2007-06-19(火) [長年日記]
■ 専修大学で講義中
専修大学の山下教授とは『ウェブログの心理学』をきっかけとしたお付き合いで、今年度は1年生の情報概論を担当することになったので、外部講師として呼んでいただくことになった。ここ数日、プレゼン資料作りで格闘していたのはこれの準備である。
で、専修大に着いて待ち合わせの教員室に入ると、目の前にakrさんがいたりするわけですよ。あー、びっくりした。非常勤講師でテキスト処理を教えていると。akrさんにRubyを教わるとは、幸せな学生だな!
こっちはというと、まぁ、たぶんtDiary開発を通じたブログ周辺の話を期待されていたんだと思うが、いまどきブログの話もなんだし、好きなこと話していいというので、こんな感じで60分。
- (本業の)「アクセス解析って面白いよー!」って話で30分
- (趣味の)「フリーソフトウェア開発に参加しよう!」って話で30分
……という計画だったんだが、Rabbitのカメが常時先行するというアリサマで(←練習不足)、10分以上オーバーしてしまった。まぁ、270人入りの大教室のわりには居眠りしている学生もそれほどいなかったし、及第点? なんにせよ、最初から最後までRabbitはトラブルなしで動いてくれたので、おれも晴れてショッカーの一員だ。
その後は、やはり山下さんが面倒をみている3年生のプロジェクトの発表を聞いて、(かなり無責任な)コメントをしたあと、彼らと軽く懇親会。そしたらなんとその中に、ハードタブ派のRubyistという貴重な学生さんがいたよ。マカーだけど。
講義では、こういうやる気と才能のある学生が、フリーソフトウェアコミュニティに飛び込んできてくれるといいなぁ、と思って話したんだけど、1人でも影響を受けてくれるといいなぁ。
2007-06-18(月) [長年日記]
■
海の底(有川 浩)
『図書館戦争』シリーズが気に入ったので、有川浩をもう一冊読もうと思い、「怪獣モノ」だということで本書をチョイス。
開始数ページで「怪獣」が登場、休むまもなく100ページくらいまで暴れまくり、人がバンバン死ぬ。うひゃひゃひゃ、こりゃスゲー。怪獣モノはこうでなくちゃ!
そうは言っても、放射能光線を吐くわけでもなく、巨大化つっても自動車サイズ。「ハードSF」の陣地から出ないのは立派。そして物語は急速に人間劇に移行するが、これも有川節全開で面白い。まぁ、潜水艦に取り残された2人の自衛官は完全に図書隊の2人に重なるキャラ設定だし、ヒロインの性格もある意味同じなので(最後まで読むとわかる)、パターンと言えばパターンなのだが、パターンも芸のうち*1。
といいつつ、結末にはやられたね。この結末は予測してしかるべきなんだけど、油断して読んでいたらまともに食らってしまった。いいよなぁ、こういう結末はさぁ。「ええ話」の王道だよ。
難点があるとすれば、『図書館戦争』の繰り返しになるが、地の文の視点が予告なしに変わって読み手を混乱させる文体は変わらずなところ*2。これはもう、有川浩の「癖」なんだろう。無理して三人称にしないで、一人称にしちゃえばいいのに。
9784840237741
2007-06-17(日) [長年日記]
■ Rabbitを導入する
Ruby会議の時に、RabbitがWindowsでもわりとふつーに動くことを知ったので(実際、むとうさんとか、何人かのプレゼンはWindows上のRabbitだったようだ)、須藤君に「じゃあ、今度のプレゼンでRabbit使ってみるよ」と軽く口約束。
そうは言っても、火曜のプレゼンに間に合わせるのは無茶な状況になっちゃったので、とりあえずImpressで書き始めたのだが、ちょっと未練もあったので(逃避がてら)軽く検索していたら、こんなメールを発見してしまった:
会議では、むとうさんのWindowsでも普通にRabbit動くよデモのおかげで、たださんがRabbit使おうかなぁと言っていました。たださんはWiki記法がよいようなので、HikiDocを使ってWiki記法をサポートしようかと思っています。
ぎょえー。そんなこと言われたら、使わざるを得ないじゃないか!! しょうがねぇ、インストールすっか。ショッカー人形用意して待ってろヨ!(←逆ギレ?)
