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ただのにっき


2007-09-06(木) [長年日記]

携帯電話とPDAの見分け方。

独り言だよ。

iPod shuffle(新旧ともに)は、買って2、3日で本体を見ながら操作することがなくなった。スイッチ類が少なくて配置が直感的なので、すぐに手探りで操作できるようになったからだ。音を楽しむデバイスを、目で見ながら操作するなんてバカげてる。だからiPod touchは「なし」だろう? いやもちろん、touchはビデオも再生できるし、Webブラウジングもできるわけだけど、一番長時間使う「音楽再生」に「面倒な操作」が必要ってぇのはちょっとな。

もっとも、これに「増井テクノロジ」が搭載されているとしたら話は違う。万難を排して買いますよ、えぇ。……と思って本人に聞いてみたら「禁則事項です!」って言われた。しくしく。

ところで、人から「PDAと携帯電話(文脈からしてスマートフォンのことであろう)ってどう違うの?」と聞かれたら、なんと答えますか。おれはスクリーンが筐体とツライチなのが携帯、スクリーン面が凹んでいて隙間に埃が溜まるのがPDAと答えることにしている。だから、iPod touchは、たとえ通話ができなくても電話です。

あと、ガイドツアーに登場する下膨れの東洋人がすごくムカつく。菊地桃子以来のムカつきっぷり。

追記

なんて書いたばかりなのに禁則解除されますた!

ご想像のとおり、iPod Touchの日本語入力作りました

わかりました。買います。

Tags: ipod pda k-tai
本日のツッコミ(全5件) [ツッコミを入れる]

すずき [米Apple幹部だそうです>東洋人 http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/art..]

にじむ [ああ、確かにそうですね>ツライチ 圧力を感じなきゃいけないからこうなるんで仕方ないとは思いつつ、隅の埃はすごく気にな..]

ただただし [>すずき げっ。これでおれのApple転職のメはなくなったな!(もともとない) >にじむ iPhoneやiPod ..]

tokoya [iPhoneはたぶん静電方式だと思うので、感圧方式と一緒くたにして語るのは無茶なのでは? まあユーザから見たら方式の..]

ただただし [>ユーザから見たら方式の違いなんか知ったことじゃないですが まぁ、そういうことです。ツライチにする方法があることを消..]


2007-09-05(水) [長年日記]

ワールドコンに参加して、自分のSFに対する立ち位置を確認した

結論から言うと、「あぁ、おれって単なるコンシューマ(消費者)なんだな」ってことなんだけど。

スタッフの一人として準備に関わり始めて、実行委員会のあまりの属人性の高い運営体制にめまいがしたものだが、それでも誰一人欠けることなく*1ちゃんと成功裡に終わったんだから、スタッフのモチベーションの高さは賞賛に値するだろう。なにしろ、スタッフだからといって参加費免除なんて甘い話はないし、主要スタッフは何年も前から招致のために奔走していたのだ。仕事や家庭にはらった犠牲は想像を絶する。

で、おれはと言うと、準備に関わり始めたのがたったの2ヶ月前からだし、有名作家に会える(機会が多い)とかそういう「役得」にはぜんぜん興味がないこともあって、古参スタッフとの温度差はなんとしても埋めがたい。だから、ちょっと引いた位置でワールドコンを見ていた。

端的な感想としては「ワールドコンと日本SF大会は併催されているだけでぜんぜん混じり合ってないなぁ」というところで、柳下毅一郎がさよならSF大会で書いていることに近い。

日本サイド企画の多くが、徳間が大部屋を何コマも借り切って自社宣伝企画をやったり、ヒューゴー賞に円谷プロがやたらとからんでいたりと、「お客さん」相手のエンターテイメントだったのに対し*2、ワールドコンサイドの企画は参加者全員を巻き込んでの創作講座やら、たとえニーヴンのような超有名作家であっても10人程度しか集めないカフェ・クラッチェなど、参加型が目立っていた。

もしかすると、テッド・チャンのインタビューに、数百人入れる大部屋が割り当てられたことを喜んでちゃいけなかったのかも知れない。頑として30人部屋で開催していれば、ぜんぜん違う展開になった可能性もある。チャンももっと流暢に喋ったかも。一方、「カフェ・サイファイティーク」は日本サイドの企画だけど、ネタ的にはワールドコンっぽいと思う。あれがあんな僻地に押しやられていたのは、実はすごく残念なことではないか?

