2003-03-16(日) [長年日記]
■ 小指の先の天使(神林 長平)
いま早川でやってる神林フェアはヤバいよ。ぜんぶ読んだことあるのにうっかり買っちゃいそうになるもんな。そんな中、唯一の新刊がコレ。
約20年に渡る、だいたい同じ設定の上で書かれた連作短編集で、とうぜん書き下ろし以外はすべて読んでいるはずなのに、ほっとんど覚えていないという。あれだけ神林が好きだと言っていながらこれだ。まぁ、おかげで新鮮この上なかったが。
仮想世界と現実世界のかかわりを、どちらかというと現実世界の方から描いた作品が多くて、例によって客観的に仮想世界を扱っていく。でも、最後の作品だけがちょっと舞台が違っていてめんくらう。なんとなく結論じみた話にはなっているんだけど、でもあまりに設定が違いすぎているので、本当に連続しているのかどうかよくわからない。うーん……。