があるのはまったく否定しないものの、本書が扱っている「スーパーコンピュータ『京』」や「東証アローヘッド」みたいなシステムをアジャイルで作られたらたまんねーなとも思うわけで。そういえば、本書に出てくる多くのプロジェクトは、ちゃんと「オンサイト顧客」を実践している。これだけは実践できていないアジャイルプロジェクトも少なくない中、真に顧客とともにシステムを作り上げる姿勢はとても良いと思う*1。
もっとも、200ページあまりの中に8つのエピソード(+解説もろもろ)をつっこんだせいで、各々のプロジェクトへのツッコミが足らない。プロセスをはしょってうまくいったという結論ばかりを羅列しているるので、IT業界に精通していない読者には何が成功要因なのかさっぱり伝わらない。そんなプロセス不足を浪花節で補うものだから、プロジェクトXの末期みたいな薄っぺらい「宣伝番組」のようになっている。というか、どうみてもこれは富士通のプロモーション本だよなぁ。まぁ、何にでも手を出してフォーカスがはっきりしないというのも実に大手SIerらしいので、それはそれで正しい現実を表現しているといえなくもないが。
ともあれ、題材は悪くないのだから、もうちょっとテーマを絞ったらよかったんじゃないかと思う。とくに最後のブラジルで手のひら静脈認証システムを売り込む話はめっぽう面白いので、富士通ブラジルの社長本人にこれだけ単独で一冊書いて欲しいねぇ。赴任して30年余、現地で妻をめとって定住までしてしまった新世代ブラジル移民の話なんて、エピソードには事欠かないはず。
*1 というのも富士通が元請けだから言える話であって、下請けや孫請けには遠い世界の話だろう。
2012-10-07(日) [長年日記]
■ ライカワークショップ (エイムック 2070)(田中 長徳)
もともとカメラ・写真業界にはさほど興味がなかったこともあって、田中長徳の名前を知ったのも自分のカメラOLYMPUS E-PL1に関する情報を探しているときに「PEN PEN チョートクカメラ日記」を読んだのがきっかけだ。ライカ人類でおまけにApple信者なんて、いけ好かないヤツと相場が決まっているものだが*1、ライカ以外のカメラに接する態度もニュートラルで好感が持てた。そんなわけで本書をほしい物リストに入れておいたら、知人のフォトグラファーが贈ってくれたのだった。ありがとうございます。なんか最近、もらった本ばっかり読んでるなぁ。
本を読んでもブログの第一印象はかわらず、カメラという機械には貴賎なしという基本線は崩さず、その上で「ライカが好き」というスタンスなので良い。ライカにあらずんばカメラにあらずみたいなことは決して言わない。自分の身の回りに当てはめてみると、バイクはやっぱり最新型が良いということは認めつつ、あくまで好みで旧車に乗っているような紳士的な旧車ライダーみたいな人だ。
そんなわけで、ライカへの愛情はしっかり受け取れて、なるほど一度は触ってみたいなと思わせられる。まぁさすがに本体は買わないけど、PEN用に明るい28mmくらいのレンズは一本欲しいよね*2。ミラーレスにライカのレンズはサイズ的にすごく合うし、ズミクロンならうちの猫を何倍もかわいく撮れるはず!
