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ただのにっき


2011-10-16(日) [長年日記]

KindleのPersonal DocumentsがArchiveとWhispersyncに対応

昨日Amazon.comからメールが来て、Personal Documentsをアーカイブするようにした、それからKindle Software 3.3でPersonal DocumentsもWhispersync対応したという。Amazon.com上にあるKindleユーザ用のページ「Manage Your Kindle」を覗いてみると、おお、いつの間にか「Your Kindle Library」に「Personal Documents」ができてて、おれが送りつけたファイルが9月終盤あたりから蓄積されているではないか。これはすばらしい。

で、さっそくKindle Softwareを3.3にアップグレードしたものの、PCから過去のアーカイブをKindleに送りつけることはできても、現在Kindleに入っているファイルはSyncされていないっぽい。どういうことかよくわからなかったのだけど、今朝になってようやくわかった。3.3にして以降のファイルは、ちゃんとsyncされるということのようだ。

普段からスクレイピングした日経新聞などを自動でKindleに送りつけ、朝の通勤電車で読んでいるのだけど、今朝の分を読み終えて削除しようとしたのが以下の画面:

[スクリーンショット] Personal Documentを削除する

従来は「delete」って出てたけど、今は「remove from device」になってる。でEnterすると確認画面もなくすぐ消えるし、実際ファイルはKindleから消去されている。で、メニューから「View Archived Items」を選ぶとそこに今消した記事があるので、「→」を押すとこうなる:

[スクリーンショット]アーカイブからお取り寄せ

WiFiがONになっていれば、Amazonのクラウド上から該当記事をダウンロードしてきてくれるという寸法。これで「新型Kindleはメモリが2GBしかないからぜんぜん足らない」とかいう寝言は言わずに済むね! でも、Personal Documentは1つあたり50MBまでだけどね!(←自炊派死亡)

まぁ、自炊PDFが対応したとしてもAmazon.com上の容量も5GBなのですぐに足りなくなるし、テキストだけでもこれなら悪くない。あいにく他のデバイスむけKindleアプリの追従はこれからみたいだけど、任意のテキストをKindleとスマフォ、PCの間で同期しながら読むことができるようになるんだから、かなり便利になりそう。というか、もはや他の電子書籍端末は選択肢に入りようがないなー、これは。

Tags: kindle

川崎 1-2 新潟@等々力陸上競技場

[写真]PKを止めるリッキー

なんかひさびさ。

大連敗を脱出し、徐々に降格圏内から離れつつあるフロンターレだが、別に連敗脱出したから強くなるというわけでもなく、いまだに危なかっかしいことに違いはない。もっとも、稲本・小宮山が復帰してようやく「完全体」に戻りつつあるので期待は高まる。

……って、高まるはずだったんだけどなぁぁぁ。以下略。写真はPKを見事に止めたリッキー。これがなかったら1-3だった。

Tags: frontale

2011-10-15(土) [長年日記]

映画『猿の惑星: 創世記(ジェネシス)』を観てきた

先週に続いて、なんか急に映画づいているな。しかも、こっちも20世紀FOXだ。

よくよく考えてみると『猿の惑星』って観たことなかった。同じ時期に公開された『2001年宇宙の旅』は(嫌いなくせに)何度も観てるのに。とはいえストーリーだけは知ってるので、前日譚であるこの作品を観るにあたってとくに予備知識はいらないだろうと判断。というか、実際典型的なハリウッド映画で中身はほぼ「ない」ので予備知識もへったくれもなかったのだが。TV CMなんかで「泣ける」と言ってるけど、それはない。むしろおれもかみさんも、その荒唐無稽さに各所でくすくす笑っていたくらいである。

文明批判的なテーマが(たぶん)あった元祖に対して、本作はいかにして猿の惑星が成立したのかという「理屈」をそれっぽいリアリティで描くのが目的なので、とくにテーマ的なものはない。猿たちが知恵をつけ、人類に対抗していく、その萌芽を派手なアクションを交えながらわりと淡々と描く。ただ、人類衰退のシナリオに関しては元ネタがたしか核戦争だったはずだけどそれとは違ってしまっているし、そもそも宇宙飛行士たちに数千年の時を超えるテクノロジーがあったようには思えないので、筋の通った前日譚というわけでもなさそうだ。

さすがにCGは呆れるほど高度で、猿たちの動きはすごい。群れをなして街を破壊していくシーンは、さすがハリウッド。でもねー、異質なはずの猿たちが、ちっとも怖くないんだよな。

