2014-08-03(日) [長年日記]
■ 実家の犬が死んだ
実家で闘病中の老犬がとうとう死んだと連絡が入ったのでいろいろ手伝いに実家へ。享年17歳だそうで、大往生中の大往生だ。幸せものである。学生時代に飼っていた先代の秋田犬とは窓ガラス一枚を挟んで寝食を共にしていた仲だったからそりゃぁ悲しかったけれど、独立後にやってきたこの犬にはたいして懐かれていたわけでもないので、こっちはまぁ淡々としたものだ。
5月に小屋の修理をしてやって、たった3ヶ月とはいえ梅雨の間ずっと雨を防いでやれたので、最後に良いことしてやれてよかったかなと。これで母の看病疲れの心配もいらなくなるしね。
市内の葬儀屋に連絡したらすぐに来てくれて、大きな化粧ダンボールをその場で組み立てて引き取ってくれた。火葬後は数日中に骨壷に入れて返してくれて、たった4万円以内だそうだ。昔に比べて安くなった上にサービスも向上しているらしい。ペット産業も競争過多なんだなぁ。
しかし、よそのペットの死に向き合うと、必然的にうちの猫たちのことに思いが及ぶし、ちょっと想像するだけで泣きそうになる。できればこっちがボケてあんまり悲しさとかわからなくなるくらいまで長生きして欲しいものだ。
2014-08-05(火) [長年日記]
■ ディアボロ・ジンジャー復刻!! ……だけど?
一昨日、ディアボロ・ジンジャーが復活するという話を聞いてテンション上がったのだけど、Amazonで画像を確認したらなんか違う。以前のディアボロ・ジンジャーは410mlだったのが、今回出てきたのは500ml。100ml近く増量している。もちろん(消費税分を除けば)お値段据え置きなので「薄まってんじゃないの?」という疑惑が。
などと飲む前から腐していてもしょうがないので、発売日の今日、ちゃんと買ってきて飲んだ。
すぐには違いがわからん、というくらいには元の味に近いけど、やっぱ「キクーっ」というあの刺激はないような。そもそもあの刺激では500mlも飲めないはずで、だったらやっぱりジンジャー成分を抑えてしまったのだろうか。ちょっと物足りない気がする。人工甘味料に頼らない味付けは良いんだけど……。
とはいえ明確に「味が違う!」と断言できるほどの舌は持ってないのでね。もしかすると中身はなにも変えずに企業努力だけで増量したのかも知れない。見た目の印象って大事だなぁ。まぁ、ウィルキンソンのペットボトルは最近さっぱり見かけなくなっちゃったし、ジンジャーエールは暑い夏にはぴったりの飲み物なのでちょくちょく買うとは思うけど、以前のように毎日欠かさずって気分ではない。
キリンビバレッジ 世界のKitchenからディアボロ・ジンジャー 500ml×24本
キリンビバレッジ
(no price)
ちなみに以前のはこっち(↓)。もちろん今は買えない:
キリン 世界のキッチンからディアポロ・ジンジャー 410mlペットボトル×24本
キリンビバレッジ
(no price)
2014-08-09(土) [長年日記]
■ 『未来の図書館を作るとは』(長尾真)
ほとんどの本をスキャンして、電子化してから読むようになってからというもの「本ってなんだろう」と考えることが多くなった。心理的にWebサイトないしWebページとは違うものと捉えているようなので、おそらく「ほぼ独立したパッケージになっている」というのは重要なポイントだと思う。持ち運べるというだけでなく、手元で線を引いたり、切ったり貼ったりして好きなように情報を加工できる自由も「知」を扱うメディアとして譲れないし、それも独立したパッケージになっていることの利点かも知れない。
そう考えると、活字の書籍だけじゃなくてCDやDVDのようなメディアも「本」になる。というわけで現状、自分の中では情報があるていど固まってりゃ「本」と言っていいんじゃないの、というかなり大きなくくりになっている。もっとも、いわゆる電子書店で扱っている本の多くはDRMがかかっていて自由に加工できないから「本」としては失格だし、最近はDVDなどもリッピングできなくなってしまったので以前は「本」だったのにそうでないものへと後退してしまった。
