2014-03-28(金) [長年日記]
■ 川崎 1-0 名古屋@等々力陸上競技場
開幕戦で「今年のチーム、けっこう良さそう」とか書いたにもかかわらず(ACL含め)ちっとも勝てなくて、ようやく前節のアウェイFC東京戦を0-4バカ勝ちしたフロンターレ、ACLの日程の関係で珍しく金曜の夜にホームへ。
職場を出るのが遅れて序盤は見られなかったものの、あいかわらずチームはいい感じだったと思う。結果的に昨年得点王・大久保による一点でホーム初勝利(しかもチーム通算1000ゴールという記念的得点)。一進一退であんまりスカっとした勝ち方ではなかったものの、この調子で勢いつけて欲しいですなぁ。
等々力緑地はすでに桜がけっこう咲いていて、ライトアップされている樹も。
2014-03-23(日) [長年日記]
■ 第六ポンプ (ハヤカワ文庫SF)(パオロ バチガルピ)
最近フィクションをあまり読めてなくて、以前から積んであったこれを取り出したもののもたもたしているうちに文庫入りしてしまったという。とほほ。おまけに序盤、最貧民の少年がとんでもない秘密を掴んでしまい、人生の大転機を迎えようか……というところで物語がブツっと切れ、これが短篇集だと気づく始末。
バチガルピの描く世界は基本的にディストピア(ないし超格差社会を最底辺から描いたもの)なので、読んでいてあまり気分のいいものではない。それでも長編は緩急があって救いのある場面もないわけではないのだけど、短編となるとそういうことがないので読んでる最中は常にムカムカしていることになる。登場人物たちは本人に非がないにもかかわらずひどい目に遭いっぱなしだし、たいていは救いのない結末だ。頭ではどれもすばらしい作品だとはわかっていながらも、手放しに喜べない。
というわけで、満足かと聞かれればちょっと躊躇するな。良い読書体験ではあったが、楽しい読書ではなかった。そんなひどい中ではあるものの冒頭の「ポケットの中の法」は悪くなかった。後味が良くないが「砂と灰の人々」(犬の話)も良い。カロリーマン世界(と類似の背景を持つ)のいくつかの話はどれも嫌い(笑)。
2014-03-22(土) [長年日記]
■ ホスピスに転院した父を見舞い
末期癌で入院していた親父が、病院でできることはほぼなくなったこともあって、鶴巻温泉病院にあるホスピスに転院したのはおれがアーリントンに行ってる間のこと。今日になってようやく見舞いに行けた。
ホスピスといっても治療をしないだけで病院ではあるので設備なんかは病院と変わりないのだけど、患者がエレベーターに乗って勝手にどっかにいかないように簡単にはボタン操作ができなくなっていたり、スタッフの服装や物腰から病院っぽさが排除されていたりして興味深い。面白いのが、病院だと有料カードで別料金になっているTVや冷蔵庫の利用が料金に含まれていて、娯楽をケチるという発想をしなくて良くなっている点だ。もう何も我慢しなくていいという雰囲気を作っているのだな。
なんて面白がっているのも親父はもう鎮痛剤漬けでほぼ意識がなく、話しかけても反応がないからで、さすがにもう覚悟も済んだのであとは安らかに逝ってくれと祈るだけという状況にあるからなのだけど。だれもが「理想の死にざまはぽっくりだ」とは言うものだけど現実はなかなかそうはいかないもので、かといって治る見込みもないのに延命治療で生きる屍としてチューブにつなぎとめておくのもかわいそうだし、この宙ぶらりんの状態がなんとも居心地が悪い。だからといって「早く死んでくれ」というのとはちょっと違うし。
調子がいいときはまだ会話が成立することもあるらしいので、これからはもう少し頻繁に見舞わないとなぁ。