2008-02-10(日) [長年日記]
■ やっと第一tDiary.Netを2.2にした
遅くなってゴメンナサイ……。これで全tDiary.Netサーバが2.2になったはず。第一は勢い余ってHEADになってしまったが(ぉぃ)。
あとはとっとと2.2.1を出して、ブランチを切らねば。
■ VMware PlayerをWindows Vistaに入れた
自宅サーバがつぶれて以来、自由にできるLinux環境がノートPCにしかなく、自宅で開発するときもわざわざプアで画面の狭い環境を使っていたんだが、いつまでもそれでは困るので、デスクトップにもcoLinuxを入れることにした。最新の0.7.1をDebian etchで。
……と思ったら、インストーラが入れようとするDebianはsargeで、おまけに別途入手したetchだとなぜだかネットワークがうまく動かないので、せっかくなので(?)試しにVMware Playerでいってみることにした。
(ここで新しい環境のホスト名を「madrid」にした極めて重要な理由を書きたいところだけど、重要だと考えているのはおれだけなので別項にする)
インストール方法は……適当にぐぐってこのへんなどを参照しつつ。DebianのISOは4.0r2のnetinstを利用した。VMwareの設定ファイル(madrid.vmx)は以下のとおり:
config.version = "8" virtualHW.version = "3" memsize = "256" ide0:0.present = "TRUE" ide0:0.fileName = "madrid.vmdk" ide1:0.present = "TRUE" ide1:0.fileName = "debian-40r2-i386-netinst.iso" ide1:0.deviceType = "cdrom-image" ethernet0.present = "TRUE" ethernet0.connectionType = "nat" usb.present = "TRUE" sound.present = "TRUE" sound.virtualDev = "es1371" displayName = "Madrid" guestOS = "other26xlinux" nvram = "madrid.nvram" scsi0:0.redo = "" ethernet0.addressType = "generated" uuid.location = "56 4d 2c 97 44 52 0a 20-85 74 c0 55 fb 03 97 78" uuid.bios = "56 4d 4a 15 2a 3f 49 70-03 c9 82 f3 02 82 dc 4c" ide1:0.autodetect = "TRUE" ethernet0.generatedAddress = "00:0c:29:82:dc:4c" ethernet0.generatedAddressOffset = "0" checkpoint.vmState = "" tools.remindInstall = "TRUE" ide0:0.redo = ""
ethernet0.connectionTypeは、インストール完了後にVMwareのGUIから「ブリッジ」にしたら「bridged」に書き換わった。自宅LANでDHCPを使っているのでこれだけでOK。続きは明日。vimが7.0になってるせいか、LANGがUTF-8のせいかわからんが、日本語が入力でへけん……。
■ ホスト名にはパラボラがらみの名前をつける
Vistaマシンにつけた名前は「goldstone」。もちろんこれは、内部で仮想マシンを動かすことを前提につけてあった。というわけで、今日セットアップしたVMware上のDebianには「madrid」を。これがどういうことかというと、仮にもうひとつ仮想マシンを動かすことになったとしても、同じDSNの「canberra」と名づける余地が残っているわけだ。メモリやCPUに余力があることを見越したこのネーミング。くっくっく。
同じようにノートPCでは、「parkes」(Windows XP)の中に「usuda」(Debian on coLinux)が動いている。こっちは"64m"つながり。
実は職場のWindows XPマシンは「lovell」なんだけど、coLinuxを動かすことを考えずにつけてしまったので失敗。本来なら、「ibaraki」、「yamaguchi」とでもすべきところだったんだが、まぁ、茨城は閉局しちゃったしな。いい感じにペアになる名前はないもんかね。
ほとんどの読者置いてきぼりですまん。
2008-02-08(金) [長年日記]
■ カタログギフトの商品を比較する
さる方面に出産祝いを贈ったら、お返しにギフトカタログをもらった。今までも何かの機会にもらったことがあったけど、ちゃんと使ったことなかったんだよなー。ちょうどオーブントースターが欲しかったので、これで買ってもらうことにした。
カタログの説明書には「このカタログに掲載されております商品は全て同一価格です」って書いてあるけど、まぁ、そんなはずはないので、ちょっとググってみた。メーカー名と商品写真くらいしか手がかりがないけど、ちゃんと見つかるんだから、いい時代だなぁ。
カタログに載っていたオーブントースターは以下の3点:
- ツインバード TS-4016W/B(5,250円)
- タイガー KAA-E10Z(8,400円)
- 象印 ET-SG80(8,400円)
大手メーカーが同一価格で2品なんだけど、スペック的にもサイズ的にも、3,000円も廉価なツインバード製がいい*1。さらに、商品説明ページからダイレクトにマニュアルPDFファイルが入手できるのもツインバードのみで好印象*2。
こんな単純な製品にひどい罠があるとも思えないので、ツインバードを選んだ。最初は「一番高いのにしてやろう」と目論んでいたのに、こんな結果になるとはね。
2008-02-05(火) [長年日記]
■ 9784152088604
近年まれに見る大成功をなし遂げた火星探査機「スピリット」と「オポチュニティ」の開発者が自ら綴った大冒険の記録!