そんなときに元国立図書館館長の長尾真さんの本が達人出版会から出た(しかも無料ですよ、太っ腹)ので読んでみたら、なんか近いこと考えてるみたいで「おおお」となった:
長尾さんは国会図書館の電子化を強力に推進しただけでなく、そういう「本」の定義まで変えてしまおうと考えていた本当の革新者だったんだなぁとしみじみ。彼が館長でなくなってからの国会図書館はパブリックドメインな本の公開を一企業の横槍でやめちゃったりなんてこともあったりして少しがっかりな面もあるので、よけいに「しみじみ」だ。
書籍としてはかなり薄いので、期待の大きさのわりにはちょっと肩透かしな感じもある。巻末の対談でも長尾さんのしゃべりが少なすぎるというか岡本さんしゃべりすぎだろう(笑)と思わなくもない(インタビューじゃなくて対談だから問題はないのだけど)。でもまぁ、エッセンスがぎゅっと詰まった感じで有意義な読書だった。
これを受けて書籍・図書館関係者による未来の図書館をつくる座談会があって合わせて読んだのだけど、これだけのパースペクティブを持った本を受けての座談会のわりには「生んだ苦しみがあるのが本」みたいなふんわりした話がされていて、なんだかピンとこなかった。長尾さんの本をベースにしているというよりは、参加者が自分の言いたいことを言ってるだけというか。独立した座談会として読んだほうがいいと思う。終盤の「パブリックとはなんぞや」という話は面白かったけど。
2014-08-13(水) [長年日記]
■ アイマス声優の個人名義CDを買ってみたのよ
こないだのワンフェス(7/27)でデレマス・キュートチームのステージがあったのをニコ生で観ていたんだけど、みんなイヤモニしてないからけっこう音とか外していて、まぁ仮設ステージで音響も悪いししょうがないよなと思っていたら、最後に出てきたはっしーだけはカンペキでさ。環境が悪いんじゃない、はっしーだけが特別に上手いんだとわかって仰天したわけです。「S(mile)ING!」はもう何度も何度もライブで歌っているというのもあるけど、やっぱ歌手デビューするにあたって相当レッスン積んでるんだろうなぁと。
そういえばここのところアイマス声優の若手が続々と歌手デビューしているのも何かの縁だ、というわけで買ってみた。しかしなんだ、いやもう、声優さん追っかけるのは大変なのわかってるのでもうしないよ、ほんとだよ。
「YES!!」(大橋彩香)
そのはっしーのデビューCDはMaxiシングル、3曲入り。実際はmoraにある「さばげぶ!版」を購入。ジャケ絵は違うがCDの中身は同じ。デジタルオーディオショップにこういう出し方するの、ほんと意味わかんないしバカじゃねーのと思うけど。もちろんアートワークは速攻で入れ替えた。
music clipもジャケットも、もちろん曲も、はっしーらしさを前面に押し出していて「わかってるなー」という感じ。「大橋彩香はこういうコなんだよ」ってちゃんと伝わってる。デビューCDはこうでなくちゃ。特に2曲目の「Doing Now!」が気に入った。3曲目はちょっとしっとり系なのに、はっしーらしい元気があふれちゃってるあたりも、狙ってやってるのかわからないけどいいね(笑)。
「Skyreach」(雨宮天)
Skyreach(初回生産限定盤)(DVD付)
ミュージックレイン
¥1,682
個人的にアイマス声優でいまイチオシな天ちゃん、今日発売の個人名義のデビューCDは2曲入り。実際はAmazonデジタルミュージックで購入。はっしーと同様、タイトル曲はアニメのタイアップ。
