2012-05-13(日) [長年日記]
■ 春の富士山一周
昨夜から『禅とオートバイ修理技術』を読み始めたんだけど(いまさらか)、冒頭のツーリングのくだりでアメリカの郡道の魅力について語られていて、これに合う雰囲気は日本では県道かなぁ……ということで、県道メインの富士山一周ルートへ(ようするにいつもと同じです)。御殿場から富士山スカイライン、そこから県道72~71、一部国道を経由して県道151のルートは、ワインディング、牧草地、樹海、湖畔とバリエーションに富んでいて飽きない。とくにこの季節は木々が芽吹きはじめたばかりの淡い緑色が実に気持ちいい。
とはいえ朝方はまだ気温も低くて、ウェアのインナー外して来たら富士山はかなり寒かった。日が昇ってくるといい感じになるんだけど。
その後、バイク屋に寄ってスリップサインの見え始めたタイヤを交換する相談。こんどはブリジストンにすることに。
2012-05-12(土) [長年日記]
■ 川崎 0-2 柏@等々力陸上競技場
新体制で初戦に大負けしたあと、点は取られるがそれ以上に取り返すというある意味フロンターレらしいサッカーで連勝してくれたので、「こいつはこのままいっちゃうかも!?」という期待感を煽られていたのだけど、まぁ旨い話はそうそうないわけで、今日はすっぱり負けてしまいましたとさ。柏も調子はよくない感じだったのになー。というか、生観戦でちっとも勝ってくれないじゃねーの。
最近いい感じに機能していた稲本がスタメンはおろかベンチにもいなかったのが原因か、守備と攻撃のつながりが悪くて、得点の匂いに乏しかった。レネ・サントスがスタメンだったけどこれまた不安だったこともあって、登里との2人のサイドバックがイマイチな状況にあったのも原因のひとつだろう。まぁまだチームビルディングの最中だろうから、浮き沈みはしょうがないよなー。
2012-05-10(木) [長年日記]
■
解錠師 (スティーヴ・ハミルトン)
手先の器用さには多少自信があるので、鍵師になってみたいなーという漠然としたあこがれを抱いたことはある。もちろん現実には、実際の鍵師に必要なのは器用さよりも聴覚や触覚の鋭敏さだし、それより下手すりゃ警官よりも高いモラルを求められるストイックさに耐えられないんじゃないかと思うけど。まぁいまだにあこがれの職業のひとつには違いない。
ある事件をきっかけに声を失った美少年が、自己流でピッキングの技術を身につけ、天才的な適性をあらわにした結果次々と事件に巻き込まれていく……そのタイトルが「The Lock Artist」ってんだから、そりゃぁもう期待してしまうわけだ*1。しかし金庫破りをしている以上、明るく幸福な話にはなりようがなくて、メインストーリーはかなり陰鬱だ。
一方、一人の少女との出会いに始まるラブストーリーでもあって、解錠師としての後ろ暗さと対照的にこちらはじつに美しくはかない。なにしろ口がきけないものだから、気持ちを伝えるにもひと苦労。その後の意思疎通も言葉を介さずに行われるわけで、まどろっこしいがその分ピュアで、これが実にいいんだなぁ。
それからなんといっても、金庫を開けるときの描写がいい。「女を扱うように」という説明のとおり、金庫との「対話」がセクシャルでなまめかしい。過去に懸命に金庫破りの練習をしたが決して身につかなかった泥棒仲間の前で、こともなしに金庫をあけてしまう主人公、その2人の間に流れるなんとも言えない雰囲気にはぞくっとした。
いやー、どのシーンをとっても絵になって、実にいい作品だった。これは映画化して欲しいなぁ。
解錠師〔ハヤカワ・ミステリ1854〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
早川書房
¥1,980
*1 邦題は「解錠師」だけど、日本では鍵師または鍵前師ではないのかなぁ。もちろん意図的なものだと思うけど。
◆ kitaj [県道71からR139を左折して県道21で西湖〜河口湖の湖北を進んで,県道719を北上して中央道に抜けるルートも気持ち..]
◆ ただただし [719は走ったことないなぁ。こんど走ってみるか。 しかしそのルートで中央道に出てしまうと、うちに帰るのがけっこうつら..]