2017-11-27(月) [長年日記]
■ 我らコンタクティ (アフタヌーンKC)(森田 るい)
「映像研には手を出すな!」の書評を読んでるといっしょに言及されることが多かったので読んでみましたよっと。一冊で完結なので買いやすい。
うん、面白かった! 主人公のカナエが、最初は金づるとしか見てなかったロケット開発に徐々に徐々にのめり込んでいくのが面白いんだけど、実際は第一話の体験でとっくにトリコになっている(ということに読者だけが気づいている)みたいな構成がじつにいい。(おそらく)まったく理系素養のないカナエにもちゃんと才能を発揮する場がある展開も好き。
絵柄もけっこう好みだな。極端にパースがついた人物像から勢いを感じるし、アップと引きのコントラストがとてもいい。それはそれとしてカナエの造形がモロ好みでですね(これでメガネかけてたらやりすぎである←なにをだ)。
ただ、これが「映像研」と同じ(?)枠で語られるの、おれにはちょっと理解できないな。映像研のような緻密な設定・考証がある感じではない。技術的に肝心なところは開発者の天才性でごまかされているし。映像研のクリエイターみたいに、創造してないと死んじゃうみたいな話でもないしね。「コンタクティ」はどっちかというとロードムービー的な楽しさだ。ま、ベクトル違うってだけでどっちも面白いんだけどさ。