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ただのにっき


2011-03-19(土) [長年日記]

スーパームーンらしいので月の撮影に挑戦

[写真]E-PL1で撮影した「スーパームーン」

夕方あたりから、「今日は月が大きく見える『スーパームーン』だ」といった発言をよく見るようになったので、夕飯を食べてからE-PL1を持って外に出てきた。正直「大きい」のかどうかよくわかんないけど(笑)、明るくてきれいな月が、雲ひとつない夜空に浮かんでいたので撮ってみた。

ズームレンズを思い切り望遠よりに振っても(マイクロフォーサーズで150mmなので35mm換算で300mm)、月は中央の小さな白い丸なものだから、普通にAFでピントを合わせようにもうまくいかない。かといってMFで合わせようとしても、無限遠側にフォーカスリングを思い切り回すとボケてしまう(遊びがあるせい?)。しかも液晶に拡大表示した状態でピントを合わせようとしても、月が明るすぎるせいか真っ白になってしまい、手がかりになる目標物がなにもない(シャッターを切るとようやく海が見えるようになる)。

最初は大雑把にMFでピントを合わせていたのだけれど、これだとどうにも甘すぎて気に入らない。しかしどうにもいい方法がないと嘆いていたら、オリンパスのカメラで任意の場所を拡大してAFを使う技を教えてもらい、これを使ってみたら大成功。ちゃんとピントの合った月面写真が撮れたのであった*1

それにしても、ほんの一週間前にあんなことがあってまだまだ復興どころか救出の段階だというのに、自然界はなにごともなかったように美しい月を見せているのだよなぁ。次の満月までにはもう少し良いニュースが増えてるといいのだけど。

Tags: camera

*1 未来の自分のための撮影データ: ISO200、1/200、f8.0


2011-03-18(金) [長年日記]

(電子)新聞、けっこういいね

通勤はおおむね通常ルート(小田急線・横浜線)が動くようになってきたので、いつもどおり会社に通っているのだけれど*1、平時よりも止まったり遅れたりすることが増えているので、実質的に電車に乗っている時間が長い。おかげで車内で新聞をだいたい隅々まで読めてしまう。

といってももちろん、以前作った日経電子版のmobiファイルをKindleで読んでいるのだ。ただでさえ通常の何割か増しの混雑なのに、電車内で立ったまま紙の新聞なんて読めるかいな。5時と18時にcronで作成し、メールでKindleに送り込んでいるので、行き帰りの電車の中で読むことができる。紙の新聞みたいに配達を待たなくていいのは実にいい。

で、TVにかじりついて震災ニュースばかりを見ているのと違って、やはり新聞は記事にバリエーションがあるので、TVでは流れないようなニュースもけっこう載っている。クライストチャーチではいまだ瓦礫の下から日本人の遺体が発見され続けているし、リビアをはじめ中東はまだまだ不安定な状態が続いている。大変なことになっている日本をよそに、世界は普通に動いているんだなーと、あたりまえのことに気付かされる。TVとTwitterばっかり見てると忘れがちだ。

……で、今日はなぜか延々とJavaScriptと格闘していたものだから帰宅がえらく遅くなってしまい、18時作成の「夕刊」ははやくも陳腐化してしまっていたのだった。と、最後だけなぜか日記的メモ。

Tags: kindle

*1 会社のある新横浜駅近くは計画停電の対象外なのでフルに働けてしまう。一方自宅の方は容赦なく停電しているようなので、商業地区への電力供給を優先しているのだろう。まぁ妥当な判断かな。


2011-03-17(木) [長年日記]

どうせ理系としてしか振る舞えないのなら、徹頭徹尾理系として振舞いたい

今朝したこのtweetがなんだかウケまくってしまったらしく、やたらめったらRTされて、今日のTweetDeckはひっきりなりにポップアップしていた(TweetDeckは公式RTもmentionとして拾ってくる):

ここで一番重要なのは「相手をなんとしても安心させなければならない状況」という前提の部分なのだけど、非公式RTにくっついているコメントを見ると「本当の理系はもっと厳密」とか「体育系ならこう」みたいなピント外れのものがついていて、なんというか……予想通りである。別に「文系」「理系」のステレオタイプ遊びをしたかったわけじゃないんだが。

まぁ、おれも「絶対だいじょうぶ!」なんて口が裂けても言えない、DNAに「理系」って刻みこんであるほどの悲しき理系なわけで、だったらせめて「誠実な理系」であり続けるしかないわな。

……なんてことを思ったのも、福島原発の状況について情報が不十分な中で*1、自称専門家が憶測混じりにいいかげんな発言をしまくっているからで、こいつら理系の風上にも置けない。「不誠実な理系」なんて、存在自体が矛盾してるぞ。

特にここ数日ブログで原発の恐怖をあおり続けている武田邦彦は(あえてリンクせず)、「中部大学教授」で「内閣府原子力委員会専門委員」なんて肩書きをみるとさぞかし立派な科学者のようにみえるが、Wikipediaの記事を見ればわかるように、実態は捏造癖のあるトンデモ学者である*2

表面上は正しいデータを使って適切な論考をしているようにみえるが、(福島とは状況的に無関係の)チェルノブイリを引き合いに出して読者の恐怖心をむやみにあおってみたり、原発から発生する同位体元素やその半減期について触れないことでまるで永遠に放射線を出し続ける危険な物質がばらまかれているかのような印象操作をしたり。自説を補強するデータはこと細かに採用するが、邪魔になる情報には目もくれない。Wikipediaで触れられている環境問題の件とまったく同じ手法である。

そもそも「放射能」という言葉を単独で使っている時点で科学者として不適格だ*3。武田邦彦を信用しそうになってる人をみたら、とりあえずWikipediaを読ませてバランスとってあげて欲しい。

福島原発の状況はたしかに予断を許さないし、日々注視しておく必要はあるが、避難勧告が出ている地域の外で生活する上での危険性はまったく問題ないレベルだ(誠実な理系でも断言できる)。本当に危険なのは現場で作業をしている東電、自衛隊、消防庁の人たちで、彼らは本当に生命の危険をおかして働いている。打てる手はすべて打っていると思うし、危機回避に成功する可能性は日々高まっているように見える。いまはただ、彼らを応援するしかない。

*1 情報が不十分なのは東電や政府が隠しているからではなくて、単に彼らにもわかってない新しい事態だからだと考えるのが妥当だ。陰謀論は議論するだけ無駄なのでここではスルー。

*2 Wikipediaが常に正しいと言うつもりはないし、じっさい武田邦彦の項はやや偏った視点ではあるが、とりえず事実だけ拾い読みしておけばよろしい。

*3 「放射能」という言葉を断りなしに使っている解説は話半分に聞くという判断基準を提唱したいところ。


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