2011-04-27(水) [長年日記]
■ スパイダー・スター〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)(マイク ブラザートン)
だいぶSFから遠ざかっていたので、その間に出ていた翻訳SFを漁っていたりして。といっても何を読むべきなのかさっぱりわからんのだよな。この作品はネット上のレビューはかなり評判悪いみたいだけど、おれはわりと楽しめたな。主人公の年齢が近くて、動機に共感できるからかも知れない。
舞台装置は「リングワールド」的な何か、ただし探検隊が背負っている使命ははるかに重いという設定。ファーストコンタクトもあるが、近年よくある知的で友好的ではないあたりがいい。そうそう、たまにはこういう血なまぐさいファーストコンタクトも書かれるべきだよ(笑)。
何年も訓練を積んで結束力を高めたチームが、とつぜん政治的な理由で「ヒーロー」を新たなリーダーとして受け入れなくてはならなくなるという場面があって、旧リーダーの葛藤がまた、現実世界でもじつに「あるある」な状況で身につまされる。主要登場人物たちが持つ背景が単に「(SFに不足している)人間を描く」ためだけに存在しているわけではないのも良い。
ただ、オチが「超越者による謎の超技術」頼りなのがイマイチかなー。これは安直だよね。
ところで本書でもっとも心を動かされたのが、解説にあった作者の近況だ。現役の天文学者であるブラザートンが使っている施設はあのVLA! 羨ましい!(そこか)
2011-04-25(月) [長年日記]
■ 自炊PDFに「落丁」があった(けど原因不明)
通勤中にKindleで自炊した小説の文庫本を読んでいたのだけど、とつぜん文章のつながりがなくなってしまった。あちゃー、落丁だ。断裁本をスキャンしていると、糊が少し残っていたりして、どうしてもいっぺんに2枚読み込まれてしまうことがあるので、気を付けていたつもりなんだが。それにしてもほんの2ページ落ちてるわりには前後でぜんぜん話がつながらない。話の流れがはやい場所なのかな、たしかにアクションシーンだが。
で、帰宅して欠けたページを再スキャンしようと思って確認したら、なんと30ページも欠けていた。そりゃ、話がつながらないわけだよ! これは単なるスキャンミスか。スキャナに読み込ませる前に処理済みの山に乗せてしまったのだろう。一度に何冊も自炊していると、単純作業に飽きてきてこういうミスはときどきおきる。
「しょうがねーな」とその部分だけ再スキャンして、さて残してある元PDFに差し込むか……と思ったら、欠けているはずのページがちゃんとある。てことは、Kindlizeしてる時にデータが欠けたのか。それじゃ確認してもわかんないわ。
といっても基本的に全ページ対象に全自動で変換しているのだから、データが連続して数十ページも落ちるというのはちょっと考えにくい。何があったのかまったく謎だ。まぁ、今後は完成したKindlized PDFのページ数と、元PDFのページ数が一致しているかどうか確認するようにしよう。
2011-04-24(日) [長年日記]
■ えらい久々にバイクに乗った
寒いからといって冬場に乗らないと、すぐに花粉の季節になってしまうのでそのままずるずるとバイクに乗らない生活に慣れてしまう。いかんいかん。
ということで、昨日の豪雨から打って変わって快晴になったので、5時に起きて(猫に起こされるのでこの時間はもうほぼデフォルト)ちょろっと富士山を一周してきた。富士山スカイラインの麓のあたりではまだ桜が残っていたけれど(それでも半分くらい散っていた)、春はまだこれからという感じでちょっと寒かった。これから木々が芽吹いてきて、梅雨入りまでがいい感じのシーズンですな。6月の車検までせいぜい乗っておこう。