2007-06-18(月) [長年日記]
■ 海の底(有川 浩)
『図書館戦争』シリーズが気に入ったので、有川浩をもう一冊読もうと思い、「怪獣モノ」だということで本書をチョイス。
開始数ページで「怪獣」が登場、休むまもなく100ページくらいまで暴れまくり、人がバンバン死ぬ。うひゃひゃひゃ、こりゃスゲー。怪獣モノはこうでなくちゃ!
そうは言っても、放射能光線を吐くわけでもなく、巨大化つっても自動車サイズ。「ハードSF」の陣地から出ないのは立派。そして物語は急速に人間劇に移行するが、これも有川節全開で面白い。まぁ、潜水艦に取り残された2人の自衛官は完全に図書隊の2人に重なるキャラ設定だし、ヒロインの性格もある意味同じなので(最後まで読むとわかる)、パターンと言えばパターンなのだが、パターンも芸のうち*1。
といいつつ、結末にはやられたね。この結末は予測してしかるべきなんだけど、油断して読んでいたらまともに食らってしまった。いいよなぁ、こういう結末はさぁ。「ええ話」の王道だよ。
難点があるとすれば、『図書館戦争』の繰り返しになるが、地の文の視点が予告なしに変わって読み手を混乱させる文体は変わらずなところ*2。これはもう、有川浩の「癖」なんだろう。無理して三人称にしないで、一人称にしちゃえばいいのに。
2007-06-17(日) [長年日記]
■ Rabbitを導入する
Ruby会議の時に、RabbitがWindowsでもわりとふつーに動くことを知ったので(実際、むとうさんとか、何人かのプレゼンはWindows上のRabbitだったようだ)、須藤君に「じゃあ、今度のプレゼンでRabbit使ってみるよ」と軽く口約束。
そうは言っても、火曜のプレゼンに間に合わせるのは無茶な状況になっちゃったので、とりあえずImpressで書き始めたのだが、ちょっと未練もあったので(逃避がてら)軽く検索していたら、こんなメールを発見してしまった:
会議では、むとうさんのWindowsでも普通にRabbit動くよデモのおかげで、たださんがRabbit使おうかなぁと言っていました。たださんはWiki記法がよいようなので、HikiDocを使ってWiki記法をサポートしようかと思っています。
ぎょえー。そんなこと言われたら、使わざるを得ないじゃないか!! しょうがねぇ、インストールすっか。ショッカー人形用意して待ってろヨ!(←逆ギレ?)
インストールはINSTALL.win32.jaを参考に。ちょっと内容が古いので、導入するパッケージは以下のように最新版でそろえた。
- ruby186-25.exe
- gtk-2.10.11-win32-1.exe
- ruby-gtk2-0.15.0-1-i386-msvcrt-1.zip
- rdtool-0.6.20.tar.gz
- rabbit-0.5.2.tar.gz
Ruby本体には1-Click-Installerを初めて利用した。CygwinにもRubyが入ってるけど、混ぜて使うと良くないことが起きそうなので。しかし、すげぇてんこ盛りパッケージだな。これにRabbitも一式入ってれば楽なのに(笑)。
インストール自体はすんなり。もっとも、mswin32版のRuby関連ツールをCygwin上から使おうとするとちょっとハマるなぁ。とりあえず環境変数PATHとGTK_BASEPATHを適切な値に設定。付属のrabbit.batはうまく動かなかったので*1、こんな感じのシェルスクリプトを書いておいた。
#!/bin/sh rubyw c:/usr/ruby/bin/rabbit $*
これで、なんとか起動するようになった。でもglib2が盛大にエラー吐くけどね……。
% rabbit hoge.rd c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_boxed_type_register_static: assertion `g_type_from_name (name) == 0' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_param_spec_boxed: assertion `G_TYPE_IS_BOXED (boxed_type)' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_object_class_install_property: assertion `G_IS_PARAM_SPEC (pspec)' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_param_spec_boxed: assertion `G_TYPE_IS_BOXED (boxed_type)' failed c:/usr/ruby/lib/ruby/site_ruby/1.8/glib2.rb: line 55 GLib-GObject-CRITICAL **:g_object_class_install_property: assertion `G_IS_PARAM_SPEC (pspec)' failed
で、このあとさっきのメールをたどっていたら、すでにHikiDoc対応パッチが出てるし。おまけにこんな状況:
たださんは、もうスライドを書き始めてしまったようなので、すっかりやる気がなくなりました。
いやいや! 使ってるし! HikiDoc対応版はさすがに本番投入するには時間がなさすぎるので今回はRDで書いてるけど。ちゃんとサポートされたら、今後はRabbitでプレゼンしまっせ。
*1 「--logger-type gui」があると動かない。
■ ジョナサンで仕事中
そんなわけで、RabbitをインストールしたLet's noteを抱えて、今日はジョナサンへ。ミスドほどエアコンきつくないから過ごしやすいな。席も広いし。
OOo ImpressはGUIの操作性がまだまだこなれていないので、けっこうストレス溜まるんだけど、Rabbitは使い慣れたvimでテキストを編集するだけなのでかなり楽だ。今回は高橋メソッドはやめて、ふつーのプレゼンで。
しかし、好みのテーマがないのだが、かといって自作するほど時間ないしな。せめて背景を黒っぽく、文字を白にする方法だけでも見つけないと……。FAQにそれっぽいことが書いてあるのであとで読もう。
そうそう、肝心の兎と亀の出し方もわからん。うーん、ヨユウないなぁ。
2007-06-16(土) [長年日記]
■ ミスドで仕事中
来週火曜に約300人を前にして60分喋ることになっているのに、「Ruby会議燃え尽き症候群」で一週間虚脱していたせためスライドが1枚も書けていないというヤバい事態に。せっかく天気がいいけど、この週末はバイク乗ったりサッカー見にいったりしてる場合じゃないな。
というわけで、駅前のミスドにこもってスライド作り。自宅はネットがあって集中できないし、おまけに暑いし。ミスドはカフェオレおかわりし放題なのはいいけど、エアコン効きすぎだなぁ。明日は上着も持ってこよう(←迷惑な客だ)。
◆ itojun [中学からマクドで編集会議8時間とかドトール6時間とかやってたので、悪い客です。]
◆ kou [やた! それでは、ひとつずつ。 glib2のエラー 0.16以上のRuby/GLib2を使えば直ります。 イン..]
◆ ただただし [おおっ、ありがとう! 背景色と文字色は、theme/applier.rbを発見して自力で解決しました。あとはこれから..]