天ちゃんといえば、この前に出した「奏(かなで)」、透明で伸びやかの歌声が本当にすばらしくて、Music Fairに出たときのビデオは個人的な宝物なのだけど、とても器用な人なので「Skyreach」のような激しい曲もばっちりいける……とはいえ、デビュー曲がこの方向でいいのかなーという疑問はある。これで彼女の魅力が伝わるだろうか。
music clipはそんな彼女の魅力を引き出そうという演出のように見えるけど、いかんせん曲調とのミスマッチがひどすぎるし、ジャケットも彼女の最大の武器である眼力がまったく表現されていない。このプロデューサー、無能だろう……どうすんのこれ(アイマスをやっていると矛先はプロデューサーに向くようになります)。
だいたい所属事務所の露出方針が前時代的で理解不能だし、できれば移籍してもっとましなプロデューサーについて欲しいね……もちろん応援は続けるけど。
「Beyond Myself!」(田所あずさ)
B00K2Y0N6U
まだ買ってない。いきなりフルアルバムでのデビューになったのは、たぶんホリプロのオーディション優勝時の公約だからかな。ころあずは、いつまでたってもなんか垢抜けないところがあるけど(だから「ほっとけない」と言われるのだろう)、ホリプロがちゃんとアイドルに仕立ててくれてる感じで、試聴した感じでは正統派アイドルのCDになってるっぽい。逆に言うとあまり突飛なことにはなってないので、ちょっと刺激が足りないかなぁ。フルアルバムなんだから何曲かは冒険してもいいのでは。あとで何曲か買ってみよう。
先輩であるミンゴスやはらみーを差し置いて若手のCDを買うなんて、やっぱりアイドルは若い方がいいのねっていうわけじゃなくて(いやそういう面も否定しないけど)、本当はキングやぬーにデビューして欲しいんや……*1。
*1 キングはもうCD出さないようなこと言ってるし。 http://chiaking.officialblog.jp/archives/39570869.html そのかわりニコ生聞いてねってことだろうけど。
2014-08-14(木) [長年日記]
■ グスタフ、(おおむね)5歳
例によって正確にはわからないけど、だいたいこれくらいの時期に生まれたと思われるグスタフ、満五歳となりました。きっともう8kgを超えてるに違いないと覚悟してひさしぶりに体重計に乗せてみたら7.6kgで、まぁ抜けた冬毛の分が減ってるんだろうけど、なんとかセーフって感じかな(ぜんぜんセーフじゃない)。
年齢を重ねて落ち着くかと思いきや、なぜか甘えっぷりが加速していて、この暑いのにいっしょに寝たがる。リビングにいるところで「グスタフ、寝るよ」と声をかけると飛び起きていっしょに寝室までついてくると、写真のように先に寝転がって待つ。おれが寝るスペースがない件については気にしないもよう。
で、こっちがベッドに入るとぴったりくっついて丸くなると、腕を枕にしてお休みになるのである。いやかわいいけどさ、暑くないのか……? おれは暑いんですが。
2014-08-15(金) [長年日記]
■ 新盆
親父の新盆ということで実家に坊さんが来てくれるので、親族で集まる(といってもお袋と息子兄弟の家族だけ)。斎場から墓地、自宅と、イベントの規模がどんどん小さくなっていくのは楽でいいし、ドレスコードも徐々に大雑把になっていって良い。お袋がこういうことに気合いを入れないタイプでほんま良かったわ。儀式が重くなるとそっちに気が向いて、かえって故人への追悼の意識が薄くなっちまうからなぁ。
本当は宗教色もいっさい排除して欲しいのだけど、まぁお袋が存命の間はしたがっておくくらいの社会性は身につけております。
2014-08-22(金) [長年日記]
■ 夏休み(1) - 蓼科へ
夏休みは分割してとっているのだけど(どうせ猫がいるから長期の旅行はできないので)、後半はちょっと涼みに行くことにした。というわけで蓼科へ。今回の宿はたてしな藍。昼ごろこっちを出て、そのまま宿に直行して、温泉三昧という流れ。
