2005-11-21(月) [長年日記]
■ 臼田で「はやぶさ」を応援するには
「はやぶさ」に言及する記事をけっこう見かけるようになってきた。近年にない注目度だなぁ。そこで、20日の記者会見を読んで、自宅でまったりJAXAや松浦さんのサイトをウォッチしているだけでは飽き足らなくなった人のために、「臼田詣で」をオススメしたい。
なりたさんも書いているが:
35年前、内之浦の人々が人工衛星打ち上げ成功を祈願して数多く神社に訪れたという話を思い出しました。暇と行動力のある御仁は、今からでも遅くないので臼田へ行ってみるとよろしい
「応援」と言ったって実際はなんの効力もないけれど、巨大なパラボラアンテナと一緒に数億kmかなたの探査機に思いをはせるというのは、たいへんロマンチックな体験である。次のタッチダウン予定は25日なので、23日の勤労感謝の日もおそらくアンテナははやぶさと交信中だろう。八ヶ岳周辺は紅葉シーズンのラストチャンスでもあるので、目の保養にもよろしい。好機である。
というわけで、臼田に行く方法。山奥にあるので車が必須。自家用車でよし、レンタカーでよし(現地で何時間も過ごすわけではないから、臼田駅からタクシーでもいいけど)。
- 関越自動車道を使うルート
- 藤岡JCTを上信越自動車道へ
- 佐久I.C.で降りる
- 国道141に入って南下(清里方面)
- 臼田町内に入ったら「下小田切」交差点を右(西)に曲がる
- 中央自動車道を使うルート
- 須玉I.C.か小淵沢I.C.でおりる
- 国道141を目指す。方角は北(小諸方面)
- 臼田町内に入ったら「下小田切」交差点を左(西)に曲がる
- 下小田切交差点を曲がったら
- ひたすら道なりに10数kmほど行けば臼田宇宙空間観測所に着く
- 分岐点にはたいてい白地に青文字の看板が出ているので迷うことはない
- 全面舗装されてはいるものの、しょせん林道なので、スピードの出しすぎに注意。19日に行ったときは落石跡もあったし
敷地に入ってすぐの受付で「見学です」と伝えると、記名帳を差し出されるのでいくつかの個人情報を提出する(笑)。代わりにパンフレットとビジター用の名札を受け取る。名札は持って帰ってよい。
駐車スペースはアンテナと同じ敷地内なので、邪魔にならないようにフェンス際に止めよう。とはいえ、見学者はほとんどいないので、好きな場所に置いて愛車とパラボラのツーショットを撮るのも楽しいと思う。
■ Alexa Web Information Service (AWIS)が使えた
昨日挫折しかかったAWISだが、なんのことはない、サインアップしてなかっただけだったというオチ。がっくり。
AWISのサイトには図のようなボタンが2つ並んでいるんだけど、AWSのIDを取得したあとで、AWISを使うためにはさらに「Sign Up For Web Service」のボタンを押して、有料オプションであることを念押しされないと使えないのであった。おれはてっきり、このボタンはまだAWSのIDを取得していない人のためにあるんだとばっかり思ってたよ!
……まぁいいや、これであとは、AWISのライブラリを作っていろいろ遊ぼう。月間10,000コールまでの無料範囲内で。
■ Wiki小話 Vol.3: WikiSymレポート by eto
開始時刻が30分早まったということに気づかず、がっちり遅刻してしまう。マヌケだ。まぁ、入ったときはWard Cunninghamの基調講演の話が始まったところだったので、ほぼ開始直後?
そのCunninghamの話だが、署名をするなとか認証をかけるなとか、自分でも書いたことがあるような主張があったことが報告され、なんだかヤツとは(Wikiに関しては)馬が合いそうな気がしたよ。
その他の報告については、etoさんも漏らしていたが、ある部分で日本の方が進んでいる部分があるように思えた。たぶん、Wikiに対する向き合い方がちょっと違うんじゃないか。日本ではWikiを手軽なCMSとしてサイト構築に使ったり、個人のメモとして進化させる方向が目立つけど、かの地ではあくまでコラボレーションの道具としてどうあるべきかと追及しているように感じた。あくまでetoさんの報告を聞いての感触だが。おれはコラボレーション派なので、現地で議論に混じりたかったなぁ(←言語の壁を忘れている)。
あと、etoさんは日本にはWikiのカンファレンスはないのかと聞かれて「ない」と答えてしまったそうだが、ここは少しハッタリが混じってもいいから、「WikiSymくらいの規模のカンファレンスが年に2、3回は開かれてるよ」くらい言っちゃってよかったのでは(笑)。いや、体裁が違うだけで、本質的には真実だろうし。
2005-11-20(日) [長年日記]
■ はやぶさ、タッチダウンせず(か?)
