2014-05-17(土) [長年日記]
■ 言語都市 (新★ハヤカワ・SF・シリーズ)(チャイナ・ミエヴィル)
3月に『第六ポンプ』を読み終えて、次に何を読もうかと悩んでいたらartonさんにこれを勧められたのだった*1。傑作だー。面白かった!!
SF作家の何割かはいつか独自の言語を編み出してやるろうと画策してるんじゃないかと思うのだけど*2、本作に登場する異星の言語は、向こうが言ってることは翻訳可能なのにこっちが話しても理解してもらえない、その上コンピュータのサポートも不可能という、かなり突拍子もないシロモノで、「ありえねーだろー」と思いつつも『都市と都市』と同様、読んでるうちにだんだんあり得そうに思えてくるあたりが、ミエヴィルの力量というか。
(以下、ちょいネタバレぎみ)
そんな奇怪な言語を通したコミュニケーションに、突如「兵器」が投入されて、なんとかうまく回っていた世界が崩壊し始めるという話で、この「兵器」を無効化するにあたって、異星人と人類がまったく新しいコミュニケーションを編み出すあたりがもう鳥肌もんの展開なわけです。
……と、読み終えて満足気に本を閉じてから、これどっかで読んだことあるなぁと思った。ああそうだ『奇跡の人』だ(笑)。なんだ、そうか、そういうことか。いやだからといって本書の価値が減ずるわけではないのだけど、異様な姿の異星人とヘレン・ケラーを重ねあわせて思わずくすりと笑ってしまった。
2014-05-15(木) [長年日記]
■ ドーラ、(だいたい)満四歳
だいたい今週あたりがたぶんドーラの誕生日、満四歳。歳相応(?)の写真がないかと漁ってみたら、なんと冬からドーラの写真を撮ってなかった。グスタフはなんというか、日ごろから油断してるというか間の抜けた表情・姿態をすることが多いので面白くて撮るんだけど、ドーラは甘えてコロンコロンすることはあってもあまり抜けた表情をすることがないのでどうしても写真に残ることが少ない。心を入れ替えてもうちょっと写真に撮ろう。シャッターチャンスを逃さないためにもF2未満の明るいレンズが欲しいなぁ。
というわけで、上の写真は毎朝の日課である「おれとヨーグルトを分け合う図」。朝起きて、最初に冷蔵庫を開けようとするとタッタッタと寄ってきてよこせとねだるので、かなり好きなんだと思う(けど指先にちょびっとつけたのを舐めとっただけで満足する)。
比較対象が8kgに迫らんとするグスタフのせいで、3kgちょいのドーラはまだまだ子供に見えてしまうのだけど、表情は基本クールで大人っぽいんだよな。
2014-05-14(水) [長年日記]
■ 最近お気に入りのBGMは「Noisli」
集中して仕事したいときなんかにヘッドフォンでBGMを流したいんだけど、音楽ライブラリに入ってるのはアイマスばっかりなので一緒に歌っちゃったりして(それはそれでどうなのかと)、やっぱこういう場面では音楽性のないヤツがいい。これまでは昔買った自然音のCDをかけてたんだけど、シチュエーションが固定されている上に、繰り返してると次にどんな音が入ってくるのか覚えてしまったりするので音楽とあんまり変わらなかったり。
最近はカフェの音を背景に流すのがはやっていたりするので、そういうサービスをするサイトがけっこうあるらしく、いろいろ探していたらNoisli というサイトを見つけて、ここしばらくはこればかりだ。
雨音、雷、風、鳥の声、葉擦れ、川辺、波打ち際、水滴が落ちる音なんかが別々に選べて、個別にボリュームが調整できる。だから「海辺で風にあたりながら」とか「小さな沢が流れる森の中で鳥のさえずりを聞きながら」なんてシチュエーションを気分に合わせて自分で作れる。これに、こないだ買ったノイズキャンセリングヘッドフォンと組み合わせると最強な感じだ。
もちろんはやりのカフェ音も選べるし、それで落ち着ける人がいるのかーと驚くようなホワイト/ピンク/ブラウン・ノイズ、焚き火、鉄道、ファンの回る音なんかもあって*1、なんかいろいろ楽しい(←目的そっちのけで遊びかねない危険もある)。
あとこのサイト、裏にはMarkdownで書けるメモ帳機能がついていて、ちょっと出先のカフェでこのサイトだけ開いて仕事ができる、みたいなシチュエーションを狙っている気がする。が、まぁ組み合わせは面白いけどこれはあんまり使わないよな(笑)。
*1 焚き火は落ち着くかも知れないけど、おれはあれは見るものだと思ってるので。電車通勤のサラリーマンには電車の中はけっこう落ち着けるかも知れない。
◆ ただただし [リンク先の「奇跡の人」はサリバン視点じゃなくてケラーの自伝なので適切ではないっぽい。あとで修正する。]
◆ ただただし [……と思ったけどまぁいいか。]