圏央道のおかげでほんと中央道に出やすくなって助かる。中央道ではエアコン全開でも追いつかないくらい暑かったけど(とくに甲府周辺)、こっちも涼しいというわけではなく、移動中はエアコンが切れなかった。とはいえさすがに蓼科まで来ると気温が下がって、木陰の露天風呂なんてかなり快適。屋内も夕方以降はエアコン切っても涼しいくらいになった。
食事はどれも美味しかったな。とくに、冬瓜・アロエ・タピオカ・葛といった透明な食材をふんだんに使って涼しさを演出していたのはよかった。まぁ温泉旅館のセオリーとして、ちょっと量は多すぎたのだけど。
温泉は温度が高めで熱かったのを除けば清潔でゆったりしていたし(貸切風呂もとても広いし、今回は取れなかったけど露天風呂付きの部屋もある)、部屋も広くて、窓際に掘りごたつあったりするのも◯。あと「藍」の名のとおり、浴衣が薄い藍染めで柄とか入ってないのが渋くて良かった。それから日本ではちょっと珍しい、ウェルカムフルーツがあるのも嬉しい驚き。
と、けっこういい宿だったんだけど、いまひとつ高級感が足りないのは、ところどころで気配りがちょっとずつ足らないからなんだよなー。洗面所に洗面台が2つあるのにスリッパが一足しかないとかさ(笑)。あと個人的に、浴場に行くのに部屋からタオルを持っていけと言われると、高級感が急激に下る。たいしたコストアップじゃないなら、タオルは浴室に置いておく方がいいと思うね。
2014-08-23(土) [長年日記]
■ 夏休み(2) - 野辺山、清里へ
夜のうちに雨が降ったらしくて気温が急降下、長袖のシャツでもちょうどいいくらいの涼しさ。最高気温はせいぜい24℃とのことで、やっと避暑感が高まってきたぜ。で、なんでこの週末を旅行にあてたかというと、これですね、国立天文台野辺山宇宙電波観測所の一般公開。趣味と家族旅行を兼ねる。
あいにくの曇り空で、青空に映える真っ白なパラボラアンテナとはいかなかったものの*1、3年前にやはり家族旅行を兼ねてきたときの雨に比べればだいぶマシだ。45mを10m干渉計が揃って同じ方角を向いていたりして、やっぱ公開日はサービスレベルが違うわなー。
45mは主鏡にタッチできて、今年は記念撮影までしてくれた。さらに背面パネルの一部が外されていて、普段は見られないトラス構造が見られたのはすばらしかった(が、奥の方は暗いので写真に撮るのは至難の業だ)。
そのあと清里まで下って、清泉寮へ。このあたりには何度も何度も来ているのに、こういう観光地に寄るのは始めてだったりする。周辺の道はガラガラなのに、おまえらどこにいたんだよというくらい人がいっぱいいてビビった。
併設のレストランで昼食。デザートに出てきたプリンにアイスを載せたのが絶品だった。たまごの味と香りがしっかり残ったプリンとジャージ牛の濃ゆいアイスクリームを、カラメルの苦味が取り持って、なんとも贅沢な味わい。外には名物のソフトクリームを求める大行列ができてたけど、ぜったいこっちの方が美味しいと思う。
で、来た道を戻って下界へ帰る。帰ってきてみたら、なんかこっちも涼しい日だったのな。なんだよそれー。
*1 遅くまで残っていたマニア情報によると午後には青空が広がったもよう。ぐぬぬ。
2014-08-24(日) [長年日記]
■ バナナを長持ちさせようとお湯に浸けた話
朝食にバナナを食べているんだけど、この季節はすぐに黒ずんできてしまってよろしくない。そういえばネットでちょくちょくバナナを長持ちさせる方法てのが流れてるよなぁ、と思って試してみることに。
たしかしばらくお湯に入れておいてから、室温で冷ますんだっけ……? (←めっちゃあやふやな記憶) 鍋にいっぱいお湯をわかして……一本一本とか面倒くさいし、房ごと投入しちゃえ! ……ってあれ? なんか黒ずんできちゃったぞ、やばい、すぐ引き上げないと……アチチチ!
いやー、びっくりした。バナナって、熱湯につけるとすぐ真っ黒になるんだよ。知ってた?