別にどっちが良いとか悪いとか言いたいわけではない。

自分は徳間のアニメ企画を2コマも楽しんだし、逆にディスカッションに巻き込まれても気の利いた発言などできなかっただろう。小説は読むけど作品が好きなだけで作家本人にはほとんど興味がないから、サイン集めをする気もなかったし*3。チャンに握手を求めたのは「もっと書いて!」というプレッシャーを与えるのが目的みたいなもんだしな。

自分はお客さんサイドの人間なのだ。だからおそらく、徹頭徹尾ワールドコン・スタイルで運営されていたら、たぶんぜんぜん楽しめなかったと思う。上のエントリのコメント欄で大森望が書いているように、日本SF大会もワールドコン・スタイルに移行するのだとしたらそれはそれで良いと思うけど、同時にそれは「お客さんお断り」という意味なので、おれが参加することはないだろう。

会期中、食事をとりに近くのレストランに入ったりすると、隣の席に座った参加者たちが、あからさまな優越感ゲームに興じていたりするわけ。それを見て、「カンベンしてくれ」って思ったよ。SFは大好きだけど、SFコミュニティに加わってこの手のゲームに興ずる元気はないなぁ。

小説を読み、映画を観て、ネットの片隅でうだうだ言ってるくらいが、おれの性に合ってる。そんなことを確認した、ワールドコンでありました。

Tags: nippon2007 sf

*1 というか欠けたら最後失敗したと思うが。

*2 早川や創元が不気味なくらい静かだったのは逆に面白い。

*3 実際に会ったら卒倒確実な作家は半村良とハインラインだけだし、都合のいい(?)ことに二人とも現世で会う可能性はゼロ。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

itojun [どこかの機会にオタトーク英語会話講座します。ので、デンバーへGo!]

ゆきち [まったくSF大会と関係ないコメントなのですが、先日行われたWikimaniaというWikimedia財団系の企画が、..]

takahashim [「カフェ・サイファイティーク」はあそこまで僻地にある必要はないですが、ちょっと離れた感じは悪くもなかったと思います。..]

ただただし [あ、SFセミナーについて言及しようと思ってたのに忘れてました。あれは(レポートなどを読む限りでは)楽しそうですよね。..]


2007-09-03(月) [長年日記]

nippon2007(5日目・最終日)

夕べは夫婦でホテルに泊まったので、朝はのんびり。で、出勤(?)したらラウンジ用のMacが倉庫になくて蒼くなる。どうやら夕べ、熱心なボランティア諸君が丁寧に箱詰めしてくれたらしく、搬入時の姿で発見。もう1日使うんだから出しっぱなしでいいのに。

特異性:その描き方(創作講座)

今日は、日本人は仕事に戻ってしまうだろうという予測の元、ほとんど英語企画ばかりという状況。itojunたちは果敢に満員の「カフェ・クラッチェ:ラリイ・ニーヴン」に出撃していったが、おれは面倒でどうしようかなーと思っていたところ、志村さんが「ストロスがシンギュラリティの話をするよ」と教えてくれたのでそちらへ。つーか、確かに「特異性」の方が正しい訳かも知れないけど、日本ではすでに「特異点」で定着してるんだから、そっちを使わないとわからんがな。

で、ネイティブどうしの英会話にはまったくついていけず、玉砕。45分で離脱。

火星探査:インサイド・ストーリー

火星縦断のランディスが出るというので。と思ったらなんと、ランディスの隣にはエリック・コタニこと近藤陽次博士、それから実際の研究者たち。贅沢なセッションじゃないか。でも入り口には「通訳あり」って書いてあるのに全編英語です。本当に(ry ……と思ったら最初から会場にいた通訳氏がなぜか途中から登場。あいかわらず企画サイドとの連携悪し。でもこの通訳氏はとても優秀だった。最初からやって欲しかったなぁ。

ランディスの司会で「SFの火星探査はこうだけど、現実は?」という対比を、軽妙に楽しく進む。

  • 火星の1日に合わせて仕事をする*1と、40分ずつ時差が蓄積して世界一周気分になれる。
    • これを利用して、実際に火星時間で生活すると人体にどんな影響があるか調べる実験を兼ねた(!)。
  • 砂嵐があると、砂塵が落下して空が晴れるまで、(太陽電池が発電できないので)50日くらい探査ができない。
  • 火星の塵はH2O2以上の酸化剤。船内に入ったらなんでも漂白されてしまう(一夜にして白髪に!?)。
  • 科学者は地質学的に興味深いところに行きたがるが、ミッションコントロールは危険のない(イコールなにもない)ところに行かせたがる。
    • ランディスは極冠を提案している*2
    • 極冠近くにある「ハインライン」というクレーターには、水の氷があるかもしれない。

で、濃い話に入る前に尻切れトンボで終了。1時間枠じゃぜんぜん足らない……。

Tags: nippon2007 sf

*1 ローバーが太陽電池で動いているため。

*2 これは「火星縦断」にも出てくるアイデアだね。

終了。

image お疲れさまでした >おれ

Tags: nippon2007

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