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ただのにっき


2013-05-31(金) [長年日記]

ラファエロ展に行ってきた

[写真]ラファエロ展

裏では復活したRubyKaigi 2013が行われているが、チケットがないんじゃしょうがない。今日はかみさんの希望でふたたび上野へ。先日の「ダ・ヴィンチ展」に続いて同世代の画家ラファエロを観に行く。

30代で早世したこともあって作品数は少ないし、当時のスタイルからして下絵はラファエロだけど仕上げは別人みたいな作品も多いため、ラファエロ以外の人の手になる絵の方が多くてけっこうな水増し感。ダ・ヴィンチ展もそうだったけどあっちはわりと時代を見せる工夫があって良かったが、こっちはなんというか圧倒的に上手いラファエロと比較してかわいそう感が……。

もちろんラファエロの作品はどれも素晴らしくて、それはそれで楽しめた。もっとも目玉の「大公の聖母」は直近の調査によって背景が後世の何者かによって黒く塗りつぶされていたことが判明していたのはちょっとがっかりだったが。あの背景はないよなぁ。

ところで、やっぱりこの手の展覧会は大混雑なんだけど、その主たる原因は最近すっかり当たり前になった音声ガイドにありそうだ。人だかりがしている絵の前では、たいていヘッドフォンをつけてボケーっと突っ立ってる人が大勢いる。考えてみれば、絵画の解説を音声だけでやろうってことにけっこうムリがあるわけで、そりゃ時間もかかるわなぁ。

おそらく近い将来、この手の仕掛はGoogle Glassみたいなデバイスに移行して、音声だけでなく例えばARを使って絵の上に補助線入れたりすることでよりリッチでかつ効率的なものになるんじゃないだろうか。そんでもって、撮影禁止みたいなナンセンスな制限もいっしょに取っ払われるといいな、とか妄想。

「グレートジャーニー 人類の旅」展に行ってきた

[写真]グレートジャーニー展

裏ではRubyKaigi(ry。かみさんと一時別行動にして、ソロで科学博物館へ。こんどは「グレートジャーニー 人類の旅」。最近はすっかりTVを観なくなったけど、このシリーズはけっこう好きで気がついたら観ている。そんなグレートジャーニー、「主役」の関野さんが各地から持ち帰ってきたものを中心に、人類の旅路をたどるというもの。つまりあれだ、実物だけが持つ迫力を満喫!!

回転しながら刺さるクジラ用の銛とか、驚嘆の細工なんだけど:

[写真]クジラ用の銛の先端

意外とステキだったのが各地の民族衣装。どれも凝った意匠がきれい。ガラスケースが邪魔で、PLフィルタを持って来なかったことを悔やむ:

[写真]南米の民族衣装

面白すぎるアザラシの皮をまるごと使った「浮き」:

完全手作りの外洋向けヨット:

「蘭子の実家ですね」(←モゲマス脳):

[写真]ヤミノマ族……じゃなくてヤノマミ族の槍

このように(科学博物館は教育が目的でもあるので)写真撮影OKなんだけど、干し首(これがまた素晴らしいもの)とミイラだけは撮影禁止になっていて、なんで?って係員に聞いてみたら、これだけオーナーが違っていて、その意向だとのこと。つまりこれらのオーナーは干し首やミイラを科学的な資料ではなく美術品と考えているってことだな。

その後、地球館でちょこっとだけ恐竜たちに会ってから、あわててかみさんとの再合流へ……と思ったら、日本館で「日本住血吸虫症」の小展示をやっていて、これがまたすごいのでちょっとだけ見た。少し前にWikiPediaでの解説がものすごく詳しいと話題になったあの病気のことである。なんてタイムリーな。ここでもまた実物の迫力を満喫。

「すし乃池」で穴子を堪能

かみさんと再合流後は、千駄木方面へ少し歩いて、すし乃池へ。穴子を肴に日本酒をいただき、江戸前の握りをたらふくいただく。食べ過ぎ。満足。


2013-05-25(土) [長年日記]

「第17回サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム」に参加してきた(3)

[写真]会場の様子

もう一週間もたってしまった……(これ書いてるの6/1)。

今日のAMで主要なプログラムはおしまい。「追跡困難な新しいネット犯罪にどう立ち向かうか」というテーマに沿った講演はなし。まぁ、辻さんの話はいつも面白いし、鵜飼さんのAndroid版MITBもなかなか背筋の寒くなる話だったが*1、今日の(個人的)ヒットは「最初の危機管理コンテストの結果発表」なのだった。

予備知識がぜんぜんなかったせいもあって、裏番組でやっていたのは知っていてもほとんど気にかけてなかったのだけど、表彰式に先立って行われたこのコンテストの解説を聞く限り、そうとう面白いものだと思う。CTFとは違うし、Hardening Oneとも違う、独特のレギュレーションを持った大会だ。とくに「報告」に重きをおいているところが実にいい。昨夜の文京BOFでも、企業で求められるのは特定ジャンルに偏った技術よりも、こういうコミュニケーション能力だよなんて話もあったわけで、このバランスはとてもいいと思った。もし来年もあるならちゃんと注目しておこう。

