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ただのにっき


2011-09-27(火) [長年日記]

BOOKSCANを利用してみた(3)

昨日受付されたと思ったら、今夜になってもう完了の通知が来た。コンビニで発送してから約50時間、受付完了から数えても30時間くらいか。BOOKSCAN速い! すげぇわ。しかも、「51冊」としてカウントされていたけど全部スキャンされていた。これくらい誤差の範囲として処理してもらえるのかな?

プレミアム会員向け無料サービスとして、PDFファイルにはOCRがかけられて、ファイル名も書名ベースのものに変更されているから、そのままWebからダウンロードするだけでいい。カバーは外して送ったのに、どういうわけかファイル名にはISBNが含まれてるわ、Web上の一覧には表紙の書影までついている。これはたぶん、書名から検索してAmazonのデータを引っ張って来てるんだろうなぁ*1

数十冊の一括ダウンロードにはAdobe Air製の専用アプリがあるので使ってみた:

[スクリーンショット]専用ダウンローダ

ダウンロード先を指定して、あとは待ってるだけ。けっこう速い。

入手したPDFファイルは、おそらくモノクロ/グレー600dpi、カラー300dpiでスキャンされたとおぼしきサイズ(文庫本1冊で100MBくらい)。画質は必要にして十分だ:

[スクリーンショット]ダウンロードしたPDFファイル

BOOKSCANには各種端末向けにこのデータを最適化してくれる「チューニングラボ」というサービスがあって(プレミアム会員には無料提供)、Kindleも対象になっているから試しに使ってみた。これもWeb上でぽちっとするだけ。ほんの数分で変換されたのであまり期待はしなかったが、まぁこんなものか:

[スクリーンショット]Kindle向け最適化

余白カットがまだまだだし、圧縮しすぎて(たった20MBになってた。1/5だ)画質も悪い。これなら、手間はかかるが自作のKindlizerの方が読むときにストレスがなくていいかな。完全に自動で余白をカットするのはたぶんムリなので、この差は縮まるまい。

いずれにせよ、品質に文句はないな。今後も継続して使って、本棚を空っぽにしよう!

Tags: ebook

*1 書影の利用はたぶんAmazonに叱られると思われるので継続性には疑問がつく。


2011-09-26(月) [長年日記]

BOOKSCANを利用してみた(2)

昨日BOOKSCANに送った、(BOOKSCAN換算で「50冊分」になる)28冊の文庫本、すばらしい日本の物流のおかげで今日のうちに到着し(まぁ都内だし)、さっそく開封されて受付された。BOOKSCAN、プレミアム会員相手とはいえ、仕事早いわー。本当に「最優先」でやってるんだな。

受付だけでなく作業の進捗状況までWeb上で確認できるんだけど、どういうわけか「51冊」としてカウントされている:

[スクリーンショット]受付されたら51冊だった

どれか1冊、「351ページ」とかそういうビミョーなページ数だったんだろうなぁぁぁ。ちと悔しいが、そういうところを柔軟に対応しすぎると過剰サービスでコストアップにつながるのでまぁよろしい。これが1週間以内に全部スキャンされ、OCRまでかけてダウンロード可能になるというのだから、楽しみに待とうではないか。

もっとも「51冊分以上は、別途対応方法についてご相談させていただきます。」という記述もあるので、あとから相談されるのかも知れないな。まぁ、相談なしで来月回しにされてもいいんだけど。あー、でも上巻だけ今月スキャンされて下巻は来週よとか言われたら悲しいか(笑)。


以下余談。

まだモノを受け取っていないうちから評価をするのもどうかと思うが、BOOKSCAN、かなりすごいねぇ。

プレミアム会員向けには上記のようなステータス報告を逐一するし、終わったPDFデータは会員専用の書庫から好きな時にダウンロードできる。しかもまとめてダウンロードするために専用Adobe Air製アプリまであるし、iPhone/iPad向けには書庫管理アプリもある。その上、各種読書端末向けに最適化するオンラインサービス「チューニングラボ」も提供。ただの労働集約型の「作業代行業」ではなくて、ちゃんと開発力のあるWebサービス会社として成立してる。開業してから2年だというから、その間にいろいろ工夫して今の形になっているのだと思うが、2年でここまでやるかー、と感心してしまう*1。最近は海外進出して(「1DollarScan」)けっこう人気という話も聞いたし。

先日「出版社はみずから「自炊代行サービス」を提供すればいいんじゃないの」という記事を書いたら、「出版社は儲からないと知ってるからやらないんだよ、バーカ」みたいな上から目線の意見をくださる人もいたけどさ、そりゃ高コスト体質がしみついた出版社が自力でこんな事業を立ち上げられるわけがないのは言われなくてもわかりきってるでしょ。だから「BOOKSCANを買収すれば」って書いたんだけどね。作業場所を都内に抱えた状態でこれだけの低コスト運用しつつ、ユーザ視点でサービスを拡充し、しかも着々と事業拡大中ってんだからすごいよねぇ。

Tags: ebook

*1 とはいえ実際に作業してる人たちは相当過酷な労働ではないかと想像するが。

関連する日記: 2011-09-27(火)

2011-09-25(日) [長年日記]

BOOKSCANを利用してみた(1)

[写真]BOOKSCANへ送った箱

すでにKindleでしか本を読む気がおきない自分の中では、本を紙のままで後生大事に保管しておく必然性はもはやない。自炊代行業もこの先どうなるか不透明なこともあり、蔵書の電子化はできるかぎり進めておいた方がよさそうだ。ということでまずは文庫から、どんどん電子化してしまうことにした。

自炊代行業者の選択をする上で、条件は以下:

  • 原本を破棄してくれる
  • そこそこ早いレスポンス
  • キンコーズと同じ程度にリーズナブルなコスト

業者に「複製」をさせる気はない。単なる「データ変換」でなければならないから、原本の破棄は必須。すぐに読みたい本もあるから、納期まで何ヶ月も待つのはなし。あとはキンコーズの100円/cmの断裁料に遜色のない料金。

そんな感じで絞っていくと、けっきょく最大手であるBOOKSCANしか残らないのであった。まぁ、予想はできたことだけど。

原本破棄は徹底している(と謳っている)し、プレミアム会員になれば1週間以内の納品が約束される。問題はコストなのだけど、

  • 約10,000円/月で50冊まで
  • 断裁、スキャン、OCR化に加えて一括ダウンロードなどのサポートが充実

「1冊」の上限は350ページで、それを超えると200ページごとに「1冊」と勘定される。文庫の小説がまた微妙に350ページを超えていることが多くて、絶妙に悔しい思いをすることが少なくないのが難点。ちなみに本棚から適当に抽出したところ、今回は28冊で「50冊相当」になった。けっこう少ない。Amazonの小箱で十分まかなえる量だ。写真は大きさの比較のために猫(7kg)を横に置いておきました。

これに宅配便の送料(だいたい1,000円?)を加えると、350~400円/冊のコストになる。キンコーズよりはだいぶ高い。が、キンコーズで断裁するとその後のスキャン他もろもろの作業は自力なわけで、ScanSnap S1500ならまだしもS1300な我が家の環境ではそうとうな手間が省けると思えば、まぁ許容範囲かなぁ。BOOKSCANにはいわゆる「Kindlize」の無料サービスもあるので(完成度は「?」だが)、手間を省くという意味では十分にペイできている。もっともこの先、書庫の文庫本をぜんぶ電子化するのに数万円投入すると考えると、ちょっと躊躇してしまうコストではある。

明日には荷物がむこうに着くはずなので、その後の経過は追って。

Tags: ebook
関連する日記: 2011-09-26(月)

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