どうも、松浦晋也のL/Dが、世界的にはやぶさ関連ニュースのポータル化しているっぽいなぁ。というのも、先日のTrackBackをたどってきたとおぼしき、日英翻訳サイトからのrefererがあるからなんだが。やっぱ、本家からのアウトプットが乏しいよなぁ。貧乏の壁は厚い。
今朝の降下に関する記者会見の、詳細なレポートも、やはりL/Dから。ターゲットマーカーは着地したが、本体は地表すれすれをウロウロしただけでタッチダウンには至らなかったようだ。くそー、応援がちょっと足らんかったか! 残念だけど、満身創痍なのに自律でここまでやれれば、たいしたもんだよなー。はやぶさはたいしたロボットだ。
願わくば高温のダメージが少なくて、25日の再降下にチャレンジできますように。
■ Alexa Web Information Service (AWIS)を使ってみようとしてほぼ挫折中
ふとした気の迷いで、AlexaのWeb Serviceを使ってみようと思い、いじってみたんだけど、うまくいかない。一定回数以上のクエリから有料になるため、一風変わった認証システムが組み込まれているんだけど、そこをうまく通過できないっぽい。Amazon Web Services Request Authenticationというのがそれなんだが:
- HMACを使ってdigestを計算し、base64でエンコードする
- ハッシュ関数はSHA1を使用
- digest用のキーは、AWS共通のsecret keyを使用する
- digest用の値は、サービス名(AlexaWebInfoService)、オペレーション、タイムスタンプを連結した文字列
- タイムスタンプはXML SchemaのdateTime形式
まず、HMACの計算をどうするのかわからず、調べてみたらOpenSSLに入ってるらしい。が、例によってドキュメントが見つからない。Ruby使いの宿命だ。甘んじて受け入れよう(全肯定かよ)。OpenSSL::HMAC::digestに、SHA1のインスタンス、キー、値の3つの引数を渡すと、公開されているJavaのサンプルと同じ値を返すようになったので、これでいいんだろう。たぶん(ここからしてすでに怪しい)。
で、楽なRESTインタフェースを選ぶことにして、まずは呼び出し用のURLだけを生成するクラスをこんな感じで作った:
require 'openssl' require 'base64' require 'cgi' class Alexa BASE = 'http://awis.amazonaws.com/onca/xml' SERVICE = 'AlexaWebInfoService' def initialize( access_key_id, secret_access_key ) @access, @secret = access_key_id, secret_access_key end def url_info( url, response_group = 'Rank' ) ope = 'UrlInfo' ts = timestamp sig = signature( ope, ts ) awis = BASE.dup awis << "?Service=#{SERVICE}" awis << "&AWSAccessKeyId=#{@access}" awis << "&Operation=#{ope}" awis << "&Url=#{url}" awis << "&ResponseGroup=#{response_group}" awis << "&Timestamp=#{ts}" awis << "&Signature=#{sig}" end private def timestamp ts = Time::now::utc::strftime( '%Y-%m-%dT%H:%M:%SZ' ) end def signature( operation, timestamp ) digest = OpenSSL::HMAC::digest( OpenSSL::Digest::SHA1::new, @secret, "#{SERVICE}#{operation}#{timestamp}" ) CGI::escape( Base64::encode64( digest ).chomp ) end end
こんな感じで使う:
alexa = Alexa::new( アクセスキー, シークレットキー ) puts alexa.url_info( 'sho.tdiary.net' )
表示された長いURLをブラウザに貼ると、指定したURLに関するアクセス統計情報が得られる……はずなんだけど、帰ってきたのはこんなエラー:
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> <UrlInfoResponse xmlns="http://webservices.amazon.com/AWSAlexa/2005-07-11"> <OperationRequest> <RequestId>066697A3WVFSXYM29S4D</RequestId> <Errors> <Error> <Code>AWS.NotAuthorized</Code> <Message>The identity contained in the request is not authorized to use this subscription id.</Message> </Error> </Errors> </OperationRequest> </UrlInfoResponse>
「not authorized」って言われてもなぁ……。事前になにか、おまじないが必要なんだろうか。
といった感じで、今日は時間切れ。AWISは人気がないらしく、Web上にもほとんど情報がない。とほほ。
◆ (ふ) [「HAYABUSA LIVE」もタッチダウン当日だけですもんね。今回はJAXAのWeb担当のテラキンさんもプロジェク..]
◆ FWDer [つらいよな 明日のクローズアップ現代はどのような構成になるのか?(松浦晋也はゲストのはず...)]
◆ TrackBack [http://sho.tdiary.net/20051121.html#p02 ただのにっき Alexa Web I..]
◆ FWDer [なんと放送予定が飛ばされてなくなっちゃたよ]
◆ TrackBack [http://d.hatena.ne.jp/satzz/20080104/1199438426 satzz onli..]
2005-11-19(土) [長年日記]
■ 「はやぶさ」の応援に行く
はやぶさのタッチダウンが19日の土曜予定が20日未明に変更というのを知って、行くのやめようと思ってたんだけど、18日の記者会見を読んでいてもたってもいられなくなってしまった。
というわけで、「地球上で(ある意味)一番はやぶさに近い場所」こと、臼田宇宙空間観測所に行ってきた。ちなみに二番目は、わが街相模原であるのは言うまでもない。
とにかく死ぬほど寒かったわけだが、それはふらっとツインの方で。ともあれ、はやぶさはあっちの方向だ。ほぼ太陽の方角を向いていたので「ほんまかいな」と思ったが、帰ってきてからはやぶさ現在位置を見てみたら、本当に太陽の向こう側にいるようだ。パラボラの台座をじーっと観察していると、地球の自転に合わせて少しずつ向きを変えているのもわかった。
つーわけで、パラボラと一緒に成功を祈って念を送ってきたよ!
Before...
◆ TrackBack [http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2005/11/1_7713.html 松浦晋也の..]
◆ なぎさっち [竜岡城の近くにはペンションスターキングがあります。高校の天文部時代、合宿の定宿にしておりました。]
◆ 植木淳一 [>臼田詣で ついでにお賽銭箱を作ったらどうでしょうか? 神社にはお賽銭箱が必ずあります。 これでJAXAの少ない..]
◆ ただただし [そこまでやるなら、鳥居を立てて、こま犬も置いてくれれば一石二鳥だなぁ(何がだ)]
◆ あっきゃん [初めまして。 松浦さんのところから飛んできました。何か見守っているだけだと、なんだか落ち着かないので、相模原に行こう..]
◆ TrackBack [http://www.a-r.org/~yas/archives/2005/11/post_244.html かとう..]