……なんて寝ぼけたことをいう輩には手厳しいのも本書の面白さである。別にライカのレンズだからうまく撮れるわけではないとか、「ボケ味」にこだわる素人を一刀両断するあたりなどなかなか気持ちがいい。あたりまえの話なんだけど、ネットでばかり情報収集してるとこういうことが見えにくくなりがち。
ちなみにこの本をくれたフォトグラファーからの情報によると、ライカの80%は日本に集まっているのだそうだ。バブルの頃に買い漁ったんですかね。で、本書によればそれを今度は中国人が買いまくっているそうで、何年かしたらライカが欲しかったら中国に行けなんてことになっているのかも知れない。もっとも昨今の領土問題で中国人観光客も減っているらしいので、まだしばらく日本はライカの買いやすい国でいられるのかもね。
2012-10-08(月) [長年日記]
■ Nexus7を買った
3日に注文したGoogleのタブレット端末「Nexus7」が、香港・広州・成田を経由して今日届いた。けっこう早い:
しかも2台:
いやね、かみさんが「Nexus7ってどう?」って聞くもんだから「欲しいの? おれも欲しいんだよねー。買っちゃおうか。買っちゃおう、1人1台」という感じでなし崩し的にまんまと導入したのであった。やっと最新のAndroidに触れるよ~。新しい職場はPCの持ち込みに厳しいこともあって、Let'snoteを持ち歩くことがほとんどなくなってしまったんだけど、スマホやタブレットは(今のところ)お咎めなしなので、sshクライアントを入れてこれを持ち歩くことにしようかと。
いまだ2.2のDesireと比べるまでもなく、最新マシンはパワフルで、なにをするにもサクサクなのはとても良い。モゲマスが捗ります(何)。OSや標準アプリが機能向上したおかげで、2.xで使っていたユーティリティはいくつか不要になっていたりとか。とりあえずホームをAPEX Launcherに入れ替えて、常用アプリをいれつつ、顔認証で遊んだりしながら環境構築中。
あと、Nexus7の製造は先日読み方を正式に「エイスース」だと発表したばかりのASUSだが、付属のACアダプタにはしっかり「アスース」と書いてあるのには笑った。
ところでAndroidの美点のひとつである固定されたボタン群、2.2に比べて「検索」と「メニュー」「センター」の各ボタンが廃止、代わりにホーム長押しに相当するタスクリストのボタンが追加されて3減1増の合計3個になったのは既報だったのだが(というか今売ってる最新のスマホはみんなコレだ)、実際に操作してみるとメニューボタンの廃止はホントにひどい改悪だな。4.xのメニューは画面内「右上」にアイコンとして表示するのが新ルールなんだけど、これに未対応のアプリの場合は「右下」の他のボタンに並ぶ位置に出る。ユーザはどこを押せばメニューが出るのか、アプリごとにいちいち画面の上下を探さないといけない。だったら4.x向けアプリも右下に出せばいいじゃん。ばっかみたい。
■ 富士山一周
ようやく涼しくなってきたのでバイクを引っ張りだす。なんかもう、春と秋にしか乗ってないような。これが年をとるということか(違います)。
さすがにまだインナーはいらないだろうと思って長袖Tシャツにアウターだけ着てきたら、五合目はけっこう寒かったのだった。このあたりだけ紅葉が始まっている感じ。下の方はいい天気になってくると同時に気温もあがってきたのだけど。でもまぁ、この季節は一番気持ちがいいな。
2012-10-10(水) [長年日記]
■ Nexus7、設定中
一昨日とどいたNexus7を、ぽちぽち設定中。いままでDesireは厳しいメモリの中でやりくりしていたので、タブレットでできることはできるだけNexus7に任せてDesireを"軽く"する方向で。
音楽再生
WiFi Tunes Sync ProでWiFi経由のファイル転送後、Powerampで再生。これまでどおり。
外出中はBluetoothで聞いているんだけど、Desireで電話、Nexus7で音楽という役割分担にしたい。SONY DRC-BT15はマルチペアリング対応なので、いったんどちらかの機器に接続後、DRC-BT15の設定でどちらのプロファイルを使うか決めることで同時に接続できるようになる。
ただ、WiFiとBluetoothの同時利用でおかしくなる時があって、いったんWiFiないしBTを無効にしてやらないと接続が回復しないことがある。再現状況が不明なんだけどこれはバグだろうなぁ。
読書
試しにKindleを入れてみたらいつの間にかPersonal DocumentとWisperSyncに対応していたので、アーカイブに入れてあった本を読んでみた。さすが解像度が高いのできれいで見やすい。もちろんKindlizeしたPDFは色数も解像度もマッチしないのでダメだけど、mobiファイルや(mobi変換した)EPUBはとてもいい。こんどNexus7に最適化した自炊PDFを作ってみたいところ。
あと、最近無料公開された「ブラックジャックによろしく」をパブーから落としてきてみたけど、マンガはやはり高解像度が良い。PDFリーダーはKindleもあんがい良かったけど、今まで使っていたRepliGo PDF Reader が圧倒的にきれいだったので継続して使うことに。
