2020-04-29(水) [長年日記]
■ STAY HOME週間5日目 積ラジオが200本を突破
以前書いたように山ほどWebラジオを聴いているんだけど、WFHで通勤時間が消滅したので聴く時間もいっしょに消滅してしまった。寝る前の1時間とかをあててるんだけど、そんなんじゃぜんぜん足りないわけですよ。今回の騒動で、通勤にはほとんどの面で存在価値がないことが判明したけど、この点に関してだけは有用だったなぁ。
3密を避けるために番組収録自体も止まったから「これで追いつけるか!?」と思ったりしたものの、あんがい早くリモート収録に対応し始めた番組も多く、今日あたりだとまだ再放送でお茶を濁している番組が残っているけど、来週にはおそらくほとんどの番組がリモートで復活してくるだろう。
リモート収録になると出演者の環境やエンジニアの腕で音質にけっこう差が出てくるけれど、宅録環境完備なことりの音は別格として、だいたいスマホ音声っぽい帯域の狭さが昔のラジオを彷彿とさせる。これも次第に良い機材が普及して改善されるようになるのかな。
逆にこのまま経済が疲弊して、電力やインターネットが満足に維持できなくなってくるかも……と想像すると、とたんに終末SFの雰囲気が出てくる。
まず、回線品質が不安定になるとストリーミングが厳しくなるので、Webサイトにmp3ファイルがぽんと置かれるようになる。リスナーはそれをダウンロードして好きなときに聞くので、わりと今のおれの視聴環境に近い。
回線が細くなると、ビットレートがどんどん下がる。BGMをなくして96Kbpsとか、さらに64Kbpsとか。もちろん映像はない。あと番組の予算が減って出演者が絞られるので、いわゆる「一人喋り」の番組が主流になる。スタッフも減ってディレクター/作家/エンジニアが兼任。
このあたりをすぎると、UUCPが復活する。ラジオ番組はNetNewsみたいなプロトコルで配信されるようになる。電力事情の悪化で、CPUを食わない新しいコーデックが発案される。コーデックの実装言語にも、コンパイル時の消費電力が少ない古い仕様のC言語が復権。
そろそろ「電波」が再発見されてもいい頃合いだが、できればこのままインターネットでがんばっていただきたい。エンジニアもいなくなって、パーソナリティが一人で古いPCとコンデンサーマイクに向かって番組を収録したり、エンコード待ちの間に食事の支度をしたりみたいな描写があると雰囲気が出て良い。
小説でもアニメでもいいけど、ここはやっぱりラジオドラマで聴きたいですなぁ。早見沙織の声でしっとり……というのがいいかなぁと思ったけど、むしろひたすら明るく可愛い、けどちょっと影があるみたいな声がいいかも。麻倉ももとか。