2005-10-25(火) [長年日記]
■ 新百合ヶ丘2日目
通勤時間が30分程度になったのはいいが、困ったのは読書時間もそれにともなって減ったことである。もう、『啓示空間』を持ち歩くのはイヤなんですけど!(あと100ページだけど)
あー、ということは、新宿までほんの30分になったってことだよなぁ。Wiki小話とかも行けちゃうね。どうしようかな。
さて、ネットワークのことだが、前のオフィスはまぁ、職権を乱用できる立場だったこともあり、1台のマシンに2つの固定IPをもらうという横暴(というほどでもないが)ができたわけだが、こっちではまだ新参者なので、わがままを言うのは少し抑え気味で行こうと思うわけよ。昨日のツッコミにあったように、DHCPでも予約してもらえば固定IPと同等だというのは承知の上で。
というわけで、従来のブリッジ接続はやめ、図のようにTAP32ドライバを使ったNATに変更した。Windows内に192.168.0.0/24の仮想的なネットワークを組んだわけだ。いつも持ち歩いているLet'snoteと同じ構成。
ただ、これだとcoLinux上で動かしているApacheとximapdが外から見えないので、出張先からメールを読んだりできない。そこで、すでに他の目的で活用しているZebedeeを使って、22(ssh)、80(Apache)と10143(ximapd)のポートを転送することにした(図の赤線)。あとはWindowsが獲得したIPアドレスをDNSに入れてもらえばいい(と思ったら担当者が休みだよ!)。
ともあれ、これでサービスの質を低下させることなく、従来とほぼ同等のサービスを受けられることになった。しばらくこれで。
追記
そういえば、25番ポートは空けていない。さすがにDHCPなホストに無造作にメールを投げるのはヤバそうなので。内部に送り付けたいメールは、sshでも使ってポーリングするか。
追記2
メモ→新百合ヶ丘.com。RSS吐いてくれないかなぁ。
■ 啓示空間 (ハヤカワ文庫SF)(アレステア レナルズ)
ライトSFとして読めば、ふつーに面白いと思う。だが、帯にあった「今年度ベスト1のSF」というコピーには同意しかねる。だいたい、『ディアスポラ』の直後にこんなコピーを付けた本を出版するハヤカワは、厚顔というより、誠実さに欠けるんじゃない?
解説によれば作者は元科学者なので考証もばっちりということらしいが、その考証に本当っぽさを感じないのだ。SFである以上、どうせ書いてあることの大半がウソなのは了解事項なんだから、あとはいかにウソをホントらしく見せるかが作家の腕の見せ所である。元科学者だからハードSFが書けるとは限らない。だいたい、こんな未来に喫煙習慣が残ってるって時点で考証もへったくれもない。根本的なイマジネーションが不足だっつーの!
あと、1000ページもあるからか、話の動きがトロい。200ページくらいからやっと物語が始まる。200ページつったら、短めの長編ならもうクライマックスだよ。おまけに種明かしは900ページを過ぎてから。もっと圧縮して、500ページくらいにしてくれれば、よくできたスペオペになっていたかも知れないのに。
ハードSFと呼ぶには骨太さが足らないし、本格SFかといえば重厚感に欠ける。だから、「ライトSF」。「今年度ベスト」とか変な期待をあおらないで欲しいよな。肩の力を抜いて軽い気持ちで読めば、やや格の落ちるスペオペっぽく楽しめる。もっとも力を抜こうにも、1000ページを越えるこの厚さでは肩の方が凝ってしまうのだが。
やはりご承知の上ということで、大変失礼しました。
ブリッジから NAT に変更したのは、ネットワークから見えるインタフェースを一つに絞って「抑え気味に行く」ためですかね。