もっとも、片手で電車の吊革につかまった状態で、もう一方の手だけで画面にタッチしないように注意しながら読むのはヒヤヒヤだし、300g程度とはいえずっと片手で支持し続けるには重い。やはり読書端末としては圧倒的にKindleがいいな。解像度が高いのは良いことだとわかったので、新しい高解像度E Inkがベーシックモデルにもくればいいのにとは思う。
メール
いつのまにかGmailがラベルごとに通知設定をできるようになっていたので(ぜんぜん知らなかった)、以前書いたK9を併用する小技は無用になった。これは残メモリがないDesireにも朗報で、さっそくK9を消した。なんで今まで気づかなかったんだろう。
日本語入力
話題の「Godan」キーボード配列を使ってみたかったのでGoogle 日本語入力を試し中。慣れるまでちょっとかかりそう(「が」を入力するために「G」を探してしまうけど正解は「K」とか)。
あと、Android 4.xからはプリインストールアプリを(削除はできないものの)無効にできるので、中国語IMEや韓国語IMEはばっさり無効化した。
Flashプレイヤー
「Flashがない」がAndroid 4.1の「ウリ」だけど、やっぱり使いたい場面はあるもので*1、Adobeのサイトから入手してインストール。セキュリティ的に好ましくはないものの、特定用途*2に限れば問題ない。専用のブラウザ*3としてBoat Browser Mini ブラウザを入れてそっちで使う。
セキュリティ
昨今、Androidマーケットはとても怖い世界になってしまったので、マルウェア対策はしておきたいところ。とりあえず例によって無料のAVGで。
ソーシャルメディアクライアント
これが困った。Desireで使っていたTweetDeckはいちおう動くように見えるものの、気がつくとハングしていたりして、まぁ1年以上放置されてるし、Twitterが排他主義に走っている状況ではこれ以上の進化は望めまい。かといって、複数のサービスにまたがって使えるクライアントで「これ」ってのがないのだよなぁ。とりあえずこちらの用途は今までどおりDesireで。
2012-10-12(金) [長年日記]
■ アクセシビリティキャンプ東京#3
アクセシビリティキャンプ東京、予定どおりの3回目……なんだけど、今回も直前までバタバタしてしまって、参加者のみなさんには迷惑をかけてしまった。申しわけない……。
そのせいもあってか参加人数はやや少なめの20人くらい? いつもの分科会方式にするには少ないということで2つのセッションをシリアルでやることに。
最初のセッションは事前アンケートにあった「アクセシブルなミーティング」。これが調べてみるとなんとJISがある! が、どうもすごくフォーマルな会議向けの規格のようで、しっくりこない。そこで参加者のプロフィールに合わせてテクノロジを使ってアクセシビリティを向上するにはみたいな流れになった。例によって結論めいたものは出なかったのだけれど、チャンネルを絞ることを考えないといけないという話は昨今のIT系イベントの目指している方向とは逆向きなので悩ましいと思った。
次のセッションは「みんなJIS対応どうしてる?」的な話(モデレータはおれ)。時間が少なかったので主に既存サイトの試験に絞ったんだけど、1ページチェックするのに30分〜1時間、40ページの標準的サンプル数をこなすのに5人日(!)ということが判明したのが有意義だったような。やっぱ手間がかかりすぎてるよなぁ。
その後の懇親会では辻さん中根さんによる最新JAWSのデモ。スクリーンリーダーとしての機能から逸脱しつつあるこのツールはこれからどこに向かうのだろうか。
アクセシビリティキャンプ東京、次回は来年1月の予定です。次はもうちょっと早めに動きたいところ。
2012-10-13(土) [長年日記]
■ Nexus7、設定中(2)
先日の続き。
通知エリアの活用
設定画面に飛ばなくても各種モードを変更できるのがAndroidの良いところ。とりあえず従来のOne Step Settingで一括設定変更をしつつ、個別の設定変更はSettings Extendedを併用。Android 4.xから、通知エリアにいろいろ押し込めるようになっていて、これもそのひとつ。これは楽でいい! バッテリ残量も%表示してくれるし。
その他、通知エリアにはDayWeekBar 日本語版で日付と曜日を表示。あんまりごちゃごちゃさせてもアレなのでとりあえずこんなもんで。でもタブレットは通知エリアも広いから、もっといろいろ入れられるな。
読書
EPUBを直接読むためにHimawari Readerを導入。「Gene Mapper」が縦書きで読める! (縦書きの小説なら明朝体でしょ、ということで当然Himawari +IPAex明朝も)。
PDF & コミックのためにPerfect Viewerも入れてみた。余白の残るテキストはこっちがいいかなぁ。てかやっぱりKindleの方がいいな。まぁ、緊急避難用に。
sshクライアント?