……というわけで、めちゃめちゃ面白いという評判は出てすぐに聞いていたし、SF大会で関係者の話を聴いたりしていたのに、なかなか読めなかった。いやはや、もっと早く読んでおくべきだった。これはすばらしい。
ただ、全編火星上の冒険談かと思うとぜんぜんそんなことはなくて、打ち上げでちょうど半分くらい。じゃあ前半は何の話なのかというと、延々と企画、設計、開発そして金の話である。
宇宙探査と金の話というと、日本の「のぞみ」や「はやぶさ」のことが思い浮かぶが、予算がたっぷりあるかのようなNASAでさえ、やっぱり金の話はついてまわるのだ。もちろんISASとは桁の違う金額だし、足らなくなるたびに十億円単位で金が湧いて出る不思議な魔法のポケットがいくつもあるので、ISASのように「困難は金よりも知恵で解決」という雰囲気はあまりない。それでもやっぱり貧乏な感じはずっと漂い続けるのだ*1。
2年に1回火星に探査機を飛ばすアメリカのこと、チャンスは多いが、一方でライバルも多い。複数のプロジェクトチームが億円単位の「準備金」を与えられてコンペをするんだから豪勢な話だが、つぎ込む情熱も金額に応じて高まるわけで、落選したときにがっかり感もまたすさまじいものだろう。
なんにせよ、「こうまで挫折を味合わないと火星まで探査機飛ばせないのか!」と、筆者とともになんども絶望すること請け合い(←嬉しくない)。ここで共感しておかないと、後半の冒険につぐ冒険で感情移入できないから、しっかり絶望すべし。
あとはまぁ、みなさんご存知の、2台の驚異的寿命を誇るローバーが、火星の上をあっち行ったりこっち掘ったりする話である。相次ぐ新発見に、読んでいてくらくらする。これほど「報われた」惑星探査もないんじゃないかなぁ*2。巻末にプロジェクトに関わった数千人の名簿が載っているんだけど、これだけの人々が胸を張れる仕事になったんだから、本当にすばらしい偉業だ。
余談というか、ネタバレっぽいので分けるけど、火星上のスピリットが最大のトラブルに見舞われたときのエピソード。ソフトウェア担当者が「こんなこともあろうかと」を地でやっていたのにずっこけた。NASAは品質管理がしっかりしてると思っていたのに、まさかバックドアを仕掛ける余地があるなんて!
このエピソード、感動した一方で、ちょっと残念というか、本来の設計や品質確保ではない部分に助けられたという点が、ソフト屋としてがっくりきた。ハードウェアは設計品質として当然のようにマージンを見込んであるのに対して、ソフトウェアは「ハッカーによってこっそり仕込まれたバックドア」に救われるのである。あぁ、ソフトウェアには、まだまだ進歩の余地があるよなぁ。
9784152088604
9784257037002
追記
うっかり「ISAS」を「NASDA」って書いちゃった。修正。
◆ (ふ) [mizusawa,iriki,ogasawara,ishigaki ... これは4台そろわないとだめですね・・・]
◆ ただただし [そういうのは64bit OS入れて、全部仮想化したOSをたくさん動かすようなときに使いたいですねぇ(笑)。 そうか、..]
◆ なりた [誰もついてこれないのを覚悟すれば、sayado、yojikataという素敵なペアが。]
◆ ただただし [あぁ、それがあったかぁぁ。]