だいたい、脳細胞が増えたくらいでどうしてチンパンジーが背筋を伸ばして直立したり、突然表情が豊かになったりすんのよ。とにかく猿たちが「人間っぽく」なりすぎて、本来あるべき不気味さがまったくない。「ああ、ここまで人間ぽいなら、人類に代わって地球を支配しちゃっていいんじゃないですかね」とまで思えてしまう(笑)。制作サイドは猿たちを人間ぽく描くことで感情移入させたかったのかも知れないが、これはやりすぎというか、観客をナメてるよなぁ。

Tags: movie

2011-10-14(金) [長年日記]

復活の日 (ハルキ文庫)(小松 左京)

小松左京の逝去からンヶ月、いくつかの名作を読み返したいと考えるも、せっかく電子書籍化されたそれはいわゆる「買ってはいけない電子書籍」ばかりで話にならない*1。しょうがないからBookOffオンラインのお知らせメールに登録して*2、在庫が出たら即購入、BOOKSCAN経由で電子化してやっと読めた。なんという苦労。てかその苦労の半分くらいは自ら選んだものなのだけど(笑)。

書かれてからもうすぐ50年にもなる「古典」なのに、なんだかむしろ今読んだ方がいいんじゃないかとすら思える先見性にまず驚く。時代は東西冷戦のまっただ中、作者の視点も核戦争や細菌兵器による地球滅亡を描くことにあるからそこはさすがに昔話になってしまうが、未知の細菌との攻防をはじめとしたディテールが911や311を見てから描いたんじゃないかと思うほど迫真的なんである。

なにより、(ちょうどこれから冬に向かうこともあり)やはり今年も話題になるであろう新型インフルエンザの発生から流行、蔓延そして敗北までの過程が今の視点から見てもすごくリアル。ワクチンが効かないとか、症状の進み方が異常にはやいとか実にありそうだし、じわじわと「社会」が止まり始めてついには死体の処理まで追いつかなくなるあたりなど、ほんとに背筋が寒くなる。

そんな中、病院に診察待ちの長い行列ができて、それでも暴動はもちろん横入りをすることもなくひたすらじっと耐える日本人たちの姿が描かれてたりするわけ。うわー、この風景、ほんの半年前に見たじゃん! ほんとに40年以上前に書かれたのか、これ。他にも、人類にさらなる追い打ちをかける地震の規模がM9だったりして、その妙な数字の一致がまた恐怖に一枚リアリティを加えたりして。

あと面白かったのが、原子力が大活躍しているところ。というか原子力なくして人類は生き延びられなかったという状況設定なのだ。廃棄物について言及はあるものの、その扱いは(当時の空気を反映して)いささか楽観的すぎるものの、たしかにこの場面では原子力以外のエネルギー源では力不足なので、なにがなんでも原発廃止という今の流れを思い浮かべながら読むと実に味わい深い。

ところで「復活の日」というと原作よりも映画の方を思い浮かべてしまう。なにしろ角川映画がもっとも金をかけていた頃の作品だし、なんでもCGでごまかすわけにもいかない時代のものだから、ロケ地も大道具もとにかくホンモノ使ってて圧巻だった。冒頭、南氷洋にぽっかり潜水艦が浮かんでくるシーンはいまだに脳裏に浮かぶし、ボロをまとって誰だかわからないくらいに汚されまくった草刈正雄のギラギラした目は実に迫力があった。今回原作を読み返して、あのオリビア・ハッセー役の人は映画にしか登場しない、というか代わりに原作には色気もなにもないおばちゃんが出てくるのだったと気づいて唖然としたのだけど。サービス精神のかけらもないな、小松左京(笑)。映画も見返したいねぇ。

復活の日 (ハルキ文庫)
小松 左京
角川春樹事務所
¥1,985

復活の日 デジタル・リマスター版 [DVD]
草刈正雄
角川映画
(no price)

Tags: book

*1 DRMをかけるなんて、かの知の巨人に対してずいぶん失礼な仕打ちじゃないかと思うんだけど。ちなみに紀伊國屋BookWebには「さよならジュピター」の【上巻だけ】があるという謎も。

*2 BookOffオンラインのこのサービスはマジですばらしいので継続的に利用することに決めた。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

Marlowe [映画化された頃に読んだきりなので、今読み返すと新しい発見というか 現実とのラップがあるのですね。]

ただただし [まー、白状するとほっとんど覚えてなかったから新鮮ということなんだけどね(笑)。 なんで吉住が大陸横断する羽目になった..]


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