長持ちするバナナの(正しい)作り方:
- × 90℃のお湯に5秒
- ◯ 50℃のお湯に5分
こんどはちゃんとやろうと思う。みんなも気をつけような。
なお、表面は真っ黒になったけど中身は無事でした。あと、起きてきたかみさんが気味悪がってた。
2014-08-25(月) [長年日記]
■ ALS以外の難病のことも時々でいいから思い出してあげてください
数日前にしたTweetが、いつの間にか1000件以上RTされてて「おおっ」てなった:
世間が氷水かぶって浮かれてるさなか、日本の各種難病患者たちの手元には来年から医療費の負担額が上がる法改正のお知らせが届いておりますね。
— ただただし⋈ (@tdtds) August 22, 2014
たどってみるとアンチ自民とかアンチ安倍政権みたいな人たちの琴線に触れただけみたいではあるけど。まぁそうだよね。
言うまでもなくALSアイスバケツチャレンジと特定疾患医療受給者の自己負担が増える話には関連はない。両者を並べたところで、そこに意味を見出せるのは当事者だけだろう。なので実際にALSに寄付をした人を揶揄する意図はない。まぁ、一人の難病患者としては「ALSめうまいことやりやがって」とか「その寄付金、ちょっとでいいからこっちにも回してくれねぇかな」とは思うけどさ。エゴだって? そりゃそうだ、こっちは自分の命がかかってるんだから。
日本で「難病」(カッコつき)というと、かなりざっくりした定義としては「原因不明で治療法も見つかっていない慢性疾患」で、厚生労働省が決めた130疾患(!)のことだ。そのうちの数十疾患は国から医療補助が出ている*1。話題のALSはその中のone of themにすぎないのだけど、その特異な症状や、天才物理学者ホーキング博士という「ヒーロー」の存在もあって、難病のなかでは超メジャー級の知名度だ。が、今回のチャレンジを通じて初めてその存在を知ったという人がけっこういて、ALSでない難病患者としてはかなり暗い気分になってしまった。
こと病気の話だし、慢性疾患だから症状が表面的になりにくい場合もあって、今回のチャレンジのように派手なことをしないと人々の意識にはとまらないのだよね。一時期マーケティングやプロモーションに関わっていた身としては、こんなにも低予算で効果的なプロモーションを思いついた人をなによりも賞賛したいし、これをきっかけにして他の難病の存在も(少しは)知られたという効果は良かったかなとは思う。他の疾患を持つ人の反応なんかもぼちぼちあるし(随時追記予定):
- ALS アイスバケツチャレンジ|高橋メアリージュンofficial blog 「MARYJUN」
- アイスバケツチャレンジに遠位型ミオパチー患者として思うこと|3人で居れば晴れ~遠位型ミオパチー&車椅子ウォーカー
- アイスバケツチャレンジに対する、1難病患者(間脳下垂体機能障害)の思い - Togetterまとめ
そういう意味で個人的な興味は、安倍首相の動きである。彼はよく知られているように(と書いてはみたけど一般には知られないよね)難病のひとつである潰瘍性大腸炎の患者で、第一次内閣を途中で降りたのは病状の悪化が原因だ。現在ちゃんと職務を遂行できているのは臨床研究が進んで彼の症状にマッチした良い薬が出たからで、まさに日本の対難病政策の成果を享受している人物だ。すでに他の政治家から次のチャレンジを指名されている彼が、どのようなメッセージとともにこれを受けるのか。きちんと他の難病についても言及するのか。「がっかりさせてくれるなよ」という期待とともに待っている。
なお「難病」について少しでも興味を持った人は、難病情報センターのサイトをざっと眺めてみるといろいろわかると思う。公益財団法人難病医学研究財団では寄付も受け付けている。
*1 逆にいうとなんの補助も出ていない気の毒な患者もたくさんいるということだ。
2014-08-27(水) [長年日記]
■ パラークシの記憶 (河出文庫)(マイクル・コーニイ)
前作「ハローサマー、グッドバイ」の感想で未訳の続編のことに触れていたにもかかわらず(しかもその出版が決まったことまで追記しておきながら)、1年近くもまったく気づかずにいたというね。なんでAmazonはこれをレコメンドしないのか。
続編とはいえ前作から「一周期」ほどあとの時代の話なので、登場人物も重ならないし、設定についてもちゃんと説明があるので前作を読んでいなくても話はわかる。が、どうせこれを読んだら前作も読みたくなると思うし、そうなると前作の「大どんでん返し」を楽しめなくなってしまうのでちゃんと前作から読んだほうが良い。
で、続編も「どんでん返し」かというとそうでもなくて、スタイル的には正統派のミステリー、それも殺人事件の。もちろん事件の真相はある意味「どんでん返し」なんだけど、それよりもたんねんに構築された世界の生態系や新しい異星の文化の描写が楽しい本だと思う。
とはいえ、前作からこの星の人々にはどういうわけか世代を超えて伝わる完璧な記憶という超能力が付加されていて、たったひと世代でこんな変化が起きるというその理由もいちおう説明されてはいるんだけど、個人的には「ないわー」と感じた。ほかにも地球人が登場したりと、変化をつけるためとはいえちょっと都合が良すぎる状況設定が目立つし、恒例(?)のボーイミーツガールもいささか順調すぎて単純だ。
十分楽しめたし佳作には違いないが、前作が大傑作だっただけあって、ちょっと点が辛くなっちゃうかな。作者が書き上げたあとで出版せずにいたというのもあんまり出来に満足してなかったからではないか……なんてよけいな想像をしてしまうのだった。いや面白かったけどさ。
9784309463087
2014-08-29(金) [長年日記]
■ tDiary: 4.0.5をリリース
今回のリリースは内部的なものを除くとわずかなのだけど、3ヶ月に1回リリースをする決まりなのでちゃんとリリース。
次回こそプラグイン用のストレージを真面目に実装して、PaaSでの実用性をアップしたい……なぁ(←毎回言ってるじゃねーか)。脳内設計は済んでるんだけど(笑)。
追記: そして案の定、パッケージングをミスっていたという。やっぱおれがリリース作業したらダメなんじゃね?
