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ただのにっき


2014-08-31(日) [長年日記]

映画『GODZILLA ゴジラ』を観てきた

最近の映画サイトはFlash使ってないからちゃんとリンクが貼れて良いことだ。

映画でも観に行こうかということになって、昨日封切りの実写版ルパン三世か、そろそろ空いてるゴジラかという二択で、ゴジラにした。地雷っぽさではルパンが上だけど、ゴジラの方もネット上でみかけた評価は賛否両論だったので立派な地雷映画だとは思うけど(笑)。

結論からいうとイマイチだったんだけど、最初に良かった点だけあげると、終盤のパラシュート降下からの絵作りは好き。特にゴジラのすぐ脇を降下していくシーンは、円谷っぽさすら感じられた。ゴジラが手じゃなくて主に口で戦うのも悪くない。そのわりには口が小さすぎる気はするが。あと放射能光線の描画がきれい(さすがハリウッドクオリティ)。

えーと……良かったのはこれくらいですかね。帰宅しながら、口直しに録画してあるリマスター版初代ゴジラか、平成ガメラを観返そうか、なんて話をしていたくらいにはダメな感じだった。以下ネタバレ含む。

冒頭から「化学反応で放射能レベルが上がった」みたいなセリフがあって、また放射能不感症のハリウッド映画かーとがっくりきたのだけど、さらにラストシーンでやらんでもいい核爆発をやらかしてくれて絶望。あそこは主人公が必死にタイマーを止めてハッピーエンド以外にないだろ、アホか。3.11以降、日本人だって核に関する基礎的な知識があるわけじゃないことが露呈したけれど、ハリウッド映画の核の描き方の無神経さは想像を絶する。

3.11といえば、日本ではしばらく津波を描いた映画は撮れないんじゃないかと思ってたけど、あれだけバンバン津波が出てくる映画を輸入してるってことはそういうデリカシーは映画界にはないのかもなぁ。そもそも9.11があったアメリカで、ビルに飛行機が突っ込む映像を作っちゃってるんだもんな。

敵怪獣ムートーのデザインがまんま「悪魔」なのもしらける。別に人類 vs 怪獣みたいな構図じゃなくて怪獣同士の対決にするのはいいし、ゴジラを変に「人類の味方」みたいな描き方をしないのも良いけど、ムートーを悪魔デザインにした時点でゴジラがヒーロー役確定じゃん。ステレオタイプには良い側面もあるけど、これは悪い面だと思う。

だいたい、プロットが平成ガメラのまんま。あぁ、ムートーがギャオスで、ゴジラがガメラね、という。九州から東京に移動するかわりに太平洋横断か。卵も産むし。あとはマナを放射能に置き換えた? それに、いかにもハリウッド的な家族愛がストーリーの主軸だったりして、手に汗握る場面がぜんぜんないの。おまえ怪獣映画を本気で撮る気ないだろと突っ込まざるをえない。

あ、そうそう。それでも以前作られたニューヨーク版のゴジラよりは何倍も良かったよ!!

Tags: movie

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