トップ «前日 最新 翌日» 編集
RSS feed

ただのにっき


2010-01-16(土) [長年日記]

総務省の「地デジ説明・相談会」が年寄りしか相手にしてない件

説明会のパンフレット

今日、総務省から全戸絨毯爆撃型の郵便が入っていて、地デジへの移行について各地で説明会を行うという案内だったのだが。

中に入っていたパンフレットがすごい。表紙の説明が「初めて、我が家にテレビが来たときのうれしさ」「白黒からカラーになったときの驚き」「あの時のテレビの感動を再び……」。おれくらいの年齢でも、テレビがなかった頃の記憶なんてほとんどにないのだから(白黒がカラーになった記憶はぼんやりとある)、だいたい50代以上しか相手にしていない。中のイラストや写真も老人ばかりが描かれていて、完全に若者はターゲットの外である。

これを「これからもTVを見てくれるのは年寄りだけだろう」と見ればすばらしく割り切った良いターゲティング戦略だが、「どうせ地デジのことがわかってないのは年寄りだけだし」と判断した結果なら大間違いだろうなぁ。若い人でもアンテナのこととかわかってない人けっこういるしね。

なんにせよ、この極端さは面白いと思った。実際の説明会の顔ぶれがどうなるのか楽しみだ。……とは言え、うちはすでにケーブル経由で地デジ見られるので行く気ないけど。

本日のツッコミ(全8件) [ツッコミを入れる]
たかえふ (2010-01-17(日) 14:34)

たかえふと申します。街の電器屋さんやってます。
この説明会にはお手伝いとして駆り出されておりますが、参加者の99.9%ほど、高齢者の方です。

東京の状況は知りませんが、地方では
子供が仕事に出てて日頃は身寄りのない
独居老人の方なんか、誰に相談して良いのか
分からないので、こういう説明会に顔を出される
みたいですね。

ただただし (2010-01-17(日) 16:38)

おお、現場の方だ。ありがとうございます。

今の広報のしかたでは、高齢者しか集まらないのはまぁ、当然かなと思います。若者に声かけてないんですから。でも地方とはいえそこまで極端とは思っていませんでした。

この状況が総務省の意図したものなのか、そうでないのかという点が私の興味なんですけどね。

たかえふ (2010-01-18(月) 11:04)

総務省の中の人とそういう観点で会話をしたことはありませんが、
現場でスタッフの人と会話をする限りでは、「若い人は自分で何とか出来るだろう」
という感じで見てるようですね。

一応、戸別訪問なんかも実施しているんですが、基本的には高齢者対象ですし、
総務省も戸別訪問を騙った便乗商法や詐欺なんかも警戒しているみたいで、
「依頼があれば伺う」というスタンスに留まっています。

でもそれより、地域共聴アンテナで見ている人 AND 新しく引越してきた人
なんかは、どうするんだろう…という気もします。

誰が原因者で、原因者がどこまで地デジ対策をしてくれるのか
まったくわからないから、2011年7月になってテレビを買ったけど、全然
映らない、なんて事態になったらどうしようかと懸念しております。

総務省のデジサポに相談しても「当事者同士で話しあって下さい」で終わるだろうし、
原因者も積極的にアンテナの地デジ改修はするつもりなさそうだし…。

事実、「テレビを買ったけど、地デジが映らない!」と言われて見に行ったら、
地デジ対応していない地域共聴地区で、原因者が対応してくれないから
結局、アンテナを立てた人もいますし、そのブロックで試しに知ってる人に
聞いてみたら「地デジ見てるよ!」って言うんですが、画面の右上には「アナログ」って
出ていたり…。

現場にいる人間からすると、2011年7月は血を見る状況になりそうだ、と今から
戦々恐々としております。

ただただし (2010-01-18(月) 12:39)

うわぁ……。「2011年7月は血を見る」という予測は何年も前から出てるわけだけど、現場の人にとってはただごとじゃないですよねぇ。ご愁傷さまです。
「原因者」なんて用語があることも初めて知りましたよ。視聴者の年齢だけでなく、地域の問題もあるんですね。勉強になります。
それにしても、若い人でもアンテナが必要になることを知らないなんてザラなので、やっぱり高齢者だけ相手にしていていいとは思えないんですよねぇ。