2014-08-31(日) [長年日記]
■ 映画『GODZILLA ゴジラ』を観てきた
最近の映画サイトはFlash使ってないからちゃんとリンクが貼れて良いことだ。
映画でも観に行こうかということになって、昨日封切りの実写版ルパン三世か、そろそろ空いてるゴジラかという二択で、ゴジラにした。地雷っぽさではルパンが上だけど、ゴジラの方もネット上でみかけた評価は賛否両論だったので立派な地雷映画だとは思うけど(笑)。
結論からいうとイマイチだったんだけど、最初に良かった点だけあげると、終盤のパラシュート降下からの絵作りは好き。特にゴジラのすぐ脇を降下していくシーンは、円谷っぽさすら感じられた。ゴジラが手じゃなくて主に口で戦うのも悪くない。そのわりには口が小さすぎる気はするが。あと放射能光線の描画がきれい(さすがハリウッドクオリティ)。
えーと……良かったのはこれくらいですかね。帰宅しながら、口直しに録画してあるリマスター版初代ゴジラか、平成ガメラを観返そうか、なんて話をしていたくらいにはダメな感じだった。以下ネタバレ含む。
冒頭から「化学反応で放射能レベルが上がった」みたいなセリフがあって、また放射能不感症のハリウッド映画かーとがっくりきたのだけど、さらにラストシーンでやらんでもいい核爆発をやらかしてくれて絶望。あそこは主人公が必死にタイマーを止めてハッピーエンド以外にないだろ、アホか。3.11以降、日本人だって核に関する基礎的な知識があるわけじゃないことが露呈したけれど、ハリウッド映画の核の描き方の無神経さは想像を絶する。
3.11といえば、日本ではしばらく津波を描いた映画は撮れないんじゃないかと思ってたけど、あれだけバンバン津波が出てくる映画を輸入してるってことはそういうデリカシーは映画界にはないのかもなぁ。そもそも9.11があったアメリカで、ビルに飛行機が突っ込む映像を作っちゃってるんだもんな。
敵怪獣ムートーのデザインがまんま「悪魔」なのもしらける。別に人類 vs 怪獣みたいな構図じゃなくて怪獣同士の対決にするのはいいし、ゴジラを変に「人類の味方」みたいな描き方をしないのも良いけど、ムートーを悪魔デザインにした時点でゴジラがヒーロー役確定じゃん。ステレオタイプには良い側面もあるけど、これは悪い面だと思う。
だいたい、プロットが平成ガメラのまんま。あぁ、ムートーがギャオスで、ゴジラがガメラね、という。九州から東京に移動するかわりに太平洋横断か。卵も産むし。あとはマナを放射能に置き換えた? それに、いかにもハリウッド的な家族愛がストーリーの主軸だったりして、手に汗握る場面がぜんぜんないの。おまえ怪獣映画を本気で撮る気ないだろと突っ込まざるをえない。
あ、そうそう。それでも以前作られたニューヨーク版のゴジラよりは何倍も良かったよ!!
◆ にじむ [たださんの情報で、わたしもさきほど買ってきました。味も忘れるほど待ちくたびれたのでよくわからないけれども、パンチが薄..]
◆ ただただし [観測範囲ではやっぱり生姜風味が薄まったという言ってる人が多い感じ。500mlでお得感を出しつつ、マニアでない一般層で..]
◆ にじむ [マニア側ですか……。まあ、出てこない商品を何年も待っている時点で、そうですよね……。]
◆ y [ジンジャーエールは、友桝(ともます)飲料の「n.e.o プレミアムジンジャーエール」というのがお勧めです。 量は95..]
◆ ただただし [単に「美味しいジンジャーエール」を求めているわけじゃないんですよ。「コンビニで手軽に買えていつでも飲める美味しいジン..]