2019-07-08(月) [長年日記]
■ MEGASTAR制作者の講演を聞いてきた
職場のつてで、あのプラネタリウムのイノベーター「MEGASTAR」制作者、大平貴之さんの講演会へ参加してきた。
いや「プラネタリウムのイノベーター」っておれが勝手に呼んでるだけだけど、初代MEGASTARが発表されたときの衝撃はいまでも覚えてる。今までのプラネタリウムの常識を桁外れに超えた性能を出したら、そりゃもうイノベーターと呼んでいいでしょ。……と、思い込んでいたわけだが(伏線)。
講演は、なんと武蔵中原の普通のホールにMEGASTAR2を持ち込んで、ドームですらない天井に星空を映し出して始まった。そんなに違和感がないのがすごい。そもそも「持ち運べるプラネタリウム」ってのがすごいし、この「2」を作ったのがもう何年も何年も前の話なのがもっとすごい。
大平さんがプラネタリウム制作に目覚めたのが小学生のときで、部屋の壁に蛍光塗料で星座を描いたのに始まって、ピンホール式の制作、さらには(ジェットエンジンやロケット打ち上げに寄り道しつつ)レンズ式を大学時代に制作してMEGASTARに至るまで、とにかく情熱を失わずにずーーっとやってる。情熱だけじゃなく、知識もセンスもちゃんと身につけての成功なんだから、まぁイノベーターってのはこうやって作るんだよなぁというお手本みたいな人生だ。
で、気になったのがMEGASTARに蹴散らされた既存メーカー、五島やコニカの現状だ。普通、イノベーターが登場すると旧来のライバルは消えるか縮小するのが世の常じゃん? なので、質問タイムに真っ先に手を上げて聞いてみたわけよ。そしたらなんと、いずれのメーカーもきっちり巻き返して*1、MEGASTARはいまだにフォロワーだっていうじゃないの。今日一番のびっくりだ。IT業界も負けていられませんなぁ。
MEGASTARは現在、映像と星空を違和感なく合成できるFUSIONというシステムで勝負に出ていて(GPUで演算をぶん回しているそうで完全にITの世界である)、さらには数百mクラスのドームにも投影できる強力な投影機の計画もあるそうで、まだまだイノベーターであることをやめてない。すごい話だ。
講演最後に宣伝していた近刊がこれ:
4800296889
HOMESTARは全世界でめちゃくちゃ売れてるらしい:
HOMESTAR Classic (ホームスター クラシック) メタリックネイビー
セガトイズ(SEGA TOYS)
¥8,636
新書は手軽なので読んでみるかな:
9784062883740
*1 投影できる星の数では五島が上回っている。コニカは性能勝負ではなくコンテンツに賭けていて実績多数らしい。
2019-07-06(土) [長年日記]
■ Tama Ruby会議01へ参加して(ついでにOSS Gateの宣伝もして)きた
最近日記のビハインドが1週間前後になっていて記憶があやふや。やばい。とりあえずざっくりとだけ書いておく感じ。
ひさびさの地域Ruby会議へ。そもそもTama.rbというコミュニティの存在を知らなかったのだけど*1、Keynoteが@igaiga555だし、テーマが「Rubyistとしての成長」で参加者の年齢層がだいぶ若そうなので*2申し込んだんだけど、時すでに遅し。キャンセル待ちの山に埋もれてしまったのだった。がっくり……とか言ってたら前日になって繰り上がったので*3慌てて参加してきた(笑)。
さて、個々の講演については触れないが、どれも興味深いものばかりで面白かった。この手のRuby地域コミュニティ、最近では基本的に首都圏のWeb企業でRailsベースのサービス開発をしている人たちが主になるのだけど、話す側も聞く側もこの界隈に入って数年以内くらいで、あいかわらずとても若い業界だというのがわかる。みんな伸び盛りなので、こうして集まるととても活気があって良いですなぁ。RubyもRailsも死んでる場合じゃないよ。
実際、コードリーディングのトークをした@coe401_さんと懇親会で会話したのだけど、とても経験年数が少ないのにポイントポイントでの技術の押さえ方が効率よくて「はー、これが高速道路……」ってなった。おれの10年分くらいの経験値あるんじゃないの。
彼女はOSS Gateにもビギナーとして参加したことがあって、同じくビギナー参加だった@makicamelさんも交えて話をしていたら仲間たちが続々と集まってきて、なぜか若い女性に取り囲まれるという事態になってしまったのだが、ここでキョドったりしないのは年の功である。というか全員目がキラッキラしていて向上心に溢れているし、ほんと素晴らしい。
で、みんなOSS開発にはとても興味があるようなので、せっかくだからOSS Gateのサポーターになってくれるように頼んだのだが:
- 他のイベントとかぶっていることがある
- 自分の経験値ではビギナーにアドバイスできない(のではないか)
みたいな理由で尻込みしていることが判明した。前者は実は想定内で、とりわけ首都圏ではITエンジニアへの「誘惑」が多いのは仕方がない。とはいえ他のイベントに比しても劣ることのない「成長感」を謳えるようにプロモーションをかけなきゃいけないのは確かだ。そのへん、いずれ文書化しよう。
後者はまったくもってわれわれオーガナイザーの説明不足なので、なんとか払拭しなければいけない。OSS Gateのサポーターはむしろ経験が少なくてビギナーの気持ちを忘れていないくらいの人の方が適任なのだ。というわけでだいぶ強引に(笑)、次回はむりながら次々回へのサポーター参加登録をしてもらった。責任とっておれも行かないと。