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ただのにっき


2010-11-04(木) [長年日記]

「jQueryクックブック」を自炊した

RubyKaigi2010の懇親会でもらったjQueryクックブック』、会社に持っていったはいいものの、デカいし重いしでぜんぜん読めない。やっぱ技術書は持ち歩けるサイズじゃないとなぁ。

そうは言っても読みたいので、やはりここは自炊しかないかと思い、Twitterで「1冊だけさくっと裁断してくれるとこ、近所にないかなー」とつぶやいたらほうぼうから「キンコーズに行け」と言われた。いや知ってるけど、近所にないし!

……ところが運の良いことに、今日は横浜を経由する外出があったので、帰りにキンコーズ横浜西口店に寄ってみたのだった。

窓口で本を出して「ここで裁断してくれると聞いたんですが」と伝える。対応してくれたお姉さんの目が一瞬「また自炊か」という表情を浮かべたのをおれは見逃さなかったよ!

キンコーズの価格は、厚さ1cmあたり105円(税込)で、お姉さんがシャキーンと取り出した金属製定規によれば、クックブックの厚さは2.5cmなので315円也。タダで手に入れた本に300円ぽっち出してバラバラにしてもらうのは気にならないけど、自分で3,600円払ったらちょっと躊躇するかもな。

で、あとはお任せ、待っていれば背を切り落としてくれる。「3mmほど落としましたけど、まだちょっとくっついてるページがありますね」ってお姉さん、それじゃ役に立たないだろ。自炊するって知ってるくせに。というわけで、糊がなくなるまできっちり切り落としてもらうようリテイク。だからと言って600円にはならない。

それでも10分足らずの待ち時間で店を出る。いいコストパフォーマンスではないでしょうか。蔵書を全部電子化するのでもない限り、自分で裁断機まで買うのはもったいないしね。

[写真]バラバラになったクックブック というわけで、こんな感じにきれいにバラけた。しかし、さっそくScanSnapに突っ込んでみたところ、いきなり何ページかまとめて吸い込まれてしまう。手にとってみるとまだ少し(1mmくらい?)糊が残っているページが……ぐぬぬ。やっぱもっと切ってもらうんだった!

そんなわけで、念のため1ページずつ確認しながらフィーダーに突っ込む。まぁ、S1300は確認する速度よりも読み取る速度の方が遅いから、機械を待たせることにはならなかったのだけど。10枚くらいまとめてフィーダーに乗っけていきながら、今度は順調にスキャンが進む。

[写真]絶賛スキャン中 スキャン自体は実質的に30分足らずで完了。もっともその後のOCRフェーズが長くて、40分。470ページからなる本が20MB足らずのPDFファイルになった。ちなみにScanSnap的に最低画質で取り込んだので、見た目はけっこうショボい。もうちょっと高画質で取り込んだ方が良かったかも知れないなぁ。このあたりのバランスを見極めるのが難しそう。

モノクロ自動判別にしたけど、網掛けのあるページはモノクロと認識してくれず、グレーになってる。ここは強制的にモノクロにするべきだったのか。まぁ、もういっぺんやり直せと言われても、これ一冊だけならさほど苦痛じゃないかな。

[写真]Desireで見てみた できたPDFはDropboxに放り込んで、どの環境からも参照できるようにする。こういう用途だとEvernoteよりDropboxのが向いてる気がする。

試しにDesireに入れてみたけど、けっこう読める。もっともさすがに字が小さいので老眼には厳しいが。ノートでもワイド液晶に見開きに表示させるとちょっとキツいかなー。とりあえず明日から通勤中に読んでみる。

jQueryクックブック
jQuery Community Experts
オライリージャパン
¥3,960

Tags: ebook

2010-11-03(水) [長年日記]

臼田へ、あかつきの応援をしにいく

新しい猫が来たり、あまりに暑すぎたり、体を壊したりしていたものだから、かれこれ半年近くバイクに乗ってない。こんなの、免許とってから初めてかも知れん。主治医からも「ストレスのない生活を送るように」とか無茶な要求をされているので、ストレス解消にはバイクだよなーということで、そろそろ金星到着の「あかつき」を応援して来ることに。

で、4:30に目覚ましをかけたのに目が覚めたのが5:30で、猫あんかおそろしす。ウェアを着ながら「そんな装備で大丈夫か?」「大丈夫だ、問題ない」という脳内会話をしたものの、インナーは外して出発し、あんのじょう寒くて中央道に乗ってすぐにパニアからインナーを取り出す始末。イーノックよりは賢い。