インストールはINSTALL.win32.jaを参考に。ちょっと内容が古いので、導入するパッケージは以下のように最新版でそろえた。
- ruby186-25.exe
- gtk-2.10.11-win32-1.exe
- ruby-gtk2-0.15.0-1-i386-msvcrt-1.zip
- rdtool-0.6.20.tar.gz
- rabbit-0.5.2.tar.gz
Ruby本体には1-Click-Installerを初めて利用した。CygwinにもRubyが入ってるけど、混ぜて使うと良くないことが起きそうなので。しかし、すげぇてんこ盛りパッケージだな。これにRabbitも一式入ってれば楽なのに(笑)。
インストール自体はすんなり。もっとも、mswin32版のRuby関連ツールをCygwin上から使おうとするとちょっとハマるなぁ。とりあえず環境変数PATHとGTK_BASEPATHを適切な値に設定。付属のrabbit.batはうまく動かなかったので*1、こんな感じのシェルスクリプトを書いておいた。
#!/bin/sh rubyw c:/usr/ruby/bin/rabbit $*
これで、なんとか起動するようになった。でもglib2が盛大にエラー吐くけどね……。
% rabbit hoge.rd c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_boxed_type_register_static: assertion `g_type_from_name (name) == 0' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_param_spec_boxed: assertion `G_TYPE_IS_BOXED (boxed_type)' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_object_class_install_property: assertion `G_IS_PARAM_SPEC (pspec)' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_param_spec_boxed: assertion `G_TYPE_IS_BOXED (boxed_type)' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_object_class_install_property: assertion `G_IS_PARAM_SPEC (pspec)' failed
で、このあとさっきのメールをたどっていたら、すでにHikiDoc対応パッチが出てるし。おまけにこんな状況:
たださんは、もうスライドを書き始めてしまったようなので、すっかりやる気がなくなりました。
いやいや! 使ってるし! HikiDoc対応版はさすがに本番投入するには時間がなさすぎるので今回はRDで書いてるけど。ちゃんとサポートされたら、今後はRabbitでプレゼンしまっせ。
*1 「--logger-type gui」があると動かない。
■ ジョナサンで仕事中
そんなわけで、RabbitをインストールしたLet's noteを抱えて、今日はジョナサンへ。ミスドほどエアコンきつくないから過ごしやすいな。席も広いし。
OOo ImpressはGUIの操作性がまだまだこなれていないので、けっこうストレス溜まるんだけど、Rabbitは使い慣れたvimでテキストを編集するだけなのでかなり楽だ。今回は高橋メソッドはやめて、ふつーのプレゼンで。
しかし、好みのテーマがないのだが、かといって自作するほど時間ないしな。せめて背景を黒っぽく、文字を白にする方法だけでも見つけないと……。FAQにそれっぽいことが書いてあるのであとで読もう。
そうそう、肝心の兎と亀の出し方もわからん。うーん、ヨユウないなぁ。
Before...
◆ ただただし [少数派どころか、迫害を受けるような存在ですよ(FOSS界では)。]
◆ hyuki [学生さんのブログからトラックバックがきたりするのでしょうか。wktk]
◆ tokoya [えー、ハードタブが普通だと思ってこの四半世紀プログラマやってきたのに。 ハードタブでタブ幅4が基本。]
◆ ただただし [>ハードタブでタブ幅4が基本 そういう業界があるのは確かだし、たぶんこの先も生き残っていくとは思いますよ。]
◆ itojun [Cプログラマは1TBS (One True Brace Style)なのでts=8 sw=8です。ええ、もちろんvi..]
◆ itojun [あー、tokoyaさんだ。]