たかえふ (2010-01-19(火) 19:20)

うーん、でも、これって誰が悪いんでしょうね。
(そもそも、地デジにする必要がないじゃん、っていうツッコミはおいといて)


現場の感覚ですが、圧倒的に「困っている」と声をあげている人は高齢者の方が多いです。
若年層・中年層の方は当店のような街の電器屋に来ないこともあって、実際のところ
実態がわかりませんが「無関心」な方が多いように見受けられます。


説明会も相当数実施していますし、テレビCMもネットではAAなどでジョークにされているぐらいで、
近年では「アナログマ」なんてのも出てきていますが、地デジの認知度、ないですかね?

むしろ、みんな「なんとかなるだろう」ぐらいにしか思っていたりしてるんじゃないですかね?


どんなことでも批判することは簡単ですが、対案が出ない以上、何を言って仕方ないような
気がします。
(もし具体的な原状の打開策が出てましたら、ごめんなさい。当方の不勉強です…)


取りあえず、自分がプロとしてできるのは自分のお客様が困ることはあってはいけない、と
思い、全力は尽くしています。

ただただし (2010-01-19(火) 23:25)

いやまぁ、「誰」と指摘できるほど具体的に「悪い人」はいないと思いますけど。全国民に確実に周知しなくてはいけない、こんな巨大プロジェクトが問題出さずに進行するなんてありえないでしょうし。

でも(自分は「情報弱者」じゃないと思ってますけど)、「説明会」なんてものがそんなに頻繁に行われていること、少なくとも私は今回初めて知りました。「全員」に周知するには、まだまだ告知が足らないのかも知れません。

あと、今ごろ地デジ不要なんて言う人はただの不勉強だから気にしなくていいと思います:-)

たかえふ (2010-01-20(水) 23:57)

このへんで最後にしますが…

> いやまぁ、「誰」と指摘できるほど具体的に「悪い人」はいないと思いますけど。

そういう認識でいていただいてありがとうございます。

現場にいてると、

「いま、テレビを普通に見れているのに金を使いたくない」
「誰も地デジにしてくれなんて頼んでない」
「国の勝手でやるんだから、国が金を補助しろ」

とかいう「僕らに言われても…」的なクレームを受ける局面が多く、ちょっと被害妄想気味に
なっていたかも知れません(苦笑)。

今になって説明会が多くなってきているのは、ある意味、総務省の「アリバイ」だとは
思っていますが、納税者であり、主権を持つ国民としては、こういう機会を活用しつつ、
ちゃんと情報を集めて自分に都合のいい生活をすべし!だと思っています。

で、何故、僕が「みんな、なんとかなる程度にしか考えてないんじゃない?」と思っている
かと思うと、準備期間としては相当年数あったのに、まだ「地デジって何?」って言う人も
情弱以外にもいてるってことです。

告知しすぎても「税金の無駄遣い」といわれ、告知しなくても「なんでもっと告知しないんだ」
と言われ、お役人も大変だなぁ、と同情する次第であります。


国はどういうような告知をすべきだったんでしょうね?
個人的にかなり興味があるトピックです。

ただただし (2010-01-21(木) 07:18)

>国はどういうような告知をすべきだったんでしょうね?

地デジのプロモーション活動について俯瞰的に見たことがないので感覚的になってしまいますが、全国民を対象にしてるわりには、セグメンテーションが甘いんじゃないですかね。プロジェクトにちゃんとした広告代理店が入ってるのか疑問に感じるくらいです。

草なぎ某や地デジカが響かない層はかなりいるはずで、その辺のフォローをした上でなら、説明会のターゲットを高齢者に絞るのは間違ってないと思うんですが。まさか、トウが立った男性アイドル一人で若者すべてをカバーできるとか考えてないよねぇ?


トップ «前日 最新 翌日» 編集
RSS feed