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ただのにっき


2013-11-23(土) [長年日記]

鹿島宇宙技術センターの一般公開

[写真](比較的)真新しい34mディッシュ

ここ数年、冬にバイクにあまり乗らなくなってしまったのは、猫たちが暖める布団から脱出するのがものすごく困難だからなのだよなぁ。おかげで4:30にかけた目覚ましにまったく気づかず、6:30になってようやく家を出た。何も考えずに東名に乗ったらすでに首都高はだいぶ渋滞していた。というか東関東自動車道に乗るなら保土ヶ谷バイパスを南下して湾岸線で行くのが正しいんじゃ……(というかGoogleのナビはそう主張してたような)。でもディズニー渋滞を避けるなら、少し遠回りになるけどアクアラインを使ってもいいんだよな。帰りはそうしよう。

鹿島宇宙技術センターには非公開日に何度か行ってて、2011年の時点で再塗装されてピカピカになっていたので「来年の公開日には絶対に行かなくては」とか書いてたくせに行けてなかった。ようやくリベンジ。2005年の公開日と比べると、いかに美しくなっているかわかるだろう。近づいて見るとすでにサビが出始めているので、やっぱり再塗装直後に行っておくべきだった……。ディッシュの内側になんか書くのは好きじゃないけど、変なイラストとか描かれてないだけマシかなー。

10時の開場直後について(というか早く家を出れば早く着くのは当たり前で、東関道で1Hくらい時間を潰していたのだが)、すぐに34mを見に行った。1時間のスケジュールで、アンテナ稼働(天頂から水平へ)、アンテナタッチ(主鏡内側に触れる)、アンテナ稼働(水平から天頂へ)、アンテナ登頂(軸の高さまで歩いて登れる)というイベントを回しているので、ひととおりこなす。ほぼ同じタイミングで@naritamasahiroさんがやってきたので、2人でアンテナ周辺をうろうろ(別に示し合わせたわけではなく「まぁ行けばいるだろうな」という感じ[笑])。今日は晴天だったので、抜けるような青空のもとで美しいパラボラアンテナを堪能できました。→そのほかの写真

もちろん動画も。それにしても、フルHDなカメラが欲しいですなぁ。あと三脚も欲しい:

まわりの観客の声もそのまま入ってるんだけど「(思ってた以上に)速い」という感想がちらほら。おまえら、こんなんで速いとか言ってたら、つくばや内之浦みたら腰ぬかすで!(←おまえが威張るようなことではない)

そういえば前回の公開日で見つけた、鳩よけのミミズクの置物がなくなっていたのでどうしたのか聞いたら、効果がないので撤去したとのこと。効果があるから置いてあったんじゃないのか(笑)。

[写真]海岸沿いにある風車群(のごく一部)

昼ごろまで現地にいて、その後海沿いにある風力発電機群を見ようと思ってどんどん近づいて行ったら、近づきすぎて全体が見えなくなってしまうというありがちな状況に。こういうのは全体が見渡せる高台なんかに行かないとダメだなぁ。でもこのへん、高台なんかないよな。海側から見るのがいいのかな。

さて、アクアラインを使うつもりだった帰りルートですが、なぜかナビが宮野木JCTで降りろとか言うものだからよくわからなくなってしまい(どうもGoogleのナビはイマイチ信用できない)、けっきょく湾岸で帰ってきたのだった(しかも横浜新道を通るという未知のルート)。千葉のPAがことごとくふなっしー押しで、グッズが大量に置いてあったのが印象的でした。

(EveryTrail is obsoleted. [鹿島往復])

追記

お土産にタオルをもらった。アンテナの図案は悪くない。

[写真]お土産のタオル

Tags: parabola

2013-11-22(金) [長年日記]

DEFCON Japan 11月 ミーティング」に行ってきた

いつも、会社帰りの平日夜にこの手の勉強会に参加するとジャケットにネクタイ姿が浮くよなぁと思っていたので、私服で参加したら浮かなかった(たぶん)。逆に@wakatonoさんがすごい珍しくスーツ姿だったのでみんなからツッコミされまくっていたけど(笑)。

