2000-04-23(日) [長年日記]
■ 技術者の死
とうとう課長にされてしまった。これは一人の技術者の死かも知れぬ。技術者から管理者への道を「ステップアップ(昇進)」としかとらえない日本の企業では、管理者になることは技術者から足を洗うことを示しているからだ。しかし技術的な面から見れば、技術者はいつまでだってステップアップすることができるわけで、管理者への「昇進」は実質的には「転職」と同じ意味だ。優秀な技術者(←べつにおれのことを言ってるわけではない(^^;)は技術者のままでいさせた方が、不得意な管理者をやらせるよりもずっと会社のためになる……ってことを知っている経営者には会ったことがねぇ。どいつもこいつもバカばっかしだ。
Software Design誌なんかにシリコンバレーやバークレーのTI業界の話が出ていて、50歳になっても現役プログラマーとしてばりばりコードを書いている技術者の話なんてのを読むと、かの国では技術者が優遇されとるのぅ、と思う。まぁ、あっちだってそういう話ばかりじゃないんだろうけど。技術者が冷遇されているこの日本で、家庭を守るために泣く泣く技術者から管理者に転職している人は多いと思う(給料はあがるからね)。独身だったらとっとと辞めるわい、こんな会社(笑)。
……というわけで、家族のためにしかたなく課長業もやることにしたわけだが(転職するにもマネージャー経験があるほうが有利だしさ[笑])、今までどおり、オープンソフトウェアの世界には細々と発表していくつもりだし(今まで以上にペースは落ちるかも知れないが)、コンピュータで遊ぶことに変わりはねぇ。魂まで売り渡してたまるかっつーの。てゆーか、マネージャー経験のある技術者として生きていける会社に移籍希望(笑)。