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ただのにっき


2011-12-14(水) [長年日記]

魚舟・獣舟 (光文社文庫)(上田 早夕里)

日本SF大賞受賞おめでとうございます。「まどマギ」は残念でした!

というわけで、受賞作の「華竜の宮」ではなく、同じ設定で描かれた「魚舟・獣舟」を電子未読の山から発掘して読んだ。「華竜の宮」も読みたいんだけど、Jコレは自炊向きの版型じゃないから、文庫入りを待つしかないなぁ。いやまぁ、電子書籍で出してくれてもいいんですよ?(チラッ

で、読み始めてから短篇集だと気づいたりするわけです。体長15メートルにおよぶ人工魚をめぐる表題作をはじめ、冒頭の数作はバイオホラーが多くて、そういう作風なのかと思ったら「異形」シリーズに寄稿された作品群がメインなのだな。ガジェットがそれっぽくていきなり専門用語が飛び出してくるけれど、設定ドリヴンな話ではなく、小説としての完成度が高いので、短篇ながらどれもずっしりと手ごたえがある。

おかげであまりSF、SFしていないというか、普通に小説として良いじゃん、という感じ。とくに最後の、ほぼ長編並みの長さを持つ「小鳥の墓」も、非常に満足のいく作品ながら、別にこれはSFじゃないというか、無理にSF仕立てにしなくてもいいのにとは思った。

魚舟・獣舟 (光文社文庫)
上田 早夕里
光文社
¥649

華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
上田 早夕里
早川書房
¥2,200

Tags: book

2011-12-13(火) [長年日記]

歌う船 (創元SF文庫 (683-1))(アン・マキャフリー)

アン・マキャフリーが先月亡くなってしまったので、例によって追悼読書。今年はこんなんばっかりや。

多くの読者にとってマキャフリーといえば「パーンの竜騎士」シリーズだと思うが、あまりファンタジーを読まないおれにとってはなんといっても「歌う船」だ。発表年を見てみたら自分が生まれるより前から書かれていたんだよなぁ。そんな作品が50年たってもまだ読める。今回自炊してバックアップも万全なので、事故さえなければもうずーっと読める。電子書籍はこうありたいですね(棒読み)。

先天性異常で脳だけになった主人公の少女が、サイボーグ宇宙船となって、相棒となる〈筋肉〉たちと銀河を駆け巡るという設定のスペースオペラ。なにせ主人公は10代の少女なので、初恋をし、そして破れ、どうしょもないダメ男にひっかかり、最後には伴侶を見つけるという少女マンガの王道プロットをなぞっているのがすごい。1960年代作品なのに。しかも設定上の制約から、プラトニックにならざるをえないというのがもどかしさを増幅するわけで、当時のマッチョなアメリカン・スペオペの中ではさぞかし異彩を放っていただろうなぁ。

さすがに古臭い表現もあるが、今読んでも面白い。時代を超えて読み継がれる作品だ。

Tags: book

2011-12-12(月) [長年日記]

TweetDeckが信じられない改悪をしてきたのでCrowyに乗り換え

Chromeアプリで提供されているTweetDeckがアップデートされたのだけど、これがまたひどい出来で、特にFacebook関連の機能が大幅に縮小されて、コメントもいいねもできない、写真の拡大表示もできないのできないづくし。Twitterに買収されたと聞いた時には悪い予感がしたけれど、まさかこれほどまでにあからさまな真似をするとはね。TweetDeckの特徴がきれいさっぱりなくなってしまったとあっては、もう使い続ける意味がない。

幸いなことに、マルチソーシャルメディア対応のクライアントは複数の選択肢がある。有名所ではHootSuiteSeesmicといったところだが、以前使ってみてイマイチぴんとこなかったこともあり、今回は新参で国産のCrowyを使って見ることにした:

[スクリーンショット]Crowy

Facebook/Twitter/LinkedIn/Yammer/サイボウズLive/youRoomに対応と、なかなか意欲的。まぁ、当面FacebookとTwitterしか使わないけど、ドメスティックなサービスも入っているので国内ユーザは嬉しいことが多そうだ。mixiが入ってないのはAPIの機能不足か何かかね。個人的にはWassrが入っているとすごく嬉しいんだけど(ムリ)。

後発とはいえ機能的にはほぼ十分で、悪くない。あのTweetDeckを使い続けるくらいならこっちの方がはるかにいい。もうちょっとたくさんのカラムを並べられるような緻密なレイアウトが希望だけど、このあたりはグリモンでどうにかなるらしいので、おいおいいじってみるとしよう。

唯一残念というか今後に期待したいのが、TweetDeck最大の特徴であった「複合カラム」。例えば現バージョンでは「@Me」と表記されている、自分への反応を、サービスをまたがってまとめてひとつのカラムに表示する機能。忙しいときはあれだけ見ておけばよかったので、ずいぶん楽だった。ひとりでたくさんのアカウントを使い分けている人には本当にありがたい機能なのだ。

今のCrowyだとアカウントごとにカラムが独立してしまっているから、見なければいけない場所が多すぎる。これさえなんとかなれば、ほぼカンペキなんだがなー。なんにせよ、これからの成長が楽しみにクライアントだ。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

hsbt [猫画像だらけや…]

ただただし [これは試しに作ってみた「猫タブ」に、TwitterとFacebookの猫アカウントを入れてみたもの。でもこういう種類..]

たかさきしんや [仕様変更なのか私の所での不具合なのか、Chrome TweetDeckで導入動機だった写真のサムネイルが出なくなって..]


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