@hasegawayosukeさんは(いつもの)HTML5のセキュリティ関係の話かと思いきや、かつてユーザ側では対処のしようがない深刻なセキュリホールを3年も4年も放置していたMicrosoft(実体験にもとづく解説付き)が、最近はかなり素早い対処をするようになった話で(これはかなり実感ある)、モダンブラウザの「モダン」が仕様面でのモダンさだけでなく、セキュリティ意識のモダンさも持ち合わせていることを伺わせて面白かった。もっとも、どのブラウザも標準に準拠するようになったので違いが出にくく、バグハンターとしては面白くなさそうだった(笑)。これからのブラウザの脆弱性はWebとバイナリの境界に発生するだろう、との予言も。

Yuta HongoさんはAdobe Flashの是弱性を見つける話。JITコンパイル後のネイティブコードを予測してExploitコードを書くJIT sprayテクニックの発見によってここ数年FlashやJavaの脆弱性発見が増えている……という前振りから、最近の攻撃手法について解説。難しい……。でも、メモリ管理は自前でやるなという話に還元すれば、20~30年前から同じこと言われてるんだよな。プログラマ、進歩ないねぇ。まぁ、自前のメモリ管理抜きでJITコンパイラなんて書けないだろうけど。

ラスト、カスペルスキーの石丸さんの話はTweet禁止だったので詳しく書けないけど、標的型攻撃が被害企業内から出てこないので調査がなかなか進まないという話。その後質問タイムに@wakatonoさんからツッコミがあったけど、攻撃に本物の社内文書が使われてたら出しようがないわけで、難しいよなぁ。情報共有の仕組みが作られつつあるようだけど……。

Tags: security

2013-11-21(木) [長年日記]

「第5の戦場」 サイバー戦の脅威(祥伝社新書266)(伊東 寛)

プログラミングを始めてすぐにフリーソフトウェアに関わり始めたこともあり、インターネットで国境を感じることはほとんどなくて*1、それが当たり前だと思っていた。それが去年からサイバー・セキュリティ関係の仕事につくようになって、国境がなかったはずのインターネット上にわざわざ国境のある世界を重ねてまで戦争をしたがる人たちがいることがわかってきた*2。いやまぁ、知ってたけどショックだよね。

そんなこともあってサイバー戦争についていろいろ調べるようになり、こないだの越後湯沢でもサイバー戦争の車座会議に出てみたりしている。本書はその会議で座長だったLACの伊東さんが昨年出版したもので、サイバー戦に関して簡素にして網羅的な、一般向けの解説書である。

出版後の世間の動きはタリンマニュアルが出たことやサイバー防衛隊の話が進んだくらいで大きくは変わっていないのでいま読んでも特にアップデートの必要を感じない。さすがに一般向けの新書なので知らないことはほとんど書かれていなかったけど、(国境のある)インターネットって今こんなにヤバい状況になってるんだぜーって話のオンパレードなので、サイバー戦についてまったく知らない人が読んだらショックだろうなぁ。ざっくり状況を知るなら必要十分な内容でとても良いと思う。

内容的にはタリンマニュアルの世界、つまり通常戦力のプラスアルファとしてのサイバー戦という話と(これはこれまでの戦争の範疇でくくれる)、純粋にサイバー攻撃による敵国のインフラ破壊工作の話(これは相手がわからないためテロの範疇となり自衛隊は出動できない警察の仕事)。後者が戦争扱いできないというのがたぶん一番厄介なところで、アメリカは「それでもおれたちは戦争扱いするもんね」宣言をしているが、日本ではそうはいかないあたりがサイバー戦の本当に困ったところだ。

とはいえ、それでもなんとなく「目に見える」現象になっているだけマシな方で、それならなんらかの対策は打てる。本当に怖いのはまったく目に見えない攻撃だろう。本書ではほんの数行、「検索エンジンの結果が(敵国の操作で)偏向していたら?」という問いかけがあるが、それも含めて「自国の世論がいつの間にか敵国に有利な方向に変わる」なんて感じの情報戦をしかけられたら(そしてそれがまったく検知できなかったら)、戦争があったことにすら気づかずに負けているという状況が生まれるわけで、それはそれは恐ろしい話だよなぁなどと考えるのであった。

「第5の戦場」 サイバー戦の脅威(祥伝社新書266)
伊東 寛
祥伝社
¥858

Tags: security book

*1 あるのは言語の壁だけだ。プログラミング言語、自然言語ともに。

*2 もちろんセキュリティの世界でも国境を越えて協力しあう技術者コミュニティはある。というかそっちがメイン。

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NT [「LACの伊藤さん」になってます。]

ただただし [おっとっと。Thanks]


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