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ただのにっき


2020-10-01(木) [長年日記]

今日からfreeeで働き始めた

昨日の退職エントリの反応をみていたかみさんが、定年退職と勘違いしている読者がいるんじゃないかと指摘してきて、そんなばかな、ちゃんと転職活動したって書いてるやんと思ったが、Twitterの140文字すら全部読まない人が大勢いるご時世なんだからあり得ない話じゃないかもねぇ。やっぱり東亜飯店の写真を貼るべきだったか。

実際のところ30年も勤めると形式上は(いわゆる早期退職としての)定年扱いになっているので間違っちゃいないとも言えるが、少なくともあと10年くらいは働きたいわけです。できればSIer以外で(笑)。

そんなわけで、前職よりはるかに若くて元気のいい会社freee」に移りました!

実はこれを書いているのは4日なんだけど、この週末は前日までの洪水のごときオンボーディングでへとへとになっていたので、日曜の夜になって気力が回復してから書いてるという。歳くってから新しい環境に順応するのはたいへんだわ。楽しいけど。

本来なら、五反田のかっこいいオフィスで撮った写真でエントリを飾りたいところなんだけど、会社は変わっても勤務地は変わらない(つまり自宅)なので、いつか出社したら貼ります。


2020-09-30(水) [長年日記]

31年勤めた富士通グループから退職した

この日記では明に所属企業を書いたことはなかったけど、仕事がらみのイベントとかでは普通に名刺を配ったりもしていたので、ご存じの方にはご存じだったと思うが、新卒で入社してからずーっと富士通の子会社に所属していた*1

今年はその富士通でマネージャになってちょうど20年になる。20年前にはまるで世をはかなんでいるような日記を書いているけど、けっきょくそのまま居座ってマネジメント畑を耕していた。20年のキャリアつったら、普通に考えてもプロ中のプロですよ。ずっとエンジニアのつもりだったのに、気がついたらマネジメントのプロフェッショナルになっていたという。人生なにがあるかわかったもんじゃないね。

富士通に限らず、日本の多くの伝統的な企業には役職離任という制度があって、定年より前に一定の年齢に達すると管理職を解かれて一般社員相当の身分になる。制度そのものには(少なくとも企業側には)一定の合理性があるとはいえ、20年間も部下を持ってマネジメントをやってきて、能力が落ちたわけでもないのにある日突然宙ぶらりんなポジションにされてしまうのも納得がいかないので辞めることにしたのだ。まぁ会社としてもそういう行動を期待しての制度運営っぽいのでwin-winだ。

タイミング的には昨年末から、リファラル狙いでのんびり転職活動を始めたものの、そもそもマネージャ職の求人というのはそんなにない(当たり前だがエンジニアの数分の一以下)。なかなかマッチする会社が見つからないでいる中、コロナ騒ぎで求人市場自体が細くなる。そんなこんなで当初の想定よりもだいぶ苦労したものの、ようやく素敵な会社と出会えたので、決断した。

かなりの余裕をもって上司に退職の意思を伝え、いわゆる最終出社日は今月9日だったにもかかわらず、事務方の稟議プロセスがなかなか進まなくてハラハラしたけど、退職予定日の今日になってようやくすべての書類をそろえられたので、本日をもってめでたく退職となった(はず。たぶん)。

日本のSIerというとIT業界では極めて評判が悪い職場だし、実際おれも炎上プロジェクトに放り込まれたときは最悪レベルのパワハラを受けて体を壊したりもしたけれど、そういうところは実のところ例外的で、全体としては悪くなかったかなーと思う。でなけりゃ30年以上も勤めたりしないよ。とくに最後の10数年間は裁量の幅も大きく、自分で設定した目標を自分のペースでかなり自由にやらせてもらえたので楽しかったね。部下にも恵まれたし。使えない上司は少なくなかったが(笑)、そういうのを上手く乗りこなすのも含めてマネジメントスキルだしな。

最後の仕事は研究所のリモートワーク環境整備(技術面だけでなくカルチャー面でも)で、安定して運用が回りはじめたところだったので、辞めるとしたら本当にちょうどいいタイミング。振り返ればなかなか悪くない31年間だった。お疲れさん!

