2007-11-15(木) [長年日記]
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時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)(小川 一水)
まとめちゃうと、数百年後の未来から数十万年前の過去にわたって繰り広げられる時間戦争&バーサーカーのアレンジ。の割りには登場人物がかなり固定されていて、おまけにかなり悲しい方向の恋愛小説の体裁をとっているおかげで、感情移入しやすくてすらすら読める。時間モノにありがちな時制の混乱も最小限だし。
まぁ、主要舞台が邪馬台国って時点で勝ちは見えたよな。小川一水は、こういう手垢の付いたようなテーマを扱って新鮮に読ませるのも上手いなぁ。
時間は他世界解釈のバリエーションで、ちょっと都合よく捻じ曲げてある部分があるものの、まぁ、スペオペだと思って読めば(←考証にイチャモンをつけずに済ます魔法の呪文)。
2007-11-13(火) [長年日記]
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ウィキノミクス(ドン・タプスコット/アンソニー・D・ウィリアムズ)
遅ればせながら読んでみた。ちなみにWikiPediaの話題は出てくるが、Wikiの本ではない。
で、率直に言って「胡散臭い」。
「これからは、企業は自分の資産をどんどんオープンにして、社外のコミュニティを上手に使って新しい価値の創造とコストダウンをしないと生き残れないよ〜」って、ようするにWeb2.0啓蒙系の本なんだけど。自分もそういう流れの渦中にいる身だし、そういう世の中はエキサイティングで面白そうだし、どんどんやって欲しいと思うけどさ。
でもそういう流れって、実際のところ死屍累々じゃん? それこそ、なんでNetscape社の話が出てこないの? まっさきに自社のコア技術をオープンソースにしたものの、Mozillaプロジェクトは存続したけど会社はお粗末な状況じゃないか。
こういう、マイナス面を扱わないバランスの崩れた本って良くないと思う。実際はオープン化しなくても生き残れる(というかクローズドの方が上手くいく)企業だってあると思うし。オープン化ってある意味「劇薬」なのに、さも簡単に扱えるように煽るだけ煽って、無責任じゃね?
2007-11-12(月) [長年日記]
■ LEGOでiPod touchのクレードルを作成
こちらのサイトを参考にして、LEGOでiPod touchのクレードルを作ってみた。サンプルよりも部品点数を減らして、色もモノトーンに揃えてすっきりシンプルを狙ってみた。って、単に初代MINDSTORMSしか持ってないからなんだけど。
凹凸が気になるので、裏返しにしてみた。これで抜き差しもスムーズ。
意味なく車輪をつけてみたり。これはこれでカッコイイな。つーか、RCXの代わりにiPodでLEGOをコントロールできたら楽しいかも!(やらんけど)
実は別に分けておいた細かいパーツボックスが行方不明なので、微妙に未完成なんだが、試しに作ってみたらいい感じなのがわかったので、いずれ家捜しして完成させよう。これで純正のむやみに高いドックなんていらねーや(←負け惜しみ)。
関連
- iPod touch LEGOクレードルリンク(ただのブックマークより)
◆ okuji [Netscapeはオープンにする前にすでに完全敗北していたので反例にはならないと思います。シェアがまだ大きいうちにや..]
◆ ただただし [うーん、過ぎたことなので「もしも」の話になっちゃいますけど、もっと早くオープンにしていたとしても、Netscapeが..]