[写真]霧氷に覆われた大河原峠 諏訪が近づくにつれて山の上の方が白っぽくなっているのに不安を感じつつ、いつものように諏訪ICを降りてビーナスラインから蓼科スカイラインへ。いや、寒いのなんのって。夏が終わったと思ったらもう冬だよ。ちょうど紅葉シーズンじゃないかと思っていたけど、色づきは一週間くらい早まった感じで、でもこの気温はもう冬間近だ。やっぱ天候おかしいよなぁ。

で、もし凍結してたら引き返して麦草峠経由に切り替えようと思案しながらの大河原峠は、写真のように木々が霧氷で覆われていて、見た目の寒々しさったらもうハンパない。もっとも道路に雪はなく、走る分にはなんの問題もなかった。

[写真]神々しいばかりに白い臼田64m そんなわけで、いつものように臼田宇宙空間観測所に到着。ここのところ「うすださん」と通信をしているのはイカロスだったんだけど、とつぜん昨日から(それまで「うっちーさん」と通信していた)あかつきが相手になった。おそらく、金星到着が近づいて仕事が増えてきたのと、あかつきの向こうに太陽が重なって、内之浦のアンテナでは通信が難しくなってきたのではないかと想像(追記: 今日はキャンベラのDSNとも通信していたようだ)。

写真で副鏡が眩しく輝いているけれど、副鏡の影が主鏡のほぼ中央に落ちているので、ほんとうに太陽を同じ方向にあかつきがいる。こんな中でちゃんと通信できるなんて、うすださんすごい! おまけに、太陽が出ている間はずっと通信できるってことなので、パラボラマニアにとってはたまらんですよ。今日はE-PL1を持ってきたので、バシバシ撮りまくった。

[写真]野辺山の10m干渉計たちと45m で、いつもならそのままR299で諏訪に戻って帰ってきちゃうんだけど、天気もよくなって気温も上がったし、いいカメラも持ってきているので野辺山へ足を伸ばす。もっとも45mは上向きだったので稼働してなかったけど。もう冬だから観測はしているはずなんだけど。

そんなわけで今日は干渉計たちを主に撮ってきた。ヘリオグラフももうちょっと近づけるといいんだけどなー。

[写真]ススキ そのままR414を南化して帰るのも面白くないので、r605を通って須玉ICへ。r605は「クリスタルライン」なんて名前がついてるくせに険道区間もあって、なかなか味わい深い道です。

談合坂SAに休憩がてら入ったらナビスコ杯の決勝を中継していて、それが延長でなかなか熱い展開だったものだから、うっかり最後まで見てしまったら、中央道に戻ったときには大渋滞だった、というのが今日のオチ。

(EveryTrail is obsoleted. [Visited Parabolic Antennas: Usuda and Nobeyama])

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

ふくだ [パラボラめぐり、お疲れさまでした。臼田も野辺山も抜けるような青空がうらやましいです。]

ただただし [「お疲れ」なんてとんでもない! たっぷり鋭気を養いましたよw 朝のうちは雲が多かったけど、だんだん晴れてきたんですよ..]


2010-11-02(火) [長年日記]

サイエンス・イマジネーション 科学とSFの最前線、そして未来へ(瀬名 秀明)

ほとんど小説を買わなくなったおかげで、積読箱の中身も読みそこねて古びてしまった技術書と、老後用のレムばかりになってきた。と思ったら底の方からこんな本が発掘されたりして。2年前かよ……。

2007年に横浜であった世界SF大会にて、おれも参加していた同名のセッションのまとめ本で、当時科学者たちから提示されたお題に、SF作家たちが小説の形で応じて補う形になっている。

当時の感想にもあるように、最前線の科学者にたった15分で自身の研究について一般向けに語らせるというのがまず無茶だったし(プレゼンの特に上手い人がかろうじてこなせたレベル)、その後のパネル参加者が1ダースを超えているのを見ればわかるように、発散するばかりでまとまりがいっさいなかった。

本書の中でも科学者が指摘しているように、30年とか50年先に実用化されると考えられている研究を、40代50代の人がやっているという妙な状況が、SFの側でも起きていて、本書に寄稿している作家もいいかげんベテランばかりだ。例外は円城塔だけど、例によって(斜め上方に)浮いているので人選ミスだと思う(笑)。もっと若い人も参加してもらうべきだったんじゃないかな。おまけに瀬名秀明の作品は独りよがりでなんだかよくわかんないし。

本書を読み返してみても、やっぱりとても成功したとは言いがたいセッションだったよなぁ。

Tags: book

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