というわけで、まるまる48時間(夜もみっちり参加するなら本当にこれくらいの時間じゃないかと思う)、セキュリティ漬けの数日間だった。とにかく宿はシーモアかその近隣のホテルにすること、という反省を残してさらば。

Tags: security

*1 とはいえ巷で言われているよりAndroidははるかに安全だなという印象だ。今回紹介されたFirefoxのAddOnを使うトラップだって、そう簡単には仕掛けられないし。

南紀白浜、復路

[写真]和歌山ラーメンシンポジウムも終わったので、さっくり帰りますよ。ホテル近くにあった土産物拠点がいいらしいのでそこまで戻って土産を買って、あとはひたすら北上。阪和自動車道が近くまで来ているのも知らなかった(というかナビが知らなかった。こんなんばっか)のだけど、これはちゃんと調べてあったので大丈夫。途中でやっと(?)和歌山ラーメンを食す。うん……まぁ、普通?

[写真]伊賀の里とか甲賀の里が続くR25であったナビの指示は大阪まで行かずに途中で西に曲がれというもので、これはGoogleのナビも同じ指示だったので従うことにしたのだけれど、途中が一般道っぽくてそこで遅れないか心配。と思ったらそのR25はじつは有料道路の成れの果てで、ほぼ高速道路と同じなのであった。たぶん採算が合わなくて無料化・一般道化したんだろうけど*1、誰も制限速度なんて守っちゃいないのだった。おかげでスイスイ走れたものの、それでも名古屋はずいぶん遠い。なぜかきらりの「ましゅまろ☆キッス」を大声で歌いながら走る。

その後ふたたび(本当の)高速道路に戻り、伊勢湾岸道のあまりに強烈すぎる横風にかなり消耗したり(なんであんなところに道路を通すのか)、行き先になんかすごいアップダウンの激しい道路が見えるなーと思ったら海岸ぞいにある遊園地のジェットコースターだったりして、名古屋怖いです。

「日没までには新東名に入る」という目標はなんとか達成し、あとは暗い中ひたすら走る。新東名、基本的に街灯はないのだけれど、I.C.の近くだけ路側帯の壁に細長くLEDが埋め込んであって、それが路面をかなり明るく照らしだす。上からじゃなくて横からというあたりが新鮮でかなり未来感があってカッコイイじゃないの。

途中、沼津SAでイートインが閉まる直前に滑りこんでカツカレーを食べたりしつつ、なんとか日付が変わる前に帰宅。往復で約1,100kmほど。あー、久しぶりにたっぷり走った。

(EveryTrail is obsoleted. [南紀白浜復路])

Tags: r1200gs

*1 なにしろ途中にある(あった)PA・SAが軒並み閉鎖されていてゴーストタウンみたいになってる。


2013-05-24(金) [長年日記]

「第17回サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム」に参加してきた(2)

[写真]バス停にて。南国!

昨日に続いて2日目。昼はふたたびBig-uへ。宿の近くのバス停から会場近くの医療センターまで路線バスが出ていることを発見。よかった、タクシー使わなきゃいけないかと思ってたよ。地方のバスは楽しいよね。

そんなこんなで最初のセッションには遅れてしまったのだが(なにしろ2時間に1本くらいしかバスが来ない)、その森井さんの暗号の話は(いろいろ怖くて)面白かった。最初から聞くべきだったかも……。

その後、総務省やスポンサーのセッションが昼食を挟んで続くのだけど、いちいち「標的型攻撃の(初心者向け)解説」から入るので聞いててムキーッとなった。少なくとも平日のセキュリティ関連のシンポジウムに、はるばる白浜で来るような人たちに何度も何度も説明するようなことじゃないと思うんだけど。その時間を使ってもっと濃い話をして欲しい。というか、そもそも「追跡困難な新しいネット犯罪にどう立ち向かうか」という今回のテーマに正面から取り組む講演がないのだが、趣旨としてそれでいいのか……?

などとだいぶ不満が高まってきたところで、本日昼の部のトリはちゃんとテーマに向き合った高木さんの講演。大勢の警察関係者を前にして空気を読まずに遠隔操作事件の誤認逮捕や岡崎図書館問題について解説。彼の日記を読んでいれば知っている話ばかりではあったけれど、この白浜の地で警察関係者と民間のセキュリティ専門家が腹を割って話をするべしという提言は素晴らしいものだったと思う。

もっともその提言が実現されることはなく、夜のBOFの警察セッションは関係者外秘のままだった。いやもちろん、そう簡単に実現できない理由の10や20は簡単に思いつくし、運営サイドは当然その障害を乗り越えようと努力してるに違いないとは思うけど、でもまぁ一般参加者にしてみれば単に残念である。

で、代わりに(というわけではないけど)参加した文教セッションは、大学がセキュリティ専門家を育成するとしたらどんな人物像か、企業はそういう人を採用したいか、というなかなか面白いテーマで始まったのだけど、ほんの序の口でホテルに戻らなければならない時間に。むー、やはりこれ、来年は絶対なんとかしないとあかん。

Tags: security

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