せっかく画面が大きいのだから開発も……と思ってsshクライアントを試してみているけど、基本的にキーボードを付けて使うのが前提っぽいので、ペンディング。Bluetoothのキーボードを買えばいいんだけど、それを持ち歩くかと言えばちょっと躊躇してしまうなぁ。
カメラ(というか写真)
Nexus7にはインカメラしかないので、これで写真撮影というセンはない。引き続きDesireで撮るわけだけど、それをNexus7でいじりたい。自動でアップロードさせる技は(Picasaユーザとして)Google+を使うのがもっともスジがいいんだけど、いかんせんデカすぎてDesireに入らない(笑)。しかたがないのでDropboxを使うことにした。Dropboxもだいぶデカいんだけど、なんとか入った(そしてまたメモリ欠乏症に……)。Dropboxクライアントは最近「Photo」ビューが入ったのでいろいろ捗る。
2012-10-14(日) [長年日記]
■ 海上自衛隊の観艦式に行ってきた
われわれ戦後世代の多くに「軍艦を正面からみるとカッコイイ」と気づかせたのは宇宙戦艦ヤマトではないかと思うのだけど、まぁたしかにキリッとしてカッコイイわけですよ。
というわけで、夏の「そうかえん」に続いて、海自の観艦式に行ってきた。今年はやたらと自衛隊づいている*1。毎年やっていて広いところで見学できる「そうかえん」に比べ、観艦式は3年に1度、しかも見学者が乗船できる艦船の数は限られているのでなかなか少ないチャンスをものにできたことになる。なにしろ実際に演習に参加する船に分乗して横須賀港から相模湾沖まで出かけていくのである。始発で横須賀について3時間かけて相模湾の「会場」にたどりつき、2時間さまざまなデモンストレーションをこなして、また3時間かけて横須賀まで戻るのだ。いやー、大変だ(った)。
西方の島々がきな臭いことになっている現状、日ごろ一番緊張を強いられているのは海自の人たちだと思うけど、そんなことは微塵も感じさせない、正確無比の操船だった。あいにくの天気で寒い上に小雨が降っていたけど、演習中はそんなことも忘れて見惚れてた。
そうそう、何が一番驚いたって、護衛艦(おれが乗ったのは「しらね」)の中がすごく静かなこと。一般人が乗る船、たとえばフェリーなんて、航行中は話もできないくらいの大きなエンジン音を響かせているもんだけど、さすが音の大小が生死にかかわる船は、甲板でびゅうびゅう風が吹くほどのスピードを出しているときでもものすごく静かなのだった。
おっと、基礎知識がなってないので変なことを書くとボロが出そうだから詳しい話は別の記事に譲る(笑)。写真はこちら。海上に散らばる船舶相手に300mm望遠では厳しいかと心配だったが、獲物の方も相応に大きいわけで、十分に画角に収まってくれたのだった。というか、あんな広大な相模湾なのにとにかくやたらと密集隊形で航行するもんだから、むしろ寄りすぎてしまうくらい。これだけみても海自の技術力はすごいなぁと思った。
*1 お察しください。
2012-10-17(水) [長年日記]
■ パブリックスピーキング―人を動かすコミュニケーション術(蔭山 洋介)
これも誕生日(もう4ヶ月も前!)に贈ってもらったのだよな。いい本でした、ありがとうございました(どなたかわかりませんが)。まだ何冊か積み上がってるんだよなぁ。速読法を身につけるべきかしらん。
さて、冒頭からいわゆる「弁論大会」のスピーチがなんであんなにキモい上に記憶に残らない方向に進化してしまったのかという点について解説があって膝ポンなわけです。パブリックスピーキング(プレゼン/演説/スピーチ)は聞き手の心に響かなくては意味がないから、書き言葉でなく話し言葉を使うべしというあたりまえの話なのだよなぁ。
で、本書でやたらと引用される「良いパブリックスピーキング」がオバマ(現米国大統領)と故スティーブ・ジョブズの演説とプレゼンで、そのシナリオや喋りだけでなく、舞台装置を含めた演出も重要な要素であるという指摘、それらすべてに気を配ってこそ成功したパブリックスピーキングになる。実際には難しい面もあるだろうが、気を配るポイントがわかっているかどうかだけでもずいぶん違うだろう*1。
そんな技法や心構えにかんするハウツーが満載で網羅性もすばらしいが、本書の一番重要なメッセージは「場数を踏め」だと思う。あたりまえのことだが、本を読んでわかった気になったとしても、訓練なくして上達なし。その点、日本の(とくに首都圏の)IT技術者はその気になれば人前で話す機会が非常に多くて、恵まれていると思う。おれもほんの2カ月前までやたらと人前で話すことが多い仕事だったけど、最近はめっきりその機会が減っているのでなんとかしなくてはなぁ。まぁ、東京Ruby会議10には落選したけどな!
