2011-05-07(土) [長年日記]
■ キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)(佐々木 俊尚)
2月にパブーで買ったのに、やっと読み終えたという。電子積読が多すぎる……。
バズワードをタイトルに掲げる本は眉につばしながら読むことにしているので、本書もその方向で。というのも、インターネットが普及しはじめてすぐに情報洪水をどう扱うかという話題は出ていたし、その対策として「編集者」が必要であるという議論もまた当たり前のように出ていた。ここで言う「編集者」は情報を集めて整理し、コンテキストを与えて提示する役割をする人で、本書で述べられる「キュレーター」そのものだ。だから、「キュレーションの時代」は今に始まったことではないよな。もちろん、ソーシャル・ネットワークの発達でキュレーターが見出されやすくなってきたのは確かだけど。
本書の構成はほとんどが事例紹介で、「いまこそキュレーターが必要な時代」という本書のテーマに沿った多種多様な事例が盛り込まれて、本書の構造そのものが著者の考える「キュレーション」を体現しているのだとわかる。その多様っぷりは驚くほどで、ITだけでなく19世紀の絵画から現代音楽まで、なるほど著者の情報収集能力や興味の幅広さはすごい。
ただ、だからこそ本書の事例の集め方が適切かどうかはなかなか検証できないわけで、「キュレーション前」の雑多な情報が正しいかどうか判断できない読者にとって、キュレーターを信用できるかどうかもまた定かではない。なにしろ著者は自説(コンテキスト)の展開に適した事例を集めているわけで、同様にまったく逆のコンテキストを成立させる事例を集めて本を書くこともまた可能なはずだ。けっきょく情報の洪水のあとには、キュレーターの洪水が待ってるだけのような気もするね。
キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
筑摩書房
¥990
パブーから電子版を買うならこちらから:
http://p.booklog.jp/book/18453
2011-05-06(金) [長年日記]
■ 「緊急災害時動物救援本部」に募金した
震災からそろそろ2ヶ月、現地はまだまだ大変だろうし、原発も予断を許さない状況が続いているが、ともすれば日常に流されて忘れがちになりそうになる。現地に飛んでボランティア活動ができるわけでもなし、できる支援は継続的な方がいいだろうと思い、各種ポイントやアフィリエイトのような「ひたいに汗してないあぶく銭」は(同額を)募金に回すことにしている。とりあえず1年。
当初は赤十字とかのメジャーなどころに送金していたのだけれど、孫正義の100億円のおかげでだいぶ気勢を削がれてしまったので*1、もうちょっと周辺に目を配ることにした。今月は緊急災害時動物救援本部。
動物愛護協会といえば時にはいささか過剰なほどの動物愛護精神を発揮してくれる団体ではあるが、こういうときは行動力があるだろう。すでに3億円集まっていて経過報告もしっかりしてるし。なにより猫を飼う身としては、こういう活動は支援せざるをえないですよ。
それにしても連休の谷間だからか、銀行が混んでて混んでてまいった。考えることはみな同じか(ってみんなが募金してたわけではないが)。
*1 といっても義援金の配布はとりあえず一人あたり30万円とか、どんだけ被害が大きいのかと絶望的になるが。
2011-05-04(水) [長年日記]
■ 「しいたけサーキット」に行ってみた
連休中のツーリングは信州パラボラアンテナの旅に行こうと思ってたけど、帰りが死ぬほど混みそうだし、連休中にサーバを2台セットアップする予定なのにまだ1台もできてないから、ちょっと軽めのコースを走ることにした。というわけで、kitajがちょくちょく(仕事の前に)走りに行っている通称「しいたけサーキット」に行ってみよう。
とりあえず5時に起きて(起こされて)、EveryTrailからkitajのデータをGPX形式でダウンロード、SDカードにコピーしてナビにセット。これで人の走ったコースをたどれてしまうのだから、便利な世の中だよなー。というかEveryTrailが初めて実用になった!(笑) 海ほたるで朝食をとりながらコースをざっと確認して、走りだす。……とかいって、君津ICで降りるべきところ、間違えて木更津南ICに行ってしまったりして。トホホ。
「しいたけサーキット」と言ってもレース用のアレというよりは、「閉回路」的な意味なんだろう、ワインディング主体の一筆書きルート。郊外2車線の中速コーナーで飛ばせる場所もあり、センターラインもない狭い山道ありのバラエティに富んだコースだ。距離も手頃で、たしかに「午前中だけちょっと気合入れて走ってくる」にはいい感じ。kitajはいい道知ってるなぁ。おのずと走るのが目的になるから、停って写真撮るのを忘れてしまうのが難点だが。こんど来るときはXactiつけて車載動画を撮ろう。
その後も曲がり角を間違えてナビが勝手にルートを最適化してしまい、サーキットが短絡されてしまったりと、微妙なトラブルはあったものの、途中で気がついて元のルートに復帰できた。EveryTrailのデータにはウェイポイントが設定されているとは限らないから、ナビはリルートしない設定にしておかないとまずそうだ(ということがわかったので良しとする)。
というわけで、12時すぎに帰宅した。軽い日帰りツーリングにはホントちょうどいいね。帰りのアクアラインは事故渋滞だったけど、あんなまっすぐな道でどうやって単独事故が起こせるのか後学のために知りたいもんだ……などと考え事をしていたら湾岸でまたジャンクションを間違えて遠回りをしてしまった。どうしょもない……。
◆ satot [もう少し南の安房グリーンラインも良い道ですよ。一昨日走ってきました。高速ワインディングです。]
◆ kitaj [お,とうとうしいたけサーキット行きましたか.EveryTrailで見るとあちこち行ったりきたりしてるのが分かって面白..]