2008-04-17(木) [長年日記]
■ iPod touchの「手探りリモコン」PocketTouchはまぁまぁ使える
手探りで操作できないからiPod touchは常用できないという話を以前書いたが、その問題を解消してくれそうな「PocketTouch」というソフトを(1.1.4 JailBreakついでに)入れてみて、しばらく使ってみたのでインプレッション書いておく。使用しているバージョンは1.2、もちろんJailBreak後のインストーラから入れたもの。
どんなものかというと、スクリーンをおおざっぱに触ることでミュージック・プレイヤー操作に必要ないくつかの指示を与えられるようにするものである。画面の見なくても良い程度におおまかな操作しか受け付けないので、手探りリモコンとして使える。
音楽演奏中にPocketTouchを起動すると、写真のように真っ黒背景の上端に演奏中の曲情報がちょっとだけ表示される。デフォルトではすぐに画面は薄暗くなって、バッテリの消耗を抑えるようになっている。この状態で受け付けるのは、画面のタップ(再生・停止)、左右フリップ(曲の先送り・巻き戻し)、上下フリップ(ボリューム調整)。右上の「i」をタップすると設定画面が出てきて、それぞれをON/OFFしたり、逆向きの設定にしたりできる。
iPod touchをロックなどしないで、このまま(PocketTouchを起動したままで)ポケットやバッグに入れて使うのが想定された使い方なんだろう。touchのスクリーンは生身の体で触れないと反応しないので、これで問題ない。
普段は胸ポケットに入れて使っているので、細かい操作どころか大まかな操作もかなり制限を受ける状態だが、タップによる曲の再生・停止には十分な操作性。人と話をする時や、ケータイに出る時に、一時的に音を止めるには十分な機能だ。これだけでも導入する価値がある。
フリップは胸ポケットではちょっとビミョー。左右と上下の区別が怪しくなる。そこで、上下だけOFFにして、曲の選択だけ手探りでできるようにしたら、これもなかなか調子がいい。
この他に、重力センサを使って、本体を「振る」と1曲進ませるという操作ができるんだが、これをONにしていると歩くだけで曲が変わってしまうし、感度を調整して鈍くすると今度はいくら振っても反応しなかったりして、ちょっと使い物にならない。アイデア自体は面白いんだけど残念。
欠点は、スクリーンが常にONになっているせいか、微妙にバッテリの消耗が激しいこと。ちょっと出張で出歩いていると、1日持たなくなってしまった。まぁ、予備にshuffleを持ってるからいいんだけど(←意味ねぇ)。
2008-04-16(水) [長年日記]
■ 【ナビスコ】川崎 3-0 柏@等々力競技場
ジュニーニョ大爆発。今季初得点を皮切りに、まさかのハットトリック。まぁ、その初得点を遅刻して見逃したわけだが。いいんだ、おれが見てない方が勝つんだから……。
こないだの大分戦で10人になった相手と引き分けてしまったことを悔いたのか、全員異常なほどにアグレッシブだった。まるで勇介が11人いるみたい。柏の選手は、ちょっとでも長くボールを持つと必ず川崎に奪われてしまうので焦ってしまい、慌ててファールしてカードもらいまくり。今日はほんとうに川崎らしい試合だったなぁ。
それから今日は、野田祐樹審判がよかった。判断が早くて公平で、毅然としている。なによりも流れを止めないところがいい。最近のJリーグには、ちょっと転んだだけでゲームを止めて、面白さを削ぐビビり系の審判ばかりなので、こういうのはいいな。こういうスタイルには批判も多いみたいだが、この調子でもっとやって欲しいね。
前節から、バックスタンド1Fのアウェイ寄りで見ている。ここはみんな座って静かに見ていて、「応援」よりも「観戦」主体の人が多いみたい。ピッチも近くて雰囲気がよくわかるし、ゲームを見るにはいい席だ。
2008-04-15(火) [長年日記]
■ レインツリーの国(有川 浩)
これで手持ちの有川作品はおしまい。図書館戦争の外伝その1はすでにflipperが買ってるので待ってればおりてくるな(←買えよ)。
『図書館内乱』の作中に登場する架空の小説を、別の出版社から出すという大胆企画を形にしたもの。なので図書館とも自衛隊とも関係ない、小細工なしの真剣勝負恋愛小説。(やはり1年半も前の本なのでネタバレを気にせずに書くが)主人公は聴覚障害者なので、かなーりヘビーな話である*1。
装丁もきれいで手が込んでいるし、ちょっと版型が小さくて薄いこともあって、とても手になじむいい本だ。こういう重い恋愛小説が、こんなふうに軽やかなパッケージになっているのはとてもいいな。ハッピーエンドを想像させてくれて(というか、言うまでもなくハッピーエンドだけど)。
感想とかはググればいくらでも出てくるので、昨日の続き。我々男子は、なぜ有川浩にはまるのか問題について、偏見丸出しのおれなりの結論:
本書を読んでいて気づいたのだが、有川作品に出てくる男たちは(多少の例外はあるけど)、たいてい理屈で女を口説く。喧嘩しても理詰めで問い詰める。脳みそまで筋肉でできてるかと思えるような自衛隊員でさえそうだ。
こういう男は、現実世界ではモテないはずなんだが、有川世界ではいい感じに評価される。もちろん女たちは現実世界に忠実に、理屈でどうこうできない存在として描かれるので、理詰めで喧嘩すると泣くわけだけど、基本的に理屈っぽい男の評価軸はプラス方向だ。これはもう、男の妄想世界以外のなにものでもない。
だから、男が読んで心地よいんだな。
女性が書いた恋愛小説が女性視点だと思ったら大間違いだ。有川作品は完全に男性視点。実際、描写の視点も男サイドからのことが少なくない。だから、「べた甘なラブストーリー」と聞いて及び腰にならなくてもいいのだ。これは男が読んでこそ楽しい、架空世界のお話なんだから。残念ながら、現実世界で登場人物の真似をしてもモテないと思うけど。
*1 帯に「すれちがう彼女の秘密と彼の秘密。それはとても重大でささやかな秘め事。」とか書いてあるけど、そんなの前半1/3までの話じゃん。重要なのは後半なのに、なにこの下手な煽り文句?
◆ kitaj [> スクリーンが常にONになっているせいか、微妙にバッテリの消耗が激しいこと そうなんだよー.これさえなければなぁ..]