*1 演説の良し悪しだけで結果が出るわけではないが、まさにいま大統領選の真っ最中なので、オバマの去就は興味深いところではある。
2012-10-20(土) [長年日記]
■ 川崎 2-3 G大阪@等々力陸上競技場
相手は降格信号が点ってから補強がうまくいっていい感じになりつつあるG大阪。とは下位チームに負けてたら自分たちも危ない状況。
で、午前中で終わるはずだった通院が長引いてしまって、なんとスタジアムに到着したのは試合終了の30分前であった。にもかかわらず、それから15分の間に3点も入るバカ試合だったのだけど。30分しか見てないので、試合内容についてはとくに書かない……けど、30分間の負け試合を見るためにはるばる武蔵小杉まで往復するってむなしいなぁ。
2012-10-23(火) [長年日記]
■ Kindleの自家製mobiが中華フォントになってしまった
今朝、いつものようにKindleで新聞を読もうとしたら、突然いわゆる中華フォントで表示されるようになっていてびっくりした。kindlizer-backendで生成しているmobiがすべてそうなってしまっている。過去にKindleに取り込んだものはそうなっていないし、そもそも自分で作ったシステムの部分に関してはなにも変わっていないので、原因があるとすればAmazonがPersonal Documentに取り込む部分(ここでmobi→AZW変換がかかっているはず)。
従来の日本語フォントもどうかと思うデザインだったが、それにもましてこの中華フォントはさすがに読めたもんじゃないのだけど、どうしたらいいんだろう? 今週は余裕がなくて、原因を追求したり回避手段を探してる暇はないんだけどなー。
2012-10-26(金) [長年日記]
■ Kindle Personal Documentの削除処理を簡単にするBookmarklet
自家製mobiが中華フォント化するようになったのがまさかの前触れだったわけで、翌24日は(ついに!)日本でのKindleサービス開始がアナウンスされた。
運悪く仕事*1が忙しかったので黒船騒ぎには乗り遅れた感があるが、だいたいDRMのかかったしょせんレンタル本なんぞに手を出す気はさらさらないので、実はあんまり影響はない。DRMフリーの電子書籍と自炊本をネットで送れるKindle Personal Documentがあればおれは幸せである。すでに容量の50%を消費してしまっているので、できればそろそろ拡大して欲しいものだけど。リーズナブルなら有償でもいいから。
さてそんなわけだから、25日からできるようになった.comのアカウントを.co.jpへの統合作業は即実施した。洋書を買うなら統合してはいけないだとかいろいろ問題があるそうだけど、そもそもKindle本を買わないのだからデメリットはない。Personal DocumentのUIが日本語になるだけでも意味があるってもんである。というか日本語書籍の未読が80冊もあるのに、そのうえ洋書なんて買わねーよ(笑)。
さて(やっと本題)、そんなありがたいPersonal Documentだが、さまざまな読み物をばんばんメールで送りつけていくと、いらないものがどんどん増えていき、マメに削除しないと5GBの容量などあっという間にパンクする。しかしこの削除UIがひどくて、いやもうほんとに最悪なんである。JavaScriptを覚えたてで、凝ったUIを作ってみたくてしょうがない素人プログラマを雇ってるんじゃないの、Amazonさん。と言いたくなるほどひどい。
というわけで、英語版の頃はがまんして使っていたけど、日本語化されてユーザも増えると思うので、記念にスクリプトを書いた。本当はChrome拡張にしたいんだけど、しばらく暇もないからまたいずれ。というか誰かやってくれないかなー。このBookmarkletをPersonal Documentのページで実行すると、下のスクリーンショットのように本のタイトル横に「×」マークが出る。それをクリックするといっさいの確認なしにファイルが削除される。はー、すっきり。
*1 プロデューサー的な意味では副業の方。25日以降は本業もますます忙しくなる見込み ><
2012-10-27(土) [長年日記]
■ Kindle Personal Documentの削除処理を簡単にするBookmarklet(2)
