2011-09-26(月) [長年日記]
■ BOOKSCANを利用してみた(2)
昨日BOOKSCANに送った、(BOOKSCAN換算で「50冊分」になる)28冊の文庫本、すばらしい日本の物流のおかげで今日のうちに到着し(まぁ都内だし)、さっそく開封されて受付された。BOOKSCAN、プレミアム会員相手とはいえ、仕事早いわー。本当に「最優先」でやってるんだな。
受付だけでなく作業の進捗状況までWeb上で確認できるんだけど、どういうわけか「51冊」としてカウントされている:
どれか1冊、「351ページ」とかそういうビミョーなページ数だったんだろうなぁぁぁ。ちと悔しいが、そういうところを柔軟に対応しすぎると過剰サービスでコストアップにつながるのでまぁよろしい。これが1週間以内に全部スキャンされ、OCRまでかけてダウンロード可能になるというのだから、楽しみに待とうではないか。
もっとも「51冊分以上は、別途対応方法についてご相談させていただきます。」という記述もあるので、あとから相談されるのかも知れないな。まぁ、相談なしで来月回しにされてもいいんだけど。あー、でも上巻だけ今月スキャンされて下巻は来週よとか言われたら悲しいか(笑)。
以下余談。
まだモノを受け取っていないうちから評価をするのもどうかと思うが、BOOKSCAN、かなりすごいねぇ。
プレミアム会員向けには上記のようなステータス報告を逐一するし、終わったPDFデータは会員専用の書庫から好きな時にダウンロードできる。しかもまとめてダウンロードするために専用Adobe Air製アプリまであるし、iPhone/iPad向けには書庫管理アプリもある。その上、各種読書端末向けに最適化するオンラインサービス「チューニングラボ」も提供。ただの労働集約型の「作業代行業」ではなくて、ちゃんと開発力のあるWebサービス会社として成立してる。開業してから2年だというから、その間にいろいろ工夫して今の形になっているのだと思うが、2年でここまでやるかー、と感心してしまう*1。最近は海外進出して(「1DollarScan」)けっこう人気という話も聞いたし。
先日「出版社はみずから「自炊代行サービス」を提供すればいいんじゃないの」という記事を書いたら、「出版社は儲からないと知ってるからやらないんだよ、バーカ」みたいな上から目線の意見をくださる人もいたけどさ、そりゃ高コスト体質がしみついた出版社が自力でこんな事業を立ち上げられるわけがないのは言われなくてもわかりきってるでしょ。だから「BOOKSCANを買収すれば」って書いたんだけどね。作業場所を都内に抱えた状態でこれだけの低コスト運用しつつ、ユーザ視点でサービスを拡充し、しかも着々と事業拡大中ってんだからすごいよねぇ。
*1 とはいえ実際に作業してる人たちは相当過酷な労働ではないかと想像するが。