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ただのにっき


2012-07-22(日) [長年日記]

今年も緑のカーテンを作るぞ(3)

[写真]ようやく窓の下に設置

プランターに移してから約ひと月、ようやく窓の下に移設して一週間が経過した。予想していたことではあるが、朝顔は葉の密度がだいぶアレなので、このまま日陰になるか、そして2Fの窓までたどりつけるのかという点に関してははなはだ疑問というか、やっぱり今年もイマイチな感じになってしまうのではないかと想われる。トホホ。

やっぱりゴーヤがいちばんいいのかなぁ。でもゴーヤは食べないんだよな、おれが。

Tags: gardening
本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

hs [ヘチマとかいかがでしょうか。たわしのイメージが強いですが、みそ汁の具とかチャンプルーとかにして食べる事もできます。帰..]

ただただし [2Fの窓から長いネットをたらしているので、ヘチマみたいな大きな果実が下がったら重量的にヤバいんじゃないかなーと心配な..]

だん [朝顔でもあえて肥料を窒素過多にしてつるぼけ状態にすれば、うまくいくと一面緑の葉っぱで埋め尽くせそうな気がします。 以..]

ただただし [へぇ、そんな技が。いちおう花をつぼみのうちに摘み取ったりして葉に栄養が回るようにとかしてみたんですが、日陰を作るとい..]


2012-07-19(木) [長年日記]

リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす (エリック・リース)

当面起業する気はないし、読むとしてもしばらくあとでいいなー、とか思っていたら「開発者こそ読むべき本」というメッセージとともに、誕生日プレゼントとしてもらったのであった。どうもありがとうございます。

で、読み始めてすぐに「あれ、これっておれらアクセス解析屋がいつもやってる(もしくはやろうとしている)方法論と同じじゃん」と思ったのであった。仮説を立て、何を測定するかを明確にし(KPI)、スプリットテストの結果を数字で評価する。コホート分析を使うところなんかもそのまんま。なるほど、マネジメントを科学にするというのはそういう意味か。

本書が扱う「スタートアップ」は別にベンチャー企業のことではなくて「先の見えない困難な状況に立ち向かう組織」というくらいに大きなくくりだ。どんなに強力なサーチライトがあっても見通せないような濃霧の中、ペンライト一本で正しいルートを探し出すにはどうしたらいいか。見える範囲で少しずつ進み、現在位置と方角の正しさを測定によって確認するしかない。それはつまり、科学の手法だ。科学の成果をいただくのではなく、科学の「方法論」を使ってムダのない組織運営をしようという話だ。

「リーン」という言葉のとおり、出発点はTPS(トヨタ生産方式)にある。というか、有名な「5つのなぜ」をはじめ、出てくるメソッドの多くはTPSそのままだったりする。ただ、TPSはその出自からどうしても製造業を連想しがちで、こういう組織運営論にはすっとなじまないことが多い(主に受け手の問題だが)。本書ではそのあたりがうまく抽象化されていて、生のTPSよりもずいぶん納得感が高い印象。これならやれそうって思うし。成長エンジンの類型化なんかもわかりやすくて、汎用的かつ具体的によく考えられてるなぁ。

こういうメソッドは組織のリーダーだけが知っているだけではダメで、構成メンバの全員が理解している必要がある。そういう意味で開発者も、誰もかれも読んでおいて損はない。こういうやり方で仕事をして欲しいんだよなぁ! ……という意味では、うちの解析チームのメンバにもぜひ読んでもらいたいと思った。

もっとも、このメソッドをいちばん適用して欲しい分野は、政治だったりする。「消費税をあげると税収が増える」とか「違法ダウンロードに罰則を課すとCDの売上がのびる」とか、そういう"仮説"はちゃんと実験してから法律にして欲しいわけですよ。この例はどっちもネガティブな結果が出そうな気がプンプンするけど。

Tags: book

2012-07-17(火) [長年日記]

ついに「電子献本」の時代がきた──オライリーが開いた未来

(タイトルがおおげさすぎる気もするけどまぁいいや)

ありがたいことに年に何回か「献本したいので送り先の住所を教えて欲しい」という連絡をもらう。中にはいきなり以前教えた住所に送りつけてくるところもあって、これはこれで楽しい驚きでいいのだけど、こういう問い合わせをもらったら最近はまず「電子データで下さい」と返事を出すことにしている。

もらう立場にいながらなんたる傲慢というかわがまま言い放題すぎるだろと思わなくもないが(思えよ)、Kindleを入手してから1年半、ほぼ紙の本を読まない生活を達成*1している身としては、もはや自炊すら面倒なのですよ。何回目か知らないが電子書籍元年というからには紙と電子は普通に同時出版であるべきだし、たとえ献本であっても好きな方を選べるべきだと思うのだよね。

とはいえ、たいていは「電子書籍化の予定はまだありません、すみません」「ぐぬぬ」みたいなやりとりがあって、紙のままで送ってもらうのだが(いちおう礼儀として即自炊しちゃうけどいいか、とは聞いておく)、先々月のそれはちょっと違った。「またそんな未来の話を……」「未来の先取りといこうじゃないか」「ちょっと(出版社に)聞いてみます」みたいなやりとりの末、「3ヶ月後の電子版リリースまで待ってくれれば送る」ということに。ヤッター!

……というわけで、本日リリースのEbook版「リーダブルコード」が、めでたく「電子献本」されたのであった。3ヶ月待ったかって? とんでもない、1ヶ月切ってるし。オライリーの中の人がそうとうがんばってくれたらしい。たとえオライリーといえこのペースはかなり無茶したんじゃないかなーとは思うが、現在紙版はあちこちで在庫が払底しているようだし、電子版が早々に出たことで販売機会の喪失も回避できて、結果的には多くの読者に喜ばれたんじゃないでしょうか。

献本というと普通は発売日より前に届くものだけど、あれは流通のタイムラグのせいなので、電子版の場合は発売と同時なんだね。もちろん戦略的に日程をずらすこともアリだとは思うが、今回はすでに紙版が出ているわけで、変に凝る必要はない。特に今回、献本にあたって既存のシステムをいじることなくうまい具合におれの書棚にデータを送り込んできた仕掛けには感心した。でも、これから電子書店のシステムを開発する人はあらかじめ献本の仕組みを入れておいた方がいいと思うよ(←YAGNIに反する提案)。

で、さっそくKindlizeして、優先順位高めで未読キューに送り込んでおいた。ちなみにcropboxのパラメタは[45, 50, -45, -60]です。

リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice)
Dustin Boswell
オライリージャパン
¥2,640

Tags: ebook

*1 ただし写真集やイラスト本、マンガはまだ紙の状態で読んでいる。


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