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ただのにっき


2000-11-25(土) [長年日記]

ROBODEX2000

ROBODEX2000に行って来た。桜木町のホームから、すでにパシフィコ横浜までアリンコさんの行列ができているのが見えて、「あ、こりゃダメかも」と思う(行列・混雑大嫌い)。唯一の救いはあらかじめLoppiで買っておいた200円お得の前売り券だ。駅の出口ですでに1時間待ちのプラカード。まぁ、1時間ならなんとか。どうやら会場のキャパが圧倒的に不足しているらしいんだけど、これは主催者を責めるわけにはいくまい。ポスターにはP3、TMSUK04とAIBO 2G。これで呼べる客なら確かにこれで十分。会場確保時には、まさか直前にASIMOとSDR-3Xが発表になるとは思ってもみなかったに違いない。

それにしても、客層がバラエティに富んでいる。老若男女とはまさにこのこと。親子連れと2、30代のオタク系男子(おれか)ばかりだと思っていたのに、50代のオバサンが一人で並んでたりするんだもん、驚くぜ。これを不況にからめて「みんな夢を見たがってる」と分析するのはあたりまえすぎか。でも10年以上前の、まだバラ色の未来を語っていたコンピュータ系の展示会に通じる熱さを感じるのはたしか。

行列の最後尾に並んだ時点で11:00のA・SO・BOTデモに間に合わないのは確実になる。次回は14:00のはずだけどどうかなぁ。デモの回数を増やしてくれるといいんだけど……。この人混みに3時間はつらい。それでも30分ほどで入場できた。「1時間待ち」っていうのはチケット購入込みだったようだ。というわけで明日行く人はローソンで前売りを買っておくべし。

ようやく入場するとデモは終盤で、なぜかASIMOじゃなくてP3が手を振っている。慌てて確認したらASIMOのデモは12:00から単独でやるらしい。助かった。その間に展示されている静止状態のASIMOをじっくり鑑賞。マジでかわいいなぁ。やっぱ、手に指が5本つくだけで格段に人間っぽさが増すねー。宇宙服を着た人間の子供だよって言われたら信じるよ。

SDR-3X

11:30からSDR-3Xのデモ。クラシック音楽に合わせてラジオ体操(?)をしていた。構想10年、開発3年と言っていたけど、完成度が高すぎる。調べてみると早稲田大学の協力を得ているらしい。なるほど、どこかで見たことのある股関節の動きだなぁと思っていたけど、WABOTだったか。この種の歩行は、足を踏み出す時に倒れないように反対側に上体を傾けるのが特徴。前から見ると股関節のあたりで「く」の字に折れ曲がっている。これは(誤解を恐れずに言えば)静歩行がちょっと進歩したような動歩行だ。人間はこんな歩き方をしない。だからSDRの歩く姿は、人間がロボットを真似する時のようにぎこちない。歩幅も狭いし。極端な話、これならMindStormsでも真似できる。

一方ASIMOのi-Walkは、倒れそうになったらその方向に積極的に重心を移して、足を振り出すような動作をする。だから腰に関節がなくても動きが自然で、歩幅も大きくでき、すごく人間っぽく見える。SDRの「機械臭さ」とASIMOの「人間臭さ」の差異の裏にはこういう理屈がある。……と思う。ただの想像だよ、だって専門家じゃねーもん(笑)。もちろん、SDRにも優れたところはあって、アクチュエーターのスピードは目を見張るモノがある。関節の稼働範囲の広さなんかもなかなかすごい。自分の力で床に座って、開脚前屈とかするし。転んでも自分で起き上がれるらしい。これができるヒューマノイドロボットは世界初じゃないだろうか。やるな、SONY。

ASIMO

12:00からお待ちかね、ASIMOちゃんショー。もう「かわいー♪」としか言えません。女子高生並みのボキャブラリーに転落する。P3を見たときは「科学技術の勝利だぜ!!」というアツい思いでいっぱいになったけど、ASIMOはほんと、ただただカワイイ。心がアツくなるのは同じだけど。涙で前が見えなくならないように、グッと奥歯を噛みしめつつ、網膜にその姿を焼きつけるのであった。写真に撮ってるようなヤツは真剣味が足らんっ(笑)。ステージ前列には例によってお子様スペースがあって、小さい子供たちがすし詰め。そうそう。子供にこれを見せるのは親の義務だ。子供の頃にこれを見てたら、ぜったいロボット研究者になってるよ、おれ。

目的のものは見たので、あとは会場をぐるっとまわる。NHKあたりのロボット番組でおなじみの大学ロボットたちが一堂に会していて、これもなかなか見られるものではない。特定分野を突き詰めて研究していて、カッコは悪いが興味深い。基礎研究はこうあるべし。民学共同の展示会というのは技術が成熟していない証拠みたいなものだ。楽しい時代に生きられて嬉しい。動いてるところを見たかったけど時間がなくて断念したのが、TMSUK T-5。フォークの代わりに腕が付いたフォークリフトくらいの大型ロボットだ。これが進化したらパトレイバーの世界も夢じゃない。いいよなぁ、働く大型ロボット……。でも赤く塗ったらガンタンク(のガン抜き)だよ、これ。SONY以外はどこも白く塗ってるのは、やっぱ白物家電を目指してるからか!?