[写真]職場から引き揚げてきたサボテンの鉢

以下蛇足。

大きな企業の退職プロセスを当事者として間近で眺めるチャンスはそうそうないものなので、この一か月はヒヤヒヤしつつもなかなか面白かった。

最初のイベントは上司への退職願の提出なんだけど(これをトリガーにして稟議プロセスが走り始める)、フォーマットも決められてるし、Microsoft Wordでちゃちゃっと作って、署名だけ手書きして提出したわけ。そしたら上司が「手書きじゃない退職願なんて受け取るの初めてだ」とか言うわけですよ。うん、おれもそう思う(笑)。でも、社をあげて「DX企業になる」って掲げてるときに、手書きじゃなきゃ受け取らないとか言ってちゃダメじゃないですかね、と屁理屈をこねたら納得してもらえた。持つべきものは物分かりの良い上司です。いつかDXが進んで、メール1本で退職できるようになるといいね。

その後、総務部門から書類一式が届くと聞かされていたんだけど、これが待てど暮らせど届かない。ようやく分厚い封筒が配達されてきたのがなんと退職5日前。いくらリストラ真っ最中で大混乱の間接部門だからって遅すぎる。

で、中身をみてその原因が推測できたんだけど、ようするに「60歳定年退職」をターゲットにしたプロセスしかないんだな、この会社。何年も前からX Dayがわかっている退職に向けて準備を進められるようになってるから、いきなり途中で辞める社員のスピード感に合わないのだ。なんたって「退職10日前までに処理せよ」と書かれた書類が入ってるんだもんな*2。もちろん定年前に辞める社員はおれが初めてなわけがないが、このプロセス、通常は利用者(==退職者)からフィードバックを受けるチャンスがないから、今まで改善が進まなかったんだろう。

富士通はいま、時田社長の号令で大改革が進行中だ。リモートワークを標準にしてオフィスを半減させるとか、ジョブ型雇用に移行するとか、他の伝統的国内企業とは一線を画すスピード感で変わりつつある。人材の流動性も今後一気に高まると思うので、定年を前提とした退職プロセスじゃ早晩やっていけなくなるだろう。DX企業化、手始めにここから始めてみてはどうですかね?

*1 入社してから合併で3回も名前が変わってるし、ここ数年は別会社に出向中だから所属意識が希薄なもので、ざっくり「グループ」とした。本社ではない。

*2 繰り返すが、届いたのは退職5日前である。もちろん遅れた場合の救済措置はあるので深刻な問題にはならない。

関連する日記: 2020-10-01(木)
本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

horuchan [お疲れさまでした。 ちょっと驚きましたが、たださんらしいご判断と思いましたし、そうできるまでご自身を伸ばされたこと..]

takahashim [どうもおつかれさまでした!]

ykato [お疲れ様でした。 次のお仕事もお楽しみください❗ 昔Qで遊んでもらったキャンパーより。]


2020-09-29(火) [長年日記]

浴室のドアが直った

浴室のドアが壊れたと書いたのはもう1ヵ月以上前のことなのだが、その後の経過としては、

  1. 馴染みの工務店に連絡して見積をとってもらう
    • 1週間以上待たされた上にLIXILから目の飛び出るような見積がくる。運搬費・工賃が多重に乗ってる*1
    • 「ふざけんな」といってつっ返す
  2. 型番でググったらモノタロウにあるじゃん!
    • 工務店に「モノタロウで買ってみるわ」と連絡する
    • わざわざアカウントまで作ったのに、個人では買えない商品だった*2
    • でもパーツの図とかが見られたので、これさえあればなんとかなりそうだとわかる
  3. 工務店に「パーツだけでいいので安く取り寄せて」と依頼
    • これもまた2週間くらい待たされる
    • なんと在庫がないのでLIXILで製造中らしい。そんなことってあるのか! それじゃしょうがないなぁ
    • というか「ディスコンです」で終わりにしないでちゃんと作るのすごくない?

で、今日ようやくパーツが届いた。いやー、長かった。

さっそく取り付けたのだけど、いままでついていたのとだいぶデザインが変わっている。新しいのはドアが上下で二分割されていて、間に取っ手兼補強パーツが挟まってる。なるほど、これで応力を分散して、破損を防いでいるのか……って、やっぱり旧型は設計ミスじゃねーか! 高さ2mもあるドアを上下端だけで支えてたら、金属疲労もおきるよなぁ、そりゃ。ま、ちゃんと改善されるのはいいことだ。とうことにしておこう。

そんなわけで、真新しくなったドアを閉めて風呂に入った。やれやれ。

*1 古いパーツなのでリスク回避のためにいろいろ乗っけたくなるベンダーの気持ちはわかります。大人なので。

*2 モノタロウには個人で買える商品もある。


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