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ただのにっき


2011-12-07(水) [長年日記]

ケヴィン・ケリー著作選集 1

[写真]「ケヴィン・ケリー著作選集 1」 on Kindle4

達人出版会から先日発行された「ケヴィン・ケリー著作選集 1」を読んだ。元のブログがCC BY-NC-SAということで、堺屋七左衛門さんが継続的に翻訳していた中からチョイスしたエッセイを電子書籍の体裁にして出版したもの。NCなので翻訳版も無料である。達人出版会の英断に感謝。達人出版会のサイトからはユーザ登録しなくてもダウンロードできるばかりか、いつものPDF、EPUBに加えてKindle向けにmobi版まで用意されている。すばらしい!

「1」ということで続編も企画されているようだが、本書の一貫したテーマは「なんでもかんでも無料になってしまうこの世の中で食っていくにはどうしたらいいか」だ(エッセイ集なのでその手の話ばかりというわけでもない)。冒頭の「無料より優れたもの」や「千人の忠実なファン」はかなり話題になったので読んだ人も多いと思うが、その続編、後日談、変奏曲が何本か入っている。

最初に読んだとき、上にあげたエッセイはかなり納得のいく話だったし、これからの社会ではこういうことを前提に生きて行かないといけないのだろうなぁと感じたものだが、本書におさめられているその後の調査では、「千人のファン」だけに食わせてもらっているアーティストはまだ発見されていないということがわかったり、千人も集められない人たちの作品にはどのような価値があるのかという考察があったりして、今後の展開もまた楽しみだ。

読んでいて自分でも面白いと思ったのが、上記のような「その後の展開」はもしかするとすでに元サイトや堺屋さんの翻訳があるのかも知れないけど、わざわざそこまで出向いて探す気にはあまりならないということ。読書端末がKindleということもあるが、「書籍」という形になると「Web」よりも他の情報に向かわせる障壁が高いのだなぁ。書籍になるということはメディアの「形」が変わるだけではなくて、読者の心理状態もかなり変わる。それこそが、ブログの書籍化をビジネスに転換できる理由の一つなのだろう。まぁ、このシリーズはライセンス上有料にはできないのだけれど。

ケヴィン・ケリー著作選集 1 ケヴィン・ケリー著作選集 1
ケヴィン・ケリー, 堺屋七左衛門(翻訳)
0円

Tags: book

2011-12-06(火) [長年日記]

(いまごろ)LED電球を導入

[写真]LED電球をつけたところ

この夏の節電ブーム(ブーム?)のとき、日本中にLED電球化の嵐が吹き荒れたのだけど、うちで使ってる白熱電球はE17口金の100Wとかそんなのばっかりなので、とてもじゃないけど光量が足らなくてリプレイスできなかった。というか、そもそも切れてもいない電球を替えるとかありえんし。だいたい普通に節電すればいいし。

で、昨日ようやく(?)トイレの電球(これもE17口金の60Wタイプ)が切れたので、ついに我が家にもLED化の波がきたのだ。

夏ごろはまだ「高いなー」という感じだったのだけど、今日みてみたら1600円台の製品もあって、ずいぶんこなれた感じ。もっとも上は4000円近い製品もあって、何が違うのかと思ったら光量の違いだった。光量30%アップで値段は倍みたいな世界。まだまだ技術革新が続いてる業界なのだなぁ。

で、我が家で使っている60W相当の電球色はないかと探してみたんだけど、上が50Wでしかも手頃な価格のは白色光しかない。電球色で50Wだと一気に最高級品になってしまう。で、ちょっと妥協して40Wの電球色、1600円なりを買ってきてみたんだけど、以前と比べてぜんぜん遜色のない明るさだった。これならなんの問題もない。だいたい、トイレに60Wはオーバースペックだったのではないだろうか?

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

Marlowe [便所の100Wって言葉がありますけど、今や60Wでも明る過ぎる効率なんですね。]

ただただし [どうなんだろうなぁ。いまの電球って、60Wと書いてあっても実際の消費電力は54Wとか、明るさを一定にして効率上げてる..]


2011-12-05(月) [長年日記]

BOOKSCANから巨大なPDFが届いたので圧縮した

蔵書をBOOKSCAN送りにするのも今月で3回目、だいぶ書庫の本棚に隙間が見えてきた。

で、おれの場合、納品されたPDFはあらかじめ自宅でスキャンしておいた表紙を連結してメタ情報を追加してから補完しているのだけど、今回は2冊ほど、1GB近いサイズの巨大なPDFが含まれていて、メモリ不足でその手の作業ができない。どうやら、古くて紙が黄ばんだ本はスキャナがカラー原稿と認識してしまうためらしい。どっちも500ページ程度の文庫本なのにこれはたまらん。

というわけで、軽くグレースケール化してから再パッケージすることにした。ちなみに最近Koboを買ったかずひこから「pdfimages」というコマンドがあるよと教えてもらったので、今回からそれを使ってみることにした:

% mkdir ppm png pdf
% pdfimages `basename $PWD`.pdf ppm/tmp
% for f in ppm/*; do echo $f; convert $f -type Grayscale `echo $f|sed "s/ppm/png/g"`; done
% for f in png/*; do echo $f; sam2p -j:quiet -c:jpeg $f `echo $f|sed "s/png/pdf/g"`; done
% pdftk pdf/* cat output `basename $PWD`.out.pdf

これでファイルサイズが1/6くらいになった。モノクロにするともっと小さくなるけど、これはいちおう原本なのでそこまでは追い込まない。

ところで、pdftoppmはページ番号を1から始めるのに、なんでpdfimagesは0から始めるのかねぇ。併用しにくくて困るではないか。

Tags: ebook

Kindlizerもpdfimagesを使うようにしてみた

↑の状況をみて、Kindlizerでもpdftoppmの代わりにpdfimagesを使うようにしてみた。

pdfimagesはフルカラーのppmファイルを吐くし、おまけにファイル名の通し番号がゼロオリジンということもあって、環境に応じてpdftoppmと使い分けるという目論見はさっくりあきらめた。ということで、フルカラーの元画像をどのようにKindle向けに最適化するかという新たな課題が浮上する。というか前からそのあたりをもうちょっと詰めてみたかったのだけど。

まずは、ppm→pngにする段階で、グレースケールにするようにしてみた。何も考えないと255階調になるんだけど、-levelオプションを調整してみたり、16階調(KindleのE Inkがこれ)に変えてみたりしてもあまり最終的なサイズに変化がないので手詰まり。今日はこんなところで。

Tags: ebook kindle
本日のツッコミ(全8件) [ツッコミを入れる]

Before...

たけむら [自分の場合は、Kindleで読みたい時は解像度を倍にした上で2値化してGroup4圧縮としています。綺麗にとは行かな..]

ただただし [1/4~1/5だとGmailからPersonal Documentに送れるようになる感じですね。やっぱ二値化も視野に..]

akaiosorani [私はモノクロドキュメントは適当にレベル調整の上、4値化=2bitPNGで保存しています。 どうも-depthオプショ..]

ただただし [-depth 4がおかしいのは古いImageMagickのバグでした。同じように(?)-colorsもうまく動かない..]

かずひこ [-colors 16は、あくまでもカラーパレットを16色に減色するのであって、等間隔に離れた16階調のカラーパレット..]

akaiosorani [問題の方は無事解決したようで何よりでした。 -colorsオプションの件、かずひこさんご指摘のとおりで失礼いたしまし..]


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