2008-02-08(金) [長年日記]
■ カタログギフトの商品を比較する
さる方面に出産祝いを贈ったら、お返しにギフトカタログをもらった。今までも何かの機会にもらったことがあったけど、ちゃんと使ったことなかったんだよなー。ちょうどオーブントースターが欲しかったので、これで買ってもらうことにした。
カタログの説明書には「このカタログに掲載されております商品は全て同一価格です」って書いてあるけど、まぁ、そんなはずはないので、ちょっとググってみた。メーカー名と商品写真くらいしか手がかりがないけど、ちゃんと見つかるんだから、いい時代だなぁ。
カタログに載っていたオーブントースターは以下の3点:
- ツインバード TS-4016W/B(5,250円)
- タイガー KAA-E10Z(8,400円)
- 象印 ET-SG80(8,400円)
大手メーカーが同一価格で2品なんだけど、スペック的にもサイズ的にも、3,000円も廉価なツインバード製がいい*1。さらに、商品説明ページからダイレクトにマニュアルPDFファイルが入手できるのもツインバードのみで好印象*2。
こんな単純な製品にひどい罠があるとも思えないので、ツインバードを選んだ。最初は「一番高いのにしてやろう」と目論んでいたのに、こんな結果になるとはね。
2008-02-05(火) [長年日記]
■ ローバー、火星を駆ける―僕らがスピリットとオポチュニティに託した夢(スティーヴ スクワイヤーズ)
近年まれに見る大成功をなし遂げた火星探査機「スピリット」と「オポチュニティ」の開発者が自ら綴った大冒険の記録!
……というわけで、めちゃめちゃ面白いという評判は出てすぐに聞いていたし、SF大会で関係者の話を聴いたりしていたのに、なかなか読めなかった。いやはや、もっと早く読んでおくべきだった。これはすばらしい。
ただ、全編火星上の冒険談かと思うとぜんぜんそんなことはなくて、打ち上げでちょうど半分くらい。じゃあ前半は何の話なのかというと、延々と企画、設計、開発そして金の話である。
宇宙探査と金の話というと、日本の「のぞみ」や「はやぶさ」のことが思い浮かぶが、予算がたっぷりあるかのようなNASAでさえ、やっぱり金の話はついてまわるのだ。もちろんISASとは桁の違う金額だし、足らなくなるたびに十億円単位で金が湧いて出る不思議な魔法のポケットがいくつもあるので、ISASのように「困難は金よりも知恵で解決」という雰囲気はあまりない。それでもやっぱり貧乏な感じはずっと漂い続けるのだ*1。
2年に1回火星に探査機を飛ばすアメリカのこと、チャンスは多いが、一方でライバルも多い。複数のプロジェクトチームが億円単位の「準備金」を与えられてコンペをするんだから豪勢な話だが、つぎ込む情熱も金額に応じて高まるわけで、落選したときにがっかり感もまたすさまじいものだろう。
なんにせよ、「こうまで挫折を味合わないと火星まで探査機飛ばせないのか!」と、筆者とともになんども絶望すること請け合い(←嬉しくない)。ここで共感しておかないと、後半の冒険につぐ冒険で感情移入できないから、しっかり絶望すべし。
あとはまぁ、みなさんご存知の、2台の驚異的寿命を誇るローバーが、火星の上をあっち行ったりこっち掘ったりする話である。相次ぐ新発見に、読んでいてくらくらする。これほど「報われた」惑星探査もないんじゃないかなぁ*2。巻末にプロジェクトに関わった数千人の名簿が載っているんだけど、これだけの人々が胸を張れる仕事になったんだから、本当にすばらしい偉業だ。
余談というか、ネタバレっぽいので分けるけど、火星上のスピリットが最大のトラブルに見舞われたときのエピソード。ソフトウェア担当者が「こんなこともあろうかと」を地でやっていたのにずっこけた。NASAは品質管理がしっかりしてると思っていたのに、まさかバックドアを仕掛ける余地があるなんて!
このエピソード、感動した一方で、ちょっと残念というか、本来の設計や品質確保ではない部分に助けられたという点が、ソフト屋としてがっくりきた。ハードウェアは設計品質として当然のようにマージンを見込んであるのに対して、ソフトウェアは「ハッカーによってこっそり仕込まれたバックドア」に救われるのである。あぁ、ソフトウェアには、まだまだ進歩の余地があるよなぁ。
ローバー、火星を駆ける―僕らがスピリットとオポチュニティに託した夢
早川書房
¥444
恐るべき旅路 ―火星探査機「のぞみ」のたどった12年―
朝日ソノラマ
¥316
追記
うっかり「ISAS」を「NASDA」って書いちゃった。修正。
2008-02-04(月) [長年日記]
■ 町田駅でのPASMO/Suica相互運用がどうなったのか再度質問してみた
去年の日記をつらつら読んでいたら、町田駅の特殊性に絶望していたので、ちょうど1年経過したところだし、「一日も早くスムーズにお乗り換えいただけるよう、引き続き「PASMO協議会」で準備を進めてまいります」という約束がどの程度果たされているのか、聞いてみようと思った。まぁ、1年も検討すれば、たいがいの問題は解消するよね、ふつー。
というわけで、小田急にメールした。返事がきたらこのエントリに追記する。
追記(2008-02-05)
日中、昨年応対してくれた人からケータイに留守電が入っていた。たぶん、昨年問い合わせフォームから入力した番号が控えられていたんだろう。でもまぁ、メールでの問い合わせにはメールで答えろ。というわけでシカトする。平日の日中に電話で応対するほど暇じゃない。
追記(2008-02-10)
その後何度か電話が入っていたが、いずれも仕事中で出られず。平日の日中に電話されてもなー。というわけで、「返事はメールでよこせ」ってメールを今日出す。つーか電話で連絡つかないなら、とっととメールで一報入れればいいのに、小田急のコールセンタはどんな教育してるんだ?
追記(2008-02-12)
ツッコミにあるように、JR東日本からアナウンスがあった。3月15日から連絡定期が使えるようになるとのこと。続きは2月12日のエントリへ。
◆ yuyang2.0 [品番から製品のページに飛べて、そこにPDFのマニュアルがあるってとても便利ですよね。かさばる紙のマニュアルはねえ。]
◆ とおりすがり [> 同一価格 「どの商品を選んでも先方の負担額は同じですから お好きなものをお選び下さい」という意味で 書かれていた..]
◆ ただただし [おー、なるほど。そう解釈するのか。つーか、そんなの当たり前だと思うので、わざわざこんな変な書き方しなくてもいいよなぁ..]