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ただのにっき


2017-10-18(水) [長年日記]

人類史上初めて巨大ロボットに搭乗して戦った人たち

週末にまとめて日記を書いてるから記憶がかなり怪しくなってる……。

水道橋重工のクラタスがアメリカのMEGABOTSからの挑戦を受けて戦うことになってからはや何年? 今年それが実現して、その番組が公開されるのが今日の11時と聞いて、まぁ昼休みに入ってから見てもリプレイくらいは観れるだろ、と思ったらぜんぜんそんなことなくて、ようやく30分くらいしてからYouTubeでビデオが公開されたのだった。

クラタスは2012年のMake Fairでみたときから格闘戦向けにだいぶ改造されて、色もいかにもな赤(3倍速そうw)。あいかわらずカッコイイ。MEGABOTSのロボットもいかにもアメリカンな感じの無骨さがあって、お国柄が出ていて面白い。

バトルのもようはビデオでずいぶん上手いこと編集されていて、カメラアングルがうますぎるところや、派手な見せ場が適度に挟み込まれているところからして、ある程度のシナリオがあるプロレスライクなショー仕立てだなとわかる*1。とはいえ格闘戦になったらシナリオなんて吹っ飛んで、迫真の肉弾戦になっているのではなかろうか。

ロボットどうしのバトルはもちろん楽しかったのだけど、個人的に一番感動したのはクラタスのパイロット、倉田氏へのインタビューだ。一戦目のあと「(手が震えるほど)怖かった」と言うのを聞いて「そうなんだ! やっぱり怖いのか!! そりゃそうだよなー」って思ったし、二戦目の「すっげー楽しかった」は「そうか、怖いけど楽しいんだ(笑)」って思ったよ。冷静に振り返っちゃうMEGABOTSに比べて、倉田氏の談話はエモーショナルでとても良い。

なにしろ人類史上初めて巨大ロボットに搭乗し、実際に殴り合いを経験した人の言葉だ。そりゃぁ重みがある。今後、ロボットものの作品を書いたり撮ったりする人は、これをベースに再出発しなきゃいけないんだぜ。バイキング1号以降、SFに火星土着の生物を簡単には登場させられなくなってしまったように、巨大ロボットの歴史もここでいったん不連続になるのだ。人類初ってのはそういうことだ。ぞくぞくするねぇ。

他にも、格闘では5本指なんて飾りにもならないことがよくわかったし、「紙の装甲」ってこういうことか! という発見(?)もあって、このビデオは何度見ても面白い。こういうのがハイレゾで配信される時代に生きてて本当によかった。

Tags: robot

*1 これについてはぜんぜんOKだと思っていて、おそらくシナリオなしでリアルタイム中継だとダレて面白くないし、なにより危険でしょう。


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