2010-06-29(火) [長年日記]
■ W杯: 日本 0(3PK5)0 パラグアイ
23時キックオフで、「まぁ、1時に寝れば明日の仕事はなんとか……」と思っていたら、まさかの延長、さらにPK戦。そして敗退。
まぁPK戦というのは、両者まったくの互角なのが判明した上で「ジャンケンで決めるのも忍びないからサッカーっぽいゲームで便宜上の勝者を決めようぜ」みたいなものなので、敗退ではあっても敗北ではない*1。だから、残念ではあるけど、あんまりがっかりはしてない。次につながる良い代表チームを手に入れた、という感じ。
じっさい、両チームとも随所でミスはあったものの*2互角といっていい戦いっぷりで、南米のチームにコテンパンにされるんじゃないかという危惧はまったく外れた。特に今大会の日本は守備の安定感が素晴らしかったねぇ。もともと目立っていた中澤・闘莉王はもちろん、(MFだけど)長谷部の冷徹な職人的ディフェンスがかっこよかった。もちろん、スーパーセーブ連発の我らが川島も(とは言うものの川島の神っぷりは見慣れているんだけどw)。
それからケンゴ! 試合のたびに「岡ちゃん、ケンゴ出そうよ~」とつぶやいていたものの、彼は勝ちパターンをそうそう変えないと思っていたから*3あんまり期待はしていなかった。それがまさかの途中出場! いやー、相手DFに囲まれながらも、わずかな隙間から出たパスの鋭さを見ましたか。やっぱケンゴは世界で通用するよ。もう一試合くらい見たかったなぁ。
残りの試合は、仕事に差し支えない程度に、時間が合えば見るつもり。さすがに2回戦以降の顔ぶれはなかなかのチームがそろってるし。
最後に大事なことを。
きみが声を限りに応援した日本代表選手の多くは、実は毎週のように国内で試合をしている。日本各地に点在するスタジアムに足を運んで、千円札を何枚か出すだけで、世界と互角に戦った彼らを目の当たりにできるのだ。
Jリーグの再開は7月14日から。たとえば川島、ケンゴ、稲本、テセ(北朝鮮)とW杯代表を4人も擁する川崎フロンターレ*4は、ホーム等々力陸上競技場で大宮アルディージャと対戦する。これを機に、「4年後の代表を育てる」という楽しみをみつけてみるのはどうだろう?
2010-06-27(日) [長年日記]
■ くらやみの速さはどれくらい (ハヤカワ文庫 SF ム 3-4)(エリザベス・ムーン)
いつ買ったんだこれ……って、文庫か。それでも1.5年前だけど。積読箱がカオスになってきたなぁ。
傑作という評判も、「21世紀のアルジャーノン」という評価もまっとうなものだと思う。自閉症者を正常人(ノーマル)と十分に生活をともにできるレベルまで訓練する技術が確立したほんの少しの未来。ほとんどアスペルガーと見紛うレベルの知性を備えた自閉症の主人公の一人称で、自閉症者の感じる世界がノーマルに理解できる文体で書かれている。さながらそれは(SF的にみれば)日本語で書かれた異星人の手記のような趣だ。
われわれノーマルから見て彼らの見ている世界がどれだけ豊かで、異質で、興味深いかを知る手がかりとしてはたいへん面白かった。これでも彼らと生活を共にするのは苦労するかも知れないけど、それでも日本語が不自由な外国人とのコミュニケーション程度にはたやすいんじゃないかと思ってしまう。
ただ、どこからがフィクションなのかわかりにくいという意味で、へんな期待が醸成されてしまわないかとう心配もある。すべての自閉症者がルウのような特殊な才能を持っているわけじゃないだろうし。そういう観点で見ると、へんな誤解を生み出さず、それでいて想像の多様性が担保されている「元祖」アルジャーノンの方が優れた文学かも知れない……というのはひねくれた見方だろうか。
2010-06-26(土) [長年日記]
■ 「Android Bazaar and Conference 2010 Spring」へ行ってきた
Android熱が高まっているので(おれの中で)、日本Androidの会主催のイベント、Android Bazaar and Conference 2010 Springへ行ってみた。もうすっかり夏だけど、頑として春と言い張るらしい。ごく少数のうっかり紛れ込んだiPhoneユーザを除けば、右を見ても左を見てもAndroid端末ばかりで、もう一生分のAndroidを見た気分。一番多いのはXperiaかな。Desireはやはりまだまだ少ない(けど自分以外で持ってる人を見たのも初めてである)。
午前中は日本Androidの会(丸山会長)、Googleの基調講演2本立て。スマートフォンをとりまく状況と、Android 2.2(Froyo)概要。全体像をつかむにはいいが、さほど目新しい話はなかったか。
裏では「Bazaar」と称して、Androidを使ったハード、ソフト、サービスの博覧会。まさに「バザール」の雰囲気で、やはりハードやOSがオープンだと面白いアイデアがたくさん出てきて楽しい。iOS & AppStoreは「伽藍」への道まっしぐらだもんなぁ。
今月末から来月にかけて、いよいよdocomoとauからリリースされるSHARPの端末、SH-10BとIS01があったので触ってきた。発表当初、盛大なブーイングで出迎えられた両端末だけど、おれは別に良いんじゃないかと思ったし、触ってみた感じも悪くない。さすがに大きくてパワーがあるので、キビキビ動いてキーボードも打ちやすい。
だいたい、Twitterあたりでブーたれてるクラスタは、無意識に「AndroidでiPhoneを打ち負かして欲しい、できれば日本メーカーが」と期待している人たちで(あとは単なるアンチSoftBank←こっちのが多いかも知れない[笑])、iPhoneと同じ形じゃなきゃイヤだから、こういう変化球みたいな端末に不満があるのだ。
SHARPの人に聞いてみると、今回の端末がそういう人をターゲットにしていないのは言うまでもないが、ちょっと想定外に興味を持っている層に学生がいるという。1台目のガラケーは手放せないので、2台目の情報端末として「PCは大仰すぎる」が「iPhoneではショボすぎる」と考える層に響いているってことだ(auはそれを見越した料金プランを打ち出している)。面白いね。
……とはいえ、おれもこれらの端末のターゲットではないので、1台目として使える小型のストレート端末をどんどん出して欲しいけどね。
■ わさます大会議だった
その後、(Androidとはまったく関係なく)目黒の大和路でしゃぶしゃぶ食べ放題的飲み会。もっとも、11人中4人がAndroid携帯持ちだったので、関係ないとも言い切れない。というか、10人がスマートフォン持ちだもんなぁ。
写真は『iPadどうしでガチンコBumpファイト』。
◆ おが [>これを機に、「4年後の代表を育てる」という楽しみをみつけてみるのはどうだろう? 今野泰幸が札幌にいたのが7年前。..]
◆ ただただし [たしかに、2002年の日韓の直後あたりから登場してきた選手が、いま代表で主力なんですよねぇ。気の長い話だけど、将来を..]