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ただのにっき


2012-01-13(金) [長年日記]

「Send to Kindle for PC」を使って大きなPDFファイルをPersonal Documentsに送る

Kindlizerもずいぶん最適化が進んで、自炊した文庫本ならよほどの大物でもないかぎり25MBを切るサイズのPDFが作れるようになった。この25MBというラインは重要で、Kindleにメールで送るにしてもGmailの添付ファイルサイズの上限が25MBなのでこれを超えると別の手段を考えなくてはいけなくなる。別の手段つっても、自分でSMTPをしゃべるクライアントを書けばいいだけの話なんだけど、日本語ファイル名の問題とかいろいろ(面倒くさいのでやりたくない)。ちなみにKindle Personal Documentsのファイルサイズ上限は50MBだからまだ25MB分の余裕があるわけで、これはもったいない*1

ちゅーわけで、このたびめでたくAmazon本家からSend to Kindle for PCなるものが登場したので使ってみたわけだ。ちょうど最近自炊して、ファイルサイズが30MBを超える本が出てきてしまったので、さっそくそれを送ってみた:

[スクリーンショット] Send to Kindle実行画面

インストールしてユーザ情報を登録したあとなにも起きないので焦ったが、なんのことはない、エクスプローラのコンテキストメニューに「Send to Kindle」という項目が増えているのだった*2。上のスクリーンショットは送信中の画面。複数のデバイスが登録してある場合は送り先の選択もできる。PDFファイルを選んだのにメタ情報からAuthorを持ってきてくれないのはちょっと不満(だが、たぶんPersonal Documents上ではメタ情報が使われるはず)。

というわけで、40分ほど待つとKindle上に現れた。さすがに30MBとなると時間がかかるが、まぁ許容範囲だ。

[写真]無事Kindleに到着

Tags: kindle ebook

*1 とはいえ遅いKindleで数十MBのファイルをダウンロードするのもかったるいので、あまり大きなファイルは扱いたくはないところではある。50MBは無理なく扱えるファイルサイズの上限でもある。

*2 他にも仮想プリンタとしても見えるようになっているので、各種アプリから印刷操作で送ることもできる。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

やくてつ [なるほど。というかギブソンの本、久しぶりに見ました!!できればその自炊されたデータをいただきたい…]


2012-01-12(木) [長年日記]

情報共有の未来 (yomoyomo)

はてなダイアリーでは単著のない人は肩身が狭いそうで*1、そんな単著童貞からyomoyomoさんもこれで卒業である。おめでとう!

今はなき「WIRED VISION」に掲載されていたブログ「情報共有の未来」(現在はアーカイブで公開中*2)をまとめた、いわゆるブログ本という扱いになる。期間は2007年から2011年の足かけ5年。インターネットにおける情報のありようを時事ネタをからめつつ語るというスタイルなので、とうぜん2012年現在からみると古びている。だからこの話を聞いたときは書籍にまとめるには向かないのではないかと思ったが、ほとんど各章すべてに現時点からの振り返りとなる「あとがき」が付けられて、これがけっこう面白い。もちろんこれはアーカイブでは読めない書籍だけの特典である。

さて、本書のキーワードは文中であえて日本語訳を当てはめていない「generative」と「sustainable」のふたつだろうなと考えながら読んでいたら、「おわりに」でまさにそう書いてあったのだった。このふたつが重要だというのは個人的にもおおいに同意。わりと最初の方から登場するgenerativeに対し、sustainableはほぼ終章近くになってからようやく登場なのだけど、各章の「あとがき」で紹介したサービスなどがその後ちゃんと継続しているかどうかを振り返ることになっているので、結果的に全編にわたって「sustainableさ」が検証されているという構造。面白い。

全体をとおして読むと、この5年(というかもっと遡って10年くらい)は、「本質的に自由になりたがる『情報』というもの」に、共有をとおして自由を与える勢力と、枷をはめて行動を制限したがる勢力のせめぎあいだったのだなぁとわかる。そういう意味で「情報共有の未来」というタイトルはなかなか深い。両勢力はときに一方がときに他方が陣地を獲得しつつ、現在は制限サイドがやや優勢になりつつあるという状態で、本書のトーンもやや暗い感じで終わっているのだけど、個人的には「共有」というプロセスを経て初めて単なるビット列が「情報」となるものだと考えているので、人類が情報を我が物とする未来にはかならず「共有」サイドが勝利をおさめていると信じたい。

ところで「yomoyomo文体」は文中に多数のリンクをはることで多様な情報を紹介しつつ、そこから浮かびがる新たな視点を提示するところにその面白さがあるのだけど*3、結果としてKindleを常時WiFi接続しながら読むハメになった。従来の「読書」とはだいぶ趣の異なる体験であり、正直なところ少し疲れたかな。ただ、巷にあふれる海外情報をひとつだけ、抄訳とスクリーンショットで紹介してリンクは文末に申し訳程度にはるようなブログに比べ、本書はまさに「ストロングスタイル」のブログと言えよう。読者のひとりとして、「諸君、これがブログというものだよ」とドヤ顔のひとつもしたくなるというものである。って、おれが威張ってもしょうがないのだが。

とまぁそんなことを、ブログを始めることををかたくなに拒否していたブログブームの頃のyomoyomoさんを思い出しつつ読んでいたのであった。

情報共有の未来 情報共有の未来
yomoyomo
750円+税

Tags: book ebook

*1 おれも共著しかないからはてなダイアリーやってなくてよかった!

*2 wired.jp公開に伴って旧コンテンツがすべて消えると聞いたとき、WIREDはWebについてなんにもわかっちゃいないのだなと軽蔑したものだが、ちゃんと残って良かったね。他のブログも書籍化してくれればいいのに。

*3 ちなみにこの日記へのリンクもいくつかある。


2012-01-11(水) [長年日記]

新年会(その1)

[写真]アグー豚のしゃぶしゃぶ

今シーズンは忘年会より新年会の方が多くて、それもやたらと多くて自分の体調が心配になるくらいなのだけど、今日はその一発目。ここ数年一緒に仕事をしてきた方の送別会も兼ねているのでこればかりは外せません。

場所は刺身と沖縄料理 島味 穴蔵 びんび家(どっからどこまでが店名なのか不明)……なんだけど、出てきた沖縄料理と言えばゴーヤーちゃんぷるだけだったような……? あと、メインはアグー豚のしゃぶしゃぶだったので、沖縄といえば沖縄であった。まぁ美味しかったけど。


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