昨日のBookmarklet、Chrome拡張にしないまでもGreaseMonkeyならいいんじゃないのという指摘をもらったけど、GreaseMonkeyでjQuery使うのってなんかおまじないが多くて面倒くさい(単にうまいやり方がわかってないだけかも知れないけど、ネットで見つけたスニペットもうまく動かず)。
で、jsshellってのがあるのを思い出したので、こちらの記事を参考にして再構成した(→コード)。これでいちいちBookmarkletを実行しなくても自動的に「×」をつけてくれるようになった。3秒待っているのは、Personal Document自体がリスト表示を非同期にしているので、それが終わるのを待つため。秒数は環境に応じて適当に。
2012-10-28(日) [長年日記]
■ ゲーム三昧の週末 - アイドルマスター・シャイニーフェスタ
ゲームはアイマスしかやらないというのはどうかと思いつつ、だいたい前のに飽きたころに新作が出るのだから他のものを挟む余裕がない。いまだってモゲマスが続いているのだから、新作が出たらプレイ時間を稼ぎだすのにえらい騒ぎである。でもまぁ、こうやって年々ちゃんと動きがあるんだから、いいコンテンツだよなー。アイマス楽しい!
というわけで、この週末は家にこもってアイマス三昧だった。とりあえず(真が出ている)「グルーヴィーチューン」を買ったものの、やったら難しくて「こんなのやってられるかー!!!」とほうり投げそうになったが、他の2本は易しいという情報を入手したので、(名曲「シャララ」が入っている)「ハニーサウンド」を買ってみたら本当に易しかった。なんなのこの差は……。
リズムゲームは苦手だけど、DIVA 2ndで多少はコツをつかんでいたのでなんとか進められているという感じ。とはいえ難易度Regularで「S」がやっとというレベルなのだけど。まぁ、発売後数日でぜんぶクリアしてしまうような上級者よりも長く楽しめるという点でお得といえよう。
(PlayStation Storeでオンライン版を買っているのでパッケージ写真はありません……ざわわんもSR春香さんもありません……低原価版を定価で買ったほうが損するってなんかおかしくね?)
2012-10-29(月) [長年日記]
■ tDiary 3.2.0をリリース、HerokuなどのPaaS環境での動作をサポート
恒例の3ヶ月定期リリース、今回はマイナーバージョンが1上がって3.2とした。
リリースノートにもあるように、今回のリリースの目玉はPaaS対応。当初のターゲットはHerokuだったが、その後Sqaleにも対応された*1。Herokuはアプリケーションをリスタートするとディスクの内容が消えてしまうので、必然的にストレージをDBにしなくてはいけないため、IOにRdbIOが追加されたり、ファイルを使っていたキャッシュまわりも仮想化されてmemcachedが選べるようになったりと、内部的には相当手が入っている*2。
いうまでもないことだが、後方互換性を重視するtDiaryのこと、従来のレンタルサーバ/CGIの環境はデフォルトでサポートしている。加えてPaaSでも動作するってところがポイントなわけで、新旧環境対応を同一アプリ内に混在させるのはなかなか骨の折れる仕事である。
とはいえ今回、おれはレビュー以外には手を出せなかったなー。もっぱらMassr作ってたもんなぁ。次の3.2.1には何か突っ込みたいところ。
Before...
◆ ただただし [屁理屈だってもう少しまともに聞こえますよね、それ。パックマンのワープじゃあるまいし。]
◆ gocho [メニューボタンがないせいでNexus7買うのをためらっています。スマフォが2.3で、なにかあったらとりあえずメニュー..]
◆ yasuyuki [メニューボタンがないのは、GalaxyNexusでも非常に不便で困っています。 どんなカスタムROMでも、必ず、ステ..]
◆ ただただし [ちなみに、本当かどうかわからないけど、メニューキーの利用頻度がとても少ないというユーザテストの結果があると噂で聞いた..]
◆ まちゅ [Galaxy S3は従来どおり、左からメニュー、ホーム、戻るの3つです。使いやすくて良いのですが、Androidのバ..]
◆ 涼 [どんな物でも変化していくのは当然ですし そのほうがいいと言う意見が多ければ少ないほうの意見が無視されるのも当然です ..]