2000-11-23(木) [長年日記]

mozilla

Windows版のNetscape 6がいい感じなのでLinuxでも使いたいと思い、まずはmozillaかな、と。KondaraのJiraiにM18が入っているので、mozilla-5.0.18-1k.nosrc.rpmmozilla-source-M18.tar.bz2を持ってきてビルド。

最初のautoconfで、libIDLがないと言われる。でも、SushiのCDにもJiraiにもそんな名前のパッケージがない。困ったなぁ……と思ってNetで探したら、libIDL-0.6.5ってのを発見。SRPMもあるし、これを突っ込んでみる。mozillaのビルドに必要って書いてあったし。で、再ビルドしてみたら、同じところで止まる。けどメッセージがちょっと変わって「libIDL-configは0.6.5なのに、libIDLは0.6.8やんけ、ボケ(意訳)」だと。妙に思って探してみると、/usr/libにはlibIDL-0.6.so.0.4.1libIDL-0.6.so.0.4.4が。さっき入れたのが0.4.1の方だ。つまり、すでに0.4.4というのを入れた犯人がいるはず。で、locate libIDLしてみたらORBit-0.5.1というパッケージがそれだと判明。なんだよぅ、こんな名前じゃ予想つかんぜ。しかもこいつは、Gnomeが(おそらくCORBA関係で)使っているのでおいそれと入れ替えられない。libIDL-configってのがいるんだよなぁ……あそっか、これは開発版か。ORBit-develがあるはず……あったあった。これを入れて一件落着。ビルド再開。

次に止まったのは「iostream.hがないよーん」。をいをい、C++コンパイラが入っているのに標準ヘッダが入ってないなんてことがあるんかいっ。autoconfもこれにはだまされたもよう。libstdc++-develのパッケージを入れて再開。今度は進んでいる。しばらくかかりそうだったので、いったんラーメンを食べに外に出る。

帰ってくるとまだビルド中。けっきょく2時間かかってようやく完了。今度はちゃんとできてるみたいだ。mozillamozilla-develができている。さっそくmozillaを入れて実行してみる……が、/usr/lib/mozilla/mozilla-binがないと言う。/usr/bin/mozillaはただのシェルスクリプトなので読んでみると……ふむ。キミが探しているのは/usr/lib/mozilla/binにあるようだが(笑)。スクリプトをいじって、再起動。こんどは、/home/sho/.mozillaに新しいProfileを作ったというメッセージを出したあと、まったくなにも起こらない。メッセージもなにも出ない、完全なハングアップ。うーん。何か出てくれればわかろうと言うものを。やっぱリビルドしたとは言え、Jiraiのパッケージは動かないものが少なくないのかのぅ。しくしく。

Netscape 6

仕方がないので、Netscape 6に挑戦。こっちは楽勝で(でもこれ、まだPR2だよね?)、インストールプログラムをダウンロードして実行すれば、Windows版と同じように必要なモジュールをダウンロードしてきて、インストール完了。こっちは/usr/local/netscape/netscapeが実行モジュール。これを実行すると……おお、画面が出る。4.7用の設定を引き継いで。でも……むちゃくちゃ不安定(泣)。Proxyまわりがおかしいので切ってみると、最初のページは出るようになったけど、リンクをクリックしただけでハングアップするし。コンソールに出ているメッセージを見ると、文字コードの判別を終えたあたりで死んでる模様。ダメだこりゃ。こういう時、単一バイナリのWindowsは問題起こりにくくて楽なのは確かだよなぁ。オープンソースなんだから、もちろんハックすればいいわけだが、mozillaみたいに巨大なアプリのハックを始めたら何ヶ月もかかってしまう(笑)。悪いがそんな暇はないのだ。というわけで今日はここまで。

なんでこんなことを始めたかというとぱぱんださんの日記に触発されて、自分のサイトをXHTML 1.1対応にしようと(←欲張りすぎ)思ったからなんだな。でも見栄えを確認するのにVMware上のNetscape 6を動かしてたら重くてイヤになっちまったので。もちろんIE 5.xあたりでも十分なんだが。もちろん、XHTML 1.1で100点取れるようなページはNetscape 4.7xで表示させるとひどいことになっちまうので、多少は譲歩しないといけないんだけどさ。あー、やっぱLinuxで使うアプリって、ものによってはどうしても半歩遅れになっちゃうんだなぁ。悔しい。もちろん逆もあるわけだけど。Rubyとか。


2000-11-22(水) [長年日記]

ヤギ本

「Rubyデスクトップリファレンス」をGET。新横浜の文教堂は残部僅少って感じでした。ruby-listで厚さが21cmもあるとか意図的なガセネタ(笑)が流れていたのでどんなにデカい本かと思ってオライリーのでっかい本の棚を一所懸命探してしまった。そうか、デスクトップリファレンスって、小さい版型だったのねん。さて、まつもとさんには気の毒だが、この本の愛称はやはり「ヤギ本」になると思う。どう見てもヒツジには見えないよねぇ……。まぁ、Perlに敢然と立ち向かう感じがしていいけど、このヤギさん。

デスクトップというよりはポケットサイズなので、気軽に持ち歩けるのがいいね。いらなくなったpilotモデムの代わりにバッグに忍ばせておくかな。内容的には、文法はだいたい覚えたけど、標準ライブラリの使い方はまだ暗記してない……って人にはオススメ。一方、文法はまだ怪しいって人は、原さんのハチドリ本がいいでしょう。両方あるとさらにいいのは言うまでもない:-)

Tags: book

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