2012-12-22(土) [長年日記]
■ Nexus7の袋を編んだ
我が家の冬の団欒といえば編み物なのだが*1、日常的に身につけるニットなんてそんなに必要なものでもないので*2、今年は小物を編むことにした。まずはNexus7を入れる袋を。こういう機械は裸で使う主義だから保護ケース的なものはいらないんだけど、バッグの中にそのまま転がしておいても傷にならないようにしたいので。これでお蔵入りしていたVictorinoxのバッグがまた使える。
こういう形を編むならこれしかないでしょうということで手法は「袋編み」で。編み物はプログラミングみたいで面白いですよと人には説明しているのだが、袋編みは1行おきに別のプログラムをするような編み方である。編んでる時はただの板状のものなのに、できあがると表と裏にぱっと別れて袋状になる。面白いけどうっかりすると表を裏がつながってしまうバグが混入するので慎重さが必要。今回は1回しか間違えなかった。
同じ糸がまだたっぷり余っているので、次は同じのをKindle用に編もう。
袋編みを覚えたのは去年のリストウォーマーを編んでから:
今回は縁編みやボタンループを作るのにかぎ針編みも併用した:
2012-12-20(木) [長年日記]
■ ふわふわの泉 (ハヤカワ文庫JA)(野尻 抱介)
傑作と名高いのに長らく入手困難だったファミ通文庫版にかわり、ようやくハヤカワJAに入ったというので、喜び勇んで入手した(そして半年積んだ←ダメダメ)。
「ダイヤモンドより硬いのに空気より軽い物質の話」という予備知識だけあって未読だったので、なんとなくプロジェクトX的な話を想像していたら、件の物質は序盤であっさり量産されて、そのあとはそれに伴う世界の変容の方に軸足が移る。そうか、そりゃそうだ、それがSFというものだ。発表時期は前後するものの舞台装置は「南極点のピアピア動画」と共通点があって、いろんな意味で野尻ワールドを満喫。
もっとも、化学バカともいうべき発明者の泉に、みょうに経営センスがありすぎるのが不自然でリアリティに欠けるなーと思いながら読んでいたのだけど、泉と昶と似たような組み合わせで大成功したある日本の企業のことが思い浮かんでからは気にならなくなった。本田技研のビジョン担当・本田宗一郎と、経営担当・藤沢武夫のことである。本田&藤沢のタッグに「ふわふわ」を与えたら、そりゃこんな未来になるよな!
2012-12-18(火) [長年日記]
■ Android用日本語IME「Slime」がいい感じに進化していたので再度乗り換え
Nexus7とXperia SXというAndroid 4.x端末を使うようになってから、(Godanキーボードを試してみたかったこともあり)もっぱらGoogle日本語入力を使っていたんだけど、子音を入力したとたんに確定されてしまう現象が頻繁にあってストレスが溜まっていた。というわけでちょっと前から増井さん作のSlimに出戻ってる。
以前紹介したときはまだ発展途上という感じで万人にはおすすめできなかったのだけど、先日増井さんに「人名が弱くてつらい」的なフィードバックをしたらすぐにGoogle IME APIを使うように変更してくれて*1、がぜん使い勝手が上がった。
Slimeのウリはフリップ不要のT9風キーボードだけど、内蔵の辞書が小さいこともあって、ヒットする単語が少ない。それを補うために見つからなかった場合はネットで探してきてくれるのだけど、今回の改善で見つかる単語がぐっと増えた上に精度も上がったので、変換できずに途方に暮れるシーンがほぼなくなった。助詞の入力が不便だったのも最近の改善で優先的にサジェストしてくれるようになったのでタイプ数もかなり減ったし、動作速度も向上、これなら代替IMEがなくても暮らしていける!*2